今日の産経ニュースほか(2022年7/5~7日分)

自民が失言にピリピリ とりこぼし警戒 - 産経ニュース
 「失言」について「政治家として恥ずかしい」ではない辺りが全くどうしようもない。


<新型コロナ>埼玉県で2434人が新たに感染 2日連続で2000人超え:東京新聞 TOKYO Web
 ということで「東京で増えても埼玉は減ってるんだ、ずっと1000人未満だ」状態で俺の周囲も「気が緩んでいたところ」また「2000人超え」だそうです。
 「宿泊療養施設の確保には金がかかる」「ホテル側も営業したがってる」ということで最近

◆東横INNつくばエクスプレス三郷中央駅(令和4年3月末で契約終了)
◆東横INN浦和美園駅東口(令和4年6月末で契約終了)

と県が「徐々に宿泊療養施設を減らしてる」のも「果たして良かったのか」と少々不安になってきました。


【正論モーニング】「専守防衛」がたどる残酷な道 「国家安全保障戦略」9年ぶり改定へ - 産経ニュース
 専守防衛でなかった「戦前の日本やドイツ」が戦争の惨禍を受けたことで分かるように「専守防衛かどうか」と「戦争の惨禍」は全く関係がない。「相手が圧倒的な軍事力」であれば専守防衛でなくても「戦争の惨禍」にはなる。例えばイラクフセイン政権(ブッシュが転覆)もウクライナ(ロシアが侵攻中)も別に「専守防衛」の立場ではない。イラクには「クウェート侵攻の過去」があります。
 むしろ「結果論ですが」、専守防衛でないからこそ「戦前の日本やドイツ」が戦争の惨禍を受けたわけです。日本もドイツも「米国や英仏などに侵攻された」のではなく「ポーランド侵攻真珠湾攻撃」で自分から開戦したわけですから。専守防衛なら日本もドイツも戦争を起こすことができず、戦争の惨禍は受けなかった。
 「専守防衛」の目的は「自らが無謀な戦争で自滅することを避ける」なのですがそういう認識は何故か産経にはないようです。


◆山添ツイート

山添拓
 軍事費増額の方針について「もろ手を挙げて無条件に喜べるかというと、全くそういう気持ちにはなれない」と海自幹部。
 社会保障に予算がかかるなかで新たな特別扱いを受けられる状態か、(ボーガス注:高い武器を買うばかりで自衛官の待遇が必ずしも良くない)防衛省予算の現状の使い方への疑問も。
 現実を無視した増額ありきの姿勢がいかに空虚か。
「社会保障費も必要、特別扱い受けられるのか」海自総監の発言概要 | 毎日新聞

 自衛隊幹部自身が「社会保障費を犠牲にしてまで国防費増を求める気はない」と言い訳してる点が興味深いので紹介しておきます。
 なお、自衛官の待遇が必ずしも良くないことについては

【産経抄】7月7日 - 産経ニュース
 小笠原理恵さんが令和元年に出した『自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う*1』は、驚くべきエピソードで始まる。駐屯地によっては、トイレにトイレットペーパーが常備されていなかった。 

として産経も取り上げてはいます。ただしそこで「高額兵器の必要性(共産は不要と主張するし、俺も同感)」を棚上げして「だから国防費倍増は当然」というのは「所詮産経」ですが。一体どこから「倍増」の費用を持ってくるのか。社会保障費を削るのか。
 そして「高額兵器に金を費やす」のなら仮に倍増しようが、待遇は良くなりません。自衛隊幹部のような「社会保障費を犠牲にする気はない」程度のことも言えないアホが産経のわけです。
 なお、文民統制に反する海上自衛隊・伊藤弘の発言は問題だが、それよりももっと大きな問題は文民統制の能力を失った岸田文雄ら自民党が「防衛費増額」なる荒唐無稽かつ有害無益な公約を掲げたことだ - kojitakenの日記というid:kojitakenの伊藤非難には賛同できませんね。
 むしろ

ない袖は振れない、という当たり前の話 | inti-solのブログ - 楽天ブログ
 良識的かつ非常に穏当な意見と思います。もちろん、現状の倍という空想的な数値ではなければ、防衛費の増額について否定的ではないのかも知れませんが(立場が立場だけに、そう考える方が自然)、そうだとしても好感のもてる意見です。

と俺も思います。
 「減らすべきだ」と言ったのなら「文民統制に反するとも言える」でしょうが、彼は「社会保障費等の問題を考えれば手放しで喜べない」と言ったに過ぎません。後日「国防費増で、社会保障費が削減された」などの反発が出ることを恐れて「自己防衛した(自衛隊から積極的に希望したわけではない)」ということでしょう。


【産経抄】 - 産経ニュース

 日大芸術学部に在学中だった佐野浅夫さんは同級生に誘われて、「苦楽座」に入団する。新劇の団十郎と呼ばれる人気俳優だった丸山定夫らにより、結成されたばかりだった。
▼昭和20年に「桜隊」と改称させられた劇団は、広島を拠点に巡演することになる。佐野さんは参加できなかった。召集されて本土決戦に備える特攻隊に配属されたからだ。原爆により団員9人が亡くなったのを知ったのは、戦争が終わった後である。
 戦後、俳優として活躍するなか、佐野さんは胸の内を明らかにすることはなかった。62年たった平成19年、(ボーガス注:久間章生*2第一次安倍内閣)防衛相による「原爆投下はしょうがない」発言にショックを受けて、公の場で発言するようになる。

 産経には珍しく「反戦平和や反核」を訴えるまともな記事です。
【参考:桜隊】

 原爆投下により、当時、広島市内の宿舎兼事務所にいた9人のうち、丸山定夫園井恵子、高山象三、仲みどりの4名は辛くも避難(但し、その後、被曝による放射能障害で死亡)したが、俳優の森下彰子、羽原京子、島木つや子、裏方の笠絅子、小室喜代の5人は即死あるいは焼死したとみられる。なお、様々な理由で広島への疎開に不参加または広島を一時離れていたメンバー(多々良純*3佐野浅夫*4千石規子*5利根はる恵*6、永田靖*7、池田生二*8、槙村浩吉*9ら)が難を逃れた。2022年6月28日に佐野浅夫が死去したことで『櫻隊』のメンバー全員がこの世を去ったとみられる。


LGBT条例が成立 埼玉県議会 - 産経ニュース
オウム被害の滝本弁護士はなぜLGBT条例に反対か - 産経ニュース
 滝本弁護士ってそんな残念な人だったのかと唖然ですね。
 そもそも「埼玉県議会で自民党が提出→可決成立」という時点で「問題があるわけがない(今の自民党が過激な条例を出すわけがない)」のですが。
 俺的には「川人博(『過労自殺』(1998年、岩波新書)、『過労死しない働き方』(2020年、岩波ジュニア新書)などの著書がある過労死問題の草分け)が特定失踪者問題調査会役員であること(調査会について | 特定失踪者問題調査会参照)」を知ったとき以来の「深い失望(そんなろくでもない弁護士だったのか!)」です。
 結局、滝本氏は「大した中身のないバカ」でしかなかったんでしょう。だからこそ「オウム問題が下火になる」と急速に表舞台から消えたのでしょう。


LGBT条例、各地へ波及なら混乱懸念も 識者「拙速」指摘 - 産経ニュース
 識者として出てくるのが「八木秀次」だから脱力します。


授業中に飲酒、教諭停職 「嫌なことあり飲んだ」 - 産経ニュース
 「停職→依願退職」は当然でしょうが、どうみても「アルコール依存症」であり「今後の彼の将来」が心配ではあります。

*1:扶桑社新書

*2:橋本内閣防衛庁長官自民党総務会長(小泉総裁時代)、第一次安倍内閣防衛相を歴任

*3:1917~2006年。1956年(昭和31年)に『あなた買います』『鶴八鶴次郎』などでブルーリボン賞助演男優賞を受賞(多々良純 - Wikipedia参照)

*4:1925~2022年。1993~2000年までTBS時代劇『水戸黄門』で3代目水戸光圀役として活躍したことで知られる(佐野浅夫 - Wikipedia参照)

*5:1922~2012年

*6:1924~2005年

*7:1907~1972年

*8:1912~1998年

*9:1910~2001年。戦後は妻でもある劇作家・真山美保(1922~2006年)と劇団・新制作座を創立(槙村浩吉 - Wikipedia参照)