今日の中国ニュース(2024年1月4日分)

新疆ウイグルの新設・改修モスクは中国様式に 自治区政府が条例改正 - 産経ニュース
 ひとまず紹介しておきます。


中国ロケット軍戦力に「疑義」 | カナロコ by 神奈川新聞

 米ブルームバーグ通信は6日、米情報機関の分析として、中国軍で核ミサイル部隊を管轄するロケット軍の戦力に疑義が生じていると報じた。広がる汚職を背景に、ミサイルに燃料ではなく水を注入するなどの問題があり、習近平国家主席が数年内に大規模な軍事行動を検討する可能性は、以前よりも低くなったという。

 「質の低い燃料(但し、質の高い燃料を買ったことにして差額を横領)を注入」ならともかく「水を注入(燃料を水で薄める)」とは「そんなアホな」と信じがたい話ですが、「ロシアのような侵攻をしても欧米から経済制裁を食らって苦しい状態になるだけ」と言う意味で習氏は「台湾が独立宣言しない限り」、軍事行動など考えてないでしょう。


台湾総統選挙に影響か 中国共産党 習近平指導部の"台湾取り込み策" 起業向け融資や報奨金 破格オファーの実態は? | NHK

 中国政府が力を入れている政策の1つが、台湾の若い世代への働きかけです。
 福建省の福州*1には台湾の起業家たちに事業スペースを提供する施設があり、「基地」と呼ばれています。このうち2020年に設立された「基地」では、これまでに飲食業や音楽教師など、およそ40人の台湾の若者たちが起業しています。
 若者たちをひきつけているのは、台湾の若者起業家向けの優遇措置です。
 福州市は、18歳から45歳の台湾の若者の起業を促進。起業家に対する特別な融資プログラムで日本円で200万円以下の借り入れをした場合、初年度の利子を実質免除。また水道や電気、ガスなどの代金にも補助金を支給するとしているほか、起業して半年以上納税すれば日本円で20万円余りの補助金を出すなどとしています。
 そのほか、市内には、台湾人材向けのマンションを用意。通常の家賃の3分の1程度で台湾の人たちが入居しています。
 さらに福州市では、台湾出身の人みずからが基地を設立することも後押ししています。台湾から30人以上を誘致して、運営を1年以上続けた人には、日本円で最大およそ4000万円の報奨金も出しています。
 中国政府は、2023年9月、福建省に設ける台湾との「一体化」を図るモデル地区の具体的な方針を新たに発表しました。モデル地区では、台湾企業の進出を促すビジネス環境の整備や、往来や生活の面で利便性を高めることなどを掲げています。
 その方針を象徴するかのような施設が福建省アモイにある「台湾同胞サービスセンター」です。
 日常生活や起業支援などの相談に加え、定住のための相談も行っています。台湾の人に向けた「ワンストップ型」のサービスを提供し、中国への定着を促す狙いがあります。

 こうした施策をどう評価するにせよ、中国が「台湾が独立宣言」しない限り「台湾軍事侵攻」を考えてないことは確かでしょう。
 軍事侵攻で片をつけるなら経済交流は不要だからです。軍事アピールはあくまでも「独立宣言したら軍事侵攻もあり得る」という独立宣言封じでしょう。本筋は「経済交流で中国を敵視しづらい環境を作り出すこと→統一の機運醸成」でしょう。
 そしてこうしたオファーに応じる台湾人がいると言うことは「中国の脅威」もかなり薄れてるのでしょう。


浅井基文ブログ陳映真研究計画起動儀式(人民日報海外版2023年12月6日)
 陳映真については以下を紹介します。陳をどう評価するにせよ、彼を「中台友好人士」として顕彰し、「中台友好ムード」を醸成しようとする中国政府が「独立宣言もないのに台湾に侵攻する可能性」は低いでしょう。

陳映真 - Wikipedia
 1937~2016年。
 1959年9月、処女作「麵攤」を発表。左派的思想の持ち主であるため、1968年に反乱嫌疑で起訴され無期懲役判決。1975年、釈放され、1977年、陳麗娜と結婚。1988年、陳は「中国統一連合」を設立、初代主席となった。
 1996年、中国社会科学院が陳に、「栄誉高級研究員」の称号を贈った。
 2006年、陳は中国人民大学から「客座教授」の称号を授与された。これを機に北京に転居。
 2010年、中国作家協会第七回主席団第10回代表大会で、中国作家協会全国委員会名誉副主席に選出。
 2016年11月22日、北京市の医院にて病死。
 著書『戒厳令下の文学:台湾作家・陳映真文集』(邦訳、2016年、せりか書房