今日の産経&人民日報ニュースほか(8/12分)(追記・訂正あり)

NHKトランプ大統領 ベネズエラをけん制 軍事力行使も排除せず』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170812/k10011097781000.html
 トランプらしいといえばトランプらしいですが、できもしないことを言うなって話です。

 ベネズエラのパドリノロペス国防相は11日、地元のテレビ局の電話取材に対し、「狂気の沙汰で、究極の過激主義だ」と述べ、強く非難しました。

 まあ、そりゃそう言うでしょう。もちろん「軍事介入」云々という「トランプ発言のばかばかしさ」は現ベネズエラ政府をどう評価するかという話とは全く関係ない。


日刊ゲンダイ『テレ朝「橋下*1×羽鳥」9月終了 放送開始からわずか1年半』
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/210956

 橋下氏の所属事務所では「9月でレギュラー番組が終了するのは事実です。視聴率的に落第点を取っているわけではなく、あくまで改編に伴うもの。羽鳥さんとの“相性”はよく、さらなる高みを目指して、来年4月クールにも新たな番組を作る話も出ています。決して政治的なものが絡んだり、解散総選挙をにらんだ動きではありません」と説明した。

 「視聴率が悪いから打ち切られた」「大阪府知事選出馬の時にテレビ番組のレギュラー出演をやめた時のように、橋下が政界再進出を企んでるのでやめさせてもらった」とはそりゃ言えないでしょう。
 とはいえ普通に考えて「視聴率が悪いから打ち切られた」「橋下が政界再進出を企んでるのでやめさせてもらった」のどちらかしかないわけです。

「橋下人気に期待して、番組は鳴り物入りで始まったのですが、思ったより視聴率が伸びなかったんです。しかも、橋下さんのギャラがかなり高く、番組の作りもゴールデンのようで、とにかくカネがかかった。そのため、最後はスポンサーとの折り合いがつかなかったようです。橋下さんの“賞味期限”は切れている――という声も漏れています」(テレ朝関係者)

 ということで日刊ゲンダイを信じれば「視聴率の悪さによる打ち切り」のようです。


【ここから人民日報です】
■人民日報『華人女子プロゴルファー日本で活躍、その国籍問題に注目集まる』
http://j.people.com.cn/n3/2017/0811/c94473-9254395.html
 これについては
サンケイスポーツ東京五輪は?ツアー初優勝で注目集まる森田遥の国籍問題 「どちらを選んでもいろいろ言われる」』
http://www.zakzak.co.jp/spo/news/170809/spo1708090004-n1.html
も紹介しておきます。こうした人的交流があれば日中間の懸案事項が即解決するわけでもないですが、悪い事ではないと思います。
 なお、日本は「出生地主義(生まれた土地が国籍になる)」ではなく「血統主義(両親の国籍が国籍になる)」であり、森田氏の両親は二人とも中国人なので、帰化しない限り彼女は中国籍になるわけです。


【ここから産経です】
■【スポーツ異聞】世界陸上ラソン日本勢惨敗 精神論では勝てない 賞金高額化「ニンジン」作戦が必要だ!
http://www.sankei.com/premium/news/170812/prm1708120008-n1.html

 TBS系列では瀬古利彦氏(60)が解説していたが、コメントにも首をかしげざるを得なかった。日本陸上競技連盟のマラソン強化戦略プロジェクトリーダーという仰々しい肩書を持ちながら、「入賞の壁は大きい」とまるで他人事。
(中略)
 この瀬古氏は、今年6月、駅伝の強豪校、青山学院大との意見交換会でのパネルディスカッションで「駅伝をやってからマラソンというのは間違い。365日走れる選手をつくってほしい」と訴えた、という。いわば、「走れ」「走れ」の精神論。背景には、瀬古氏がものすごい練習量を積んだことで大会で優勝してきた、現役時代の成功体験にあるのだろう。
 だが、21世紀に入って久しい昨今、イマドキの若いランナーが、「我慢」「忍耐」だけでついてくるとは思えない。ならば、どうするか。スポンサーを募り、マラソンで勝ったり、メダルを獲得したりした日本人ランナーに高額な賞金を提供するニンジン作戦は有効だろう。

 精神論でいい成績が出ないのはその通りでしょうが、そこで「賞金高額化」というのもずれてると思います。
 今の日本がいい成績が出ないのは「指導方法に問題があるから」でしょう。

 もう1つの案は、2年前のラグビー日本代表エディー・ジョーンズ氏が行ったように、代表選手を半年なり、1年なりと言った長期間にわたって拘束し、徹底した合宿を行い、陸連の強化委員会主導で、指導し、強化することだろう。所属する実業団チームや大学チームに任せにせず、である。

 陸連がもっと育成にリーダーシップを取れというのは正論でしょうがおそらく「それができる人間がいない」ということなのでしょう。


■【歴史戦】ソウル・竜山駅前にやせ細った「徴用工像」設置 仁川の三菱工場跡にも さらなる設置計画も
http://www.sankei.com/world/news/170812/wor1708120044-n1.html
 もちろんこうなる最大の理由は「安倍や産経ら歴史修正主義ウヨのせい」ですが「河野談話河野洋平*2官房長官が悪い」などと言い出すから全く産経らにも困ったモンです。


■【閉会中審査】北の脅威はどこ吹く風… ミサイルよりも「日報」「加計」か
http://www.sankei.com/politics/news/170811/plt1708110010-n1.html
■【WEB編集委員のつぶやき】不毛な「もりかけ」追及より金正恩が発射するミサイルから日本国民を守る方策論ぜよ
http://www.sankei.com/world/news/170812/wor1708120010-n1.html
 「北朝鮮の脅威」を持ち出せば「森友、加計疑惑や南スーダンPKO日報隠蔽疑惑など不正、疑惑に対する追及が妨害できる」と産経が考えてるのなら大きな間違いでしょう。というかもはや産経はただの安倍自民党応援団にすぎないことを隠す気もないようです。
 というか自分たちがやってることが「崔順実疑惑が発覚したときの朴クネ一味の言い訳」と酷似してることを産経はどう思うんでしょうか?
 「北朝鮮危機を前に朴大統領相手に余計な揚げ足取りをするな!」「崔順実疑惑は北朝鮮シンパのフェイクニュースだ」などという朴一味のデマ中傷が韓国民に切って捨てられたように、産経のこうした物言いも日本国民に切って捨てられる運命にあるでしょう。


■【沖縄が危ない!】憲法改正加計学園で「反安倍政権」の金太郎飴 全国に広がる「同調圧力」「沖縄メディア化」
http://www.sankei.com/politics/news/170812/plt1708120003-n1.html
 いくら産経新聞が沖縄で売れてないからとは言え、そして安倍政権支持の立場から沖縄の基地反対運動を敵視してるとは言え、ここまで沖縄を誹謗する記事が書けるというのは正気ではありません。


■【編集者のおすすめ】日本人はなぜ「愛国心」を危なく感じるのか? ケント・ギルバート*3の「再発見」に満ちた日本論 『ついに「愛国心」のタブーから解き放たれる日本人』*4
http://www.sankei.com/life/news/170812/lif1708120015-n1.html
 ばかばかしい。愛国心のない人間など、産経やケントが敵視する左派、リベラル派だっていないでしょう。
 問題にされてるのは「愛国無罪」的な歪んだ愛国心です。


東京新聞記者に朝日新聞記者が“加勢” 菅義偉官房長官に同趣旨の質問攻め 会見時間の半分を浪費
http://www.sankei.com/politics/news/170810/plt1708100041-n1.html
 なれあい記者会見での無風状態を望むなど、産経の「自民党御用機関紙」ぶりは完全に常軌を逸しています。

 両記者と菅氏のやり取りは、この日の会見時間のおおよそ半分を占めた。

 それ裏返せば「2人は聞きたいことがたくさんあったが、他の記者にはなかった」というだけでしょうに。

朝日新聞の1面トップに、首相官邸で柳瀬唯夫首相秘書官(平成27年4月当時)が加計学園の事務局長と面会していると報道が出ている。政府は確認したのか」
 東京の望月記者が10日付の朝日報道を用いて質問をすると、菅氏は「国会で柳瀬氏が答えた通りだ」と応じた。

 こんな木で鼻をくくったような回答を菅がすれば「柳瀬氏が答えたとおりとはどういうことか」「確認したのか、しなかったのかはっきり回答してくれ」とさらなる質問が来るのはわかりきっていますし、こんな回答で返す菅がまともに応答する気がないことも明白です。批判されるべきは「東京新聞社会部の望月衣塑子*5記者」、「朝日新聞の南彰記者」ではないでしょう。批判されるべきは菅です。

 続けてまるで連携するかのように朝日新聞の南彰記者が“参戦”。菅氏が8日の記者会見で、柳瀬氏と加計学園関係者の面会に関する東京記者の質問に対して「ここは質問に答える場ではない」とした発言の趣旨を尋ねた。

 厳しい質問に精神的に追い詰められたことによる、その場の思いつきの詭弁でしょうが、記者会見が「質問に答える場ではない」と公言するのもすさまじいですね。
 本来、望月氏や南氏だけでなく記者クラブ全体で抗議してもいい暴言でしょう。

■退陣表明記者会見(ウィキペ「佐藤栄作*6」参照)
 1972年6月17日の退陣表明記者会見の冒頭、佐藤は「テレビカメラはどこかね?。新聞記者の諸君とは話さないことにしてるんだ。僕は国民に直接話したい。新聞になると文字になると(真意が)違うからね。残念ながら。偏向的な新聞は嫌いなんだ。(記者は)帰って下さい」と発言。最初は冗談と思った記者たちより笑い声もあったが、記者が帰らないので、佐藤はそのまま総理室に引き上げてしまった。
 内閣官房長官として同席していた竹下登*7の説得で再び会見室にもどり、何事も無かったよう佐藤は記者会見を始める。反発した新聞記者が「内閣記者会としてはさっきの発言、テレビと新聞を分ける考えは絶対許せない」と抗議したが、「それならば出てってください。構わないですよ」と応え、新聞記者達は「じゃあ、出ましょうか!。出よう、出よう!」と全員が退席し、がらんとした会見場で、佐藤はひとりテレビカメラに向かって演説した。

のような全面対決状態になっても本来何らおかしくない。
 「質問に答える場ではない」というなら記者会見とは菅が一方的に宣伝する場なのか。だったらそもそも質問の時間なんか要らないわけです。
 しかしこんなんまともな人間が読めば「菅は酷い」としか思いませんが産経は菅擁護してる気のようです。


■【朝日新聞論説委員コラム「北朝鮮化する日本?」がネットで炎上
http://www.sankei.com/premium/news/170812/prm1708120030-n1.html

箱田氏のコラムは次の通り。
(要旨)
(前略)
 ソウルであった(ボーガス注:民政移管*8)30周年記念の国際会議をのぞくと、(ボーガス注:朴クネ政権の不正をとにもかくにも糺すことができた)人々の陶酔感を肌で感じた。その際、何人かの韓国側出席者から同じような質問を受けた。
 (ボーガス注:日本は森友・加計疑惑、韓国は崔順実疑惑と)日韓で権力者の公私混同にまつわる疑惑が浮上したのに、(ボーガス注:朴クネを失脚に追い込むデモなどの市民運動が広範に見られた韓国と違い)日本社会はどうしてかくも平穏なのか、という問いだ。
 「日本は法治や行政が成熟した先進国という印象だったが、実はそうでもないのね」「韓国特有かと思っていた忖度(そんたく)という概念は、日本にも根付いていたんだ」など、どこか安心したように感想を語るのだった。
(中略)
 ソウル滞在中、日本通の韓国の重鎮がこう言った。
 「ある日本のトップクラスの官僚など、口を開けば安倍首相はすばらしいと絶賛する。何かに似ていると思ったら、『偉大な指導者、金正日同志は』というあれだ。」

 まあこうした森友・加計疑惑を「韓国化」「北朝鮮化」と呼ぶことの是非はともかく「安倍政権は異常だ」という朝日論説委員・箱田氏の指摘は全く正論です。図星をさされて逆ギレする産経らウヨと言うべきでしょう。
 しかし逆ギレしたところでまともな反論ができず、かえって朝日コラムの宣伝にしか成っていません。


■【正論9月号】豊田真由子サマだけじゃない! SY、KS、IKの女性3議員も? 現役国会議員秘書 ヒショハラ大暴露座談会
http://www.sankei.com/premium/news/170812/prm1708120007-n1.html
 何のヒントもないので「SY、KS、IK」が誰をさすのかは分かりません。
 まあイニシャルだけ*9で思いつきを書くと「SY*10=山本早苗*11高市早苗の本名*12)」とか思い浮かびますけど。

C 
 政治資金収支報告書を突っ込まれて「全て秘書がやっていました」と釈明して炎上する光景がよくありますよね。国民には秘書に責任をおっかぶせているように見えるからですが、でも実際の事務処理としてはあれが正常なやり方なんです。社長が全部経理の帳簿まで見ているかといえば、普通見てないじゃないですか。 

 いやいやその社長云々のたとえで言えば不正経理が発覚したときに例えば社長が「全て会計担当重役に任せていました」「私は会計畑の経験がないのでよく分からなかった、私は技術担当重役出身だから」で済むのかて話です。済むわけもない。
 政治家も話は同じでしょう。しかも多くの場合「本当に秘書任せだったのか」は怪しいわけです。

A 
 特に東大卒の女性キャリア官僚出身議員−豊田氏*13もそうだけど−には秘書はもちろん、周りの支援者に至るまで自分に尽くすことを当たり前だと思っているような言動が多いというのが私の実感です。 

 「東大卒の女性キャリア官僚出身議員」は片山さつき*14(東大法学部、財務官僚出身)、中山恭子*15(東大法学部、外務官僚出身)など複数いるので「具体的に誰のことだよ?」ですね。つうか「東大卒のキャリア官僚出身」か二世議員(例:小渕優子*16)でもなければ、女性が国会議員になる道が極めて狭い女性差別国家が日本だと思いますけどね。
 そして「尽くすのは当たり前」はむしろキャリア官僚出身よりは現総理・安倍、現財務相・麻生のような二世政治家じゃないか。なにせ周囲は「ホニャララ先生のお子様」ということで若いころから尽くしてくれるわけですから。

C 
 最近の傾向として(中略)すぐに辞めてしまうことが多いのも確かなんです。「理不尽だからもう辞めます」「ええ?それでやめちゃうの?」みたいな。少しでも好条件があればそっちにいくとか、いわゆる本当に職業秘書みたいな人達が確実に増えている気がしますね。

 まあ「その事務所の政治家の支援を受けて、政治家になる」「その事務所の政治家に心底人間的に傾倒してる」とか「何か特別な事情でもない限り」ビジネスライクに辞めていくのも別に不思議ではないし、悪い事でもないんじゃないか。


■【主張】東芝決算 なお残るリスクの排除を
http://www.sankei.com/column/news/170812/clm1708120002-n1.html

 ここまで事態が長期化した責任は、東芝だけでなく、監査法人にもあると受け止めるべきだろう。

 産経も無茶苦茶言うなって話です。「もっと監査報告書が早くできなかったのか」てできなかったでしょうね、それは。
 監査を早く出すことで監査法人が恐れていたのは「お手盛り監査」という世間の非難や「政府や証券取引所からのペナルティ」でしょう。
 とはいえ監査法人も「東芝上場廃止や倒産の引き金を引いた」と非難されることも避けたい。そこで最後の最後まで「お手盛りと非難されないが、東芝上場廃止や倒産の引き金を引いたと非難されることもない道を目指してやっとここにたどりついた」というところでしょう。
 つうか本来、東芝に何の問題もなければ、監査法人が苦しむこともないんですが。

*1:大阪府知事大阪市長、維新の会共同代表など歴任

*2:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*3:著書『米国人弁護士が「断罪」 東京裁判という茶番』(2016年、ベストセラーズ)、『日本人は「国際感覚」なんてゴミ箱へ捨てろ!』(2017年、祥伝社)、『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』(2017年、講談社プラスアルファ新書)、『米国人弁護士だから見抜けた日本国憲法の正体』(2017年、角川新書)、『まだGHQの洗脳に縛られている日本人』(2017年、PHP文庫)、『マスコミはなぜここまで反日なのか』(2017年9月刊行予定、宝島社)など

*4:2017年、PHP新書

*5:著書『武器輸出と日本企業』(2016年、角川新書)

*6:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*7:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)を経て首相

*8:「今から30年前」、民主勢力の分裂(金泳三、金大中二人が立候補)もあって、全斗煥の後継である盧泰愚が当選したものの、大統領選が民選になり、軍事独裁が終了した。

*9:あくまでイニシャルだけの思いつきにすぎませんので念のため。

*10:Sが名前、Yが姓という理解をしています

*11:第一次安倍内閣沖縄・北方等担当相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣総務相など歴任。

*12:結婚して姓が変わったが政治家としての姓名はかえていない

*13:東大法学部、厚労官僚出身。第三次安倍内閣で文科大臣政務官復興大臣政務官兼務)

*14:小泉内閣経産大臣政務官、第二次安倍内閣総務大臣政務官を歴任

*15:福田内閣で拉致担当相。現在「日本のこころ」代表。

*16:麻生内閣少子化等担当相、第二次安倍内閣経産相を歴任