「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(4/10分:荒木和博の巻)&北朝鮮・韓国ニュースほか(追記・訂正あり)

 荒木への批判以外にも色々書いています。
毎日新聞北朝鮮拉致問題:車内にポスター、署名呼び掛け 横田めぐみさん帰国願い 来月からタクシー会社 /新潟』
https://mainichi.jp/articles/20180530/ddl/k15/040/135000c

 新潟市西区のタクシー会社「三和第一交通」は29日、1977年に北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(行方不明時13歳)の帰国を願うポスターを、保有する76台のタクシーすべての後部座席に掲げることを決めた。乗務員が乗客に拉致問題解決を求める署名への協力も依頼する。来月1日までに掲示作業を終えるという。
 めぐみさん救出の訴えを続ける小中学校時代の同級生、池田正樹さん(54)が29日、友人の勤務先である同社にポスター掲示を依頼したところ「事態が一歩でも前に進むのであれば」と快諾を得た。
 同社は着物姿の幼いめぐみさんと、体の自由がきかなくなった父滋さん(85)が母早紀江さん(82)から食事を食べさせてもらっている計2枚の写真を「必ず取り戻す!」の言葉と共に張り出す。

 おいおいですね。まあこんな写真に「拉致解決」という意味では何の意味もないことはひとまずおきましょう。
 めぐみさんの子どもの頃の写真はともかく「体の自由がきかなくなった父滋さん(85)が母早紀江さん(82)から食事を食べさせてもらっている写真」なんてもんを世間に公開することは滋氏に対して失礼ではないのか。そんなもんと拉致と何の関係があるのか。
 まあ、「お涙頂戴で話題になる」とでも思ってるんでしょうが、滋氏に限らず「多くの人間」はそうした「自分の弱い部分」は見せたくないでしょうね。まあ、優柔不断な滋氏のことですから、奥さんや子どもにごり押しされて嫌といえなかったのかなあと言う気はします。それとも認知症発症などで「いやという能力それ自体がすでにない」のか。
 コレを美談のように書く毎日新聞の考えは俺には理解できませんね。正気の沙汰じゃないと思う。


■産経【北朝鮮拉致安倍晋三首相、拉致の最終解決へ「日朝首脳会談必要」 拉致家族と面会、情勢を説明 全被害者帰国へ制裁強化も
https://www.sankei.com/world/news/180528/wor1805280017-n1.html
 あの安倍から「日朝首脳会談」なんて言葉が出ることが驚きですね。
 とはいえ「制裁強化」なんてあほな発言も出てるようなので全く期待はできませんが。


■産経【私の拉致取材特別編(5)】進展をみない拉致問題 「次の世代に積み残さないようにしないと」
https://www.sankei.com/world/news/180527/wor1805270001-n1.html

「たった10人で日朝国交正常化交渉が止まっていいのか。拉致にこだわり正常化がうまくいかないのは国益に反する」。
 かつて、ある外務官僚が言い放った「見解」だが、いかに日朝国交正常化に前のめりになっていたかが分かる発言だ。

 いやいや実際「国交正常化>拉致解決」でしょうよ。
 大体こんなこと言ってたら「シベリア抑留について全容が不明だ、それでは日ソ国交回復なんかできない」ともなりかねませんがそれで産経は良かったのか(まあソ連安保理常任理事国なんでそういう態度やるとほぼ確実に国連加盟ができない点で北朝鮮とは違いがありますが。日本の国連加盟は日ソ国交回復後です)。
 つうか「国交正常化時の経済支援とのバーター」でしか拉致は解決しないでしょう。それが「平壌宣言」で「国交正常化時の経済支援を約束した」小泉訪朝だったわけです。

阿部
「実は、私は、帰国した方(拉致被害者)にお会いしたことがないんです。蓮池薫さんのお父さんの秀量(ひでかず)さんからは、今も達筆な年賀状をいただきます。1979(昭和54)年に最初に私が(取材に)行ったものですから、『恩人だ』と言っていただいて。でも、まだ(薫さんとは)会っていない。これはお願いなんですが、めぐみちゃんが帰ってきたら、ぜひ会わせてくださいね」

 蓮池さんの名前しか出してませんが他のメンツとも会えてないんでしょうねえ。
 つまりは蓮池夫妻、地村夫妻、曽我ひとみ氏は「阿部に会うことにメリットを感じてない」のでしょう。当然の「正しい判断」だと思います。
 それにしても「めぐみさんに会わせてください」て。
 「生きてる保証がないこと」はひとまず置くとしても「生きてるならば53歳の中年女性」について「82歳の母親に面会の同意をもらう」て。未成年ならまだしも「53歳の女性」に会いたいなら帰国したときに直接当事者に申し入れればいいでしょう。どこの世界に「53歳の娘さんに会う了解をいただきたい」なんて82歳の母親に頼むバカがいるのか、というとここにいるわけですが。

阿部
「めぐみちゃん*1ももう少しで帰ってくる気がしてるんです。」

 根拠レスででたらめなことが良くもほざけるもんです。さすが産経上がりはやることが下劣ですね。


■産経『北朝鮮問題は「安倍晋三首相にしかできない」自民・竹下亘*2総務会長、高評価も総裁選支持は明確にせず』
https://www.sankei.com/politics/news/180527/plt1805270011-n1.html
 おべっかにしても言ってることが馬鹿げていますね。過去の首相で北朝鮮問題で成果をあげたのは「拉致被害者帰国」をもたらした小泉氏だけであり、安倍なんか何の成果も上げていないのに。

 日本はアテになる国だという認識を世界が持ってくれている。安倍外交は非常に大きな成果をあげつつある。

 「どこがだよ?」ですね。何か外交成果を一つでもあげられれば、あげて見ろと言いたいですね。
 むしろ慰安婦問題や靖国問題などで中韓との関係をぐちゃぐちゃにしたのが安倍ではないのか。

「トランプ米大統領の心をわしづかみにしている首脳は世界で首相たった1人だ」とも評した。

 トランプから報復関税を食らってるのに何を言ってるんでしょうか?。

 自民党竹下派平成研究会)会長としての9月の党総裁選での対応については「首相を評価するなら支持するかというと、そこが私の悩みだ。現時点でまったく決めていない」と明確にしなかった。

 いい加減加計森友の腐敗野郎なんか引きずり下ろせよ!、ですね。とはいえ、「安倍を支持するかどうかいえない」というあたり、内閣支持率低迷による自民党へのダメージを恐れてるのでしょう。
 加計森友の腐敗政治家を野放しにすることによる「法治主義の崩壊」「国際的イメージの破壊」をなんとも思わないあたりには呆れますが。


■女性の失踪者と強制的失踪
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/05/news274330526-0.html

 特定失踪者の中でこれまで日本国内での所在が確認された人は50人余りいます。
 しかしこの大部分は男性で、女性は2人しかいません。その1人は殺人事件の被害者であった方です。男性で所在が確認されたケースは多くがホームレスのようになったり飯場を渡り歩いていたような人です。このことからはっきり言えるのは、女性の場合自分の意志で身分を隠して日本国内で生活するのは極めて難しいということ*3です。
(中略)
 拉致かどうかは別にしても、女性の特定失踪者は、自分の意志に反する失踪、国連の用語で言えば「強制的失踪」にあたるケースが男性よりさらに多いものと思われます。

 荒木ってやはり頭がおかしいんでしょうか。
 まともな人間なら「日本国内での所在が確認された特定失踪者は50人余りいます」なんて恥ずかしいことは自分から言いません。ましてやそう発言しても「これからも特定失踪者認定は続ける」なんて恥ずかしいことも言いません。しかし拉致被害者家族会や特定失踪者家族会も良くこんな男と付き合えるもんです。
 ちなみに「殺人事件の被害者」つうのは以下のようなことです。

■足立区女性教師殺人事件(ウィキペディア参照)
 1978年(昭和53年)8月、東京都で女性教師が失踪した事件である。
 未解決事件となっていたが、公訴時効成立後の2004年(平成16年)、真犯人の男性が女性教師の殺害を自供した。
■事件の概要
 1978年8月14日、東京都足立区の区立中川小学校で当時29歳の女性教師が失踪した。女性教師の最後の目撃者は小学校で警備員をしていた男性Wであり、女性教師が最後に目撃されたのは同日であった。
 警察も事件として捜査していたものの女性を発見できずにいた。また女性教師の失踪から10年後の1987年の大韓航空機爆破事件において、北朝鮮工作員金賢姫日本語教師の「李恩恵(後に田口八重子氏らしいと判明)」が女性教師と似ていると特定失踪者問題調査会から指摘を受け、女性は北朝鮮による日本人拉致問題の被害者であるとして、女性教師の家族は「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(巣くう会)」に参加した。
 しかし、事件から26年後の2004年8月21日、女性教師の最後の目撃者である元警備員の男性Wが警視庁綾瀬警察署に出頭して殺害を自供、事件の全容が判明した。
 Wは自首の動機は良心の呵責ではなく、遺体を隠匿していた元の自宅が道路拡張のための土地区画整理の対象となり、家が取り壊される予定だったので、事件が発覚すると思ったからと述べた。またWは、「高齢の夫婦二人暮しで移転できない」として、警察への出頭直前まで強硬に立退きを拒んでいた。
 女性教師は失踪当日にWによって殺害された。事件発覚を恐れたWの手により、女性教師の遺体はコンクリート詰めにされ、公訴時効まで隠されることとなった。犯行の詳細については、Wの一方的な証言しかないが、それによれば、校内で肩がぶつかったことから口論となり、騒がれたので逆上して殺害したということである。
 ただし、遺族は被害者について「人と争うことのない穏やかな人だった」として、この供述の信憑性を否定しており、真相は不明である。殺人罪の公訴時効(ボーガス注:現在は法改正で死刑対象犯罪の時効が廃止されたが、当時は15年の時効が存在しました)が成立していたため、Wを殺人罪で起訴することができなかった。
 遺族はWに対して民事訴訟を起こした。2006年9月26日、東京地方裁判所はWの行為を「殺人」(1978年時点)と「遺体の隠匿」(2004年時点)に分けて検討した上で、「殺人」については民事上でも時効が成立しており(不法行為(殺害)後、20年の時効が経過したと認定)、女性教師の遺体を頻繁に移動させていた「遺体の隠匿」についてのみWの責任を認定して330万円の賠償を命じた判決を言い渡した。
 これに対し、東京高等裁判所は2008年1月31日、上記地裁判決を破棄し、Wによって「遺体が隠匿され続けた」ために「殺人」が判明しない中で「殺人」を基点として20年の時効の成立を認めることが「著しく正義・公平の理念に反する」場合など一定の条件下においては時効は成立しないとして、「殺人」と「遺体の隠匿」を一連の行為と認定したことで、「殺人」についてもWの責任を認め、約4255万円の支払いを命じる判決を言い渡した。2009年4月28日、最高裁判所は、Wの上告を退け、判決が確定した。

http://www.asahi.com/special/abductees/TKY200408220280.html
朝日新聞・2004年8月22日朝刊『26年前の殺人で男が自首 特定失踪者名簿の女性』
 26年前、東京都足立区の区立中川小学校の教諭だった石川千佳子さん(当時29)を殺害したとして、同校で警備員をしていた千葉県内に住む男(68)が警視庁綾瀬署に自首した。同庁が22日、男の供述に基づいて同区内にある男の元自宅の床下を捜索したところ、石川さんとみられる遺体が見つかった。
 同庁は、遺体を司法解剖して身元を確認したうえで、男を殺人と死体遺棄容疑で書類送検する方針。しかし事件は時効(15年)が成立しており、不起訴になる見通しだ。
 石川さんは北朝鮮によって拉致された疑いが否定できないとして、拉致被害者家族の支援団体「救う会」が設けた特定失踪者問題調査会が氏名を公表していた。
 捜査1課の調べや男の供述によると、男は学校が夏休み中だった78年8月14日午後4時半ごろ、中川小(同区大谷田3丁目)の廊下で石川さんと口論となり、口をふさぐなどして殺害。遺体を車で当時住んでいた同区六木2丁目の自宅に運び、床下に埋めたという。
 遺体は床下約1メートルの地中にビニールシートにくるまれていた。中には石川さんの持ち物も入っていた。
 妻の不在時に埋めたという。男は最近までこの家に住んでいたが、「家が区画整理のため取り壊されることになり、更地になったら見つかると思った」と、21日に自首した。
 当時、北海道の石川さんの父親が警察に家出人捜索願を出していた。
 北海道小樽市に住む石川さんの弟・憲さん(53)の話などによると、石川さんは失踪直前の7月末から8月12日まで東京都教職員生協主催の東西ヨーロッパ研修旅行に行っており、行方不明になったのは帰国して間もない時期だった。8月15日になって、実家に同校校長から、「当直なのに出勤していない」と電話があり、行方不明になったことがわかった。
 その後、87年の大韓航空機爆破事件の実行犯とされる金賢姫・元死刑囚の教育係「李恩恵」が石川さんではと考え、拉致の可能性を疑うようになったという。特定失踪者問題調査会にも弟が届け出ていた。男は石川さんの名が公表されていたことを知らなかったという。
 憲さんは「一つの区切りがついた。失踪の5年後に心配しながら亡くなった父と同じ墓に入れてあげられる」と話している。

 国連の用語で言えば「強制的失踪」

 「強制的失踪(強制失踪)」については以下を紹介しておきます。拉致(強制失踪)は北朝鮮の専売特許でも過去の問題でもなく、今も「世界中でホットな問題」であることが解ると思います(まあもちろん日本人拉致のような形での北朝鮮の拉致はもはやあり得ませんが)。

■強制失踪からのすべての者の保護に関する国際条約(ウィキペディア参照)
 2006年12月20日の第61回国連総会で採択された国際人権条約である。必要な批准国が20カ国に達した1か月後の2010年12月23日より発効した。略称は強制失踪防止条約。
■概要
 国家機関や国の許可を得た個人または集団が逮捕・拘禁・拉致などで個人の自由をはく奪する行為を強制失踪として禁止し、組織的で広範な強制的失踪は、人道に対する罪に相当すると規定する禁止条約。第24条では被害者の権利、解放や、損害賠償、リハビリテーション、再発防止の保障も含めた被害回復について規定する。また当条約の違反について関係被害者が国連の強制失踪防止委員会への個人通達を認める宣言についても規定する。

https://www.cnn.co.jp/world/35085875.html
■CNN『エジプト当局による「強制失踪」、数百人規模か 国際人権団体』2016.07.14
 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは13日、エジプト当局が市民を拘束し、訴追もせずに監禁を続ける「強制失踪」の例が相次ぎ、その被害者は今年1〜5月だけで630人を記録したとする報告書を発表した。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30766210R20C18A5FF8000/
日経新聞『劉霞さん、所在不明に 香港人権団体』2018/5/21
 香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターは21日、ノーベル平和賞を受賞した中国の民主活動家、故劉暁波氏の妻で、中国当局に軟禁されている劉霞さんが最近、北京の自宅から「旅行」に連れ出されたと伝えた。劉霞さんと連絡が取れず、行き先は不明。親族らの話としている。
 劉霞さんを出国させるよう求めているドイツのメルケル首相が24〜25日に訪中することや、天安門事件から29年となる6月4日に合わせた措置の可能性がある。メルケル氏は習近平国家主席との会談で、劉霞さんの問題を取り上げるとの見方が出ている。
 中国当局は、政治的に「敏感な時期」になるたびに劉霞さんを北京から国内の別の場所に移動させている。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-01-01/2018010107_01_1.html
赤旗・2018年1月1日『軍政が奪った赤ちゃん、捜し求め40年以上 127人目 身元判明、アルゼンチン 「祖母の会」発表』
 南米アルゼンチンで昨年暮れ、軍事政権(1976〜83年)下の人権侵害犠牲者の遺族たちに喜びの知らせが舞い込みました。軍政反対の活動家だった女性が拘束施設内で出産し、軍関係者に奪われた赤ちゃんの身元が新たに判明したのです。同様の身元判明は127人目。40年以上にわたり、肉親の行方を捜してきた人権団体「五月広場の祖母たち」(以下、祖母の会)が12月28日、首都ブエノスアイレスでの会見で明らかにしました。
 会見に出席したデカルロット会長は、現在同国西部メンドーサ在住の女性が、77年の4月か5月に中部コルドバ市内で軍隊に拉致され、行方不明となったマリア・デルカルメン・モヤノさんの娘であることが、目撃者の証言やDNA検査の結果判明したと発表しました。父親はモヤノさんと一緒に拉致・行方不明となったカルロス・ポブレテさんであることも明らかになりました。両親ともいまだに行方不明のままです。
 モヤノさんは拉致された当時妊娠7カ月か8カ月。後に、秘密の収容・拷問施設となっていたブエノスアイレス市内の海軍工科学校(ESMA)に移送され、女児を出産しました。出産時に立ち会った軍医も特定されていますが、女児の行方は不明のままでした。
 家族らはモヤノさんとポブレテさんの行方を捜すとともに、生まれたはずの赤ちゃんの所在も明らかにするため、「祖母の会」とともに2012年から検察当局に捜査を要請していました。
 アルゼンチンの軍政下では、拘束施設内で女性が出産した場合、その子どもを軍関係者家族が引き取って養子にしたり、子どもを欲しがっている家族に金銭で売り渡す行為が行われていました。
 「祖母の会」はこうした境遇で母親から引き離された赤ちゃんは約500人と推計。同会の活動で身元が明らかになったのは12月初めに続くものです。
 デカルロット氏は、さらに多くの人が本当の家族と再会できるよう活動を続ける決意を表明しました。ただ、今回判明した女性の氏名はプライバシーなどに配慮し、明らかにされていません。
 会見に同席したモヤノさんの姉アドリアナ・モヤノさんは、「生きているという知らせに心から満足です。私たちは彼女の名前も、どんな家族に育てられたのかも知りません。でも、彼女は生きている。時間はあります。私たちと会う場所と時間を選んでくれたらと願っています」と語りました。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-03-25/2016032507_01_1.html
赤旗・2016年3月25日『アルゼンチン軍政下の犯罪、米が機密文書解禁へ、オバマ氏表明「信頼を再構築」』
 オバマ米大統領は23日、南米アルゼンチンを訪問し、同国のマクリ*4大統領とブエノスアイレス市内で会談しました。オバマ氏は、会談後の共同記者会見で、1976年から83年まで続いたアルゼンチンの軍事独裁政権に関し、当時の米軍や米情報機関の機密文書を解禁すると語りました。
 機密文書の解禁は、今年の3月24日で軍事クーデター発生から40年を迎えるにあたり、軍事政権の犯罪とたたかってきたアルゼンチンの人権団体などが米政府に要請していました。アルゼンチン政府も以前から解禁を求めていました。
 米メディアによると、米政府が当時の軍や情報機関の記録まで解禁するのは初めてです。米政府がこの時期、南米諸国の軍事政権を支援していたことは公然の秘密でした。
 オバマ氏は「アルゼンチンが傷を癒やし、前に進むうえで米国は役割を果たす。解禁によって、両国間で失われたかもしれない信頼を再構築したい。これは中南米全体へのメッセージだ」と述べました。オバマ氏は24日、ブエノスアイレス市内にある軍政犠牲者を追悼する公園を訪れる予定です。
 マクリ氏は、軍事独裁政権は「わが国の歴史上で最も暗い章だ」と指摘。「われわれは真実を知る必要があるし、知る権利を持っている」と強調しました。
 現地からの報道によると、アルゼンチンでは、当時の米政府による関与を含めて軍政の人権侵害をいっそう解明する機会になるとして期待が高まっています。アルゼンチンではフェルナンデス*5前政権とその前のキルチ*6元政権のもと、軍政加担者の責任追及が強められてきました。
■アルゼンチンの軍事独裁政権
 1976年3月24日、アルゼンチンのビデラ陸軍総司令官が軍事クーデターを起こし、大統領に就任。83年の民政移管まで、民主主義を求める政党や団体を弾圧し、活動家が拷問、殺害されました。弾圧による死者や行方不明者は約3万人に上るとされます。ビデラ政権は、近隣諸国の軍事政権とともに、米国の指揮のもとで組織された南米規模の弾圧網「コンドル作戦」の一翼を担いました。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-03-26/2016032607_01_1.html
赤旗・2016年3月26日『アルゼンチン 軍事クーデター40年、米「過去と向き合う」、オバマ氏 犠牲者追悼式典に参加』
 オバマ米大統領は24日、訪問先アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、同国の軍事独裁政権(1976〜83年)の犠牲者を追悼する式典に参加しました。アルゼンチンではこの日、軍政の発端となった軍事クーデターから40年を迎えました。
 オバマ氏はアルゼンチンのマクリ大統領とともに同市内にある犠牲者を追悼する公園を訪れました。軍政は民主主義を求める市民や政党、団体を弾圧。拷問、殺害された人は3万人以上に上るといいます。当時の米国はアルゼンチンを含む南米諸国の軍政を支援していたとされます。
 オバマ氏は「当時の暗い時代の米国の政策には議論がある。ここで起きたことを思い起こす時、米国は自らの政策と過去を検証しなければならない」と語りました。米政府が当時の米軍や情報機関の機密文書の解禁を決めたことに関し、「米国は誠実さと透明性を持って過去と向き合う責任がある」と述べました。
 マクリ氏は「今日はすべてのアルゼンチン国民が、政治による暴力を“二度と起こさない”と主張する機会だ」「われわれは民主主義と人権への決意を再確認しなければならない」と強調しました。
 ブエノスアイレス市内ではこの日、多くの市民が軍政による人権侵害を批判し、責任者の追及を求めてデモ行進しました。
 現地からの報道によると、市民らは犠牲者の写真をびっしりと並べた横断幕を掲げながら歩き、「記憶、真実、正義―これらの勝利を毎日守り続けよう」「人権なくして民主主義なし」と訴えました。軍政の人権侵害とたたかってきた団体「五月広場の母親たち」のメンバーは米政府に対し、アルゼンチンの軍政に関係するすべての機密文書を解禁するよう求めました。

https://www.amnesty.or.jp/news/2013/0903_4152.html
アムネスティ日本『強制失踪について知っておきたいこと』(2013年8月30日)
 毎年、世界の多くの国で、何千人もの男女や子どもが、政府により理由もなく拉致され、行方不明になっている。彼らは、「強制的失踪者」なのだ。アムネスティ・インターナショナルの調べでは、2012年だけでも、この種の強制的な失踪事件は31カ国で起きている。国際失踪者デーである8月30日に際して強制失踪について知っておきたいことをまとめた。
 2年前、シリアの武力紛争へと発展した暴動が起きて以来、国家権力による強制失踪が再び激増している。反対派を黙らせ、その家族や友人に恐怖を植え付ける目的から、何千人もの人びとが逮捕されているのだ。その多くが外部から連絡が取れない隔離された場所に拘束され、日常的に拷問などの虐待を受けているという。また、1970年代後半から1980年代前半にかけて、イスラム主義者を中心に約17,000人が行方不明になっている。
 スリランカでは、1980年代以来、国連に対する強制失踪の申し立てがおよそ 12,000 件にのぼる。しかし実際の行方不明者数は、申し立て件数よりはるかに多く、1994年までで3万件、それ以降は数千件にのぼる強制失踪が報告されている。
 メキシコでは、2006年から2012年の間に 26,000 人が行方不明になっているが、その多くが麻薬カルテルと治安部隊の衝突の中で行方不明になった。治安部隊が加担しているケースがいくつかあるが、ほとんどのケースは捜査がおざなりで、被害者が発見されることはまれであり、加害者が責任を問われことは、事実上皆無である。
 アムネスティで把握している2012年の強制失踪の3分の1以上がサハラ以南のアフリカの国、つまり、アンゴラ、チャド、コートジボワールコンゴ民主共和国赤道ギニアエリトリアガンビア、マリ、モーリタニア、ナイジェリア、南スーダンなどで起きている。
 親族は繰り返し捜索を訴えているが、本来は国際法に則って捜査と犯人告発を担うべき国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)が、1989-1998年のコソボ軍事紛争で起きた何百件もの失踪・誘拐事件の捜査を行っていない。
■シリア
 2012年10月2日、シリアの人権弁護士カーリル・マツークさんは、アシスタントと自分の事務所に向かう途中で行方不明になった。通勤路にあるシリア政府の検問所で、拘束された模様だ。
 マツークさんは、シリアで長年人権侵害の被害者に法律上のアドバイスを提供し、何百人もの政治犯や報道記者、良心の囚人の弁護を行っていた。
アンゴラ
 アンゴラ内戦の退役軍人であるシルバ・アルベス・カムリングさんとイサイア・カスレさんは、ルアンダの路上で、2012年5月27日と29日にそれぞれ拉致されて以来、消息不明となっている。彼らの家族は手がかりがないまま捜索を続けているが、アンゴラ政府は2人の所在について、一切の関与を否定している。
 シルバさんは、年金と給与の支払を求める抗議団体の結成に携わり、その抗議運動に向かう途中の27日午後3時頃、「体格のよい男たち」に後をつけられているとある報道記者に電話している。その直後、連絡が取れなくなって以来、行方が知れないままである。
 カスレさんは、シルバさんの誘拐現場を撮ったビデオを持っているという男に会っていたとき、男4人に拉致された。友人によれば、一台の車が現れ、体格のよい男数人が降りてきて、彼らの方へ向かって歩いてきたという。
■メキシコ
 アルマンド・デル・ボスクさんは8月3日、タマウリバス州で、メキシコの海兵隊に拘束されて以来、行方不明となっている。
 海軍当局は、拘束を否定しているが、複数の目撃者が、海兵隊がボスクさんが運転する車を止め、車から引きずり出し、手錠をかけて軍用車で連れ去るのを見たと証言している。
コソボ
 ペトリジャ・ピルジェビさんは1999年6月28日、プリシュティナの自宅アパート前でコソボ解放軍(KLA)の制服姿の3人に拉致された。
 翌年、ピルジェビさんの遺体が見つかり、息子の下へ返されたが、この件について法的な責任を問われた者はいない。


■産経【激動・朝鮮半島】南北首脳が板門店で会談
https://www.sankei.com/world/news/180526/wor1805260049-n1.html

 トランプ米大統領が24日、シンガポールで6月12日に予定していた米朝首脳会談の中止を表明したことに対し、電撃的な南北会談によって対応策を協議し、米朝会談実現に向け協力を確認したもようだ。

 こうなるのはトランプが「対話の可能性を全否定しているわけではないから」です。何とか「6/12から延期されてもいい」ので対話が成立してほしいもんです。

 北朝鮮側が再考を促す談話を発表したことを受け、会談の再設定の可能性にも言及していた。

 まあトランプの態度は無茶苦茶ですね。以前書いたことの繰り返しになりますが「中止することも検討する」ならまだしもはっきり「中止する」といってからこれでは「まともに外交政策をやる気があるのか?」つう疑念を感じずにはいられません。「再考を促す談話」云々つうのも「本当にそうなのか」怪しい話です。


■母ミヨシさんへ曽我ひとみさんのメッセージと新曲「帰りたい」
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/05/news273730528-3.html

「チームしおかぜ」ではお馴染みの演歌歌手宇佐美由美子さん

 ウヨにしか相手されないウヨ御用達・演歌歌手なんて俺だったら屈辱ですね。つうか普通の人間だったら屈辱でしょう。
 よほど売れてなくて贅沢言えないか、ガチのウヨかどっちか知りませんが実に非常識です。


北朝鮮の連続性・韓国の非連続性
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/05/news273530520-1.html

 今韓国では左翼親北派の歴史観が蔓延しています。

 まあ太陽政策を実施するにおいて北朝鮮をあまり罵倒するわけにもいかないでしょう。その程度の話のどこが「親北朝鮮」なのか。

 その基本は大韓民国が「日帝*7の残滓(ざんし 残りかすのこと)」を受け継いで親日派が作った正統性のない政権から正統性が無く、北朝鮮は抗日闘争の指導者だった金日成が建てた政権だから正統性があるというものです。

 そんな歴史観が「蔓延してる」とはとても思えませんがそれはさておき。仮にそうした主張があるにせよそこで問題になってるのは「いわゆる親日派に対しての批判」であってまさか「金日成の業績を全て肯定してる」なんて人はほとんどいないでしょう。

日帝の残滓」という意味なら北朝鮮の方が遥かにその恩恵を被っている*8ということが、青山学院大の木村光彦*9教授の著書『日本統治下の朝鮮』*10中公新書)に「北朝鮮の連続性・南朝鮮*11の非連続性」として書かれています。
 (ボーガス注:日本植民地統治時代は)工業インフラ自体が北朝鮮に集中していたことは前から良く知られたことですが、物的資源のみならず社会のシステム自体が引き継がれたということでした。

 荒木の紹介する本では「日本の植民地統治をただ美化する本の疑い*12」あるいは「荒木なみの悪口雑言を北朝鮮や韓国に加えてる本」がありますが、まあ機会があったら読んでみてもいいかとは思います。
 なお、「植民地統治時代のインフラを引き継ぐ」つうのは基本的にどこの国も同じでしょう。
 米国のフィリピン統治も、英国のインド統治も、その他の植民地統治も含めて同じ話でしょう。
 「過去のインフラなんか、植民地時代の残滓だからぶっ壊す。一から全部新しくつくる」なんてバカなことしてもどうしようもない。
 南北朝鮮限定ではない。そしてそれは荒木らウヨが言いたがるように「だから台湾や南北朝鮮は日本の植民地統治に感謝すべきだ」とかそう言う話じゃない。
 別に慈善事業で植民地統治してるわけでもない。そもそも「朝鮮北部にインフラが集中してた」つうこと自体「日本の国益しか考えてないことの傍証」じゃないか。朝鮮半島全体のことを考えたらそういうことはたぶんしないでしょう。
 また、「近代化すればそれで御の字」つう話でもないわけです。大体その理屈なら「ダライ・ラマは鉄道建設などでチベットを近代化した中国に感謝しましょう」となるでしょうが、そんなこと荒木らウヨは全く言わないわけですし。

 日本時代のシステムやインフラを食いつぶして貧しくなった北朝鮮は、結局何も生み出しませんでした。

 今の北朝鮮の社会をどう評価するにせよ「そんなわけねえだろ」て話です。まあ、さすがに木村本にはそんなことは書いてなくて荒木の与太でしょう。大体、北朝鮮も建国後、ソ連や中国の支援も受けてるし「1945年以前の日本の遺産だけでやってたら」とっくの昔に国が滅んでいたでしょう。こういうバカなことを抜かす男と家族会が付き合ってるんだから、そりゃ拉致が解決しないのも当然です。いい加減家族会も荒木や西岡力島田洋一だのと縁切りしたらどうなんですかね。

 核兵器にしても北朝鮮のウランは、武器化も含めてその研究が日本時代から始まっていました。

 おいおいですね。1945年以前の技術で今の「核ミサイル」ができるわけないでしょう。
 大体1945年以前なんて今程ミサイル技術は進んでないでしょうに。だから米国の原爆投下(1945年)は「ミサイルで撃ち込むのではなく」、広島、長崎まで飛行機が来て落としたわけです。
 まあそう言ったらいったで荒木は「でも1945年以降もソ連と中国の技術だけで、北朝鮮のオリジナルなんかない」とでも言い出すんでしょうが別にそういうこと言ったところで何がどうなるわけでもない。拉致が解決するわけでもない。

 「日帝残滓の清算*13」が必要ならあの体制を変えるべきでしょう。もし日本に戦後責任があるとすれば、それを日本がやらなければならないということかもしれません。全ての拉致被害者を救出救出するためにもそれが一番手っ取り早いのですが。

 いつもの「北朝鮮政権転覆論」です。そんなもん是非以前に現実的にできるわけがないし、それのどこが

全ての拉致被害者を救出救出するためにもそれが一番手っ取り早い

のか。そりゃイラクやアフガンみたいに内戦にならないで、旧東ドイツみたいに平和的に崩壊して、「どっかにいた拉致被害者が皆無事に出てくれば」いいですよ。そうなる保証はどこにもない。一番手っ取り早いのは「とにかく交渉で片をつけること」でしょうよ。


櫻井よしこ朝鮮半島勢力巡る歴史的闘いが展開中も日本の野党は政治責任を果たしていない』
https://yoshiko-sakurai.jp/2018/05/19/7441
 いつもの「加計森友より北朝鮮問題ガー」という詭弁です。全く懲りない女です。週刊ダイヤモンドも良くこんな駄文を載せるもんです。

 この間の9日、東京では日中韓の首脳会談が開催されたが、日本と中韓の間にある大きなギャップは埋めきれていない。

 日中韓サミットをやっと取り上げても、安倍が李首相を大歓迎し、李首相の北海道行きに同行までしたことや、「日中映画協定」など経済分野での日中交流が一定程度進んだことは見事なまでにネグるよしこです。


櫻井よしこ『国民の支持が期待できない、国民民主党
https://yoshiko-sakurai.jp/2018/05/17/7443
 id:Bill_McCrearyさんも批判してたよし子記事ですが、そもそも安倍批判派でも国民民主に期待してる人は少ないでしょう。何せ前身の希望や民進は、立憲民主どころか共産支持率すら下回ってますし、だからこそ野田*14元首相、岡田*15民主党代表などは国民民主に参加しませんでした。
 そんな党をあげつらったところで大して意味もないのですが、よし子があげつらうのはやはり「野党批判として楽だから」でしょうねえ。

・今回、新党に参加せず、無所属になった笠浩史*16衆議院議員(神奈川9区)は語る。
長島昭久*17衆議院議員(東京21区)も無所属を選んだ。氏は語る。

 まあ国民民主は笠や長島のような極右路線は採用しませんでしたのでね。その上「支持率も低い」のでは、笠らも参加する理由はないでしょう。
 なお、「小池希望の党から生まれた」極右新党(?)としては「松沢成文元神奈川県知事が代表」「中山成彬*18が最高顧問」の「希望の党」がありますが「明らかに落ち目」なので、笠らは参加しなかったんでしょう。

 玉木*19、大塚*20両氏を見ていると不思議な気持ちになる。両氏共に優れた頭脳の持ち主なのに、政治家としてはなぜこんなに定まらない存在なのか。

 「小池に乗れば有利だ」と「目先の利益だけ考えた上」、その目先の利益が外れてから醜態をさらすつうのは「頭がいい悪い」と関係ないでしょう。むしろ「信念も何もなくて」、「頭がいい」とそうした醜態をさらしがちではないか。

 池田から始まる宏池会政治を私は評価しない

 まあよし子的にはそうなんでしょう。宏池会は「池田*21、大平*22、鈴木*23、宮澤*24」と四人の首相を生んだ名門派閥ですが。他にも「加藤紘一*25元幹事長」「河野洋平*26元外相」「古賀*27元幹事長」「岸田政調会長(前外相)」といったメンツが宏池会にはいますね。つまりは「ハト派とはいえ」、「安保条約を認める」など、宏池会は左派ではなく「自民党政治の枠の中にいる」わけですが極右のよし子的には評価しないわけです。
 なお、「池田に禅譲した岸」はよし子程には池田を敵視してはいなかったわけです。

 彼らの近未来を、長島氏が厳しく語った。
「国民民主党が求心力を高められるとは思いません。行き詰まって、結局枝野さん*28立憲民主党に吸収される人々がふえると思います。そのとき彼らは旧社会党のようになるのではないでしょうか」

 他人の心配をしてる余裕は長島にはないでしょう。それとも長島には「自民に転がり込む算段」でもできてるのか。
 なお、立憲民主は「安倍程の極右ではない」とはいえ、全然「旧社会党とは違う」でしょう。
 何せ代表の枝野氏は「宏池会を一つの理想とする」、自他共に認めるリベラル保守ですからねえ。
 正直俺もそうですが左派からすれば、立憲民主支持には躊躇がありますね。


■大森勝久ブログ『自らの利益しか考えない2人・金正恩トランプ大統領米朝首脳会談を批判する』
https://ameblo.jp/omorikatsuhisa/entry-12376162540.html
 大森氏ほど、安倍が「反中国、反ロシア、反北朝鮮でないから(だから安倍など評価しない、批判対象でしかない)」つう理由はあるのでしょうが

・横にそれるが、「加計学園問題」では証拠が出てきて、安倍首相が嘘をついてきたことが証明されている。自民党議員こそが中心になって安倍首相らを糾弾しなければならない。
・国会議員は国民の代表である。そして国会議員は行政府をチェックする義務がある。これが法の支配=憲法の支配だ。自民党は国民政党であるはずだ。
・「森友学園問題」でも、野党が行ってきた質問は、本来は自民党議員こそが率先して行うべきものだ。自民党は法の支配を守る倫理道徳的にも優れた自立した議員たちの党であらねばならない。

と大森氏が加計森友疑惑について安倍と自民党を手厳しく批判しているのは少なくとも「そこだけ取り出せば」未だに安倍をかばう荒木和博、島田洋一櫻井よしこらよりずっとまともといえるでしょう。


■笑撃の事実「あの拓殖大学マルクス経済学の教授がいた」
 「陸軍大臣桂太郎*29陸軍大臣陸軍大臣宇垣一成*30、中曽根*31元首相などウヨ人士が総長を歴任したあの拓殖に!」「荒木和博、小田村四郎下條正男藤岡信勝渡辺利夫だのウヨがゴロゴロしてるあの拓殖に!」とびっくりです。
 ちなみにその教授とは大石高久氏*32(個人サイト:http://www.asahi-net.or.jp/~mu3t-oois/formal-j.html)のことです。


■私的朴正煕論
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/05/post-819a.html
 「スターリントロツキー暗殺」など共産系独裁国家の暗殺は批判しても「殺害目的の金大中拉致(さすがに米国すら反対したので拉致止まりで終わりましたが)」を行った「テロリスト」朴チョンヒを非難しないのだから荒木和博、三浦小太郎らウヨ連中のでたらめぶりには今更ながら呆れます。
 そして「朴チョンヒは韓国を近代化した」と美化しながら「中国を近代化したトウ小平」については天安門事件などで非難するのだから荒木和博、三浦小太郎らウヨ連中のでたらめぶりには(以下略)。
 まあ、荒木のようなバカ右翼と、拉致被害者家族会が付き合ってるようでは拉致が風化するのも仕方ないでしょう。

 私の海外事情研究所の前任者である田中明先生の言葉を借りれば朴正煕は「韓国と闘って戦死した」ということになります。

 朴に叱責され「いずれ消されるのでは!」とおびえた部下による暗殺のどこが「戦死」なんでしょうか。内容的には「本能寺の変」など「粛清を恐れた部下の上司殺し」のワンオブゼムでしかありません。
 独裁者にありがちな死に様の一種でしかありません。


■国基研「チベット問題と習近平*33政権の今後」 平野聡*34東京大学教授
https://jinf.jp/news/archives/22778
 まあ、サイトの文章を読む限りそんなに変なことも言ってないようですが、ただの反中国極右団体でしかない国基研で講演なんかしても無意味でしょうにねえ(苦笑)。


■国基研 創立10周年記念シンポジウム
https://jinf.jp/meeting/form?id=139

・講演者:エマニュエル・トッド*35 仏歴史人口学者・家族人類学者

 トッドが何かを勘違いしてるような気がします。それとも「まさかとは思いますが」彼って国基研と付き合うことに疑問を感じないトンデモ右翼なんでしょうか?


■明日の神戸特別検証の日程について 
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/05/news27273058-6e.html

 国連の会議室でのシンポジウムには生島孝子さんの姉で特定失踪者家族会幹事の生島馨子さんもスピーチしました。
 今日のNHKのニュースをネットで見たところでは横田拓也さん・飯塚耕一郎さんのスピーチや韓国・米国の関係者については紹介していたものの生島さんについては何も触れていませんでした。

 そりゃ特定失踪者なんて馬鹿げた代物は放送しないのが当然です。何も、特定失踪者など放送しないのはNHKに限ったことではないでしょう。


■心から入れ替えよ
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/05/news27263057-b9.html

 北朝鮮のこの種の公式文書は逆を読めば良いので、要は南北首脳会談で世界を騙したつもりだったのに日本の姿勢が変わらないことに焦りを感じているのでしょう。おそらくここで批判されていることをやり続ければ良いのだと思います。

 まあ北朝鮮が揺さぶりを掛けてるのはその通りでしょうが、それに対して「北朝鮮に外交交渉で負けないようにしなければ」ならまだしも、荒木の言うように「無視する」なんてことをすれば今の拉致敗戦が継続されるだけです。外交以外に拉致被害者救出の現実的策があるわけもないでしょう。
 「心から入れ替えよ」つうのは「外交交渉を事実上否定している荒木ら巣くう会やそれを支持する家族会」に該当することでしょう。
 家族会には「心から入れ替え」て蓮池透氏の除名を撤回し、蓮池氏と和解してほしいですが、まあ家族会が巣くう会と縁切りしない限り、無理なんでしょうね。で、当面、縁切りの可能性も低いと。

 日本も心を入れ替えて「米国のご主人様」に頼むのではなく、自力で北朝鮮の体制を倒す努力をすべきではないかと思います。

 いつもながら荒木のバカさには呆れて二の句が継げません。巣くう会の目的は北朝鮮打倒ではなく「拉致被害者救出」のはずなんですが。


■対話と圧力
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/05/news27253056-6b.html
 北朝鮮との間に対話は成り立たないというアンチ北朝鮮ウヨらしい決めつけです。
 もちろん対話が成り立つからこそ、金丸*36訪朝で第18富士山丸船長は帰国したし、小泉*37訪朝で蓮池氏らは帰国できたわけです。


■朝鮮住民の「熱狂」
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/05/news27243054-21.html

 韓国のインターネットサイト「ニューシス」に自由北韓放送の金ソンミン代表のインタビューが載っていました。南北頂上会談の結果を見て北朝鮮住民が金正恩に熱狂しているという、少々ショッキングな内容でしたが、言われてみればなるほどと思います。

 熱狂してるかどうかはともかく会談の結果「戦争が遠のいた」訳ですから「金正恩支持かどうかに関係なく」、「金正恩政権打倒のためなら戦争が起こってもいい、という人間以外は」そりゃ喜ぶでしょう。

 日本人を拉致して核・ミサイルで周辺国を恫喝し、韓国を取り込み、そして自国民の人権を侵害する政権が米中にも認められ延命することになる、日本にとって悪夢でしかありません。

 拉致被害者救出という意味では一番の悪夢は「戦乱の発生」であり、「東ドイツ的な平和的政権崩壊」の保障がなければ政権延命した方がまだましなのですが、「拉致被害者救出が建前の人間」荒木にはそうした考えはやはりないようです。本音は「拉致被害者なんか救出できなくてもいい」だからでしょう。

 もはや北朝鮮住民は祖国統一が可能だと信じるようになった。もちろん赤化統一だ。

 デマも大概にしろという話です。そんなことは金正恩政権も考えてはないでしょう。現実的に無理だからです。


■悪魔と詐欺師
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/04/news272130430-d.html

 18年前の南北首脳会談(金大中金正日)のとき、「悪魔と詐欺師の抱擁」と言った人がいました。今回はあの二人よりもう少し小物ですから、多少品のない表現をすれば「悪ガキとパシリの密談」ということになるでしょうか。

 荒木らしいですが、そういうくだらない悪口をしたところで何がどうなるわけでもありません。
 なお、俺個人は今回の件(南北、米朝首脳会談)で「核、ミサイル問題などの南北間、米朝間の懸案問題の解決→朝鮮半島の緊張緩和」「日朝外交の進展→拉致を含む日朝間の懸案事項の解決」が少しでも進むこと、そしてそのことによって家族会が少しでもまともになること(例:蓮池透氏との和解)を願ってやみません。
 なお、前回の訪朝では荒木のようには理解しなかったノーベル平和賞委員会は、金大中に平和賞を授与していますね(ただし金正日には授与せず)。


櫻井よしこ『野党とメディアが日本を滅ぼす』
https://yoshiko-sakurai.jp/2018/04/26/7399
 いつもの「北朝鮮やシリアなど様々な政治問題ガー」、だから「加計森友追及なんかするな」「防衛省日報問題なんか(以下略)」「福田のセクハラ問題なんか(以下略)」という寝言です。むしろ「日本を滅ぼす」のはよし子のような暴論でしょう。つうかよしこには「日本のあるべき姿」なんてもんは本心ではどうでもいいのでしょうが。


太陽政策
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/04/news271930426-f.html

 金大中大統領の対北政策は「太陽政策」と言われるものでした。イソップ寓話の「北風と太陽」のごとく、北朝鮮に強い姿勢(北風)より宥和政策(太陽)で臨んだ方が北朝鮮(旅人)の政策(マント)を変えられるということで、確かに平成12年(2000)6月、南北首脳会談は実現したのですが、その後北朝鮮がどうしたかといえば何も変わらないというより、その間に核・ミサイル開発を進めてしまいました。

 まあ確かに「こっそり開発を裏で進めてた」ということにはなるのでしょうし、それで問題ないとまでは言いませんが、それがはっきり表に出てくるのは「李明博政権以降だ」という点には注意が必要でしょう。金大中盧武鉉政権時代には公然と核開発などしてなかったわけです。
 そこには
1)金大中盧武鉉の顔を立てて核開発は公然とはしない
2)しかし、彼らの太陽政策に反対する政治勢力李明博や朴クネなど)も無視できない政治力を持っており、政権交代太陽政策反対派が政権を握った場合は太陽政策はぽしゃる恐れが否定できない(ボーガス注:実際、李、朴時代はかなり太陽政策に否定的な動きが強かったのではないか)。本当に核開発を完全に廃止することはあまりにもリスキーすぎてできない。大体未だに朝鮮戦争は正式終戦してないし、韓国との間に国交もない。国家保安法では未だに「北朝鮮は非合法な集団が勝手に韓国北部を支配している」扱いだ。
3)大体、韓国政府がどういう立場でアレ、米国との間に国交がないという問題もある
つう「北朝鮮に同情(?)できる事情」もあります。
 で、そのあたりは金、盧政権も解っていたでしょう。だから、多少怪しいところがあっても「まずは南北間の関係を少しでも良くすることだ」とある種の妥協をしていたわけです。
 まあ、そういう意味では金、盧政権は「太陽政策が失敗だ」とは思ってないでしょうね。
 こっそり開発だろうと「それが表に出ない限りは」大して政治的問題にはならないわけです。
 北朝鮮が「表に出してかまわない、いやむしろ出すべきではないか」と思うような関係にしてしまった李や朴の外交こそが失敗だったと思ってるんじゃないか。俺も同感ですが。

南北首脳会談のために、当時金大中政権は膨大な資金(一節には10億ドル以上とも)を北朝鮮に提供したと言われています。

カネが無駄だったと言いたげな荒木ですが
1)戦争の危機が回避されると言うこと自体がメリット
2)そうした資金については「韓国企業が操業していた開城工業団地」に回されるなどしており、「金儲け的な意味」で全く無駄だったわけではない
と俺は考えています。

 今回韓国側はすでにマントを脱いだどころかほとんどパンツ一枚の状態です。韓国国内では脱北者に対する弾圧が行われており、すでに「赤化統一」が進んでいます。

 馬鹿馬鹿しくて話にならないですね。赤化統一なんかあるわけないでしょう。そもそも「脱北者への弾圧」とは具体的になんなのか?

 脅威の元凶である金正恩に変わるつもりがないのですから、この会談で朝鮮半島に平和がもたらされるはずがありません。

 ばかばかしい。金正恩除去とやらを荒木はやりたいようですがどうやるのか。

 この結果を米中が歓迎したとすれば

 荒木が「南北首脳会談の結果を米中が歓迎し、日本政府も歓迎するかもしれない」と思ってることはよくわかります。だからこその悪口雑言なのでしょう。


■生島馨子さんニューヨークでの政府行事でスピーチ
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/04/news271830425-6.html

 特定失踪者生島孝子さんの姉馨子さん(けいこ・特定失踪者家族会幹事)が5月3日にニューヨークで開催される政府主催シンポジウムに参加します。

 特定失踪者なんてインチキに政府が迎合するのだから、荒木が図に乗るのも無理はないでしょう。
 本当にうんざりします。


■国基研『徘徊する吉田ドクトリンの亡霊』国基研副理事長 田久保忠衛
https://jinf.jp/weekly/archives/22697
 むしろ「徘徊する岸信介*38の亡霊=安倍」でしょう。幸いと言うべきか、不幸と言うべきか、安倍は岸と違って有能ではありませんが。


■国基研『先祖返りした岸田氏の安保政策』有元隆志(産経新聞編集局編集総務)
https://jinf.jp/feedback/archives/22709
 安倍内閣外相を務め、現在は自民党政調会長の岸田氏が「安倍程の極右ではない」にせよ、産経が嫌悪する程、ハト派とも思いませんが、それはさておき。
 こうした産経の敵視は岸田氏だけでなく、石破*39元幹事長や石原*40元幹事長に対しても向けられているのでしょう。産経が加計森友について詭弁をはいてまで安倍をかばう理由です。


■手打ち式?
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/04/news271530422-1.html

 北朝鮮の「核実験停止宣言」とやらですが、あれをまともに信じる人はいないでしょう。原文をまだ読んでいないのですが

 おいおいですね。まず誰もが「自称専門家なら、荒木はまず原文読めよ。原文読んでないとか公言して恥ずかしくないの?」でしょう。
 まあ荒木の場合「とにかく北朝鮮に悪口する」という結論があるのでまともに相手するだけ馬鹿馬鹿しい。我々がすべきことはもちろん「北朝鮮の発表を虚心坦懐に分析し、よくわからない点は北朝鮮に政府として日本や韓国など各国政府が真意を問いただすこと」でしょう。荒木のように頭ごなしにその価値を否定することは最もすべきでないことでしょう。


櫻井よしこ「世界は大激変、もう森友ではない」
https://yoshiko-sakurai.jp/2018/04/19/7392
 とよし子が言ったところで森友追及は終わらないでしょう。そもそも「森友問題」についていえば「安倍が首相を引責辞任し、真相の徹底解明がされればいい」だけの話ですが安倍信者のよし子にその選択肢はありません。そこで「シリア問題ガー」「北朝鮮問題ガー」と言い出すわけです。


■セクハラ
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/04/news271130417-8.html
 やれやれですね。福田次官のセクハラ疑惑という追及されて当然のことを「安倍信者として」たいしたことでないかのように言ういつもの荒木です。まあ以前から「加計森友はたいしたことじゃない」と公言していたバカなので予想の範囲内ですが。
 こういう暴言を荒木が吐き、それを家族会が容認すれば「拉致界隈って本当に非常識だ、つきあえない」ということでどんどん拉致が風化していくのですが、もはや「バカの集団・家族会」にはそんなことはどうでもいいようです。


櫻井よしこ『わが国で今も未確立の公文書管理ルール 無責任という意味では旧民主党も同罪だ』
https://yoshiko-sakurai.jp/2018/04/14/7387
 「防衛省の日報隠蔽」「財務省の公文書改竄」は故意犯だから「ルールが未整備」つう話ではまったくないし、民主党も同罪だなどと言い出すよしこは正気ではありません。
 公文書ルールの整備は不十分かもしれないし、その点で民主党政権にも一定の責任はあるかもしれませんが少なくとも今回の件は「安倍が法を犯す気満々」なのだからどんなルールを作ろうが意味はないでしょう。「安倍の犯罪」など民主党に責任転嫁できる話ではない。


櫻井よしこ『北の核廃棄を望まない中朝韓』
https://yoshiko-sakurai.jp/2018/04/12/7383

 北朝鮮は勿論、中国も韓国も、そんなことは望んでいない。彼らは日米の使う「北朝鮮の非核化」ではなく、「朝鮮半島の非核化」と言う。北朝鮮の意図は、米国は米韓同盟に基づいて有事の際、核兵器北朝鮮を攻撃して韓国を防衛するかもしれない、米国の核の脅威を取り除くために米韓同盟も解消すべきだ、そのとき初めて北朝鮮も核をなくす、というものである。

 いやー、まさか「北朝鮮は核を持つな、しかし韓国は(韓国の核保有に限らず、在韓米軍への核持ち込みを含めて)核を持つかもしれない」つうわけにはいかんでしょう。なお、「よし子の主張とは異なり」、「朝鮮半島の非核化」という場合必ずしも「在韓米軍の撤退」や「米韓軍事同盟の解消」は意味しないでしょう。
 「韓国版非核三原則」が成立し、それが「実際に効力を持つもので抜け穴などない」ということがはっきりすればそれで中国、北朝鮮的にはOKじゃないか。

 3月18日の「環球時報」の社説である。中国共産党機関紙「人民日報」の国際版である、「環球時報」が突然、北朝鮮をほめそやし始めたのだ。
「中朝両国の試金石は、核問題で相互の立場に相違があるにもかかわらず、バランスを保つことだ。北京・平壌間の友好関係を維持し、韓国や日本や西側メディアの影響を受けないことだ」として、核兵器に関する中朝間の相違は両国関係のごく一部にすぎないと強調した。
北朝鮮は尊敬すべき国である。北東アジアでは珍しく高度の独立を保っている。経済規模は大きくないが、産業構造は完璧で、これは中々達成できないことだ」と噴飯物のお世辞も並べた。
(中略)
 社説は、如何なる勢力も中朝関係に割り込むことはできないと断じて結論とした。

 単に「北朝鮮の核保有なんか支持しないが、だからといって日米韓極右の主張する北朝鮮打倒論なんぞ支持しない(中国)」つうだけの話です。

 中国は金日成金正日の時代から北朝鮮の核開発を黙認してきた。

 黙認はしてないでしょう。ただし「何が何でも核廃棄ではない」つうだけの話です。


■本人の意志
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/04/news270630411-1.html

 田中実さん、金田龍光さんの情報には「本人が帰国を望んでいない」というのがありました。もちろん北朝鮮当局がそう言っているのですから信じられませんが、日本政府のこれを聞いた担当者は「ああそうか、帰りたくないんだな」と納得してしまったかも知れません。

 納得はしないでしょうが「こりゃ帰国させるのは大変だな」とは思ったでしょう。「本心か疑わしい」といったところで水掛け論にしかならないわけですから。
 「イヤーひとまず我々を当人に会わせてもらえませんか」とかそれなりの交渉をしないとどうにもこうにもならない。

 北朝鮮にいて家族も会っている寺越武志さんが拉致認定されないのも「家族の意志」ということになっています。武志さんは自分が拉致されたと言っていないし家族も同様だからということです。

 「なっています」じゃなくて実際そうですよねえ。そして「彼が日本に帰国する」とか「母親が訪朝する」とかにおいて別に拉致認定することが有利になるわけでも何でもないわけです。

 武志さんの拉致認定のことで色々やっていたときに、当時拉致議連の役員だった議員から「お母さんが拉致だと言ってくれればなあ」と言われたことがありました。「それは無理ですよ」と言ったのですが、結局今に至っても武志さんは拉致認定されていません。

 おいおいですね。なんで拉致認定したがるのか。それにしても「母親が拉致だと言ってくれれば」ならまだしも「それは無理だ」と公言しながら「拉致認定を求める荒木」は全く無茶苦茶です。

 平成16年(2004)の第二次小泉訪朝のときに小泉総理はジェンキンス氏と会って「一緒に日本に行こう」と説得しました。当時は奥さんの曽我ひとみさんだけが帰国しておりジェンキンス氏と娘さん二人が北朝鮮に残っていました。ジェンキンス氏は逃亡兵ですから、米国の法律なら極刑にあたりますが、それも責任を持つと小泉総理は言ったと思います。しかしジェンキンス氏はイエスとは言いませんでした。
 その理由は確実に盗聴されているからで

  まあそういう要素もあるかもしれません。
 だからこその「インドネシアでのジェンキンスと曽我さんの面会」かもしれませんが、「米軍によって処罰されないか解らない」つう要素も一方ではあるでしょう。ジェンキンスは「事情はどうあれ」逃亡兵、脱走兵で、北朝鮮においては「国策映画出演」も果たしてるわけです。一部の米国右派の中には「厳罰」を主張する声もあった。
 まあそれはともかく。荒木が予想するように「当たり前」ですが「俺、脱走兵で、北朝鮮の国策映画にも出演したから、帰国したら処罰されるんじゃないか?」と不安がるジェンキンスに向かって「あんたは脱走兵だからそれは仕方がない」「米軍が決めることに日本がどうこういえない」なんてバカなことを小泉氏はいわないわけです。
 これは「国交正常後の経済支援約束とのバーター*41」で「拉致被害者帰国」を果たしたことも同じですが、相手が
1)Aという問題がある限りBできないといっていて(北朝鮮の場合は「日本の経済支援がない限り拉致を認めたくない」、ジェンキンスの場合は「軍事裁判で重罰になる恐れがある限り、帰国したくない」)
2)「AはできないがBしてくれ」では相手が協力してくれないのでどうにもならない場合で
3)「どうしてもBしてほしい」場合は
もうこれは「解りました、Aします」しかないわけです。これはもう理屈ではない。
 「何で拉致をした北朝鮮に金を払わないと行けない」「何で脱走兵のジェンキンスを大目に見ないと行けない」といっても何もどうにもならないわけです。
 「AするくらいならBしなくてもいい」という立場に立てば別ですが。


■特定失踪者の番組
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/04/news27023047-9b.html

 文化放送(ラジオ・中波1134kHz FM91.6kHz)の人気番組「大竹まことのゴールデンラジオ」の中で5日間続けて特定失踪者についてのコーナーが設けられます。5人のご家族から取材した内容をまとめたもの(ご本人の声は流れません)を大竹まことさんが朗読するものです。
(中略)
 予定は以下の通りです。いずれも午後2時からの10分間の放送です。
4月16日月曜日 竹下珠路さん(古川了子さんの姉)
  17日火曜日 寺島イツ子さん(寺島佐津子さんの母)
  18日水曜日 佐々木美智子さん(佐々木正和さんの姉)
  19日木曜日 生島馨子さん(生島孝子さんの姉)
  20日金曜日 佐々木アイ子さん(佐々木悦子さんの母)

 全く文化放送も笑えない冗談も大概にしてほしいですね。フジサンケイグループだからでしょうか?
 大竹まこともどんな思いでこんなくだらない朗読をするんでしょうか?

*1:拉致時は15歳とはいえ「両親ならまだしも」、赤の他人が「娘や孫娘までいる53歳の女性」を「めぐみチャン呼ばわり」とか俺には違和感がありますね。「めぐみさん」じゃないのか。

*2:第三次安倍内閣復興相、自民党国対委員長(第二次安倍総裁時代)などを経て自民党総務会長

*3:はっきり言って、荒木の持ち出したデータ「国内で発見された特定失踪者が女性が少ない」だけではそんなことはいえないと思いますね。むしろこのデータだけなら「自分の意思で失踪し国内で生活することに問題などないから女性は国内で発見されづらい」と逆の形にも理解できるでしょう。

*4:ブエノスアイレス市長を経て大統領

*5:キルチネる元大統領の妻。

*6:ネルリオ・ガジェゴス市長、サンタクルス州知事などを経て大統領

*7:日本帝国主義のこと

*8:イヤー日帝の残滓」という言葉で韓国で主として問題になってるのは「岸信介と朴チョンヒの腐れ縁」などといったことであって「インフラがどうこう」ではないので荒木の主張は全く反論になっていません。「日帝の残滓だからインフラは全てぶっ壊し一から新しくつくべきだ」なんて人はほとんどいないでしょう。一方北朝鮮と日本は冷戦下においてその種の腐れ縁(日帝の残滓)が生じる可能性はそもそもないわけです。

*9:Amazonによれば著書『北朝鮮の経済』(1999年、創文社)、『北朝鮮の軍事工業化:帝国の戦争から金日成の戦争へ』(共著、2003年、知泉書館)、『北朝鮮経済史:1910-60』(2016年、知泉書館)。つうことは中公新書の内容のメインは北朝鮮でしょうか?(あるいは韓国も書いてあるにせよ、北朝鮮に比べ独自見解が少ないとか)。

*10:2018年刊行

*11:まあ、「北朝鮮」と書くなら確かに「南朝鮮」なんでしょうけどね。

*12:もちろん「まともな本」で荒木のつまみ食い引用の可能性もありますが。

*13:親日派・朴チョンヒの日韓国交正常化でうやむやになった慰安婦問題の根本的解決」とかそういうことですね。まあ、なんらかの清算は必要でしょう。

*14:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を歴任

*15:鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長(菅代表時代)、野田内閣副総理・行革相、民主党代表代行(海江田代表時代)、代表など歴任

*16:菅内閣文科大臣政務官、野田内閣文科副大臣民進党国対委員長代理、希望の党国対委員長など歴任

*17:鳩山、菅内閣防衛大臣政務官、野田内閣防衛副大臣希望の党政調会長など歴任。

*18:小泉内閣文科相麻生内閣国交相を歴任

*19:民主党政調副会長、民進党幹事長代理、希望の党代表などを経て国民民主党共同代表

*20:菅内閣厚労副大臣民進党代表などを経て国民民主党共同代表

*21:吉田、石橋、岸内閣蔵相、吉田、岸内閣通産相などを経て首相

*22:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長などを経て首相

*23:池田内閣郵政相、官房長官、佐藤内閣厚生相、福田内閣農林相、自民党総務会長(大平総裁時代)などを経て首相

*24:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相

*25:中曽根内閣防衛庁長官、宮澤内閣官房長官自民党政調会長(河野総裁時代)、幹事長(橋本総裁時代)を歴任

*26:中曽根内閣科学技術庁長官、宮澤内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*27:橋本内閣運輸相、自民党幹事長(森総裁時代)など歴任

*28:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)などを経て立憲民主党代表

*29:台湾総督、第3次伊藤・第1次大隈・第2次山縣・第4次伊藤内閣陸軍大臣、首相、内大臣を歴任

*30:清浦、加藤高明、浜口内閣陸軍大臣朝鮮総督、第1次近衛内閣外相など歴任

*31:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*32:著書『マルクス全体像の解明』(1997年、八朔社)

*33:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席。

*34:著書『清帝国チベット問題』(2004年、名古屋大学出版会)、『「反日」中国の文明史』(2014年、ちくま新書

*35:著書『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる:日本人への警告』(2015年、文春新書)、『シャルリとは誰か?:人種差別と没落する西欧』、『問題は英国ではない、EUなのだ:21世紀の新・国家論』(2016年、文春新書)、『グローバリズム以後:アメリカ帝国の失墜と日本の運命』(2016年、朝日新書)、『世界の未来・ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本』(2018年、朝日新書)など

*36:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)など歴任

*37:宮澤内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相

*38:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*39:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*40:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*41:しかしこれはその後事実上反古にされ拉致問題は膠着します。