今日の産経ニュース(2021年6月19日分)

沖縄返還協定締結から50年 「出撃拠点」から「防衛最前線」に - 産経ニュース
 今も沖縄は「米軍の海外(イラク、アフガンなど)出撃の拠点」であり「(中国の脅威に対する)防衛の最前線」などとはデマも甚だしい。単に「沖縄の米軍」を正当化するためにモロバレのデマを放言してるだけです。


イラン大統領選でライシ師圧勝 反米保守が政権奪還 - 産経ニュース
 圧勝と言っても

穏健派や改革派の有力者が事前審査で失格となるなどして有権者の関心は低く、投票率は史上最低になる可能性がある。

ですからねえ。「圧倒的な支持で当選」というわけでもない。バイデン政権の出方*1にも寄るでしょうが、「俺の願望込み」ですが、これでイランが「反米強硬路線に突き進む」かといったら違うのではないか。


<独自>政府、マレーシアに防空レーダー輸出へ 来月から入札参加 - 産経ニュース
 安倍政権以降のこの種の武器輸出の積極方針には怒りを禁じ得ません。


法事でも…日本一パン好き岡山の事情 - 産経ニュース

 岡山市の2人以上世帯のパン購入量は全国ナンバーワンの年56・6キロ。全国平均が45・4キロなので岡山は年11・2キロも多くパンを食べていることになる。
 同じ統計で購入金額では神戸市が3万8435円で1位。岡山市は3万6950円で2位。3位は、京都市で3万6316円だ。
 食文化論に詳しい美作大学短期大学部岡山県津山市)の藤井わか子教授に聞くと「岡山での消費量が多いことについて明確な理由は不明だ」というが、興味深いことを教えてくれた。「岡山や鳥取、島根には、お葬式や法事にあんぱんなど菓子パンを持ち寄り、参列者にふるまう風習がある」というのだ。
 大正8(1919)年創業の老舗、(ボーガス注:島根県松江市末次町のパン店「パンタグラフ」では予約限定で「法事パンセット」を販売しているという。
 「昭和の時代、法事などでのお茶うけの和菓子代わりに当時高級だったあんぱんで参列者をもてなし、習慣として定着していったのでは」と推測する。

 面白い記事と思うので紹介しておきます。
【参考:岡山のパン消費量】

「主食」より「菓子」派…岡山のパン : 経済 : ニュース : 読売新聞オンライン
 岡山市は「食パン」の支出額は10位台後半から20位台と、実はそれほど多くない。これに対し、「他のパン」では13年以降、毎年3位以内と上位の常連だ。どうやら、岡山では菓子パンなどが好まれる傾向があるようだ。
 では、菓子パンなどが好まれる文化が根付いた理由は何か。そこには、県民なら誰もが知る、あの黄色い看板のパン店の存在があった。

岡山木村屋 県民の味 : New門@岡山 : 企画・連載 : 岡山 : 地域 : 読売新聞オンライン
 街中で目を引く黄色の看板。パンといえば、「岡山木村屋」(本部・倉敷市)を思い浮かべる県民は多いだろう。そして、多くの業界関係者が「岡山のパン好きのルーツがここにある」と指摘する店でもある。
 創業は1919年(大正8年)。あんパンでおなじみの「銀座木村屋」で修業した梶谷忠二氏が地元に戻り、現在の岡山市北区表町に店をオープンしたのが始まりだ。
 岡山市民の<菓子パン好き>も、このあたりに由来しそうだ。看板商品の「バナナクリームロール」は55年に販売が始まった。
 このほか、卵やマーガリンをたっぷり使った「スネーキ」や、銀座時代の手法を改良した「桜あんぱん」など、ロングセラーも多い。

【参考終わり】


ムーミンに漂う「自由」と「孤独」 生みの親トーベ・ヤンソン没後20年で脚光 - 産経ニュース
 ムーミンと言えば我々日本人にとってはフジテレビのアニメ(1969年及び1972年に放送、主演・岸田今日子)、テレ東のアニメ(1990~1992年に放送、主演・高山みなみ)であり、最近は埼玉県飯能市ムーミンを町おこしに利用)にトーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園|飯能市-Hanno city-や、テーマパーク【公式】ムーミンバレーパーク・メッツァビレッジ|metsa(メッツァ)もオープンしたわけですがそれはさておき。

 恋愛対象は男女問わなかったトーベの人生

 あまりにも淡々とした書き方なので意味がわかりづらいですが、
1)彼女は「LGBTのB(バイセクシュアル、両性愛)」に該当するが
2)「アンチLGBTのウヨ」を読者層とする産経なので曖昧な表現にとどめた
つうことなんでしょう。

【参考:トーベ・ヤンソン*2両性愛

https://twitter.com/FinEmbTokyo/status/894861438199545856
駐日フィンランド大使館
 1971年まで同性愛が「犯罪」とみなされていたフィンランド。そんな時代にムーミンの原作者トーベ・ヤンソンは同性のパートナーをもち、その愛を貫いた。クーリエのトーベ特集。ぜひ読んでね
「ムーミン」担当編集者が秘話を初公開!|愛に生きた作家トーベ・ヤンソン | クーリエ・ジャポン
 1971年まで同性愛が「犯罪」とみなされていたフィンランド。そんな時代にトーベ・ヤンソンは同性のパートナーをもち、その愛を貫いた。
 そんなトーベの生き方から来日秘話までを紹介する、講談社ムーミンの担当編集者を務めてきた横川浩子さんの書き下ろし。

「私は女性と激しい恋に落ちてしまった」 トーベ・ヤンソンの人生と仕事における同性愛 Part1 - ムーミン公式サイト
 彼女の恋愛へのアプローチは、トーベについてのドキュメンタリーシリーズの中で、彼女の本の出版社で友人だったヘレン・スヴェンソンがトーベの言葉として紹介した以下のフレーズによく表れています。
「私はいつも誰かに恋していた。それは男性のこともあったし、女性のこともあった。でも、大切なことは、私がその人と恋に落ちたということ」
「ある女性と、激しい恋に落ちてしまった」
 トーベは女性のパートナーと45年間を共に暮らしましたが、その前にもいくつか同性との関係がありました。 彼女は同性愛が当時、社会的に認められていなかったにもかかわらず、自分のセクシャル・アイデンティティを隠そうとはしませんでした。トーベが初めて女性と恋に落ちたとき、フィンランドでは同性愛は犯罪、病気と見なされていて、1971年までは違法でした。

「トフスラン(Tofslan)」と「ビフスラン(Vifslan)」の名前に隠された秘密のメッセージ トーベ・ヤンソンの人生と仕事における同性愛 Part2 - ムーミン公式サイト
 このシリーズの第1回で述べた、トーベのヴィヴィカ・バンドレルへの愛は、2人組のキャラクター、トフスランとビフスランとしてムーミンの小説にも描かれました(『たのしいムーミン一家』1948年より。邦訳は山室静*3訳、講談社刊)。
 「トフスラン(Tofslan)」と「ビフスラン(Vifslan)」ですが、この名前には、トーベとヴィヴィカの名前が隠されています。実はこれは、トーベがヴィヴィカとの手紙で使った二人のニックネームでした。
 現実世界では、トーベとヴィヴィカは激しく燃え上がった数週間が終わったのちは恋愛関係を続けることはできませんでした。ヴィヴィカは夫と別れるつもりがなく、後には他にたくさんの女性の恋人がいたことも判明しました。トーベはひどく傷つきましたが、やがて二人は生涯にわたって深い信頼で結ばれた友人となります。そしてムーミンの舞台では共に仕事をし、大きな成果を残したのでした。

トーベとトゥーティ 世紀の愛の物語 トーベ・ヤンソンの人生と作品における同性愛Part3 - ムーミン公式サイト
 今回は、トーベ・ヤンソンの人生と作品における同性愛というテーマの最終回です。トーベの愛と人生の中で美しい関係を結んだ生涯のパートナー、トゥーリッキ・ピエティラについて見ていきましょう。
 1955年、トーベはクリスマスのパーティーで、グラフィック・デザイナーでアーティストでもあるトゥーリッキ・ピエティラと出会い、すぐに生涯の愛を見つけたと気づくのです。
 「トゥーティ」のニックネームを持つトゥーリッキは、ムーミンの6冊目の本『ムーミン谷の冬』(1958)に登場するキャラクター、トゥーティッキのインスピレーションの源となりました。
 トーべは、1989年以降の作品の1つである『フェアプレイ』(Rent Spel、ボーガス注:邦訳は筑摩書房)で、自身とトゥーリッキに似たカップルについて描いています。それは、2人の70歳の女性、ヨンナとマリの物語です。
 『フェアプレイ』では、生涯にわたるレズビアン同士のパートナーシップ、同性愛者たちの毎日が肯定的に描かれています。
 この本は「SETA」、フィンランドのLGBTI人権協会によって賞が与えられました。
 『フェアプレイ』における同性愛関係の描写は、トーベがこれより10年前に手掛けた短編集『自然の中の芸術』に見られるものよりもはるかにポジティヴです。
 トーベの後期の作品における「同性愛」というテーマで論文を書いたバーブロ・K・グスタフションは、トーベの後期の散文作品における同性愛関係のより肯定的な描写と、社会における同性愛に対する態度が長年にわたって変化したこととの間に、相関関係を見出しています。

映画『TOVE/トーベ』“ムーミン”の原作者 トーベ・ヤンソンの半生を描く&作品誕生秘話も - ファッションプレス
 「ムーミン」の原作者 トーベ・ヤンソンの半生を描いた映画『TOVE/トーベ』が、2021年10月1日(金)に公開される。
(中略)
 彼女に訪れる、女性舞台演出家 ヴィヴィカ・バンドレルとの運命的な出会い。当時ジェンダーへの理解が欠落していた時代背景の中で、やがてふたりは激しい恋へと落ちていく…。

特別寄稿 だれひとりの性も取り残さない社会づくり | ぎょうせい教育ライブラリ遠藤まめた*4
 『ムーミン』の作者として知られるトーベ・ヤンソンも、同性のパートナーがいたことを隠さずに生きた一人だ。
(中略)
 国を代表するアーティストとして様々な公式行事に呼ばれると、トーベは同性パートナーと一緒に参加し、二人は仲良く晩年まで過ごした。
 彼女の作品に「猫を好きになる犬」の話がある。犬なのに猫を好きになるなんておかしいと思い悩んだ犬が、ムーミンママと出会って解放されていく話だ。

【参考終わり】


【産経抄】6月19日 - 産経ニュース

 国会閉会翌日の17日に耳にした(ボーガス注:公明党・北側副代表と、立民党・枝野代表の)2つの発言には、目が点になった。
「(公明党が)決議を止めたという話は全くない。自民党がまず党内で一致しないといけない」。
 公明党北側一雄*5副代表は記者会見で、中国による(ボーガス注:ウイグルチベットと言った)少数民族の人権侵害を非難する国会決議案採択が見送られた責任を、自民党内の手続きの遅れに転嫁した。誰が納得しようか。

 まあ「公明党が決議に消極的だった」のは明らかに事実ですし、その意味で「北側発言は、自民への責任転嫁」「素直に『日中友好の観点から公明党は決議に反対だ』と言えば良い」という産経の主張は「その限りでは」事実です。
 ところが、「自民党応援団」産経は産経で「自民党も決議には消極的だったこと」「だから『党として決議案賛成』が会期末の15日になったこと」を無視し、「公明党ガー」で自民を免罪しようというのだからこれもこれで酷い詭弁です。

「理念に違う部分があり、(共産党との)連立政権は考えていない」。
 最大の支持団体で、共産党と対立する連合の会合での表明である。ただし、政策面での部分的連携や次期衆院選での候補者一本化には努めるという。
▼連合のメンツを立てつつ、共産党との選挙協力は進める。これが立憲民主党の掲げる「まっとうな政治」なのか。
▼ただでさえ長引くコロナ禍にあって、感染症の専門家の意見もあてにならないという不信感が社会に蔓延(まんえん)している。こんな時だからこそ政治家に、もっと率直で誠実な言葉を望むのは無理なのか。

 産経の場合単に「『枝野は連合や共産党に対して不誠実だ(まるでイソップ童話のコウモリだ)』と罵倒し、野党共闘をぶち壊したい」「例の決議について公明党に全て責任転嫁し自民を免罪したい」という党利党略にすぎません。
 また「不誠実でデタラメ」というなら

モリカケ虚偽答弁の安倍(例えば安倍政権が「事実と異なる国会答弁」森友問題で139回:朝日新聞デジタル参照)
官房長官時代の「その指摘は当たらない」「全く問題ない」などの「木で鼻をくくった発言」しかしない、いわゆる菅語(例えば「菅語」を考える | 毎日新聞参照)
◆五輪中止論に対して『五輪を開催するのはIOCで日本政府じゃない』の一点張りの菅(例えば《IOCはGHQか?》菅首相「五輪中止」の責任放棄に批判の声 | 女性自身参照)
◆河井夫婦への1億5千万円について『甘利選対委員長(当時)に全て任せていたからよく知らない(二階幹事長)』『私の方こそよく知らない(甘利)』と責任のなすりつけあい(例えば河井案里氏側に1億5000万円 “関与せず” 自民 二階幹事長 | 選挙 | NHKニュース参照)

等「自民の方」が余程酷いですが、枝野の側も「共産党選挙協力に使いたいが、共産党入閣どころか、政策合意すらしたくない」つう党利党略ですからね(それが非常にわかりやすいのが選挙前どころか、衆院任期満了後になっても出版されずお蔵入りじゃないかと噂される例の対談本出版『延期』)。「どこがまっとうな政治だ、枝野はふざけんな」つうのは全く同感です。
 しかも、別記事でも触れましたが、「解散なし、任期満了」でも今年中に衆院選挙があるのに、最近は、立民・本多議員「心からおわび」 性交同意発言、与野党から批判:東京新聞 TOKYO Web【独自】立憲・石垣のりこ議員に新たな問題が!「国会事務所」違法な“私的利用”疑惑 | 週刊女性PRIMEなどという問題が発生する枝野立民一派のていたらくです。こんなていたらくで本気で枝野はまっとうな政治とか、政権交代とか抜かしてるのか。枝野には心底呆れます。


【主張】河井元法相に実刑 党の無責任体質も猛省を - 産経ニュース
 あの産経ですらこのタイトルを付けざるを得ないわけですが、公選法違反当時の党幹部が

◆首相、自民党総裁
 安倍晋三(前首相、前総裁)
官房長官
 菅義偉(現・首相)
自民党幹事長
 二階俊博(現在も幹事長、二階派ボス)
自民党選対委員長
 甘利明(現・自民党税制調査会長)

であるがゆえに「自民党(特に安倍、菅)の応援団」産経の批判は所詮腰砕けです。
 「説明を求める」といっても、抽象的なことしか言えず、安倍、二階らの国会参考人招致、証人喚問も求めないし、安倍、二階らにマスコミ記者会見を求めるわけでもない。
 野党を利してはまずいどころか「今の執行部が崩壊して岸田前政調会長や石破元幹事長が首相、自民党総裁では嫌だ」ですから話にならない。

*1:残念ながら「イスラエルパレスチナ攻撃への甘い態度」「中国への敵対的な態度」が「イラン問題にシフトされない(イランを敵視したあげくイスラエルべったり→イランとの関係が緊張)」とは言いきれません。

*2:1914~2001年。著書『小さなトロールと大きな洪水』、『ムーミン谷の彗星』、『たのしいムーミン一家』、『ムーミンパパの思い出』、『ムーミン谷の夏まつり』、『ムーミン谷の冬』、『ムーミン谷の仲間たち』、『ムーミンパパ海へいく』、『ムーミン谷の十一月』 (以上、講談社文庫:ムーミンシリーズ)、『少女ソフィアの夏』、『彫刻家の娘』(以上、講談社:非ムーミン作品)、『島暮らしの記録』、『旅のスケッチ:トーベ・ヤンソン初期短篇集』、トーベ・ヤンソン・コレクション1『軽い手荷物の旅』、2『誠実な詐欺師』、3『クララからの手紙』、4『石の原野』、5『人形の家』、6『太陽の街』、7『フェアプレイ』、8『聴く女』(以上、筑摩書房:非ムーミン作品)、『誠実な詐欺師』、『トーベ・ヤンソン短篇集:黒と白』(以上、ちくま文庫:非ムーミン作品)、『メッセージ:トーベ・ヤンソン自選短篇集』(フィルムアート社:非ムーミン作品)(トーベ・ヤンソン - Wikipedia参照)

*3:1906~2000年。アンデルセン(『おやゆび姫』、『絵のない絵本』、『雪の女王』など)、アストリッド・リンドグレーン(『ロッタちゃんのひっこし』、『ロッタちゃんとじてんしゃ』、『ロッタちゃんとクリスマスツリー』、『ちいさいロッタちゃん』)、トーベ・ヤンソン(『ムーミン谷の冬』、『たのしいムーミン一家』、『ムーミン谷の仲間たち』、『ムーミン谷のクリスマス』)、ラーゲルレーヴ(『ニルスのふしぎなたび』)など北欧の児童文学作家の翻訳で知られる。著書『アンデルセンの生涯』(1975年、新潮選書)、『聖書物語』(1977年、偕成社文庫)、『童話とその周辺』(1980年、朝日選書)、『サガとエッダの世界:アイスランドの歴史と文化』(1992年、社会思想社現代教養文庫)、『評伝森鴎外』(1999年、講談社文芸文庫)、『北欧の神話』(2017年、ちくま学芸文庫)など(山室静 - Wikipedia参照)

*4:著書『先生と親のための LGBTガイド』(2016年、合同出版)、『オレは絶対にワタシじゃない』(2018年、はるか書房)、『ひとりひとりの「性」を大切にする社会へ』(2020年、新日本出版社)、『みんな自分らしくいるためのはじめてのLGBT』(2021年、ちくまプリマー新書

*5:小泉内閣国交相公明党政調会長、幹事長などを経て副代表