今日の中国ニュース(2022年11月27日分)

【主張】台湾与党の敗北 自由と民主を守り続けよ - 産経ニュース
 反中国の産経らしいと吹き出しました。台湾の選挙結果がどうあろうと日本人がどうこういう話ではないでしょう。
 そもそも国民党を「中国の走狗」であるかのように描き出す産経らウヨですが誹謗も甚だしいし、今回は地方選です。
 つまりは「地方に密着した選挙」である以上、そうした選挙戦(地方独自の課題をアピール)を展開すべきなのに「中国の脅威ガー」で押し切ろうとした民進党に「国政選挙ならともかく地方選で何でそれなんだよ」「中国の脅威と言えば鉄板で勝てると思い上がってるのか」という台湾住民の民進党への反発が表面化した選挙だったといっていいのでしょう。国政選挙(総統選、国会議員選)がどうなるかはこれだけでは何とも言えません。
 そういう意味では中国の「中国脅威論に対する台湾の民意が示された」と言う指摘は「中国の主張内容」と関係なく全く正論です。「中国脅威論を地方選挙に持ち出すな」という台湾住民の民進党への反発が示されたわけです。


中国の圧力に「慣れ」? 台湾地方選で大敗、与党の外れた思惑 | 毎日新聞
 国政選挙ならともかく地方選挙を「中国の脅威ガー」で戦ったら負けるのはむしろ当然でしょう。


第1回「中日友好と歴史責任」シンポジウムが開催--人民網日本語版--人民日報

 日本中国友好協会の井上久士会長

 井上氏は駿河台大学教授で、『平頂山事件を考える:日本の侵略戦争の闇』(2022年、新日本出版社)等の著書がありますのでメモしておきます。


リベラル21 中国のロックダウン政策はいつまで続くか(阿部治平)
 「感染症専門家(コロナ感染防止の観点からの中国ゼロコロナ評価)」「経済学者(中国経済の観点からの中国ゼロコロナ評価)」でもない阿部にこんなことがまともに評価できるとはとても思えません。阿部の個人ブログならともかく、「リベラル21って本当に人材難なんだな」と心底呆れます。


中国「ゼロコロナ」への大規模抗議活動 北京など複数都市で | NHK | 中国
 「ゼロコロナ」への反発に過ぎないようなので「民主化の動き」などと、あまり過大評価もできないのではないか?。
 民主化運動として評価するには「もっとそれなりの理論武装が必要」でしょう。
 中国ゼロコロナ抗議 「自分たちも抑圧」気づく 東京大・阿古智子教授 - 産経ニュース*1などでわかるように「アンチ中国な御仁」は「中国政府がぐらついて欲しい」という願望が強いのか「大きな話にどうしてもしたい」ようですが。
 なお、日本マスコミの多くの記事が「中国政府のゼロコロナ政策の手法(強権的云々)」限定の批判ではなく「ゼロコロナ自体に否定的」で「行動制限緩和に親和的」で日本政府の「全国旅行支援(現在実施中)」「海外クルーズ船寄港(今後実施予定)」「コロナの第5類化(現時点では実現していないがその方向に動く可能性あり)」にも批判的でないことは「本当にそれでいいのか?」と疑問を感じますね。


蔡英文総統、民進党主席を辞任 地方選大敗で - 産経ニュース
 地方選挙と国政選挙では争点が違うとは言え、そして報道に寄れば「そうした違いに配慮した選挙戦」をせず、地方住民の声を取り上げず「民進党は『中国の脅威』宣伝(どう見ても国政問題)ばかりだったらしい」とはいえ、随分な大敗です。
 それにしても「総統は辞めない」とはいえ、「地方選挙と国政選挙は違う」という「自民がよく使う言い訳」で、蔡英文が党首に居座らなかったことが興味深い。
 これを契機に蔡英文が「常軌を逸した中国敵視」を辞めれば万々歳ですが残念ながらそうはならないのでしょう。国民党の政権奪還を希望したい。いずれにせよ、この選挙で仮に民進党が勝利しようとも「蔡英文が独立宣言しない限り」中国は侵攻などしないでしょうが、「敗戦した」のだから、なおさらしないでしょう。


台北市長に蔣介石ひ孫の万安氏 史上最年少、将来の総統候補に - 産経ニュース
 未だに「蒋介石」のネームバリューは大きいんでしょうか?。
 なお台北と言えば首都ですし「李登輝」「陳水扁」「馬英九」と後に総統となった台北市長が複数いるので注目されるのは当然でしょう。

*1:筆者の阿古には『貧者を喰らう国:中国格差社会からの警告(増補新版)』(2014年、新潮選書)、『香港あなたはどこへ向かうのか』(2020年、 出版舎ジグ)の著書がある。