「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2024年8/4日分:島田洋一の巻)(副題:パリ五輪女子ボクシングの性別問題ほか)

◆島田*1ツイート

島田洋一
 亡くなる数ヶ月前、ある少人数の席で、安倍さんの口から「小泉グレタ進次郎」という言葉が出て、「ああ、私の発信を見ていてくれていたのか」と思ったことがある

 安倍生前にはそんなことは言わず、死後に「その会合の主催者は誰か、出席者は誰か、開催場所はどこか」等、具体的な部分を曖昧にごまかした形でそんなことを言っても「死人(安倍)に口なしでデマ飛ばしてるんじゃ無いか?」と疑われるだけです。
 そもそも小泉を環境相(第四次安倍内閣、安倍退陣後も菅内閣環境相に留任)に任命したのは安倍なのにそんなこと言いますかね?。言ったとしたらあまりに無責任でしょう。

島田洋一
 自称女子の男のパンチに身の危険を感じた女子選手が棄権。
 スポーツの世界では、女子は三流の男子にも敵わないという事実を白日のもとに晒して、フランス五輪委は何をしたいのか。女はスポーツをするなというメッセージか。タリバンとポリコレ左翼*2は回り回って同じ位置に立つ

 以前三浦小太郎に突っ込む(2020年1月27日分)(注:映画『セックス・チェック 第二の性』、ドラマ『仮面の女』のネタばらしがあります) - bogus-simotukareのブログで紹介した映画『セックス・チェック 第二の性』、ドラマ『仮面の女(映画『セックス・チェック』のリメイク)』(あれらは完全な創作ですが)を連想させる話です。
 今回の件については以下の記事を紹介しておきます。

【パリ五輪】ボクシング女子に出場した選手の“性別”めぐり賛否…相手選手は棄権・握手拒否も イタリア首相「対等な試合ではなかった」(FNNプライムオンライン) - Yahoo!ニュース
 ハリフ選手は、2023年の世界選手権では、「男性ホルモンのテストステロン値が高い」として出場が認められなかった。
 テストステロンとは、骨格や筋肉を作り上げるのに重要な働きをするため、この値が高いと、たくましい男性のような体つきになるといわれている。
 しかし、IOC国際オリンピック委員会)は、ハリフ選手の出場を認めた。
 一方、IBA国際ボクシング協会)のクリス・ロバーツ事務総長は、「IBAとしては、この選手がわれわれの開催する大会への出場を認めませんでした。だから今回のようなことが起きた。われわれの規定通り、彼女には資格がないということです」と語った。
 さらに、ハリフ選手と対戦し46秒で棄権したカリーニ選手の母国・イタリアのメローニ首相はメディアの取材に対し、「対等な試合ではなかった。男性の遺伝子的特徴を持つ選手が女子種目に参加すべきではない。誰かを差別したいからではなく、女性アスリートが対等な条件で戦える権利を守るためだ」と話している。

ボクシング、棄権のイタリア選手にIBAが賞金 性別適格性問題で、連盟とコーチにも【パリオリンピック】:中日スポーツ・東京中日スポーツ
 国際ボクシング協会(IBA)は2日、パリ五輪のボクシング女子で性別適格性の問題で議論を呼んでいる選手に途中棄権で敗れたアンジェラ・カリニ(イタリア)に、5万ドル(約735万円)の賞金を与えると発表した。伊ボクシング連盟に2万5000ドル、コーチにも2万5000ドルの賞金がIBAから贈られる。
 カリニは1日に行われた女子66キロ級2回戦でアイマネ・ヘリフ(アルジェリア)と対戦するも、わずか46秒で棄権して敗退した。IBAのクレムレフ会長は「彼女の涙を見ることはできなかった」とした上で「なぜ(ボーガス注:IOCが)女子ボクシングを抹殺するのか理解できない。安全のために、資格のある選手だけがリングで試合をするべきだ」と非難する声明を出した。
 対戦相手のヘリフは昨年の世界選手権でIBAの規定に違反するとして性別適格性検査をパスできなかった。
 IBAはアマチュアボクシングを統括する国際競技連盟だが、現在は国際オリンピック委員会(IOC)から統括競技団体の承認を取り消されている。

「性別問題」のヘリフに大統領が祝辞「アルジェリアの女性に名誉を与えた、私たちはあなたの味方」メダル確定に「金メダルを祈ります」:中日スポーツ・東京中日スポーツ
 性別を巡る問題が議論を呼んでいるパリ五輪ボクシング女子66キロ級のイマネ・ヘリフ(アルジェリア)が3日にあった準々決勝でアンナルツァ・ハモリ(ハンガリー)に判定勝ちして銅メダル以上を確定させた。タイの選手と対戦する6日の準決勝が控える中、アルジェリア女子ボクシング界初の快挙を成し遂げたヘリフに対し、同国のテブン*3大統領が祝辞を送った。
 アルジェリアの日刊紙「エル・カバル」(電子版)は「テブン大統領はパリ・オリンピックの準決勝に進出し、オリンピックのメダルを獲得したアルジェリア人ボクサーのイマネ・ヘリフにXで祝辞を述べた」と報じた。
 実際、テブン大統領は4日までに自身のX(旧ツイッター)で「おめでとう、イマネ・ヘリフ。あなたはアルジェリアアルジェリアの女性、そしてアルジェリアのボクシングに名誉を与えた。どんな結果であれ、私たちはあなたの味方です。イマネ・ヘリフ、次の2試合も頑張ってください」と投稿。金メダルを願う大統領の祝福のメッセージにXでは「大統領と親愛なるアルジェリア国民に千の祝福を。そしてイマネ・ヘリフとすべてのアルジェリアの英雄たちが、神のご意志により金メダルを獲得することを祈ります」などの反応があった。

トランプ氏、性別騒動のアルジェリア選手は「男性ボクサー」 パリ五輪 ロスでは「やらせない」 - 産経ニュース2024.8.4
 米大統領選の共和党候補トランプ前大統領は3日、南部ジョージア州での演説で、パリ五輪のボクシング女子で性別を巡る騒動の渦中にいるイマネ・ヘリフ選手(アルジェリア)を「優れた男性ボクサー」と呼んだ。トランプ氏は「女性スポーツから男性を締め出す」とも発言。ヘリフ選手の試合を「男性が女性を殴るものだ」と表現し、2028年のロサンゼルス五輪では「決してやらせない」と述べた。

性別に疑義のアルジェリア選手「銀」以上が確定 準決勝に完勝、パリ五輪ボクシング女子 - 産経ニュース2024.8.7
 アルジェリアのイマネ・ヘリフ(25)が準決勝に勝ち、銀メダル以上が確定した。9日に行われる決勝で、金メダルを懸けて中国の楊柳(32)と対戦する。
 準決勝でヘリフはタイのジャンジェン・スワンナペン(23)と対戦。5―0の大差で判定勝ちした。

 なお、島田ツイートですが、第一に「IOCの決定」でありフランス五輪委員会のみを批判するのがおかしい。
 第二に「自称女性」として島田は「虚偽行為(男性のなりすまし)」と決めつけていますが、そう決めつけていいかは疑問があります。今回のIOCの判断の是非はともかく「生まれつき、男性の染色体を持つ女性(つまり特殊な体質の持ち主)」というのが「選手及びアルジェリア政府」の立場(そしてそれをIOCも認めた)です。島田のように、根拠もなく「アルジェリア政府」を嘘つき呼ばわりするのは不適切でしかない。
 なお、島田は「台湾ロビー*4として都合が悪いから」なのか触れていませんが、以下の通り、台湾の選手についても「アルジェリア選手と同様の問題」が指摘されています(アルジェリア選手の場合同様、IBAは出場を非難する一方で、IOCと台湾は出場を正当化)。島田の立場なら台湾も「嘘つき」なのでしょうか?
 しかし「お互いに決定を不当呼ばわり」とは、こうなるとIOCIBAも全面戦争ですね(立場的には「JOCと各競技団体」同様に、IOCの方が上の立場ですが)。

パリオリンピック ボクシング女子 出場資格めぐり誹謗中傷も IOCは出場の正当性を強調 | NHK | #パリオリンピック
 パリ大会のボクシングには、ハリフ選手と同じく、去年の世界選手権で出場資格を満たさなかったと判断され、銅メダルを剥奪された台湾のリン・イクテイ選手が女子57キロ級に出場しています。
 2人の出場資格についてIOCは「パリ大会のボクシングに参加するすべての選手は、大会の参加資格とエントリー規程などすべての定められた医療規程を遵守している。これまでのオリンピックと同様、選手の性別と年齢はパスポートに基づいて決定される」と正当性を強調しました。
 さらに、IBAが下した処分について「2人は正当な手続きなしに突然、失格処分を受けた。IBAの議事録によると、この決定は当初、幹部によってのみ下された。この2人のアスリートに対する今回の攻撃は、適切な手続きなしに下されたこの恣意的な決定に基づいている」などとする見解を示しました。

選手権で性別テスト「失格」の台湾選手、銅メダル以上確定 パリ五輪ボクシング女子 - 産経ニュース2024.8.4
 ボクシング女子57キロ級準々決勝で、昨年の女子世界選手権の性別テストで不合格となった林郁婷(りん・いくてい、台湾)がスベトラーナカメノバ・スタネバ(ブルガリア)に判定勝ちし、銅メダル以上を確定させた。
 林を巡っては性別詐称疑惑が取り沙汰されたが、台湾教育部(教育省に相当)は7月31日、「林は規定に従って五輪出場の機会を得ており出場資格に問題はない」との見解を示している。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長も8月3日の記者会見でこの疑念を否定し、「出場に支障はない」と述べている。

“性別疑惑”台湾女子選手が勝利も不満が噴出…対戦相手のコーチ「残念としか言いようがない。(林は)男だ」【パリオリンピック・ボクシング】:中日スポーツ・東京中日スポーツ
 選手は林郁婷(28)。台湾紙の聯合報などによると、昨年の世界選手権で銅メダル*5を獲得したが、性別検査が不合格だったとして主催する国際ボクシング協会(IBA)に取り消された。聯合報は林が「この大会以外で不合格だったことはない」として、検査に問題があった可能性を指摘した。
 今回、国際オリンピック委員会(IOC)は林がパスポート上、女性だとして出場権を擁護。IBAは声明で、林が世界選手権の女子部門に出場する「資格基準を満たしていない」との立場を改めて示し対立している。
 林は2日、ウズベキスタンのシトラ・ツルジベコワと対戦し圧勝した。ツルジベコワのコーチは試合後、取材に対し「残念としか言いようがない。(林は)男だ」と話し、IOCへの抗議も辞さない姿勢を示した。
 一方、台湾の蔡英文*6前総統は林を応援。総統府の潘孟安*7秘書長は試合後、フェイスブックに祝福の言葉を投稿した。

台湾、性別論議でIBAに抗議 ボクシング女子、法的措置を警告:東京新聞 TOKYO Web
 台湾体育署の鄭世忠署長は6日、パリ五輪に出場したボクシング女子の林郁婷の性別を巡り、国際ボクシング協会(IBA)が誤った情報を発信し続け五輪の正常な進行を妨害しているとして「厳正な抗議」を表明した。法的措置も辞さないとしており、台湾のオリンピック委員会がIBAに警告書を出した。

性別騒動のボクシング女子・林郁婷 頼総統「政府が後ろ盾に」 法的措置も/台湾(中央社フォーカス台湾) - Yahoo!ニュース
 パリ五輪のボクシング女子57キロ級に出場し、決勝進出が決まった台湾の林郁婷。いまだ性別を巡る騒動に巻き込まれている中、頼清徳(らい・せいとく)*8総統や卓栄泰(たく・えいたい)*9行政院長(首相)は8日までに、政府一体となって選手の後ろ盾になるよう指示した。頼氏や行政院(内閣)は法的措置を取る考えも示している。
 頼氏は7日、自身のSNSに林が国際ボクシング協会IBA)からいわれなき「悪意ある攻撃」を受け、非難やいじめにさらされていると投稿。教育部(教育省)体育署に対して相応の法的措置を取るよう指示したとし、選手が後顧の憂いなく最高のパフォーマンスを発揮できればと説明した。
 行政院の陳世凱報道官は8日、行政院院会(閣議)後の記者会見で、林の出場資格は国際オリンピック委員会IOC)の確認を得ていることを政府として改めて表明しなければならないと強調。IBAを告訴するかを問われると、現時点では林がベストな状態で次の試合に臨めるようにすることを優先するとした上で、法的な部分に関しては証拠や情報の収集が既に終わっていると説明し、試合が終わってから次の行動に移す予定だと述べた。

性別論議の台湾選手も「金」 パリ五輪ボクシング女子57キロ級 - 産経ニュース
 パリ五輪ボクシング女子57キロ級で性別論議の渦中にある台湾の林郁婷(28)が10日、決勝でポーランドのユリア・シュレメタ(20)を破り、金メダルを獲得した。
 林は、女子66キロ級で金メダルを獲得したアルジェリアのイマネ・ヘリフと同様、国際ボクシング協会(IBA)が主催した昨年の世界選手権で性別適格検査が不合格となったが、国際オリンピック委員会(IOC)は今大会への出場を認めた。
 2人の五輪出場を巡りインターネットなどで非難や中傷が巻き起こっていた。

*1:福井県立大名誉教授。救う会副会長。国家基本問題研究所評議員兼企画委員。著書『アメリカ・北朝鮮抗争史』(2003年、文春新書)、『3年後に世界が中国を破滅させる』(2020年、ビジネス社)、『アメリカ解体』(2021年、ビジネス社)、『腹黒い世界の常識』(2023年、飛鳥新社)等

*2:IOC決定の是非はともかくこれは「ポリコレ左翼」とは関係ないでしょう。

*3:通信文化大臣、住宅・都市計画大臣、首相等を経て大統領(アブデルマジド・テブン - Wikipedia参照)

*4:といっても「反中国」の「反共右翼」の立場から台湾を持ち上げてるにすぎませんが。中国が仮に「共産党一党独裁」ではなく「複数政党制の資本主義国家」ならアルジェリア同様に台湾を「性別詐称の嘘つき」呼ばわりすることに島田は躊躇はないでしょう。

*5:個人的には「男性染色体で仮に有利だとしても銅メダル止まり(当然に金メダル獲得ではない)なら出場は容認してもいいんじゃね?」感があります。まさか金、銀メダル獲得者は「男性染色体の保有者」ではないでしょう。

*6:副首相、民進党主席、台湾総統等を歴任(蔡英文 - Wikipedia参照)

*7:立法委員、屏東県長等を経て総統府秘書長(潘孟安 - Wikipedia参照)

*8:台南市長、行政院長(首相)、副総統等を経て総統

*9:行政院秘書長、総統府副秘書長、民進党秘書長等を経て行政院長(首相)