「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2024年11/25分:巣くう会集会の巻)

国民大集会報告1

横田拓也(横田めぐみさん弟、家族会代表)
 北朝鮮は「日朝双方に連絡事務所や合同調査委員会を設置して手がかりを見つける努力をしよう」といった、聞こえの良い提案を仕掛けて来る可能性があります。

 やれやれですね。なんで連絡事務所や合同調査委員会に反対するのか訳が分かりません。「そんな物がなくても、北朝鮮はすぐに拉致被害者を返せるはずだ」「そんなのは北朝鮮の時間稼ぎだ」という拓也ですが「そういう態度」でいつまで経っても拉致被害者が帰ってこないことをどう思っているのか。

 めぐみの子どもであるキム・ウンギョンさんを訪日させて家族との面会をさせることで、あたかも拉致問題が解決しているかのような謀略が展開されるかもしれません。

 謀略云々というなら「特定失踪者(国内で40人以上発見され全て北朝鮮は無関係)」の方がよほど、「拉致被害者をでっち上げることで拉致解決を不可能にし、日朝国交正常化を妨害しようとする巣くう会の謀略」でしょう。頭痛がするのは、拓也ら拉致被害者家族がその謀略を容認してることですが。

 ウンギョンの口から「母めぐみは死亡しました」と当局の圧力で発言させられ、幕引きに利用されるのがオチです。姉めぐみとの再会前にウンギョンさんとの面会は一切求めていません

 ウンギョンさんが訪日するかどうか知りません*1が、「拓也の母・早紀江」にとっては「孫娘」だし、拓也にとっても「姪(姉の娘)」だし「訪日するなら歓迎する」「母にウンギョンを会わせたい」「俺も会いたい」と言う感情があるのが普通だと思いますが、変な男です。俺が拓也の立場なら「会わせたい」「会いたい」と思いますが。
 なお、以前も書きましたが、拓也には、三浦綾子塩狩峠』(新潮文庫)、 松本清張球形の荒野』(文春文庫)でも読むことを進めたい。
 どちらも「母は死んだ(三浦)」「父は死んだ(清張)」と言われて生きてきたが「実は母(父)は生きていた」と言う設定です(まあ、そういう設定の小説は他にもあると思いますが、俺が知ってる作品を挙げました)。
 何も「当局の圧力」などなくても「母は死んだ」と言われればそれを信じるでしょう。
 いずれにせよそんな発言が仮にウンギョンさんからあった*2として、何がどうだというのか。そんなことが「会わない理由か?」と心底呆れます。
 なお、俺個人は「北朝鮮の発表する死亡時期や死亡理由」が真実かどうかはともかく、死亡自体は「事実」で、彼女は既に死亡したと見ます。
 早紀江(母)、拓也(弟)ら「めぐみ氏の家族の反感」を買ってまで隠す理由はないでしょうし、15歳で拉致された彼女が「心神に異常を来し」早死にしても不思議ではないと思うからです。どっちにしろ「彼女が生きてる」と決めつけられるまともな根拠は何もない。

 家族会の親世代は横田めぐみの母早紀江88歳、有本恵子さんのお父様明弘さん96歳のお二方だけです。今日お元気であっても明日は体調を崩してしまうかもしれません。家族会の親世代が健在な内に日本国内で拉致被害者との再会が果たされなければ晴れた解決とはなりません。日朝両政府はこのタイムリミットがあることを強く意識してほしいと思います。
 万が一、親世代が亡くなった後に拉致被害者が日本に帰国出来たとしても心から喜ぶことはできません。「何故、親世代が生きている内に帰国させなかったのか!」とその怒りは頂点に達し、家族会は日朝国交正常化交渉に対し強く抗議し、国民世論と共に声を大にして抵抗します。また、対話に軸足を切った事を改め、制裁強化を具体的に働きかける事になります。

 何で親が死んだら「全て無意味なことになる」のか訳が分かりません。
 めぐみ氏の場合、母・早紀江が死んでも拓也という弟がいるのに。拓也はそんなに「姉と会いたくない」のか。俺が拓也の立場なら、早紀江が死のうが「会いたい」と思いますが(まあ既に書いたように俺個人は彼女が生きてるとは思っていませんが)。
 というか「肉親が一人もいなくても」拉致被害者が帰ってくることには意味があるでしょう。
 大体「政府認定拉致被害者」は横田めぐみ氏と有本恵子氏以外にもいる(例えば曽我ひとみ氏の母であるミヨシ氏、飯塚耕一郎の母である田口八重子氏)のに何をバカなことを言ってるのか。ひとみ氏や飯塚もよく「私の母を見殺しにするのか」等と怒らないもんです。
 まあ「1932年生まれ*3のミヨシ氏(存命なら今年で92歳)」は既に死去してる可能性が大きいですが、「田口八重子氏(1955年生まれ*4:存命なら今年で69歳)」は「蓮池薫氏(1957年生まれ*5:今年で67歳)」「曽我ひとみ氏(1959年生まれ*6:今年で65歳)」等帰国拉致被害者と同世代なので「年齢だけ」を考えれば「生きてる可能性」は充分あります。
 いずれにせよ、こんなことを言えば北朝鮮は「有本明弘(1928年生まれ*7、96歳)も横田早紀江(1936年生まれ、88歳*8)ももう長くない。彼らが死んだら北朝鮮拉致問題での交渉はしない、制裁は解除しない、国交正常化もしないというならそれで結構。ロシアや中国など他の国から支援を受けるだけだ。日本と国交正常化しなくてもわが国は充分やっていける」としか思わないでしょう。実際、2002年から日本の制裁があろうとも北朝鮮は「20年以上」国家運営をやってきたわけです。
 しかしこうしたことを拓也に吹き込んでるであろう巣くう会も「小泉訪朝から20年が経って、拉致問題から手を引きたいのだろう」とは思います。「政府認定拉致被害者の家族が皆死ぬか、逆に政府認定拉致被害者の年齢が「100歳」に達し存命の可能性がほぼなくなる*9かしない限り、永遠に拉致問題を政治利用するのか?」と思っていたがどうもそうではないらしい。
 拉致右翼も「拉致の風化」で拉致の政治利用に昔ほどのうまみがなくなってきたせいか「川口のクルド人叩きなどの排外主義」など、別方面に転進したいらしい。
 しかし「拉致問題が解決しないのに手を引くのか」とは、彼らも家族会や世間から言われたくない。
 また彼らが手を引くことで「制裁解除→日朝国交正常化」が進展することも阻止したい。
 そこでひねりだしたのが「親世代が死んだら拉致問題はもはや解決しない、悪いのは全て北朝鮮だ」という「意味不明な詭弁」のわけです。
 既に書きましたが「肉親が皆死のうが、拉致被害者が帰ってくること自体に意味がある」し、親が死のうが「肉親(例えばめぐみ氏の弟である拓也、田口八重子氏の息子である飯塚耕一郎)が生きてる」のに「肉親と拉致被害者(例えばめぐみ氏の弟である拓也)が会っても、その肉親が親でなければ意味がない。もはや拉致被害者帰国を目的に北朝鮮と外交交渉しなくていいし、制裁も解除しなくていいし、まして日朝国交正常化は不要」とは「意味不明な詭弁」です。
 「拉致問題から手を引きたい」「しかし、制裁解除しない、国交正常化もしない方向に持って行きたい」という「結論ありきの暴論」でしかない。
 拓也の拉致問題が解決しているかのような謀略をもじれば拉致問題が解決できなくなったかのような謀略です。
 「悪いのは北朝鮮」だから「手を引いても俺たち(巣くう会など拉致右翼)は悪くない」と言い訳できる上に「そんな酷い国と国交正常化していいのか、制裁解除していいのか」として、未来永劫「国交正常化が妨害できる」わけです。
 巣くう会にとってはやりたいことは「拉致被害者の帰国」ではなく「国交正常化の妨害」だからそれで何ら問題ない。

横田早紀江横田めぐみさん母)
 私は昨年、初めて狭心症で倒れまして治療をしたのですが、不思議に息を吹き返して前後が見えるようになりました。「救急車に乗ってこなければだめですよ」と先生に怒られましたが、すぐにカテーテルで治していただいて、「無理をしないなら退院してもいいです」ということで、小さなことしかできませんが一生懸命頑張らせていただいています。

 こういうことを言う人間に俺なら来て欲しくないですけどね。「集会に来たせいで体調を崩した」なんてなったら目も当てられません。
 もはや早紀江も「何かしてないと不安で仕方がない」とか「こんな苦しい肉体状況でも頑張る自分に陶酔してる」とか異常な精神状態にあるように思います。


国民大集会報告2

古屋圭司*10拉致議連会長、元拉致問題担当大臣衆議院議員
 今年1月に能登半島地震があった時、岸田*11前総理あてに、「岸田総理大臣閣下」として金正恩氏からお見舞い電報が来ました。これは異例のことです。

 金正日時代(彼は2011年12月に死去)ですが、確か「阪神大震災(1995年)」「東日本大震災(2011年3月)」でお見舞い電報が来ていたと思います。つまり異例でも何でもない。

 平壌に連絡事務所を設置することは、これは時間稼ぎだけで全く効果はないと思います。

 既に批判しましたが何が「時間稼ぎ」なのか。交渉するなら「連絡事務所」を設置するのはむしろ当然ではないのか。

 先ほど(ボーガス注:救う会会長の)西岡さんからも、「親が生きている内に返さないと、これは解決ではない」とありましたが、その通りです。

 既に拙記事で「親の生死に関係なく拉致被害者の帰国それ自体に意味がある」と批判しましたが何が「その通り」なのか。心底呆れます。
 それにしても古屋も「第二次安倍内閣拉致担当相」だったくせに「拉致担当相時代に解決できなくて申し訳ない」の詫びの言葉もなしによくもふざけたことが言えたもんです。

 若い世代は拉致のことを知らない人が多いと聞きます。だからこそ、学校や地域や自治会が、あらゆる場面を通じて、絶対にこの拉致問題を風化させないようにしなければならない。なぜなら金正恩が狙っているのはその「風化」だからなんです。

 若い世代に知らせたところで拉致が解決するわけではなく全く馬鹿馬鹿しい。
 そもそも「俺(1970年代生まれの団塊ジュニアで今は40代、2002年の小泉訪朝当時は20代の若手(?)サラリーマン)も含めて」小泉訪朝(2002年)当時に「中学生(13歳)以上の年齢(つまり1989年より前に誕生)」だったら、拉致のことは皆知ってるでしょう。当時「13歳だった人間」は今は22年が経過し「35歳」であり「35歳より上の人間」が拉致を知ってれば、それで十分ではないか。わざわざ「当時生まれてなかった10代の人間」や「生まれていたが幼稚園児など、幼くて記憶に残っていなかった20代の人間」に「拉致を教えこまなければ」拉致が解決しないとか風化するとか言う話ではない。
 そもそも日常生活で「35歳以上の人間」が拉致を話題にすることなんか今やまずないでしょう。マスコミもほとんど報じませんしね。
 小泉訪朝をリアルタイムで知ってる「35歳以上の人間」の間ですら拉致は風化している。まあ、2002年(小泉第一次訪朝)から20年以上が経過し、その間「小泉第二次訪朝(2004年)による拉致被害者5人の家族の日本帰国」を除けばほとんど目立った動きもないですからね。
 2002年(小泉第一次訪朝)と言えば「ソルトレーク冬季五輪(2月:日本勢では例えば里谷多英*12(スキー女子モーグル)が銅メダル)」「日韓共催サッカーW杯(6月)」が、2004年(小泉第二次訪朝)と言えば「アテネ夏季五輪(8月:日本勢では例えば野口みずき(女子マラソン)が金メダル、日本ソフトボール女子、日本野球が銅メダル)」「新潟県中越地震*13(10月:死者68名)」がありましたが、今それらを話題にしてる人間がほとんどいないのと同様に拉致だって話題にならないのは当然でしょう。
 そんなことより「物価高」「兵庫県知事選の公選法違反疑惑」等の方が、よほど今は話題の訳です。

石破茂*14内閣総理大臣、政府拉致問題対策本部長)
 もう22年も前のことになりますが、2002年に当時の小泉*15総理が訪朝をなさいました。
 横田早紀江さんが、私はその場面はありありと覚えているのですが、「私は信じない、そのようなことは信じない。めぐみは生きている」というふうに叫ばれた、あえて叫ばれたと申し上げますが、それが私のこの問題に取り組む原点でもあります。
 あの言葉は耳に残って離れることがありません。本当に繰り返しになりますが、あの叫びを忘れることはないし、これは全ての日本国民が共有せねばならないことだというふうに思っているところでございます。

 そうやって早紀江をおだて、媚びるから早紀江が増長して図に乗って居丈高な態度を取るわけです。本当にうんざりします。

 認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の方々の一日も早いご帰国を実現をしていかねばならないと思っております。

林芳正*16拉致問題担当大臣内閣官房長官衆議院議員
 認定の有無に関わらずすべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、全力で果断に取り組んで参ります。

 「認定してなかったら拉致被害者じゃねえだろ、救出対象じゃねえだろ」「国内で40人も発見されてる特定失踪者(全て北朝鮮とは無関係、ほとんどが自発的失踪。犯罪被害の場合も犯人は北朝鮮とは勿論無関係)が拉致の訳がないだろ」と石破と林には心底呆れます。

 中学生、高校生を対象とした作文コンクール等の取組みを行っております。

 そんなことが拉致問題の解決と何の関係があるのか(呆)。作文コンクールすると拉致が解決するのか?


国民大集会報告3

西岡 
 壇上の方々は、それぞれの政党に拉致問題対策本部がある方々です。これは重要な問題だとして、党内に本部を作ってくださっている代表の方々に来ていただきました。

 「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2024年11/24日分:島田洋一の巻) - bogus-simotukareのブログでも批判しましたが勝手なルール「拉致対策本部がある党のみ呼ぶ」を作って「共産、社民、れいわ」を呼ばないのも「何だかなあ」ですね。別に呼んで欲しいわけでもないですが。

笠浩史立憲民主党拉致問題対策本部幹事長、衆議院議員
 国家として生き残るためには、北朝鮮はまずは拉致被害者の即時一括帰国を決断して、わが国の人道支援に頼るしかない筈です。

 呆れて二の句が継げませんね。中露の支援等で「2002年から20年以上に及ぶ日本の経済制裁」を乗り切ってきたのが北朝鮮なのに何でそんな理解になるのか。

 石破総理には一刻も早く、何としても金正恩委員長との首脳会談を実現して、直接伝え、そして被害者全員の帰国を実現してもらいたい。

 「即時一括帰国」でなければ制裁解除しないなんて高飛車な態度を取って首脳会談なんかできるわけがない。
 それにしても「北朝鮮拉致被害者をすぐに返せるはず」という連中が「石破との首脳会談」と主張するのも変な話です。
 「すぐに返せるはず」というなら、首脳会談は「無用の長物」ではないのか。

玉木雄一郎(国民民主党代表、衆議院議員
 家族会の皆さんからご要請をいただいたのは、連絡事務所の設置であるとか、合同調査委員会の設置等、くせ球が飛んできた時に、そのくせ球を簡単に受け取らないように政府をしっかり監視してほしい、というご要請もいただきました。

 何が「くせ球」なのかと心底呆れます。どちらも当然のことではないのか。

百田尚樹(日本保守党代表)
 拉致問題が解決していないのに、日朝国交正常化なんかあったもんじゃないですよ。

 むしろ逆ではないのか。国交正常化して北朝鮮の警戒心を解いた上でないと拉致は解決しないのではないか。

参加国会議員紹介

 しかし、党首は石破(自民)、玉木(国民民主)、百田(保守)しかおらず、現役大臣も「林*17官房長官(拉致担当相兼務)」「加藤*18財務相」しかいないあたり、どう強弁しようとも、「公明、立民、維新」や石破内閣がこの集会を重要視してるとはとても言えないでしょう。
 まあ党首が出た自民、国民民主、保守だって内心、どこまで重視してるか疑問ですが。
 出席者のウチ、「それなりの大物(党役員や大臣の経験者)」となると既に上で紹介した「現役党首」「現役大臣」を除けば、以下がそれに該当でしょうか?(まあ大臣経験と言っても安倍時代に登用された「安倍の類友右翼」が多いですが)。まあ正直、大物政治家の出席が多いとは言えないでしょう。

【各党からの代表】
衛藤晟一自由民主党拉致問題対策本部長)
 第四次安倍内閣沖縄・北方等担当相
◆笠宏史(立憲民主党拉致問題対策本部幹事長)
 菅内閣文科大臣政務官、野田内閣文科副大臣希望の党国対委員長等を経て、現在、立民党国対委員長
 なお、拉致問題対策本部長は渡辺周*19
◆三浦信祐(公明党拉致問題対策委員会幹事長)
 現在、公明党選対委員長
拉致議連関係】
古屋圭司拉致議連会長)
 第二次安倍内閣国家公安委員長(拉致担当相兼務)、自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)を歴任
山谷えり子拉致議連会長代行)
 第三次安倍内閣国家公安委員長(拉致担当相兼務)
松原仁拉致議連幹事長)
 野田内閣国交相(拉致担当相兼務)、民主党国対委員長(海江田代表時代)を歴任(ただし、現在は立民党を離党し無所属)
【その他】
木原稔
 岸田内閣防衛相
小林鷹之
 岸田内閣経済安保相

 「古屋拉致議連会長(第二次安倍内閣拉致担当相)」、「山谷拉致議連会長代行(第三次安倍内閣拉致担当相)」「加藤財務相(第四次安倍内閣拉致担当相)」など、拉致担当相経験者の出席が多いとは言え「死去した人間(例えば、福田内閣拉致担当相の町村信孝*20)」「政界引退した人間(例えば第一次安倍内閣拉致担当相の塩崎恭久*21)」はともかく全ての拉致担当相経験者が出席しているわけではなく

菅義偉
 第四次安倍内閣で拉致担当相を兼務(本務は官房長官)。第一次安倍内閣総務相、第二~第四次安倍内閣官房長官、首相を経て、現在、自民党副総裁
松野博一
 岸田内閣官房長官(拉致担当相兼務)(他にも第一次安倍内閣厚労大臣政務官、福田、麻生内閣文科副大臣、第三次安倍内閣文科相などの役職を歴任)。いわゆる安倍派五人衆(他の四人は世耕*22、高木*23、西村*24、萩生田*25)の一人。2024年衆院選では当選*26

は出席していません。


国民大集会報告4

黒岩祐治北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会会長、神奈川県知事)
 若い人が知らない。これはとても恐ろしいことです。

 若者が知ろうが知るまいが「拉致解決」には全く関係ないので全く馬鹿馬鹿しい。

松田良昭(拉致問題地方議会全国協議会会長、神奈川県議会議員
 我々地方議員は何ができるかというと、今もお話がありましたが、風化させないことです。

 既に風化していると言っていいでしょうに、よくも言ったもんです。そもそも外交問題なので、基本的に外交を担当する「政府、与党幹部(首相、外務三役(大臣、副大臣大臣政務官)など)」「外務官僚」以外にできることは何もないのですが。

 今日おそらくこの中に北朝鮮の方がいるでしょう。言っといてください。我々は忘れないんだと。

 松田の言う「会場にいる北朝鮮の方」って具体的に誰なのか?
 朝鮮総連関係者でもこの集会に招待したのか?。はたまた、勝手に参加者の一部を北朝鮮シンパ認定してるのか。
 正直、こんな右翼集会に参加したがる朝鮮総連関係者がいるとは思えません(つうか、主催者である救う会や家族会に参加拒否されるのではないか?)し、「北朝鮮の方」に伝えたいなら、松田はこんなところでイキってないで要請文でも朝鮮総連に出せばいい話です。まあ、右翼「松田」が仲間内でイキってるだけの「馬鹿馬鹿しい話」でしょうが。

竹下珠路(特定失踪者古川了子〈のりこ〉さん姉、特定失踪者家族会事務局長)
 ここで当時の美智子皇后陛下が2002年に述べられたお言葉をお伝えします。

 美智子の発言をどう評価するにせよ、彼女の発言は勿論「政府認定拉致被害者」を対象にしています。
 竹下のような「エセ拉致被害者」「なんちゃって拉致被害者」(国内で既に40人以上発見され、全て北朝鮮は無関係、ほとんどが自発的失踪で、北朝鮮拉致どころか犯罪ですらない)である「特定失踪者」の家族が引用して良い発言ではない。美智子に対して失礼です。

西岡力
 知事の会は、34都道府県から66名が参加されています。

 つまりは「13県」からは参加してないわけです。俺はこんな右翼集会は評価してないのでむしろ「不参加の13県」を評価します。

 黒岩祐治(くろいわ・ゆうじ)神奈川県知事(拍手、以下略)
 山﨑達也*27(やまざき・たつや)埼玉県副知事
 黒野嘉之*28(くろの・よしゆき)千葉県副知事
 栗岡祥一*29(くりおか・しょういち)東京都副知事
 鈴木康之(すずき・やすゆき)*30新潟県副知事
 知事の会の皆様お立ちください(拍手)。

 つまりは知事の参加はたった1名、副知事の参加もたった4名、「名前や役職の書いてない」残りの61名は恐らく「総務部長など副知事より下の役職」なのでしょう。黒岩以外の知事は内心、この集会をそれほど重視してないのでしょう。「小泉訪朝直後」など羽振りが良かった頃なら「知事が来ないとは何事か」と悪口していたであろう家族会、救う会も今や何も言えないわけです。

西岡力
 私たちは、「全被害者の生存を前提に」しています。死亡の情報がないんですから、生存を前提に助けるということです。
 全員生存を前提に救出しなければならないということです。

 おいおいですね。何を根拠に全員生存と決めつけるのか。
 例えば、政府認定拉致被害者のうち

久米裕氏(1925年生まれ:存命でも99歳)
◆曽我ミヨシ氏(1932年生まれ:存命でも92歳)
◆原敕晁氏(1936年生まれ:存命でも88歳)

などはその年齢を考えれば「死去してる可能性」が否定できないでしょう。
 「日本国内の日本人」ですら久米氏らと同じ年生まれの人間が以下の通り死去しています(勿論存命者もいますが)。
 正直、俺は「救う会のウヨ連中」は「死んでるから返せない」と理解した上で「国交正常化妨害」のために因縁をつけてるだけだろうと思います。つまりは「かぐや姫の求婚者への難題(実際は、実行不可能な行為を持ち出すことで結婚拒否することが目的)」等と同じ話です。

【1925年生まれ(久米氏と同じ年生まれ:死去年順)】
大田昌秀(2017年死去:享年92歳)
 琉球大学名誉教授。元沖縄県知事(1990~1998年まで2期8年)。著書『沖縄平和の礎』(1996年、岩波新書)、『新版・醜い日本人:日本の沖縄意識』(2000年、岩波現代文庫)、『沖縄、基地なき島への道標』(2000年、集英社新書)等
野中広務(2018年死去:享年92歳)
 園部町長、京都府副知事、村山内閣自治相、小渕内閣官房長官自民党幹事長(森総裁時代)等を歴任。著書『老兵は死なず野中広務回顧録』(2003年、文藝春秋社)
橋田壽賀子(2021年死去:享年95歳)
 脚本家。文化勲章受章者。脚本作品としてNHK連続テレビ小説『あしたこそ』(1968~1969年)、『おしん』(1983~1984年)、『おんなは度胸』(1992年)、『春よ、来い』(1994~1995年)、NHK大河ドラマおんな太閤記』(1981年)、『いのち』(1986年)、『春日局』(1989年)、TBS『渡る世間は鬼ばかり』(1990~2011年:全10シリーズ、2012~2019年:単発ドラマ7本)等。
 著書『夫婦の格式』(2008年、集英社新書)、『渡る老後に鬼はなし:スッキリ旅立つ10の心得』(2016年、朝日新書)、『安楽死で死なせて下さい』(2017年、文春新書)、『私の履歴書:人生ムダなことはひとつもなかった』(2019年、大和書房:橋田壽賀子(脚本家) 私の履歴書 - 日本経済新聞の書籍化)等
【1932年生まれ(曽我ミヨシ氏と同じ年生まれ:死去年順)】
横田滋(2020年死去:享年87歳)
 元拉致被害者家族会代表。政府認定拉致被害者横田めぐみの父
石原慎太郎(2022年死去:享年89歳)
 福田内閣環境庁長官、竹下内閣運輸相、都知事、維新の会共同代表、次世代の党最高顧問等を歴任
【1936年生まれ(原氏と同じ年生まれ:死去年順)】
桂歌丸(2018年死去:享年81歳)
 落語家。落語芸術協会会長、日本テレビ笑点」司会など歴任

 早紀江さんがいつも言っていましたが、「池に子どもがはまった時、飛び込んでも助けにいくでしょう」と。助けて、病院に連れて行って、脈をとって、死んだことが明らかになったときにあきらめるんです。

 早紀江のたとえを例に取れば、「遺体が見つからない場合は、早紀江さんは生存と見なすんですか?」と言う話です。
 しかし、例えば「子どもが沼、池や海等で溺れて遺体が見つからない」場合にそんな理解は普通しないわけです。
 「どこかに泳ぎ着いて生きてるに違いない」とか普通考えない。
 だったら何で「家族の前に姿を現さないのか」。「遺体が見つからないだけだ」と考えるのが普通でしょう。
 拉致被害者も話は同じです。まともな根拠もなく「生きてる」と決めつけるのは馬鹿馬鹿しい話でしかない。
 確かに、早紀江や曽我ひとみ氏に向かって「めぐみ氏やミヨシ氏は死んでるかもしれない」というのは人情として言いづらい。しかし現実問題「死んでない」と見なす根拠は何もない。生きてるとするなら「北朝鮮が隠してる」ことになりますが、非難を浴びてまで隠す理由は何なのか。「死んでるから返せない」と見る方が自然でしょう。

 よいこともあります。トランプ氏が大統領に再選されました。トランプ大統領は、拉致被害者家族に2回会ってくださいました。

 やれやれですね。会ったから何だというのか。会って社交辞令を言ったところで何がどうなる話ではない。そもそも、トランプ以外の歴代大統領(ブッシュ子、オバマ、バイデン)も会ってるのに何を言ってるのか。
 一方で救う会や家族会は完全無視しますが、以前、俺の別記事で取り上げましたが、林東源氏(金大中政権で統一省長官、国家情報院長等を歴任した金大中の側近)は

(65)日本人拉致は「盲動分子がやった」言い訳は金大中の助言だった? 小泉との首脳会談で謝罪した真意とは… 金正日秘録(2/2ページ) - 産経ニュース2016.3.1
 林東源は、小泉からのメッセージも金正日に伝える。
 「拉致問題に進展があれば、国民を説得して関係改善を進める意思がある」との趣旨だったという。
 林は「日本人拉致は『過去に過激な盲動分子がやったことだ』という程度に認め、遺憾の意を表し、早期の帰還措置を取るのがよい」という「金大中の考え」を伝えて説得したとも回顧録で主張している。

という記事でわかるように「小泉との首脳会談に応じるべきだ」「末端が暴走して拉致を実行したので中央は知らなかったという形で、小泉相手に拉致を認め、拉致被害者を帰したらどうか?」という「北朝鮮への働きかけ」を「金大中大統領の指示で行った」と語っています。林発言が事実ならば*31明らかに金大中氏の方がトランプよりも拉致解決に貢献しています。
 産経の上記記事は、林発言を事実と評価した上で、「金大中北朝鮮に甘い」という悪口が目的でしょうが、客観的に見て、金大中氏らの行為は
「ありがとう、ありがとう、感謝しよう」「金正日を説得してくれてどうもありがとう」「末端の暴走にしろと言ってどうもありがとう」「拉致被害者帰国に貢献してくれてどうもありがとう」「金大中、林東源、(当時の韓国政府の)みんな、みんな、ありがとう」(井上陽水風に)でしょう。
 「拉致被害者帰国」を最優先にするのであれば、「末端が暴走したんです、中央は知らなかったんです(北朝鮮)→ああ、そうなんですか?(日本)」で済ますのも当然、一つの判断です。

◆決議案
 北朝鮮の金与正副部長が3月に認めている通り、岸田文雄前政権時に、日朝首脳会談に向けた水面下の接触が行われていた。

 そんなことを金与正が認めたことなどなかったと思いますが(勿論、岸田政権も認めてない)。彼女の発言はあくまでも「金正恩政権が岸田首相と首脳会談をする用意がある」と言う物にすぎません。それを「水面下交渉」と見なすのは救う会の勝手な解釈にすぎない。

 日朝関係は表面上膠着している。

 「表面上、膠着」とは「裏では交渉が進展してる」とでも言う気なのか。とてもそうは思えませんが。

*1:拓也や家族会、巣くう会も何か根拠があって主張してるわけでは全くないでしょう。

*2:あるかは分かりません。俺個人はむしろ早紀江や拓也の反発を嫌って、「めぐみ氏の生死」について早紀江らから聞かれない限り、ウンギョンさんから積極的には言わないのではないか、早紀江らから聞かれて言う場合も「父など周囲の人間には『母は死んだ』と言われて育った」程度にとどめるのではないかと思いますが

*3:同じ年生まれの著名人としてはシラク元フランス大統領(2019年死去)、横田滋拉致被害者家族会代表(2020年死去)、盧泰愚韓国元大統領(2021年死去)、石原慎太郎都知事(2022年死去)、小和田恒元外務事務次官(存命)等がいる(1932年 - Wikipedia参照)

*4:同じ年生まれの著名人としては明石家さんま(お笑い芸人)、加藤勝信(現在、石破内閣財務相)、福島瑞穂社民党党首、保坂展人世田谷区長等がいる(1955年 - Wikipedia参照)

*5:同じ年生まれの著名人としては石破首相、岸田前首相、野田立民党代表、岡田前阪神監督等がいる(1957年 - Wikipedia参照)

*6:同じ年生まれの著名人としては『笑点』司会の春風亭昇太ノーベル化学賞受賞者、文化勲章受章者(2002年)の田中耕一島津製作所所属)等がいる(1959年 - Wikipedia参照)

*7:同じ年生まれの著名人としてはシェワルナゼ元ソ連外相、土井たか子社会党委員長(以上、2014年死去)、李鵬元中国首相(2019年死去)、創価学会名誉会長だった池田大作(2023年死去) 、朱鎔基元中国首相(存命)等がいる(1928年 - Wikipedia参照)

*8:同じ年生まれの著名人としてはベルルスコーニ元イタリア首相(2023年死去)、長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督福田康夫元首相(いずれも存命)等がいる(1936年 - Wikipedia参照)

*9:特定失踪者(国内で40人以上発見されており明らかな虚偽ですが)には「角田麻衣氏(一番若い特定失踪者で、1982年生まれ:2002年11月失踪(失踪当時20歳、現在も存命なら今年で42歳(女優の深田恭子、歌手の倉木麻衣倖田來未などが同じ年生まれ):但し2002年9月の小泉訪朝後の失踪なので北朝鮮拉致の訳がない))」のような「横田めぐみ氏より若い人間もいる」ので特定失踪者も考えれば話は別ですが「一番若い政府認定拉致被害者」は横田めぐみ氏(1964年生まれ:存命なら現在60歳(枝野幸男元立民党代表、ジョンソン元英国首相などが同じ生まれ))です。めぐみ氏が「100歳に達すれば」さすがに拉致被害者帰国の可能性は皆無になったと言えるでしょう。但しそれは今から40年も後の「2064年」になりますが。

*10:第二次安倍内閣国家公安委員長(拉致担当相兼務)、自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)等を歴任

*11:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)等を経て首相

*12:1976年生まれ。長野冬季五輪(1998年)で金メダル(スキー女子モーグル)。これは日本人女子選手として冬季五輪史上初の金メダル。また、2018年の平昌冬季五輪で佐藤綾乃(1996年生まれ)が21歳73日で金メダル(女子チームパシュート)を獲得するまで、里谷の21歳244日は冬季五輪での日本女子金メダリストとしては史上、最年少。2013年1月に現役引退を発表

*13:まあ今も話題になることがある、阪神大震災(1995年:死者・行方不明者約6400人)、東日本大震災(2011年:死者・行方不明者約22000人)に比べると被害が小さいですからね。

*14:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相等を経て首相

*15:竹下、宇野内閣厚生相、宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相等を経て首相

*16:福田内閣防衛相、麻生内閣経済財政担当相、第二次、第三次安倍内閣農水相、第四次安倍内閣文科相、岸田内閣外相、官房長官等を経て石破内閣官房長官

*17:福田内閣防衛相、麻生内閣経済財政担当相、第二次、第三次安倍内閣農水相、第四次安倍内閣文科相、岸田内閣外相、官房長官等を経て石破内閣官房長官

*18:第二次安倍内閣官房副長官、第三次安倍内閣一億総活躍等担当相、第四次安倍内閣厚労相(拉致担当相兼務)、自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)、菅内閣官房長官、岸田内閣厚労相等を経て石破内閣財務相

*19:鳩山、菅内閣総務副大臣、野田内閣防衛副大臣、国民民主党副代表等を歴任

*20:橋本内閣文相、森内閣文科相、小泉、第一次安倍内閣外相、福田内閣官房長官(拉致担当相兼務)、衆院議長等を歴任

*21:第一次安倍内閣官房長官(拉致担当相兼務)、第三次安倍内閣厚労相等を歴任。2021年衆院選には出馬せず引退。長男の塩崎彰久(岸田内閣で厚労大臣政務官)が出馬し当選。塩崎恭久は中曽根内閣経企庁長官、海部内閣総務庁長官を歴任した塩崎潤衆院議員の息子であり、塩崎彰久は三代にわたる世襲議員

*22:第四次安倍内閣経産相自民党参院幹事長(第二次安倍、菅、岸田総裁時代)等を歴任。参院議員だったが、2024年衆院選に鞍替え立候補し当選

*23:第三次安倍内閣復興相、自民党国対委員長(岸田総裁時代)等を歴任。2024年衆院選では当選

*24:第四次安倍、菅内閣経済財政担当相、岸田内閣経産相等を歴任。2024年衆院選では落選

*25:第四次安倍、菅内閣文科相、岸田内閣経産相自民党政調会長(岸田総裁時代)等を歴任。2024年衆院選では当選

*26:高木以外の5人衆が当選したことが何とも残念です。

*27:埼玉県福祉部長、保健医療部長、下水道事業管理者等を経て副知事(埼玉:埼玉県副知事に県下水道事業管理者の山崎氏起用へ 知事特別秘書には萩原氏:地域ニュース : 読売新聞参照)

*28:元総務官僚。石川県企画振興部長、総務部長、総務省自治財政局交付税課長、自治財政局公営企業課長等を経て千葉県副知事(副知事プロフィール/千葉県参照)

*29:都立松沢病院医事課長、都立府中病院庶務課長、東京都総務局人事部制度企画課長、病院経営本部経営企画部総務課長、都市整備局多摩ニュータウン事業担当部長、総務局人事部長、政策企画局次長、環境局長等を経て副知事(栗岡祥一 - Wikipedia参照)

*30:元総務官僚。島根県健康福祉部青少年家庭課長、島根県総務部財政課長、総務省自治行政局住民制度課課長補佐、自治行政局選挙部政治資金課課長補佐、自治行政局選挙部選挙課課長補佐、山梨県総務部長、自治体国際化協会ロンドン事務所長、自治体国際化協会事務局長等を経て新潟県副知事(鈴木康之 (総務官僚) - Wikipedia参照)

*31:恐らく事実でしょうが