「反党分子」紙屋研究所、松竹伸幸を批判する(2025年10/13日分)

◆紙屋のツイート

神谷貴行
 不破哲三氏は昭和の戦争の「(ボーガス注:戦争政策決定の)現場にすべて立ち会って、一貫した形で決定に参加してきた人物というのは、(ボーガス注:首相や陸軍、海軍大臣内閣総辞職で変わるし、首相は『統帥権独立』で軍への命令について限界があるので、国家元首(政府のトップ)、大元帥(軍最高司令官)の)昭和天皇以外にいない」と2004年に叙述。
 しかし松竹氏の指摘通り2014年以後は「十五年戦争の全期間にわたってその地位にいた人物は一人もいません」と真逆に変わった。不破氏が昭和天皇個人の責任のありようの評価を180度変えたのは、実証的に学んだ結果だろうと思います。
〈動画〉石破首相の戦後80年所感 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba

 不破氏が

不破哲三 - Wikipedia
・『ここに『歴史教科書』問題の核心がある』(2001年、新日本出版社
・『歴史教科書と日本の戦争』(2002年、小学館
・『「科学の目」で日本の戦争を考える』(2015年、新日本出版社

等の著書のうち、「アジア・太平洋戦争」についてどこでどんな主張をしているのか気になりますがそれはさておき(小生もソフト支持者に過ぎないので不破氏の著書全てを読んでるわけではない)。
 紙屋や松竹の主張が「不破主張の曲解」ではなく、事実なら実証的に学んだ結果(紙屋X)どころか、むしろ不破氏の歴史認識は「天皇制支持の右派」「『終戦の聖断』支持者、昭和天皇シンパ」に忖度してるのか、むしろ「誤った理解に後退してる」「歴史的事実に反する歴史修正主義」と批判されるべきでしょう。
 昭和天皇が「国家元首(政府のトップ)」「大元帥(軍最高司令官)」なのだから、勿論「昭和の戦争」について「天皇が裁可するまでもない些細な出来事、天皇の裁可をいちいち取っていたらチャンスを逃す恐れのあること(大作戦(天皇の裁可済み)の一部の小作戦)」以外は全て、天皇が関与しています。「関東軍の暴走」である満州事変についても「結果オーライ」で事後承認しており、昭和天皇にも責任はあります。勿論「満州事変」のような「現地軍の暴走を事後承認」はレアケースであり、わかりやすい例なら「真珠湾攻撃(対米戦争)」は勿論事前承認している(まあこれは何処の組織も同じで「組織が崩壊してるいわゆる下剋上状態の組織」でもない限り、企業でアレ、何であれ、トップの了解を得てから話が進むのは当たり前ですが)。
 何もこれは昭和天皇に限らない。何処の国の戦争だって同じです。
 「国家元首」「軍最高司令官」が戦争に責任がないわけもない。
 「戦前日本は、無責任体制だった(政府首脳に責任感が欠けていた。例えば、昭和天皇は「俺は悪くない。無能な部下(軍部)が悪い」と責任転嫁していた)」というのは「昭和天皇が責任者かどうか」とは全く別の話です。
 何もこれは「日本」に限らないし、「戦争」に限らない。
 何処の国でも「国家元首」が「国の施策、方針」について責任がないわけもない。
 というか国に限らず「共産のような政党」であれ、企業でアレ、学校であれ、労組でアレ、宗教団体でアレ、何であれ「党首」「社長」「学長」「労組委員長」などのトップに責任がないわけもないでしょう。
 「昭和天皇の戦争責任」については、「昭和天皇の戦争責任」研究をライフワークとする山田朗氏(明治大学教授)の

昭和天皇の戦争指導』(1990年、昭和出版
大元帥昭和天皇』(1994年、新日本出版社、1994年→2020年、ちくま学芸文庫
昭和天皇の軍事思想と戦略』(2002年、校倉書房
昭和天皇の戦争』(2017年、岩波書店→増補版、2023年、岩波現代文庫
『日本の戦争III:天皇と戦争責任』(2019年、新日本出版社

と言った諸著作が詳しいところです。
 したがって

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 共産・田村氏の猛批判は不破批判につながるのではないか。
 侵略戦争への反省なし 絶対的天皇制の責任不問/首相所感に田村委員長で田村氏の言葉として「絶対的天皇制の責任不問」と批判されている。

だとして「それがどうかしたのか?。お前ら(松竹や紙屋)の指摘が『不破主張の曲解』ではなく、事実なら不破の方が間違ってるんだから、田村に批判されて当然だろ?」「つうか、お前らも不破を批判しろよ!」でしかない(というか、松竹らの主張が『不破主張の曲解』ではなく、事実なら、不破主張は、田村氏云々以前に、山田朗氏など歴史学者に批判されるでしょうが)。
 というか「書記局長、委員長、議長を歴任したレジェンド」とはいえ「名誉役員になって一線退いたおじいさん・不破氏(1930年生まれで95才)」になんで田村委員長(1965年生まれの60才)ら党執行部が「そこまで忠誠を誓わないといけない」のか。
 そういうのを「個人崇拝」として批判して「自由な議論」云々と言っていたのが紙屋や松竹ではないのか?。どこまで主張がデタラメなのか(呆)。
 というか、その松竹、紙屋の理屈ならば、むしろ「不破が宮本顕治(1908~2007)の死後の2014年に、生前、昭和天皇を厳しく批判してきた宮本を裏切って昭和天皇を免罪した。宮本委員長(当時。後に議長、名誉議長を歴任)によって書記局長に抜擢され、委員長への道が開けたのに、不破は恩知らず、忘恩の輩だ。」と不破氏を批判すべきではないのか。
 そもそも「党幹部(例:不破前議長、志位議長、田村委員長、小池書記局長、山添政策委員長など)の主張でも、党方針ではなく個人的見解なら党員は従う必要は必ずしもない(但し、松竹や紙屋の行為はそんな強弁では正当化できない『党方針に反する反党行為(除名されて当然)』ですが)」と言い募ってきたのが紙屋、松竹だし、不破主張は、松竹記事〈動画〉石破首相の戦後80年所感 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Amebaに寄れば「赤旗まつり」での講演で「赤旗で報じた」とはいえ、「党方針」ではなく、彼の私的見解でしかない。松竹や紙屋の理屈なら「田村委員長が不破主張に従う義務はどこにもない」。
 なお、松竹や紙屋が田村談話のウチ、「田村氏の昭和天皇批判」には触れても*1

 田村氏は一つ目に、「侵略戦争と植民地支配への反省を自らの言葉で語るべきなのに、そのことへの反省がまったく述べられていない。これは大問題だ」と指摘しました。

という田村指摘に言及しない辺り、あるいは田村談話に関係なく「石破所感を松竹や紙屋がどう評価するのか」に言及しない辺り「本当にお前らはクズだな」「田村が事実上、不破を非難してると言ってはしゃぐことだけがしたいのか?。石破所感への総合的な評価はしないのか?。さすが除名される反党分子だけのことはあるな(呆)。お前らみたいな不良党員(ゲス、クズ)が除名されて本当に良かったわ」という感を禁じ得ません。
 なお、俺は参政党に甘い反党分子「広原盛明」に悪口する(2025年10/13日分) - bogus-simotukareのブログで紹介した三春充希氏の

三春充希
 (ボーガス注:中国、韓国など)近隣諸国に対して行った加害と植民地支配、および(ボーガス注:共産党弾圧など)国内で行われた弾圧に触れられていない歴史認識*2など、読むのに値しない。

という石破批判ツイート(田村氏に近い認識)に全く同感です。恐らく、紙屋や松竹は三春氏のような認識ではないのでしょうが。
参考

侵略戦争への反省なし 絶対的天皇制の責任不問/首相所感に田村委員長2025.10.11
 二つ目に、「なぜ戦争を止められなかったのかいろいろと述べているが、あの侵略戦争を引き起こした直接の責任は、天皇絶対という政治体制、専制政治であり、ここに最も大きな責任がある」と主張。治安維持法のもと、戦争反対を唱える国民を徹底的に弾圧し、(ボーガス注:特高に虐殺された小林多喜二など)日本共産党員も弾圧で命を奪われたと指摘しました。
 所感は、当時の議会や報道機関にも戦争を止められなかった責任があるとしていますが、田村氏は「大もとには、天皇の絶対的な権力による専制政治があり、所感はこれを不問にしている」と批判。「これでは何の教訓も引き出すことはできないと指摘せざるをえない」と断じました。

*1:田村氏の昭和天皇批判に対して、紙屋や松竹が昭和天皇を擁護し、その根拠に不破講演を持ち出すという右翼反動的な態度で「全く低劣」としか言いようがない。

*2:石破所感のこと