■産経【安倍政権考】森友問題が招きかねない日本外交の危機
http://www.sankei.com/premium/news/180320/prm1803200007-n1.html
学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地売却に絡む決裁文書改竄(かいざん)問題の展開を注視しているのは日本国民だけではない。
そりゃ注目するでしょう。安倍政権が崩壊した場合のポスト安倍が誰になるのか、石破元幹事長か、石原伸晃元幹事長か、岸田政調会長(前外相)か、はたまた別の人間かは、外国政府も気になるでしょう。
安倍に存在感などないでしょうし、これらの国が安倍に眉をひそめてるのは安倍は戦前賛美、軍事タカ派の非常識極右であるからに過ぎません。
誇示したいも何も、米朝首脳会談は事実そうでしょう。
まだ北朝鮮の非核化に向けた具体的な動きが一つも見えてこない中で前のめりになってもいいことはない。
といって何もしなければ何も変わりません。そして何か成果が出れば日本の発言力は今以上になくなるでしょう。
米朝首脳会談が失敗に終われば、米国による軍事攻撃が現実味を帯びるとの指摘もある。
リスキーすぎるので軍事攻撃はないでしょうが、それ以前に軍事攻撃など「絶対に阻止すべきもの」であり、前提にすべきことではない。
今日本がすべきことは
1)どう米朝首脳会談で成果を生み出すか、そのために日本が何をできるか
2)米朝首脳会談がいい成果が出ない場合にも、トランプが反動で極右路線に突っ込むことをどう阻止するか、そのために日本が何ができるか
でしょう。
平成14年の小泉純一郎首相と金正日総書記(いずれも当時)の日朝首脳会談の時と同じように、金正恩氏が「拉致被害者は全員死亡した」と言ってきたらどうするのか。または、被害者数人は帰国させるが、それ以外は死亡したと説明したらどうするのか。
どうするのか、て「それ以上の成果が見込めない」ならどうしようもないでしょう(それ以上の成果を俺も出してはほしいですが)。
まあ産経の出した例では後者(拉致被害者の帰国が一部でもされる)の方がいいですが、そもそも前者の可能性ももちろん否定できません。「拉致被害者がまだ生存してる」などという確証はどこにもありません。正直「何か北朝鮮がいい材料を出してきたら」、それに対して見返りを出して漸進的に粘り強く話を進めるしかないでしょう。産経のように「一度に全員帰国しないと何もできない」では話は全く前に進みません。つうか産経は進める気がないのでしょうが。
拉致を口実に日朝関係正常化を妨害してるだけでしょう。
いまはタイミングが悪すぎる。決裁文書改竄問題をきっかけに北朝鮮と有利な交渉をする際に不可欠である強い政権基盤を失いつつあるからだ。
まあ安倍政権の崩壊がほぼ確実と見られる状況では北朝鮮に限らず安倍と外交交渉をやりたがる国もないでしょう。合意内容がポスト安倍によってひっくり返される恐れがあるからです。
実際、北朝鮮には「福田政権と制裁一部解除を条件に拉致再調査の方向で合意したこと」がありますが「実際に制裁一部解除する前に」福田政権が崩壊するとポスト福田の麻生政権は「制裁一部解除」などせず、この合意を反古にしました。
安倍首相のことを「戦士」と呼ぶほど敬意を持っているトランプ氏
ただの世辞、おべっかを、産経もよくもまあこんなことを言うもんです。
麻生太郎副総理兼財務相(77)の辞任と、それをきっかけに始まる安倍政権の弱体化が実際に始まったとした場合、米朝などは日本を蚊帳の外に置いて物事を決め、拉致問題は置き去りにされる悪夢が現実味を増すだろう。
安倍政権が弱体化しなくても既に米国は安倍のことなど軽く考えてるでしょう。
つうか「佐藤栄作政権」相手ですら「直前までニクソン訪中を知らせなかった国」が米国です。
長期政権・佐藤ですらそういう扱いをする国が米国の訳です。
参考
■ニクソン大統領の中国訪問(ウィキペ参照)
■日本への連絡
当時西側でもっとも衝撃を受けたのは日本であった。この時点でイギリス・フランス・イタリア・カナダはすでに中華人民共和国を承認しており、西独と日本は未承認で特に日本は中華民国との関係が深く、まさに寝耳に水であった。しかもニクソンはある理由から日本への事前連絡をしなかったといわれる。当時ニクソンは日米繊維問題でニクソンの「(米国繊維産業を守るため)日本繊維産業による米国への繊維輸出を規制してほしい」という要望に対し、「日本繊維業界」に配慮し、全く動かない佐藤栄作*1首相に怒っており「ニクソン訪中を直前まで佐藤に知らせなかったこと」は単なる機密保持ではなく、その意趣返しの意図もあったと言われている。
国務省はニクソン訪中発表の1日前に前駐日大使だったウラル・アレクシス・ジョンソン*2国務次官を日本に派遣しようとしたがニクソンは反対して、ジョンソン次官は急遽ワシントンに駐在している牛場信彦*3駐米大使に訪中発表のわずか3分前に電話連絡で伝えたという。その時、牛場大使は「『朝海の悪夢』が現実になった」として唸ったという。
朝海浩一郎・元駐米大使がかつて「日本にとっての悪夢は、知らぬ間に日本の頭越しに米中が手を握る状態が訪れることだ」と語っていて、いつか米中接近があるのではという観測はこの当時あったが、まさか本当に知らぬ間に米中が手を握っていたことに日本政府は愕然とした。ジョンソン次官は後に「ニクソン訪中を直前まで知らせなかったこと」で日米両国の信頼関係と国益を損なったとキッシンジャー国務長官を批判している。
結局佐藤首相は日中関係の打開には動けず、後継の田中角栄首相がニクソン訪中から7ヶ月後の1972年9月に北京を訪問して日中国交正常化を果たすこととなる。
■日米繊維交渉(ウィキペ参照)
■決着
1971年7月に成立した第3次佐藤改造内閣で通産大臣となった田中角栄は、9月には渡米し、日米貿易経済合同委員会でジョン・コナリー財務長官と会談した。田中は、事前に通産官僚から「関税貿易一般協定(GATT)の『被害なきところに規制なし』の大原則を守るべきだ。米国は大きな被害を受けていない。」という通産省の立場について説明を受けており、「政府による思い切った規制を」と迫るコナリー長官に対して「貿易は多国間でバランスをとる話だ。」「我々の調べでは、米国の繊維業界はこれといった被害を受けていない」と一歩も譲らなかったという。
しかし、田中の帰国直後に米国から「対敵通商法を発動し、一方的な輸入制限もあり得る」との報が入り、田中は通産省幹部達に問題提起。幹部らの「潮時だ」との判断を受け、田中は米側の要求をのむ代わりに繊維業界の損失を補填するという方針に転換。国内繊維業界への対策として複数の案が挙げられた中で田中は輸入規制で余剰の出る織機の買い上げ案に目を留めたものの、当時の通産省の一般会計が2千億円弱であるのに対し、要求ベースで2千億円を超えるという巨額な費用がネックであった。この説明を受けた田中は、相次いで佐藤栄作首相、水田三喜男*4大蔵大臣に電話し、説得。さらに自身の名刺の裏に「2千億円よろしく頼む」と万年筆で記し、これを大蔵省主計局に届けさせた。 10月15日には米側原案に近い形での「日米繊維問題の政府間協定の了解覚書」の仮調印が行われ(直後に施行)、日米繊維問題は一応の決着を見た。繊維業界へは751億円の救済融資が実施された。同年の第67臨時国会でも1278億円の追加救済融資が補正予算として計上された。
■沖縄問題
日米繊維交渉が難航した背景には、経済的利害関係のほかにも、沖縄返還という重大な政治課題があったといわれている。ニクソン政権は沖縄を日本に返還する代わりに、日本政府に米国の主張する繊維規制に同意することを求めていたのである。このニクソン政権の戦略は、極秘扱いにされ、表立った交渉の場ではあくまでも「経済的交渉」という体裁が整えられたため、米国側の意向は実際の交渉を行う事務方には伝えられなかった。このため日米双方で思惑が食い違い、交渉は混迷を極めた。時期を同じくした「日米繊維交渉」「沖縄返還交渉」の動きは、当時「絡んだ糸が縄になる」とか「糸を売って縄を買う」などと皮肉られたが、それが必ずしも単なる戯れ言とは言い切れない事情がそこにはあったのである。
■尖閣諸島問題
尖閣諸島の返還問題にも繊維交渉が絡んでいたことが近年になって明らかになった。尖閣諸島は1972年の沖縄返還の際に沖縄県の一部として日本に施政権が返還されたが、これに台湾政府が強く反発、米国政府に働きかけた結果、米国政府内にも沖縄との一括返還に否定的な意見が一部にでてきた。その中には、「繊維交渉で日本に譲歩を促す際の交渉材料にするためにも、直ちに日本に返還すべきでない」というものもあったことが、公開された米国政府の外交文書から明らかになった。
森友問題を利用した安倍政権倒閣運動は、国際社会のパワーゲームに直結し、日本の立ち位置を極めて危うくしかねないことを深刻にとらえるべきである。
いやいやむしろ安倍を倒し、よりまともな政権(現状の国会議席数では自民党内からの後釜になるでしょうが)に変えた方が「日本の立ち位置は強固になる」でしょう。つうかあんな不正を黙認しろとは何を考えてるのか。
そして産経の認識だとたとえばウォーターゲートは「ニクソン政権打倒運動」にでもなるのか。そういう話じゃないわけです。不正は追及されるつうだけの話です。
■産経【中国全人代】金正恩氏が習近平氏に祝電 「親善・協力」を強調する文言はなし
http://www.sankei.com/world/news/180318/wor1803180011-n1.html
習氏が2013年に国家主席に初選出された際の金氏の祝電には「伝統的な朝中親善・協力関係」を強調する文言があったが、今回はなかった。
とはいえ祝辞自体は送られているし
人民日報は1面でロシアのプーチン大統領の祝電を紹介。その他の外国元首・首脳の祝電を5面に掲載したが、金氏の祝電は最初に取り上げられた。
ということなのだから産経などが騒ぎ立てるほど中朝関係は悪くないのでしょう。
■TBS『安倍首相「日朝平壌宣言に基づき国交正常化目指す」』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3318300.html
安倍総理は16日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と電話で会談し、「日朝平壌(ピョンヤン)宣言に基づき、国交正常化を目指す考えに変わりはない」と伝えました。
びっくり仰天ですね。本当に安倍が「国交正常化を目指す考えに変わりはない」なんて言ったんでしょうか?。いやまあ安倍のことですからどうせ正常化とやらは「拉致被害者の全員帰国」だの「即時核廃棄」だの言う条件付きなんでしょうがそれにしてもびっくりです。そのうち「TBSの誤報」だの「文在寅側からのデマ」だのウヨが言い出し、安倍がこの件について沈黙し続けるなんてことになるんでしょうか、どうなんでしょうか。
■沖縄タイムス『田中真紀子氏、安倍首相の訪米を批判「国内政治が困ると拉致問題だ」』
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/223192
全く同感で「制裁で外交交渉の機会を潰したこと」が非常に痛かったですね。
■時事通信『欧州議会、北朝鮮と極秘接触=3年で14回、交渉へ説得』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018031500235&g=prk
こういう外交努力がやはり重要だと思いますね。
■産経【北朝鮮拉致】拉致被害者家族訪米 米政府要人らに面会打診 「拉致置き去り」の懸念払拭へ
http://www.sankei.com/world/news/180316/wor1803160020-n1.html
ブッシュ大統領に会って「北朝鮮のテロ支援国指定を解除しないでください」と家族会が要望しても無視して解除した前科が米国にはありますからねえ。まあ面会しても意味ないでしょう。
家族会なんぞ無視したって米国の選挙に影響するわけでもないし。仮に家族会の要望通りになったとしても、それは単に「トランプがそれがいいと判断しただけ」で要望の成果ではないでしょう。
■産経【主張】亡命ロシア人襲撃 北朝鮮とどこが違うのか
http://www.sankei.com/column/news/180316/clm1803160001-n1.html
本文にはさすがに「殺害未遂」と書いていますが、タイトルに「殺害未遂」と書かないあたり最初からロシアに忖度していますね。
ロシアが直接襲撃したか、「ノビチョク」を適切に管理せず、暗殺者の手に渡ったかのどちらかだと考えるしかあるまい。
英国などは明らかに前者扱いですが、まあ産経も「金正男暗殺を北朝鮮の犯行だと決めつけた」北朝鮮の場合と違って明らかにロシアに甘いですね。
何せ正男襲撃の場合「VXは北朝鮮でなくても一応作れる(オウム真理教も作った)」のに対し、今回の報道が正しければ「ノビチョクはロシアしか持ってない」わけですからねえ。
「指摘ってどういう意味?。単に抗議するだけ?。ロシア外交官を国外追放するとか英国みたいな制裁しないの?」ですね。「繰り返しますが」北朝鮮の場合と違って明らかにロシアに甘いですね。
■読売新聞『貿易で金を失い軍事で金を失い…在韓米軍削減も』
http://www.yomiuri.co.jp/world/20180315-OYT1T50090.html
■産経【トランプ政権】トランプ大統領が日韓など同盟国非難「米はどうでもいいと思っている」 米紙、在韓米軍撤収も示唆
http://www.sankei.com/economy/news/180315/ecn1803150040-n1.html
http://www.yomiuri.co.jp/world/20180315-OYT1T50090.html
トランプ米大統領は14日、韓国との貿易赤字削減交渉がうまく進まない場合に、在韓米軍の削減や撤退を検討する考えを示唆した。
これが
(水面下交渉で)
北朝鮮「在韓米軍を削減してほしい」
米国「持ち帰って検討する」
(持ち帰って)
トランプ「核廃棄するのなら別に削減してええんやないか」
(その後)
トランプ「(韓国が要望に応じようがないことを前提に)韓国との貿易赤字削減交渉がうまく進まない場合に、在韓米軍の削減や撤退を検討する!」
なら、まだマシですが、トランプですからねえ。単に支持者受けの放言でしょうか。
■毎日新聞『韓国:南北首脳会談へ準備委員会を設置 16日に初会合』
https://mainichi.jp/articles/20180316/k00/00m/030/060000c
■ロイター『北朝鮮外相、15日からスウェーデン訪問 米朝首脳会談調整か』
https://jp.reuters.com/article/northkorea-missiles-sweden-visit-idJPKCN1GR16H
いよいよ南北&米朝首脳会談が具体的に動き始めました。
■時事通信『朝鮮戦争の終戦宣言も議題に=南北、米朝会談で韓国高官』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018031400973&g=prk
今は建前は休戦であり、38度線も国境ではなく、「休戦ライン」にすぎません。
それが実現せずとも議題になるだけでも意義があると思いますがどうなることでしょう。
■産経【朝鮮半島・私はこうみる】「過去の北朝鮮を見れば狙いは分かる」韓国外国語大学碩座教授・尹徳敏(ユン・ドンミン)氏
http://www.sankei.com/world/news/180316/wor1803160015-n1.html
北朝鮮が持ち出した「非核化」は体制保証、軍事的脅威の解除、在韓米軍の撤退など、条件付きのものであろう。
そりゃそうでしょう。北朝鮮がどのあたり(朝鮮戦争正式終戦、南北&米朝国交樹立、制裁解除、在韓米軍撤退など)を落としどころと考えてるかはともかく、取引材料なしで「非核化」するわけもない。
日本では、非核化に向けた交渉が「日本抜き」で進みかねない事態への警戒感もあるとの話も聞く。だが、慌てる必要など全くない。
まあ産経が話聞くような人ですからねえ。実際は慌てないとまずいでしょう。
■日経新聞『「拉致問題は議題にならず」 南北会談巡り韓国大統領府関係者が説明』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2803412012032018EA2000/
日本政府に頼まれでもしない限り議題にするわけがないでしょう。
なお、以前も指摘しましたが、金大中大統領の側近・林東源氏*6の証言を信じるならば、小泉内閣に頼まれて「拉致は一部の人間が暴走した、あなたは知らなかったと言うことで日本政府相手に認めてはどうか」と金正日にアドバイスしたのが金大中時代の韓国政府です。
■読売新聞『日朝首脳会談を模索…政府、成果見極め調整へ』
http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000301/20180314-OYT1T50077.html
■時事通信『日朝首脳会談、可能性探る=政府、拉致問題打開目指す』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018031400063&g=prk
1)米朝会談、南北会談で焦ってる
2)森友加計疑惑を日朝首脳会談でごまかしたい(小泉*7訪朝もきっかけの一つは田中*8外相更迭による支持率低迷をごまかすことでした)
にせよ、本当なら喜ばしいことですが、あの安倍にそれが果たしてできるんでしょうか?
■日経新聞『「在韓米軍の撤退望む」北朝鮮党機関紙が論評』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2811556014032018FF2000/
浅井先生は「少なくとも最初の米朝首脳会談ではいきなり在韓米軍撤退をぶつけてこないんじゃないか」「最初はもっとハードルを低く、朝鮮戦争正式終戦じゃないか」といっていて俺も同感だったので意外です。
北朝鮮側がどういう思惑か、ティラーソン国務長官更迭が影響してるのかなどが気になるところです。
■浅井基文ブログ『JCPOAと米朝首脳会談(イラン専門家文章)』
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2018/998.html
米朝首脳会談でトランプが柔軟な姿勢を見せるならイラン核問題でも同様の姿勢が期待できるし、逆なら「トランプによる一方的なイラン核合意廃棄すら危惧される」とイラン側が警戒してるという話です。浅井先生らしい鋭いご指摘かと思います。
■3月29日に「チャンス到来、金正恩に拉致被害者帰国を迫れ!緊急集会」開催
http://www.sukuukai.jp/mailnews/item_6365.html
南北や米朝の首脳会談で拉致問題が主要テーマになるとも思えませんのでチャンスではないでしょう。
そもそも文大統領が仲介した米朝首脳会談をトランプが蹴ってればこんなことを巣くう会は言わないでしょう。「文は非常識だ」で終わりでしょう。いつもながらでたらめな巣くう会です。
■毎日新聞『街角から:北朝鮮よりMetoo』ソウル支局・大貫智子
http://mainichi.jp/articles/20180314/ddm/007/070/113000c
日韓のメディアの関心が、韓国政府特使団と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談に集まっていた5日夜、韓国社会に衝撃が走った。次期大統領選の最有力候補だった安熙正(アンヒジョン)忠清南道知事に性暴力を受けたとして、知事の女性秘書がテレビのニュース番組に生出演し、被害を告発したからだ。
安氏は翌6日、女性に謝罪したうえで知事を辞職。9日には検察に出頭した。
女性が告発した日、韓国の最大手検索サイト「ネイバー」の検索語ランキングは一晩中、「安熙正」がトップ。トップ10も安氏と女性に関連した単語がほぼ独占し、北朝鮮に関する単語がランクインしなかったのとは対照的だった。
日本だって今メディアの注目は「森友公文書改竄」ですからねえ。要するに「北朝鮮問題がどうでもいいとは言いませんが」、国力的に北朝鮮から戦争をおこすことなどできるわけもないし、北朝鮮脅威なんて産経が言うほどのもんじゃないと言うことです。
まあ、「米朝首脳会談」はびっくりですが、「韓国特使訪朝」は「北朝鮮五輪参加時点で」十分予想できた流れですしねえ。
米朝首脳会談もよくわからないことが多くて今は「沈静化してますが」、何か動きが出ればまた騒がれるでしょう。その動きが良い動きであることを望みたい。
■産経【主張】北との対話 日米韓は「物差し」共有を
http://www.sankei.com/column/news/180314/clm1803140002-n1.html
産経の場合「物差し共有」とは「アンチ北朝鮮」でしかないわけですが産経の思惑はともかく関係各国の意見調整は必要でしょうねえ。その場合、産経が排除している中露との意見調整も可能な限りすべきでしょう。
■産経『ティラーソン米国務長官解任 日本政府困惑 日米韓外相会談影響か』
http://www.sankei.com/politics/news/180314/plt1803140005-n1.html
そりゃあ困惑するでしょう。米朝首脳会談にどう影響するかという恐怖は誰でも感じるところです。
■読売新聞『ティラーソン国務長官を解任とトランプ氏 後任はCIA長官』
http://www.yomiuri.co.jp/world/20180313-OYT1T50141.html?from=ytop_top
■産経新聞『トランプ米大統領、ティラーソン国務長官を解任 後任にCIA長官 北朝鮮情勢で確執か』
http://www.sankei.com/world/news/180313/wor1803130033-n1.html
以前から解任論がささやかれていたとはいえ、一般論として「この時期に国務長官を変えるのかよ!」ですね。
しかもCIA長官のポンペオ*9と言えば俺の理解では外交経験はないわ、「北朝鮮だけでなくイランやキューバも敵視する極右」だわです。
ウィキペ「ポンペオ」でも「ブッシュの水責め拷問を正当化した」だの「オバマケア廃止を主張した」だの頭痛がしてくる主張が目白押しです。
一方のティラーソンは「北朝鮮、イラン、キューバとの対話外交派」と見なされてきたわけで北朝鮮以外(イランやキューバ)でも「大丈夫なのか?」ですね。
黒井文太郎
ティラーソンも外交経験はなかった*10が、ポンペオも外交経験はない。が、CIA長官1年でそれなりに外交安保も学んでいるだろう。キリスト教保守派*11で対ロシア強硬派。まずは弱体化した国務省の立て直しから。
と「アンチ北朝鮮&アンチロシア」つうだけで喜んでる黒井には心底呆れます。大体「弱体化した国務省」て何がどう弱体化したんですかねえ?。
まあアンチ北朝鮮・黒井の願望が外れ、トランプが北朝鮮相手にそれなりにまともな外交をすることを期待したいところですがどうなるか。
■【産経抄】3月12日
http://www.sankei.com/column/news/180312/clm1803120003-n1.html
トランプ訪朝についても同様のパニック状態なんでしょうか?。それともまだよくわからないところが多いのでそれほどでもないのか?
まあ、それはともかく。仮に「米国が日本を無視してAIIB加入を発表した場合」もニクソンショックなみのパニック状態に日本政府(安倍政権)は陥るんでしょうねえ。そしてその可能性は十分あるでしょう。
■日経ビジネス『米朝首脳会談、安倍・トランプの勝利で北は沈黙:首脳会談を北朝鮮が報道しない理由』重村智計*13
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/230558/031000019/
こういうとんちんかんな理解は普通しないと思うのですが。
大体、「トランプ、安倍の勝利」ならその「勝利に貢献した文在寅大統領」をほめるのかといったらそんなことしないわけですし。
気になる事実がある。北朝鮮の通信社と労働新聞は9日にも10日にも、米朝首脳会談を提案したことについて一切報道していないのだ。
それが事実だとして「下手に期待を高めるとまずい」という理解なんでしょう。首脳会談を喜びながらも「トランプの考えが読めずに少し困惑してる」つうところでしょうか。
北朝鮮が、米国への仲介を中国とロシアの首脳に頼まなかった事実から、中ロ首脳との関係が最悪だと分かる。
中国はともかくロシアには頼めるわけがないでしょう。
「トランプのロシアゲートを知らないのか?」「ロシアと米国の関係があまり良くないことを(以下略)」と聞きたくなりますね。いずれにせよ「関係が最悪だ」なんていえやしないでしょう。
金委員長は、平昌(ピョンチャン)五輪に派遣した妹の与正(ヨジョン)氏*14を、米国のマイク・ペンス*15米副大統領と会談させ、米朝首脳会談を直接申し入れればよかったのだ。しかし、この機会を自ら葬ってしまった。
「はあ?」ですね。ペンスの方が「距離を置いていたこと」は明白でしょうに。
トランプ氏は、支持率の低迷と中間選挙の行方に悩んでいた。そこに、自分の人気と評価を上げ得る話題が飛び込んできた。普通の大統領なら、国務長官や担当者との相談に時間をかけるが、トランプ氏は相談せず「即断した」。相当な決断力だ。
いやいや本当に相談せずに決断したのなら「相当な決断力」ではなく単に無謀なだけでしょう。
実際はさすがに相談したんじゃないか。
むしろ「国交正常化を先行させた方が拉致は解決する」んじゃないか。もちろん「何のお土産も北朝鮮から得ないで国交正常化」というわけにもいかないでしょうが、「拉致が解決しない限り」なんてしたらおそらくそれがネックになってかえって解決しないでしょう。正直、この重村氏に対する俺の感想は「巣くう会みたいに拉致を口実に日朝国交正常化を妨害したいだけのアンチ北朝鮮か?」ですね。
■朝日『「北朝鮮、約束守ると信じる」トランプ大統領がツイート』
https://www.asahi.com/articles/ASL3C2S8JL3CUHBI001.html
「首脳会談までミサイル発射はしない」つう約束は守るんじゃないか。まあ米韓合同軍事演習問題がありますが、これについては少なくとも「米朝首脳会談前にはしない」つう扱いでお願いしたいもんです。
トランプ氏はこの日の別のツイートで、中国の習近平(シーチンピン)国家主席との9日の電話会談について「長時間話した。米国が不穏な別の選択肢よりも外交的な問題解決に努力していることを評価すると言及した」と披露。その上で「中国は引き続き助けになる」と書き込んだ。
このツイートを信じれば米国は北朝鮮問題について中国の協力を得ようとしているわけです。まあ常識的に考えて当たり前の行為ですが。
■日経『北朝鮮の非核化真意見極め 外相、韓国国情院長と会談』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27982470R10C18A3000000/
まあ米朝首脳会談まで発表されたのにそれでも韓国と情報交換しなかったらただのバカですからね。
1994年の米朝枠組み合意や2005年の6カ国協議共同声明で、核開発凍結や非核化を約束しながら、北朝鮮がほごにしてきた経緯が念頭にある。
俺の理解ではブッシュの方から反古にしたんですけどね。いや「隠れて開発してたのは最初から反古にしたのと同じだ」つうのなら話は別ですが、北朝鮮が「もはや合意は無効になった」つう態度を公式にとったのは北朝鮮に融和的な姿勢をとっていたクリントン時代ではなく「一時は悪の枢軸発言まで飛び出した」ブッシュ時代ですからねえ。
この点は浅井基文先生も
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2018/996.html
朝鮮が米朝枠組み合意(1994年)と9.19合意(2006年)を破ったという理解は、米日韓では常識化されています。しかし、この理解はアメリカの言い分を丸呑みにしただけのものであり、客観的な証拠の裏付けがあるわけではありません。深入りはしませんが、アメリカが本気で朝鮮半島非核化問題に取り組む意思があったならば、両合意を「核疑惑」「マネー・ローンダリング疑惑」のような些細な問題を取り上げて朝鮮を挑発するのは理解できない行動でした。中国の「朝鮮問題の大家」李敦球も、両合意をチャラにしたのはアメリカだと述べていますが、私も同感です。
と俺に近い理解です。
■産経【激動・朝鮮半島】米朝首脳会談が失敗すれば「戦争の瀬戸際」 半島問題専門家のビクター・チャ氏指摘
http://www.sankei.com/world/news/180310/wor1803100048-n1.html
チャ氏は「北朝鮮の体制はただで何かを手放すことはしない」とし、非核化の見返りを要求してくると断言した。
チャ氏の発言を聞くまでもなく「北朝鮮に限らず」、見返りなしで相手の言い分を全て受け入れるお人好しは普通いません。
■産経【激動・朝鮮半島】米朝会談の開催地に欧州中立2国が浮上?
http://www.sankei.com/world/news/180311/wor1803110004-n1.html
スイス公共放送協会の国際サービス「スイスインフォ」によると、米朝首脳会談の開催が検討されているのを受けてスイス外務省の当局者は9日、地元のスイス通信に国内での会談開催に前向きな姿勢を示した。
(中略)
昨年9月に北朝鮮が6回目の核実験を行ったのを受け、中立国であるスイスのロイトハルト*16大統領(当時)は外交交渉の仲介役を務める準備があると表明していた。金正恩朝鮮労働党委員長は少年時代にスイスに留学していた。
一方、スウェーデン紙ダーゲンス・ニュヘテルは、北朝鮮の李容浩*17外相が近くスウェーデンを訪問し、バルストロム外相と会談する予定だと報じた。ロイター通信によると、スウェーデン外務省は、会談予定についてコメントを拒否した。スウェーデンも中立国で、北朝鮮に大使館を持つ。
スウェーデンは昨年、北朝鮮で拘束された米国人大学生オットー・ワームビアさんの解放に関与したとされ、トランプ米大統領は今月6日、訪米したロベーン首相との合同記者会見で謝意を表明した。
コメント抜きで紹介しておきます。
■フジテレビ『トランプ大統領「決断」の裏に日本あり』
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20180310-00000867-fnn-int
今回の米朝首脳会談に至る過程で、日本が蚊帳の外に置かれていると懸念する声も出ているが、首相官邸を取材している、フジテレビ政治部の千田淳一記者はこれを否定する。
千田記者は「今回の米朝会談へという流れは、実は、日本政府のシナリオ通りでもある。(後略)」と話した。
「決断の裏(いや表か?)」にあるのは「韓国(文在寅大統領)であって」、詭弁と屁理屈も甚だしいと思います。そもそもこんなことを言ってるのは「安倍応援団・フジサンケイ」だけでしょうが、トランプの決断についてフジサンケイと安倍自民も一応支持するようです。
■ハンギョレ『インタビュー:小此木*18教授「朝米対話が進展すれば、日本も受け入れるだろう」』
http://japan.hani.co.kr/arti/international/29980.html
「今後どうなるかはもちろん解りませんが」仮に、米国が北朝鮮との対話路線に本格的に移行すればそれに反対する意思も能力も安倍自民にはないでしょう。何もこれは米朝対話だけでは無く「米国がAIIBに参加」などでも同じでしょうね。
■産経『徳島男児不明29年 民放番組で情報求めた男性「人違い」判明も両親「会えると信じている」』
http://www.sankei.com/west/news/180309/wst1803090020-n1.html
徳島県つるぎ町で平成元年3月、親類宅を訪れた茨城県牛久市の松岡伸矢ちゃん=当時(4)=が行方不明になり、7日で29年がたった。民放番組で身元情報を求めた男性が伸矢ちゃんではないかと話題になったが、DNA型は一致しなかった。これまでもさまざまな情報に接してきた両親は「きっと会えると信じて生きてきた」と長年の思いを語った。
(中略)
失踪後は、緊急の連絡に備えて家を空けないようにし、遊びに行くことも少なくなった。圭子さんは「あの子がいないのに楽しいことをしちゃいけないと思った」と目に涙を浮かべる。
(中略)
数年前に始めた保育士の仕事は「資格を持っていたが、ずっと避けていた。同年代の子供を見るのがつらくて…」と振り返った。
徳島県警は事件、事故の両面で捜査し、現在は北朝鮮による拉致の可能性が排除できない不明者としてホームページに掲載。正伸さんらは、寄せられた情報を確認するため全国各地を回った。捜しに行く時間をつくろうと、正伸さんは会社勤めから自営業に変えた。
手掛かりは依然見つからないが、圭子さんは「あの子が帰ってきたら『お帰り』と言ってあげられるように元気でいようと思っている」とほほ笑んだ。
産経の記事なのに「特定失踪者」云々にはほとんど触れず、荒木和博ら巣くう会関係者の名前が出てこないのが興味深いですね。
■産経【北朝鮮拉致】拉致解決「一刻も早く」 特定失踪者・山本美保さんの妹が山梨県知事に要望
http://www.sankei.com/world/news/180309/wor1803090027-n1.html
特定失踪者など拉致ではないし、そもそも「政府認定拉致被害者」であっても、山梨県知事にできることは何もないでしょう。県知事から政府に申し入れようが、家族が政府に直接申し入れようが大して違いがあるとも思えません。
会っても全く無意味なのですが、まあ面会を断った場合の右翼勢力の攻撃が怖いと言うことなのでしょう。全く困った話です。
■産経【北朝鮮情勢】金正恩氏が会談要請 トランプ氏受諾「5月までに」
http://www.sankei.com/world/news/180309/wor1803090017-n1.html
米朝首脳会談の可能性が出てきたとはまさにビッグニュースです。実際に会談が行われ成果が出ることを望みたいもんです。
■浅井基文ブログ『米朝首脳会談への動き−歴史的意義と課題−』
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2018/996.html
トランプがかくも速やかに金正恩との首脳会談に応じる用意があることを表明するとは予想できませんでした。トランプはとにかく商売人特有の損得勘定だけで判断して行動する、政治哲学とは無縁の、低俗な政治屋であるという私の基本判断は、今回のトランプの行動によってもまったく変わりませんし、むしろそういう彼であるが故に今回のような「良い方向での突発的歴史的事件」を、深謀遠慮もなく決断したと見るのが正しいでしょう。彼が伝統的エスタブリッシュメントを排除し、国務長官として素人のティラーソン*19を起用しているからこそ可能となった「決断」と言うべきです。
そのことを確認した上ですが、朝鮮半島分断以来一貫して敵対関係を続けてきた米朝首脳が史上初めて直接会談することに原則合意に至った事実は、客観的に言って、特筆大書するべき画期的な出来事です。特に、トランプ政権が「すべての選択肢はテーブルの上にある」として戦争に訴える可能性を常にちらせつかせ、これに対して金正恩政権が核ミサイル開発を断固推進することで正面から対抗して息詰まる緊張状態が続いてきたことを思えば、このような急転直下の良い方向での展開という事実は、それ自体において高い評価に値すると思います。
(中略)
しかし、米朝首脳会談に向けて、そしてより根本的には朝鮮半島核問題の平和的解決及び朝鮮半島における恒久的な平和と安定の実現に向けて、今後もずっと「よい方向での突発事件」が起こり続けるという保証はなんらありません。
(中略)
問題は、金正恩ではなくトランプにあります。トランプは、自らが推進してきた「最大限の圧力」が金正恩の今回の対米アプローチを引き出したという満足感(陶酔?)から米朝首脳会談開催に応じただけのことであり、金正恩と何を話し合うのかについては白紙状態であるに違いありません。
(中略)
トランプ政権が、韓国(文在寅)、中国(習近平*20)、ロシア(プーチン*21)のアドバイスに耳を傾けるのであれば、米朝首脳会談の実現及び実りある会談を期待する可能性が出てきます。問題は、トランプ政権が日本(安倍首相)の「進言」をより重視する可能性があるということです。
(中略)
私が刮目したのは、一貫して文在寅政権のすべてを批判し続けてきた(ボーガス注:反文在寅で保守系の)韓国・朝鮮日報ですら、米朝首脳会談開催の可能性を肯定的に受け止め、3月10日付社説で、「今最も望ましいことは北朝鮮と米国、日本が修好関係を結ぶことで北朝鮮が国際社会の正常な一員となり、一方で北朝鮮体制の安全は韓国、米国、北朝鮮、中国、ロシアなど東北アジアの関係国全てが参加する安全保障体制を築くことによって確保することだ」と述べたことです。南北関係好転の道筋を切り開いた文在寅大統領のリーダーシップに対して韓国世論は70%以上の支持を表明しました。
国際社会がこぞって支持しているのに、ひとり安倍政権だけが躍起になってこの歴史的可能性をもみ消そうとしているのです。私たち国民のひとりひとりが目を覚まさなければ、私たちの無自覚は客観的に安倍政権の暴走を支持し、手助けすることになるのです
概ね同感なので紹介しておきます。
■浅井基文ブログ『南北関係の新展開−成果と課題−』
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2018/995.html
(前略)
私としては、今後の南北関係、米朝関係が引き続き前進する上では、文在寅が今回にもまして強力なリーダーシップを発揮していくことができるか否かが重要なカギとなることには変わりはないと指摘せざるを得ません。中国及びロシアは今回の結果を高く評価し、南北関係及び米朝対話が前進するための協力を惜しまないことを公式に明らかにしました。しかし、菅官房長官、小野寺防衛相のあからさまな発言に見られるとおり、「北朝鮮脅威論」にしがみつく安倍政権は、南北関係の進展に不快感をあらわにしています。トランプ−安倍晋三ラインをテコにして、安倍政権が南北関係の前進及び米朝対話の可能性を阻害しようとしてトランプ政権に強力な働きかけを行うことは明らかです。トランプの気まぐれさ、日本の妨害といったマイナス要因を排除、克服する上で、胆力と戦略眼に裏打ちされた文在寅の強力なリーダーシップは不可欠です。
最後に、発表文をそのまま鵜呑みにすることには問題があることを指摘しておきたいと思います。
特に私が不自然と思うのは、(ボーガス注:韓国政府の)発表文第5項にある、「対話が続く間、北側は追加核実験および弾道ミサイル試験発射など、戦略挑発を再開しないことを明確にした」における「戦略挑発」という文言です。朝鮮が核実験やミサイル発射実験を行ってきたのは自らの安全を確保するためであり、「戦略挑発」と認識していることはあり得ない(「挑発」と捉えるのは米日韓の勝手な言い分であるし、まして朝鮮が「戦略」的に「挑発」してきた、とする考え方に金正恩が同意するはずはない)わけで、そういう表現を使うことに対して金正恩が事前に了解を与えているとはまず考えられません。
また、金正恩は米韓合同軍事演習をこれまでどおり行うことにも理解を示したとされている点についても、すでに述べたとおり、発表文には何の言及もなく、青瓦台の関係者の発言として紹介されているだけです。特に、「例年の水準」がどの程度のレベルを指すかは明確でなく、したがって、演習の規模・内容によっては一波乱も二波乱も起こり得るのです。
このように見てくると、韓国側の発表をすべて額面どおり受け止めて良いのかどうかについては慎重に判断する必要があると思います。このことを強調するのは、韓国側発表を鵜呑みにすると、今後、朝鮮がその発表どおりに行動しない場合、再び「だから、朝鮮のいうことは信用できない」式の感情的反発が噴出し、せっかくの画期的可能性を持つ今回の出来事が「うたかたの夢」扱いで終わらされてしまう危険があるからです。
なかなか興味深い指摘だと思うので紹介しておきます。
■産経【南北会談】「北朝鮮のシナリオ通り」 南北合意で佐藤正久*22外務副大臣
http://www.sankei.com/politics/news/180308/plt1803080040-n1.html
もちろん北朝鮮にメリットが何も無ければ交渉は成り立ちません。しかし「北朝鮮のシナリオ通り」というほど北朝鮮ばかりにメリットがあるわけではないでしょう。
■産経【南北会談】合意にEU「勇気付けられる」と歓迎
http://www.sankei.com/world/news/180307/wor1803070023-n1.html
というように世界の首脳は「留保条件をつけながらも基本的には歓迎してる」のにこの日本の態度は明らかに異常でしょう。
■赤旗『南北首脳会談開催合意を歓迎し、米朝対話の開始を求める:日本政府は「対話による平和的解決」を促進する立場にたて』日本共産党幹部会委員長 志位和夫
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-03-08/2018030801_01_1.html
全く同感なので紹介しておきます。
■赤旗『南北会談 朝鮮半島の緊張緩和へ動き、内外へ働きかけた日本共産党、平和的解決を追求』
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-03-08/2018030803_01_1.html
昨年8月(中略)12日、志位和夫委員長は「危機打開のため米朝は無条件で直接対話を」との声明を発表。「当事者たちの意図にも反して、偶発的な事態や誤算による軍事衝突につながりかねない」と警告し、米朝が「直接対話に踏み出すなかで、核・ミサイル問題を解決する可能性を追求」するよう呼び掛けました。
志位氏は、9月3日に北朝鮮が6回目の核実験を強行した際と、11月29日に北朝鮮が弾道ミサイル発射を強行した際の談話で、米朝の直接対話が「いよいよ緊急で切実な課題になっている」と改めて呼びかけました。
(中略)
安倍政権は一貫して、北朝鮮との「対話のための対話は意味がない」として「対話否定論」に固執。「すべての選択肢はテーブルの上にある」とする米トランプ政権を支持し、軍事力行使の選択肢さえ容認してきました。
志位氏は11月2日、安倍首相への要請書で、これまでの対応を抜本的に再検討し、「米朝が直接対話に踏み切ること」「先制的な軍事力行使は絶対にやってはならない」という2点をトランプ大統領に提起することを要請しました。
同月21日の衆院代表質問では、この2点を米政府に提起するよう直接、安倍首相に求めました。志位氏は、「制裁強化と一体に『対話による平和的解決』をはかることこそ唯一の解決策であり、日本政府はそのためにイニシアチブを発揮すべきではありませんか」と強く迫りました。
(中略)
志位氏は9月11日、ロシアのアファナシェフ*23大使と懇談しました。同大使は朝鮮半島情勢を強く懸念し、北朝鮮に対する制裁だけではなく、関係国が参加する対話によって解決を図るべきだと強調。志位氏が説明した日本共産党の立場に共感を示しました。
9月14日に志位氏と会談した中国の程永華*24大使は、朝鮮半島での偶発的な軍事衝突は周辺国を巻き込む戦争に拡大すると強い危機感を表明。日本共産党の立場を本国政府と中国共産党に伝えることを約束しました。
もちろん志位氏の発言が直接、南北対話につながってるわけではありませんが「先見の明があった」とはいっていいのではないか。
■マガジン9『第44回マガ9学校:北朝鮮は本当に「悪魔の国」か?〜世界の事例から見る「国難」のつくられ方』
http://maga9.jp/180307-3/
2018年2月4日(日)
@新宿区NPO協働推進センター
講師:伊勢粼賢治さん*25(東京外国語大学教授)+東京外国語大学伊勢粼ゼミ生
ゲスト:望月衣塑子さん*26(東京新聞記者)
第一部は伊勢崎ゼミ生によるプレゼンテーション。それに先立ち、伊勢崎さんから今回のテーマについて説明がありました。
「難しい言葉なので、あえて講座のタイトルには使わなかったのですが…」という前置きで解説いただいたのは、今回の講座全体のキーワードとなる「セキュリタイゼーション」という言葉について。こちら(http://maga9.jp/180131-4/)でも詳しく説明いただいていますが、法律をつくる、政権交代を実現するなど、政治的に何か大きな変化を起こしたいと考えた人々が、それまでその社会で顕在化されていなかった安全保障上の「脅威」を強調し、「これに迅速に対応しないと大変なことになる」などと扇動することで世論を味方につけて目的を達成する──という手法を指す概念だといいます。
いわば、目的達成のために「国難」を意図的につくり出すこと、ともいえるでしょう。「北朝鮮の脅威」が声高に叫ばれ、政権が改憲に前のめりになっている今の日本もまた、この「セキュリタイゼーション」の波にのまれつつあるといえるのかもしれません。
(中略)
それを聞いていて、印象的だったことが二つあります。
一つは、北朝鮮と正式な外交関係を結んでいない日本が、世界の中では想像していた以上の「少数派」であることです。この日扱われた10ヵ国の中で、北朝鮮と外交関係を持っていないのは日本と韓国、そしてフランスのみ。北朝鮮に大使館を置いている国も、自国に北朝鮮の在外公館を置いている国も多数ありました。昨年夏に「北朝鮮への強い非難」を盛り込んだ「日印共同声明」が発表されましたが、そのインドも北朝鮮に大使館を置き、首都ニューデリーには北朝鮮大使館があります。
もちろん、核開発については批判する報道や発言も多く見られるものの、だから外交関係を絶つ、という短絡的な話ではないのでしょう。少なくとも、日本の報道からイメージされるような、「北朝鮮=一切話の通じない異常な国」という図式が一般的なものではないことが分かります。
(中略)
そしてもう一つは、各国のセキュリタイゼーション事例が、実に多様であることです。「脅威」として喧伝されたのも、隣国、国内における少数派民族や難民、テロ組織(とされた反体制派組織)、イスラム原理主義などさまざま。多くは政府が政権の延命・強化のために仕掛けたものですが、中には野党が、与党によるイラク派兵を批判し、「与党に任せていたら国内でまたテロが起こる」と喧伝して政権交代を実現させた、マドリード列車同時爆破テロ事件後のスペイン*27のようなケースもありました。伊勢崎さんも「セキュリタイゼーション自体は別に悪いことではなくて当たり前のこと」だと強調されていたように、セキュリタイゼーションが行われることそのものが悪だというのではなく、重要なのは誰が何のために、そしてどのように脅威を煽っているのかをしっかりと見極めることなのでしょう。
(中略)
最後にまとめとして発表された、「各国の事例から導き出される北朝鮮問題に対しての提言」は、「日本人の認識は世界共通の認識ではない」と理解しておくこと、「このままではこんな危険がある!」と喧伝される「推定犠牲」に対しては常に懸念を抱くこと。制裁が北朝鮮の国家崩壊を招きうる事を想定しておくこと、の3点。さらに、二部に続く問いかけとして、民主主義指数+報道の自由度の低さとセキュリタイゼーションの成功度合いには関連性があるのではないか? という仮説も示されました。
■「セキュリタイゼーションされやすい」日本人
第二部は、一部の内容をもとにした、伊勢崎さんと望月さんによるトークセッション。冒頭、望月さんからは、「各国の北朝鮮報道についての報告を聞いていて、日本の報道はアメリカ寄りになっていないかと、改めて問われた気がする」と、ジャーナリストらしい感想が述べられました。
伊勢崎さんからは、「北朝鮮の核開発はもちろん許してはいけません。しかし、中国とも関係が悪化し、超大国のアメリカは挑発してくる。北朝鮮からすればそれに反応しているだけなのに、我々はそれを『挑発』だと言う。挑発しているのはどちらか、『敵』の心理を考えることは絶対に必要です」とのコメントが。望月さんも、「自衛隊の装備品の購入などがどんどん決まっていく動きも、北朝鮮にとってみれば『挑発』ですよね」と頷きます。
また、セキュリタイゼーションはどこの国でも起こりうる、そして起こっているものですが、伊勢崎さんは、「テロの防止に不可欠」など、政府の非常にいい加減な説明だけで「共謀罪」法が成立してしまった例などを挙げ、「日本人が特にセキュリタイゼーションされやすい国民であることは間違いない」ときっぱり。それに対して、望月さんからは「どうすれば『ちょっと待てよ、ほんと?』という目を持てるのでしょうか」という問いかけがありました。
(中略)
一部のプレゼンテーションのまとめで「セキュリタイゼーションが成功するかどうかは、報道の自由度の低さに比例しているのではないか」との指摘があったことについては、望月さんが「身につまされる思いがしました」とコメント。
(中略)
トーク終了後の質疑応答では、「南北朝鮮の統一には何が必要か?」との質問も。伊勢崎さんは「北朝鮮にも『融和』を求める声はある。そもそもの問題は、冷戦時から変わらない状況が朝鮮半島にあり、国連軍と言いつつ実態はアメリカ軍が韓国に駐留していることです。北朝鮮が、なぜ核を持たなくてはならないと考えるのかを想像すべきでしょう」とコメントしてくれました。
(中略)
このマガ9学校の後、韓国で開催された冬季五輪を機に、「南北融和」のムードは一気に高まりましたが、日本の政治家からは変わらず「圧力強化」のみを主張する声が。そして、マスメディアにおいても、「北朝鮮に騙されるな」といった、融和ムードを歓迎しない論調が(いわゆる「リベラル」と言われるメディアも含め)目立ちました。
叫ばれている「脅威」は、本当に脅威なのか? そこには何か、別の意図が隠れていないか。北朝鮮のことに限らず、常に持っておくべき視点ではないかと、改めて感じました。
なかなか興味深い指摘だと思うので紹介しておきます。ちなみになぜ俺がこの記事に気づいたかといえば、「反北朝鮮活動家・石丸次郎*28(アジアプレス大阪代表)」が伊勢崎、望月両氏に対し、ツイッターで悪口していたからです(苦笑)。
■産経【南北会談】「非核化は先代の遺訓」は北朝鮮のだましの常套句
http://www.sankei.com/world/news/180308/wor1803080028-n1.html
「だましの常套句」呼ばわりはしないにしても、「そんなことを言っても北朝鮮を核を保有してるじゃ無いか」という批判はあり得るでしょう。
これに対する北朝鮮の反論は、「世界最強の軍事大国・米国が我が国を転覆する方針を公式に廃棄していない以上、自衛のために持たざるを得ない」「北朝鮮非核化は韓国における非核化(核を持たず、つくらず、持ち込まず)とセットで無ければならない」というものです。
「盗人にも三分の理」といいますが、一理あると思いますね。
■毎日新聞『米NBC、米韓演習、3月末開始 南北会談重なると報道』
https://mainichi.jp/articles/20180309/k00/00m/030/026000c
事実なら「おいおい」ですね。「パラリンピック中はさすがに避ける」ようですが、せめて首脳会談後に延期する程度のことができないんでしょうか。
■毎日新聞『国連:拉致問題、北朝鮮に即時調査勧告 特別報告者』
https://mainichi.jp/articles/20180308/k00/00e/030/207000c
調査を進めるために「政治的配慮から独立した、被害者中心のアプローチによる包括的な枠組み」の設置を支持するとした。日本人拉致問題については、ストックホルム合意を見直すよう提案した。
「政治的配慮から独立した、被害者中心のアプローチによる包括的な枠組み」「ストックホルム合意見直し」とは具体的にどういう意味なのか意味がよくわかりません。毎日新聞も説明くらいしてもいいでしょうに。
もしかしたら毎日新聞も特別報告者が何を言ってるのか解らないのかもしれません。
■産経【平昌パラ】初参加の北朝鮮に期待 IPC会長、入場券も評価
http://www.sankei.com/pyeongchang2018/news/180308/pye1803080011-n1.html
国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長は8日、平昌冬季パラリンピックの開幕前に記者会見し、初参加する北朝鮮について「特別な意義がある。スポーツを通じて平和へのメッセージを強く発信してほしい」と述べた。
全く同感なので紹介しておきます。
■産経【平昌パラ】「昔、障害者は平壌から地方に追放」 金正恩体制で変化?北朝鮮の障害者福祉
http://www.sankei.com/pyeongchang2018/news/180308/pye1803080013-n1.html
北朝鮮脱出住民(脱北者)は、金正恩体制になってから「最も大きく変わった分野が障害者福祉」と指摘。劣悪な人権状況に対する国際社会の批判をかわす政治的意図を指摘する声もあるが、一定の改善があったのは事実のようだ。
「昔、障害者は平壌から地方に追放されていたが、今は平壌にリハビリ施設ができるなどの動きが出ている」。
韓国の報道機関に勤める脱北者は、自身の体験やほかの脱北者の証言などを基にそう説明する。
珍しく産経がまともな記事です。もちろん事情がどうであれ障害者福祉が発展することそれ自体は悪いことではありません。
つうか「国際社会の批判をかわす意図」て日本・安倍政権なんか「慰安婦について学校で教えてはどうか」なんて「河野談話の立場からは反対する理由の無いこと」ですら国連勧告に反発し敵対するのだから、そんなんに比べたら「障害者問題で国際社会の目をそれなりに気にする」金正恩の方がずっとまともでしょう。
■産経【南北会談】合意にEU「勇気付けられる」と歓迎
http://www.sankei.com/world/news/180307/wor1803070023-n1.html
欧州連合(EU)のモゲリーニ*29外交安全保障上級代表は6日の記者会見で、韓国と北朝鮮が4月の首脳会談開催で合意したことについて、「勇気付けられる進展」と述べ、歓迎の意を表明した。
ということで全否定的な発言をしてるのは我が国の安倍政権くらいじゃないか。
■毎日新聞『中国、南北首脳会談を支持 「米朝対話実現を」 王毅*30外相』
https://mainichi.jp/articles/20180308/k00/00e/030/257000c
「従来の中国政府関係者の言動からして」予想の範囲内ですが、中国がこうした立場であることは重要な点でしょう。
■朝日新聞『韓国主導の北朝鮮非核化プログラム、米政府も関与か』
https://digital.asahi.com/articles/ASL3746VRL37UHBI00R.html
実際どうかはわかりませんが、韓国の動きに対し、米国から全否定的な発言は出てないことを考えれば、事前に韓国政府が説明し、米国が一定の理解を示した、つまり「南北首脳会談はひとまず実施し、その後の北朝鮮の動向を見る」つうことで話がついた可能性は十分あるでしょう。
アシュレー国防情報局長は6日、上院軍事委員会の公聴会で証言し、「(北朝鮮に)核・ミサイル開発を停止する意思はない」と断言。新たなミサイル発射や核実験に踏み切る可能性を指摘した。コーツ*31国家情報長官も非核化に向けた北朝鮮側との対話の可能性について「とても懐疑的だ」と述べ、「北朝鮮が核放棄に応じることを示す兆候はない」と断言した。
まあ米国内にも対話派と制裁派の対立があると言うことでしょうか。個人的には「核廃棄ができればベター」と思いますが、それをするには米国による「朝鮮戦争正式終戦&米朝国交樹立」といった「米国による北朝鮮体制の保障が最低限必要」でしょう。
■桜井よしこ『想像を絶する韓国文政権の北への服従』
https://yoshiko-sakurai.jp/2018/03/08/7316
まあ別に服従はしてないですよねえ。むしろよし子の悪口の方が想像を絶するデマです。
文在寅*32は開会式のレセプションで申栄福を尊敬していると全世界に発信しました。申は金日成が韓国に作った地下革命組織、統一革命党の秘密党員でした。
俺もこの件には素人ですが、普通に考えて、そんな事実があったら文氏もこんな発言はできないでしょうし、そうした発言について国内から「北朝鮮シンパをたたえるのか」などと批判も出てるでしょう。どう見てもよし子らウヨのデマでしょう。
昨年12月、文氏は中国を訪問しましたが、その直前の12月9日から12日まで、任鍾翛がUAEとレバノンを訪れました。大統領でもない人物の単独外交は異例です。北朝鮮への支援金が何らかの形で受け渡されたのではないかと、私は見ています
言ってる意味がさっぱりわかりません。大統領秘書室長(任鍾翛)がレバノンとUAEを訪問したことについてそのように理解する何の根拠があるのか。
文氏は平昌で英哲氏らと1時間も話し込んだ。文氏は北朝鮮の核問題にもミサイル問題にも天安問題にも触れていない。北朝鮮による工作が深く浸透している証左である。
是非はともかく「南北首脳会談を進展させるために微妙な問題に触れることを避けた」だけでしょう。工作云々と理解する必要などない。
■産経『東京・渋谷区議がマンションから転落死、自殺か 日朝友好促進東京議員連絡会代表』
http://www.sankei.com/affairs/news/180307/afr1803070037-n1.html
これだけでは何が何だかさっぱり解りません。総連本部ビル狙撃などという物騒なことが起きたばかりなので政治的暗殺で無いことをひとまずは望みたいと思います。
そして、こうしたことがあっても日朝友好運動に障害が生じないことを希望したい。
最後にこの区議氏のご冥福を祈りたいと思います。
■東京新聞『学校で拉致題材の映像活用を 政府、知事や教育長に通知』
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018030701002112.html
何度も繰り返しますが教育への不当介入も大概にしてほしい。そんなことで拉致は解決しませんし、「女性差別」「外国人差別」「障害者差別」など様々な社会問題の中で教育の場においてここまで「拉致だけが特別扱いされる」正当な理由もありません。
■産経『拉致描いたアニメ「めぐみ」、行橋市内の公立(ボーガス注:小中学校)全クラスで視聴』
http://www.sankei.com/region/news/180307/rgn1803070008-n1.html
おいおいです。もちろん「見るな」とはいいませんが見たところで拉致が解決するわけでもない。
そして人権映画(?)なら他にも『真昼の暗黒』(えん罪問題)、『橋のない川』(部落差別)、『ひめゆりの塔』(沖縄戦)、『はだしのゲン』(原爆)などなどいろいろあるわけで、拉致だけが特別扱いされる理由は全くありません。
ちなみに興味を感じてググったのですがこのアニメ
と無駄に声優が豪華ですね(苦笑)。最近は少年役が多い高山が珍しく少女役です。
■産経『「慰安婦は学習指導要領で扱わない」 日本政府、国連人権理事会に見解表明』
http://www.sankei.com/world/news/180307/wor1803070006-n1.html
おいおいです。なんで扱わないのかまともに説明できるのか。
「慰安婦について河野談話を堅持する」のならそれこそ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/kono.html
われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。
と河野談話には書いてあるわけですから「扱わない理由」はどこにもないわけです。むしろ扱うべきである(これについては例えば■誰かの妄想・はてなブログ版『河野談話で「このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明」したくせに、韓国が慰安婦記念日を制定するとわめき散らす日本』(http://scopedog.hatenablog.com/entry/2017/11/30/170000)参照)。
しかも国連人権理事会は「慰安婦問題について韓国との対話で解決すること」を要望*36してるわけです。
それでこの回答とはおよそ正気じゃない。韓国政府、吉見義明氏*37などはもちろん国連側も呆れたでしょう。
大体、こんなことしていたらどんどん日韓関係が悪化してしまう。俺個人は「南北対話を歓迎する立場」ですが産経や安倍自民の「歓迎しない立場」では「どんどん日韓関係が悪化してしまうこと」は「南北対話に反対しても韓国側に無視される可能性が強まること」なんですが(まあ、日韓ワールドカップが行われるなど比較的友好関係にあった小渕*38・金大中時代でも、仮に日本が南北対話に反対*39しても無視されたとは思いますが)。
産経や安倍的には「慰安婦問題でウヨ的立場に立つこと」が何よりも大事なようですが、それは「元慰安婦の人権侵害」「歴史修正主義」であるだけでなく、何の国益にもならない。日本の評判が落ちるだけです。
■産経新聞【南北会談】日本政府、対北圧力路線堅持
http://www.sankei.com/politics/news/180307/plt1803070005-n1.html
圧力路線堅持といえば一見聞こえはいいですが、単に「今まで通り」つうだけの話ですからね。それで何か展望があるのか。
■産経新聞【主張】金正恩氏との会談 北の「満足」信用できるか
http://www.sankei.com/column/news/180307/clm1803070002-n1.html
産経らしいですね。もちろん南北首脳会談がどうなるかはわかりませんが、今からこういうことを言わなくてもいいでしょう。そもそも現実的な問題解決策は外交しかありません。
「理解を示す」のと「同意する」のとは違いますからねえ(以上の文は半分は「一つの中国について日本は中国に理解を示しただけで賛同してない、岩波広辞苑の記述は間違ってる」などと強弁する産経らウヨへの皮肉のつもりです。もう半分は「いやこの場合理解を示すのと賛同するのと違うやろ」という本心ですが)。
まあ「理解を示しただけ」でも柔軟な対応ではあるでしょうが。仮に米韓合同軍事演習を北朝鮮が認めるにしても、それは「南北首脳会談を経て」のことになるでしょう。
「認めるバーターで何か得られれば御の字」だし、得られなくても今から「認める」ということはメンツ的にできないでしょう。
米朝枠組み合意など、過去の核合意はことごとく破棄されてきたことを忘れてはなるまい。
破棄のきっかけは「クリントン*40政権の合意をブッシュ*41政権が反古にするような態度をとったから」なのですが。
非核化への明確な行動を求め、米朝対話へのハードルをぎりぎりまで上げるべきだ。
「安易に交渉決着しない」、「合意が遵守されるようなきちんと監視する」ならわかりますが「交渉開始のハードル自体をあげること」に何の意味があるんでしょうか?
北朝鮮は日米韓の分断を狙っている。
「韓国は対話したい、しかし日米は対話すべきでない」つう産経的価値観なら確かに分断でしょうけどね。北朝鮮が狙ってるのは「日米韓との対話」であり「分断」ではないでしょう。もちろん「日米韓どこか一国でも対話してくれれば御の字」というのは結果的には「分断」になるわけですし「日米韓が一致団結して対話しない」より「分断」の方が北朝鮮にとってはましなわけですが。
■東京新聞『対話、拉致解決につなげて 家族会の飯塚代表』
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018030601002462.html
■新潟日報『拉致家族の思い伝えて 早紀江さんが期待、南北首脳4月会談』
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20180307379038.html
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018030601002462.html
韓国と北朝鮮が4月末の首脳会談開催で合意したことを受け、拉致被害者田口八重子さん=失踪当時(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(79)は6日夜、取材に「南北で対話が進んでいるなら、日本政府は何とかしてそれを解決に向けたチャンスに変えてほしい」と語った。
飯塚さんは「私たちはどんな状況でも、どんな手段を使ってでも被害者の早期帰国を願っている。南北会談の議題に拉致問題が入るよう働き掛ける*42など工夫をしてほしい」とも強調した。
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20180307379038.html
韓国と北朝鮮が4月末の首脳会談開催で合意したことを受け、新潟市で北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=失踪当時(13)=の母早紀江さん(82)は6日、「一つのチャンスと捉えて解決につながってほしい」と拉致問題の進展に期待した。
(中略)
早紀江さんは「すぐに(拉致被害者の)情報が出てくるかは分からない」としながらも、「日本で帰国を待ちわびている家族の思いを、韓国側から北朝鮮にしっかりと伝えてほしい」と訴えた。
安倍政権や巣くう会、産経などが否定的なこうした南北対話の動きについて飯塚家族会会長や横田奥さんが意外な発言です。これを機に彼ら拉致被害者家族に「北朝鮮をいたずらに敵視し、制裁論を叫ぶ態度」を変えてほしいですが正直あまり期待していません。
■TBS『韓国検察、李明博元大統領に出頭を要請』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3309127.html
朴クネに続き、李明博*43の犯罪に徹底的なメスが入ることを希望したい。これが政権交代の効果ということでしょう。残念ながら日本の過去の非自民政権交代(細川、羽田*44、鳩山、菅*45、野田*46政権)ではまるきりこの種のことがありませんでしたが。
それどころか細川佐川疑惑に小沢*47西松疑惑ですからがっかりします。
あえてあげれば、日本でのこうした出来事は「与野党の政権交代ではないですが」三木*48内閣での田中角栄*49前首相逮捕(ロッキード事件)ぐらいでしょうか。
産経
■4月末に南北首脳会談 韓国大統領府が発表
http://www.sankei.com/world/news/180306/wor1803060044-n1.html
■【南北会談】「在日にとっても希望」 南北首脳会談を歓迎
http://www.sankei.com/politics/news/180306/plt1803060037-n1.html
実にスピーディーな展開です。うれしい反面、不安な気持ちもありますが、いい成果が出てほしい。
そういえば小泉訪朝時も「訪朝発表当初は」そうした期待と不安感を感じたことを思い出します。
■家族会・救う会の「今後の運動方針」と北朝鮮情勢−連続集会報告5
http://www.sukuukai.jp/mailnews/item_6350.html
西岡力
金永南*50と一緒の集合写真に写りたくないから30分遅刻していって、安倍総理も一緒に遅刻していき、別々に写真を撮った。
西岡の主張が事実ならやることがおよそ政府高官のやることじゃない。幼稚というか。
「日本の基地がなかったら、韓国はアメリカとともに戦えない。それも知らないのか」と言って、保守派のリーダーが怒っていました。
ばかばかしい。北朝鮮と韓国の国力の差を考えれば、在日米軍基地など無くても対応は十分可能でしょう。在韓米軍基地も必要ないでしょう。まあ、そもそも北朝鮮から攻めてくることはまずありえないし、米韓から攻めたらそれは違法な侵略ですが。
■家族会・救う会の「今後の運動方針」と北朝鮮情勢−連続集会報告2
http://www.sukuukai.jp/mailnews/item_6334.html
西岡力
早紀江さんもお父さん*51がデイケアに行っている時だけ活動ができるという状態になっていて介護疲れが心配です。
椅子に座っている時は立ち上がることができるそうですが、床に尻もちをついてしまうと自分で立ち上がることができなくて、早紀江さんは、滋さんが重いこと、介護の技術を学んでいないこともあって起こすことができず、近くに住んでいる息子さんに電話し、息子さんがいない時は、マンションのあさがおの会の方に来てもらって起こしてもらうそうです。
相当酷い状況のようです。こうなる前にもっと訪朝してお孫さんに会えば良かったのにと、俺は思いますが西岡ら救う会は「こうなったのは北朝鮮のせいだとして北朝鮮たたきに使える!」と滋氏の苦境を政治利用する非道なことしか思ってないでしょう。
しかしこうなると滋氏については「養護老人ホーム」のような施設入所も一つの選択肢にせざるを得ないでしょう。介護のプロに24時間任せた方がいいかもしれない。いや介護のプロなら「自宅でヘルパー」でもいいんですが。
家族会の代表として、自分の生活とは別に運動の先頭に立つことで身を削ってきたことの結果、対外活動ができなくなったのではないかと思っています。
「だったらお前らなんでそんな人間を家族会代表にしたの?」て話です。
飯塚さんも去年の夏入院をされています。体調も万全ではなく、「代わる人がいればいつでも代わりたい」とおっしゃっているんですが、家族会の中でも代表の仕事を担う人がいなくて、飯塚さんに病身を押してお願いしている状況です。
いっそのこと、増元とか、若い奴にやらせた方がいいんじゃないか。もちろん俺個人は「非常識右翼の増元は大嫌い」なので「増元以外のまともな若い奴」でお願いしたいですが。でもそんなまともな奴はいないのが今の家族会ですかね(とはいえその中で一番酷いのが増元でしょうが)。
全員帰ってくるということであれば、「見返り」を使ってもいいとしました。
まあ口先だけです。そもそも「全員」と言ってる時点で論外です。何で「一人でも帰ってくれば見返りを出す」といえないのか。しかもその「全員」に特定失踪者が入ってるのだからなおさら論外です。
ブルーリボン普及とアニメ学校上映拡大を今年の重点運動とする
馬鹿馬鹿しい。拉致の解決に何の役に立つのか。
上田知事は、知事になる前の国会議員の時から拉致議連の副会長で、ほんとうに親身になって、「何か本当にできないかねえ」と同じ気持ちでいてくださいます。
ビデオのことや、例えば北朝鮮人権週間の間、県庁の職員全員がブルーリボンバッジを付けるというアイデアはどうでしょうか、とか。
埼玉県庁の職員が仮に全員ブルーリボンバッジをつけたとして何がどうなるというのか。馬鹿馬鹿しくて二の句が継げません。
関西のある信用組合は、かなりの数を買ってくれて色々な所に配ってくれています。
おいおいです。そんなん信用組合がやるべきことなのか。信組のオーナーがウヨなのか?
■ブラウンバック*52特別大使の就任を歓迎する
http://www.sukuukai.jp/mailnews/item_6323.html
駐韓大使かと思ったら「信教の自由担当大使」だそうです。訳がわかりません。確かに北朝鮮において信教の自由に対する侵害があるかもしれませんが、別に「北朝鮮以外の国には信教の自由侵害などありません」なんてことはあり得ないわけです。「北朝鮮問題限定でない役職」就任を喜ぶ理由がわかりません。
■家族会・救う会今後の運動方針
http://www.sukuukai.jp/mailnews/item_6317.html
「今後の運動方針」と言ったところで「今までに無い斬新な運動方針」などどこにもありません。
そのうえ「朝鮮学校無償化除外」だの「金剛山歌劇団の地方自治体の後援反対」だの「拉致の解決に全く関係ない下劣な嫌がらせはやる」わ、「日本人妻帰国問題、残留邦人遺骨問題より拉致問題を最優先しろ」とほざいて、「日本人妻や残留邦人遺族を侮辱するわ」なんだから話になりません。
家族会のバカどもには「救う会共々、とっととくたばれ」といいたくなります。
■産経『拉致被害者の増元るみ子さんの母、信子さん死去 90歳』
http://www.sankei.com/world/news/171212/wor1712120021-n1.html
など、「家族会連中」が老衰で死んでも俺は全然同情する気になりません。
蓮池透氏が「家族会のバカども」を見捨てたのも全く当然と言うべきでしょう。
*1:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相、科学技術庁長官などを経て首相
*2:駐日大使、国務次官など歴任
*4:吉田内閣経済審議庁長官、自民党政調会長(鳩山総裁時代)、石橋、岸内閣通産相、池田、佐藤内閣蔵相を歴任。
*6:外交安保首席補佐官、統一相、国家情報院長など歴任
*7:宮澤内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相
*8:村山内閣科学技術庁長官、小泉内閣外相、野田内閣文科相を歴任
*10:とはいえ彼は「エクソンモービル会長」として海外ビジネスに携わってきた人物です。
*11:いわゆる茶会ですね。
*13:著書『北朝鮮はなぜ潰れないのか』(2007年、ベスト新書)、『金正日の正体』(2008年、講談社現代新書)、『金正恩』(2012年、ベスト新書)、『金正恩が消える日』(2012年、朝日新書)など
*16:ウィキペディアによれば現在の大統領は「アラン・ベルセ氏」。
*18:著書『朝鮮戦争:米国の介入過程』(1986年、中央公論社)、『日本と北朝鮮これからの5年:南北統一への視点とシナリオ』(1991年、PHP研究所)など
*20:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席
*21:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相などを経て大統領
*22:第2次安倍内閣防衛大臣政務官を経て第4次安倍内閣外務副大臣
*23:駐韓大使、駐タイ大使、駐日大使など歴任
*24:駐マレーシア大使、駐韓大使などを経て駐日大使
*25:著書『インド・スラム・レポート』(1987年、明石書店)、『NGOとは何か』(1997年、藤原書店)、『東チモール県知事日記』(2001年、藤原書店)、『武装解除』(2004年、講談社現代新書)、『自衛隊の国際貢献は憲法九条で:国際平和維持軍を統括した男の結論』(2008年、かもがわ出版)、『日本の国際協力に武力はどこまで必要か』(2008年、高文研)、『さよなら紛争(14歳の世渡り術)』(2009年、河出書房新社)、『アフガン戦争を憲法9条と非武装自衛隊で終わらせる』(2010年、かもがわ出版)、『国際貢献のウソ』(2010年、ちくまプリマー新書)、『紛争屋の外交論』(2011年、NHK出版新書)、『日本人は人を殺しに行くのか:戦場からの集団的自衛権入門』(2014年、朝日新書)、『本当の戦争の話をしよう』(2015年、朝日出版社)、『新国防論』(2015年、毎日新聞出版)、『テロリストは日本の「何」を見ているのか』(2016年、幻冬舎新書)など
*26:著書『武器輸出と日本企業』(2016年、角川新書)、『新聞記者』(2017年、角川新書)など
*27:国民党アスナール政権(1996〜2004年)がマドリード列車同時爆破テロ事件後の国政選挙で社会労働党に敗れ、社会労働党サパテロ政権(2004〜2011年)が誕生した。しかし深刻な不況のために2011年に国民党が政権を奪還、国民党ラホイ政権(2011年〜)が現在政権を担当している。
*28:著書『北朝鮮難民』(2002年、講談社現代新書)、『北朝鮮からの脱出者たち』(2006年、講談社プラスアルファ文庫)など
*30:駐日大使、中国共産党中央台湾工作弁公室主任(国務院台湾事務弁公室主任兼務)などを経て外相
*32:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表などを経て大統領
*33:1997年10月、テレビ東京系の子供向けバラエティー番組『おはスタ』のメイン司会者となる。2016年4月1日、18年半務めた『おはスタ』のメイン司会者を卒業(後任司会者は若手声優の花江夏樹)。リメイク版『ヤッターマン』ナレーション(2008〜2009年、日本テレビ)、映画『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』(2009年)での古代進など、1995年に死去した富山敬の持ち役を数多く引き継いでいる。また2013年の納谷悟朗死後に納谷の演じていた『ルパン三世の銭形警部役』を引き継いでいる(日本テレビで放送された2015年の『ルパン三世』第4シリーズ、2018年放送予定の『ルパン三世』第5シリーズ)(ウィキペ『山寺宏一』参照)
*34:主に外国映画の吹き替えを担当。キャサリン・ゼタ=ジョーンズやアンジェリーナ・ジョリー、サンドラ・ブロック、シャロン・ストーン、ハル・ベリーなどを担当する機会が多い。テレビアニメでは1992年から1997年に放送されたテレビ朝日『美少女戦士セーラームーン』シリーズにおいて、愛野美奈子(セーラーヴィーナス)役を4年半にわたって担当したことで知られる(ウィキペ『深見梨加』参照)。
*35:1989年に映画『魔女の宅急便』の主役キキの声優に抜擢される。ところが、このことでかえってキキのイメージが定着してしまい、一時的に仕事が激減したという。1990年代に入ると、テレビ東京『楽しいムーミン一家』(1990〜1992年、ムーミン役)など、少年役を中心に多くの作品で主人公・主要キャラクターを演じるようになり、人気も定着。特に主役を演じているNHK『忍たま乱太郎』の猪名寺乱太郎役と日本テレビ『名探偵コナン』の江戸川コナン役は、それぞれ1993年、1996年の放送開始から20年以上続いており、幅広い世代に高山の声が認知されることとなった(ウィキペ『高山みなみ』参照)。
*36:もちろんこういう要望が出るのも「河野談話を骨抜きにしたがる」安倍の無法の成果です。こうした安倍を容認してる日本社会はもはや国際的には「異常な極右国家」でしかないでしょう。
*37:著書『従軍慰安婦』(1995年、岩波新書)、『毒ガス戦と日本軍』(2004年、岩波書店)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(2010年、岩波ブックレット)、『焼跡からのデモクラシー:草の根の占領期体験(上)(下)』(2014年、岩波現代全書)など
*38:竹下内閣官房長官、自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相などを経て首相
*39:もちろん小渕氏は安倍ほど極右でないので反対しない可能性もありますが。
*42:まあ、どう考えても入らないと思いますが、それはさておき。本気で飯塚や横田奥さんがそう思うなら慰安婦問題で安倍が韓国との関係を悪化させてることについて苦言くらい呈したらどうなのか。韓国との関係をあれだけ悪くして「日本の要望がかなう」と飯塚や横田奥さんが本気で思ってるならただのバカです。まあ「蓮池透氏を不当除名するなど、常識の著しく欠落した」飯塚や横田奥さんら家族会にはそういう「安倍批判」は正直何一つ期待していませんが。
*43:ソウル市長を経て大統領
*44:中曽根、竹下内閣農水相、宮澤内閣蔵相、細川内閣副総理・外相を経て首相
*45:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相
*47:中曽根内閣自治相・国家公安委員長、自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、民主党幹事長などを経て自由党代表
*48:片山内閣逓信相、鳩山内閣運輸相、自民党幹事長(石橋総裁時代)、岸内閣科学技術庁長官(経済企画庁長官兼務)、池田内閣科学技術庁長官、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相
*49:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣通産相などを経て首相
*50:朝鮮労働党国際担当書記、副首相(外相兼務)、祖国平和統一委員会副委員長等を経て最高人民会議常任委員会委員長
*51:もちろん「早紀江の父親」ではなく「早紀江の夫・滋氏のこと」