今日の産経ニュースほか(2019年10月30日分)

トルコ外務省、仏上院「スカーフ着用禁止」法案を非難 | TRT 日本語
 この件ではトルコのフランス批判が全く正しいと思います。これは不当なイスラム差別ではないのか。


米下院、対トルコで圧力連発 アルメニア人「虐殺」を認定 - 産経ニュース
オスマン帝国の「アルメニア人虐殺」を認定、トルコ制裁法案も可決 米下院 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
米下院の「アルメニア人虐殺」決議に猛反発=トルコ大統領、「国民への侮辱」:時事ドットコム
エルドアン大統領、米下院の法案に反発 | TRT 日本語

米下院の「アルメニア人虐殺」決議に猛反発=トルコ大統領、「国民への侮辱」:時事ドットコム
 エルドアン氏は演説で「われわれの教え(イスラム教)で虐殺は禁じられている*1」と強調。「奴隷制の歴史を持つ国(米国)は、トルコに何も言う資格がない」と訴えた。

エルドアン大統領、米下院の法案に反発 | TRT 日本語
 公正発展党(AKP)党首であるエルドアン大統領は、同党のトルコ大国民議会院内会派会議で演説した。
 「われわれにとってこの決議は無効であり、このような試みを拒否する」と述べたエルドアン*2大統領は、法案は2016年7月15日に謀反を行ったテロ組織フェト(フェトフッラー派テロ組織・パラレル国家構造)の主張*3に基づいていると語り、「アメリカはテロ組織フェトに縛られるほど小さくなったのか」と疑問を呈した。

 「日本極右・安倍」にとっての「南京事件慰安婦」にあたるもの、それが「トルコ極右・エルドアン」にとっての「アルメニア人虐殺」のようです。
 もちろん「慰安婦南京事件」が「否定できない事実」であるように「アルメニア人虐殺」も「否定できない事実」のようです(小生はアルメニア人虐殺問題について無知なのでよくわかりませんが)。
 そして厄介なことに「安倍が首相で長期政権」「日本人多数派(和田春樹氏、志位・日本共産党委員長など一部の良識派を除く)が安倍の歴史修正主義に寛大(さすがに積極支持派少ないとしても)」であるように「エルドアンも大統領で長期政権」「トルコ人多数派も(以下略)」です。結果、安倍が首相として日本の名誉を破壊し続けるように、エルドアンは大統領としてトルコの名誉を破壊し続けるわけです。もちろん「まずは安倍の下野」「エルドアンの下野」が急務でしょう。


維新幹部も延期論に言及 英語民間検定「課題が整理されてない」 - 産経ニュース
公明・北側氏「機会均等の保障が大事」英語民間試験 - 産経ニュース
【主張】「身の丈」発言 受験生本位で制度見直せ - 産経ニュース
 自民応援団・維新、公明や産経すら「高まる批判」を前に、この件で萩生田をかばう気はないようです。こうなると萩生田の暴言で皮肉にも「英語民間検定」の問題点に注目が集まることになり、批判派にとって「ある意味で怪我の功名」といえるかもしれません。まあ暴言以前から教育関係者からの批判はありましたが。
 なお、この問題については以前新刊紹介:「前衛」8月号(追記あり) - bogus-simotukareのブログで触れています。


【安倍政権考】野党の次なる標的は「責任取る」の北村地方創生相(1/3ページ) - 産経ニュース
 露骨に安倍・自民応援団の産経です。
 少なくとも「公正中立な立場」では「北村がやめれば与党に不利で、野党が有利だ」ではなく「野党が問題にする情報漏洩疑惑をどう評価すべきか」「北村の言動が大臣辞任に値するか」「そもそも北村が大臣の器か」などを考えるべき話ですが産経ではそういう話には全くなりません。


【産経抄】10月30日 - 産経ニュース

 貞子と名付けたのは、曽祖父の犬養毅*4元首相である。首相の座を目前に急死した緒方竹虎*5は義父にあたる。

 つまり結婚して緒方姓に変わったわけですが「へえ、そうなんだ?」ですね。緒方竹虎が義父とは知りませんでした。曾祖父が犬養毅とは「お金持ちの令嬢」だったわけです。
 ウィキペディア緒方貞子」によれば

・祖父は芳澤謙吉(元外務官僚。犬養内閣で外相)
・元フィンランド公使の中村豊一の長女として生まれる。父の転勤で幼少期をアメリカ・サンフランシスコ、中国・広東省、香港などで過ごす。

だそうですし。にもかかわらず「アホなボンボン」の安倍と違い「ご令嬢の彼女」が「UNHCRの中興の祖」として名を残した理由の一つは「親がまともかどうか」ということでしょうか(要するに安倍晋太郎自民党幹事長がまともじゃない)。

 平成14年、小泉*6政権で田中真紀子*7外相が更迭されると、新外相として国際社会の評価が高い緒方さんに白羽の矢が立った。

 ウィキペディア緒方貞子」には「辞退した」と書いてありますね。なお、実際の後任外相は川口順子氏*8です。


「年内に新党目指す」 小沢氏、次期衆院選へ - 産経ニュース
 元自民党幹事長、元民主党幹事長とは言え、今は無役の人間が何様のつもりかという話です。大体「新党を作ればいい」つう話ではないでしょう。「新自由クラブ」「新党さきがけ」「新生党」「新進党」「みんなの党」「日本未来の党」「希望の党」など、どれほどの新党が過去、消えていったのかという話です。そうした「消えた党」のいくつかには小沢氏もかかわっていたのに「新党云々」とはまあ、なんとも愚劣です。
 大体、国民民主党立憲民主党が合同(小沢氏の言う新党とはそういうことでしょう)したところで「分裂した民進党がまた元に戻っただけ」で民進党支持者以外にとっては野党支持者ですら大して魅力的な話でもありません。


【主張】マラソンの札幌案 IOCも責任の一端負え - 産経ニュース
 そもそも夏の東京でマラソンをやろうとしたこと自体が無謀であり、IOCも日本側も関係者が皆愚かだったと言う話です。
 もはや東京でマラソンなど無理でしょう。1年前に札幌案とは確かに無茶ですが、東京で強行しようとする事はもはや適切ではないでしょう。「本気で東京開催したいのか」、はたまた「ただのアリバイ作り(東京開催派への言い訳)か」はともかく小池*9都知事もいい加減、諦めたらどうなのか。

*1:おいおいですね。虐殺を公然と正当化する教えなんか「邪教でもなければ」どこにもないし、その理屈だとイスラム教国だけでなく、キリスト教国でも虐殺など存在しなかったのか(もちろんそんなことないわけです)。

*2:イスタンブル市長、首相を経て大統領

*3:勿論歴史学の通説は「虐殺肯定論」でありフェト云々など全く関係ないので完全なデマです。日本ウヨが「南京事件肯定派は中国の手先」などと誹謗するのと全く同じ話です。仮にも大統領が公然とデマを語るとは「安倍並みのデマ屋」「呆れたバカ」です。

*4:第一次大隈内閣文相、第二次山本、加藤高明内閣逓信相などを経て首相。515事件で暗殺される。

*5:1888~1956年。朝日新聞政治部長、編集局長、常務、専務を経て政界入り。戦前、小磯内閣情報局総裁。戦後、東久邇宮内閣書記官長、吉田内閣官房長官、副総理、自由党総裁を歴任。「自由党民主党が合同して出来た」自民党の初代総裁の有力候補の一人(当時、緒方は自由党総裁)だったが1956年1月に心不全で急死。初代自民党総裁には民主党総裁だった鳩山一郎が選出(1956年4月)されたが、緒方が死去しなければ総裁選で緒方が初代自民党総裁になった可能性は充分あったと言われる。

*6:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*7:村山内閣科学技術庁長官、小泉内閣外相、野田内閣文科相を歴任

*8:森、小泉内閣環境相小泉内閣外相を歴任

*9:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)などを経て都知事