今日の産経ニュースほか(2022年5/24、25日分)(副題:猪瀬を擁立する維新に呆れる、ほか)

見逃した前兆、元捜査1課長が25年間抱く悔い 神戸連続児童殺傷事件 - 産経ニュース

 連続殺傷事件の2年ほど前、付近の公園で落書きやぼや騒ぎが起き、女子生徒がエアガンで撃たれるなどの事件が相次いだ。後の捜査で地元不良グループの関与が判明し、加害男性もグループに所属していたことが分かった。
「思えばこれが事件の兆しだったと思う。念入りに捜査し、きちんと対処しておくべきだった」と後悔は尽きない。

 おいおいですね。「落書きやぼや、エアガン」がいいとは言いませんが、殺人とは大分開きがあります。「残念ながら」別の意味合い(親や教師、友人など、この加害男性の周囲が、彼の異変に気づくなど)ならともかくこの元刑事が言うような意味(警察の事件捜査)では事件が阻止できたとはとても思えません。つうか「よほど可能性の高い話」でもない限り「たられば」「イフ」の話をしても意味がない。


【長州正論詳報】「なぜ今、河合栄治郎なのか」湯浅氏が持論 - 産経ニュース
 吹き出しました。「今、河合*1」云々などとは「河合が旧民社党にとっての神様(旧民社党のイデオローグの多くは河合の弟子)」であるが故に、「旧民社党に近い」産経が勝手に言ってることに過ぎません。
 「軍部や右翼に敵視されて酷い目に遭った」というなら「天皇機関説美濃部達吉*2」「古代史研究の津田左右吉*3」などもそうであって、何も河合だけではない。しかも「学術会議議員任命拒否」のような「学問への不当な攻撃」を容認する産経が良くも言ったもんです。


新型コロナ死者 全国最多 大阪で何が? 備えたはずが… | NHK | WEB特集 | 新型コロナウイルス
 こうした批判報道をもっとすべきでしょう。もはや大阪の惨状は「維新による人災」以外の何物でもないでしょう。


維新、参院選に猪瀬氏擁立 現金受領問題で都知事辞職 - 産経ニュース
 「維新では予想の範囲内」ですが金銭疑惑で知事を辞めた男を立てるなど全くふざけています。不祥事を起こして知事を辞任した人物を参議院選挙の比例代表に出馬させる維新というところもひどい政党だといまさらながら思う - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)も嘆いていますが、こんな政党を支持できる人間は全く理解できませんね。


「抗議殺到は負担金減額の事情に当たらず」と名古屋地裁 愛知のトリエンナーレ訴訟 - 産経ニュース
 河村の暴挙を断罪するまともな判決が出たことをまずは素直に喜びたい。しかし名古屋市民もいつまであんなろくでもない男を市長にすれば気が済むのか。


玉城沖縄知事「ゼレンスキーです」 冗談を陳謝 - 産経ニュース
 面白い冗談とも思いませんが、麻生の「ナチス発言」などと違い、それほどの非難に値する発言でもないでしょう。
 というか「大国(勿論デニー氏の場合は米軍)に酷い目に遭わされてる」という意味合いなのかと思いましたが、そうではないのか?


杉田水脈氏への賠償請求棄却、慰安婦研究めぐり応酬 京都地裁 - 産経ニュース
 不当判決に呆れて二の句が継げません。「反日」「捏造」呼ばわりなど明らかに名誉毀損でしょうに。自民党が与党である限りこういう判決が出続けるのか。それにしてもこういう判事は裁判所が「権力の犬」扱いされ、信頼されないのはまずいとは思わないんでしょうか(呆)
 なお、佐川氏の証人尋問認めず 財務省、森友文書改竄訴訟 - 産経ニュースも大阪地裁だそうですが、こちらの判事も権力にへつらってるのかと疑いたくなります。


補正予算案審議入り 野党、議長セクハラ疑惑に活路 - 産経ニュース
 自民党応援団・産経らしいゲスタイトルです。活路も何もセクハラ疑惑は追及されて当たり前です。モリカケ、桜の時も「政策論争から逃げてる」云々と似たり寄ったりの野党誹謗してましたが。むしろ、こんなことを言うこと自体「追及されたら痛い」と自白してるようなもんです。産経なら「衆院議長を辞任しても政府の役職(政務三役)でも与党の役職(党三役など)でもない」「事実でも細田氏個人の不祥事」「だから辞めても与党にとって痛くない。むしろ留任される方が迷惑。細田議長はすぐに辞任すべきだ」で細田議長を切って捨てるかと思っていましたがそうではないようです。細田氏が(議長就任で一時的に派閥を離れてるとは言え)「安倍派出身であること」が理由なのか?
 そのくせ「細川内閣の佐川疑惑」「鳩山内閣故人献金疑惑」など「非自民政権の疑惑」は非難するのだから全くデタラメです。


4630万円誤振込事件で連日お祭り状態の日本のテレビ、予備費11兆円使途不明問題は完全スルー。 - 読む・考える・書く
 予備費問題に話を限る必要はないでしょうが「政治報道から露骨に逃げ」、たかが窃盗犯のつるし上げに血道を上げるテレビ局には俺も心底呆れます。野党に問題がないとは言いませんが岸田政権の高い支持率はこうした「マスコミの政治批判からの逃亡」によっても助長されています。


安倍元首相、日印協会会長に就任 モディ氏から謝意も - 産経ニュース
 やれやれですね。安倍が「日印友好の歴史」として「インド国民軍チャンドラ・ボースだの「日本無罪論パル判事」だのをインド相手に持ち出すのだろうかと思うと心底うんざりします。前任会長が「安倍の親分・森元首相」とは「日印協会」とは昔から「右翼の巣窟」なのか。
 役員等一覧 - 公益財団法人 日印協会に名前が挙がってる役員の内

評議員
◆小島眞
 拓殖大学名誉教授。著書『現代インド経済分析』(1993年、勁草書房)、『インド経済がアジアを変える』(1995年、PHP研究所)、『インドのソフトウェア産業』(2004年、東洋経済新報社)、『タタ財閥』(2008年、東洋経済新報社)
◆堀本武功
 元京都大学特任教授。著書『インド現代政治史』(1997年、刀水書房)、『インド:グローバル化する巨象』(2007年、岩波書店)、『インド・第三の大国へ:〈戦略的自律〉外交の追求』(2015年、岩波書店
【理事】
◆竹中千春
 元立教大学法学部教授。著書『世界はなぜ仲良くできないの?:暴力の連鎖を解くために』(2004年、阪急コミュニケーションズ*4)、『盗賊のインド史:帝国・国家・無法者』(2010年、有志舎)、『ガンディー』(2018年、岩波新書)など
【顧問】
◆前田專學
 東京大学名誉教授。著書『ブッダを語る』(1996年、NHKライブラリー)、『インド哲学へのいざない:ヴェーダウパニシャッド』(2000年、NHKライブラリー)など

などはまともな人間だとは思いますが。
 それにしても半田晴久深見東州 - Wikipediaの本名)が役員に名を連ねてるのには仰天です。


土石流訴訟参加「今後決める」熱海市長、被告対応を批判 - 産経ニュース
 何故、困惑するのかさっぱり分かりません。被告の思惑が何であれ、「我が熱海市には何ら後ろ暗いところはない。むしろ裁判に参加できて嬉しい。法廷で我々の主張を訴えていく」に何故ならないのか。これでは「熱海市は裁判から逃げたいのか(後ろ暗いところがあるのか)」と疑われても仕方がない気がします。


自民・高市氏、櫻井よしこ氏と共著 「ハト派の嘘」5月24日発売 - 産経ニュース
 仮にも政権与党の政調会長が「桜井のようなトンデモ右翼」と共著を出した上、著書名が「野党の嘘」「左翼の嘘」ならともかく「ハト派の嘘」というのだから絶句です。
 確かに今の自民に「ハト派と呼べる政治家は死滅した」のかもしれませんが歴史的には「三木武夫*5元首相(三木自身ハト派だが、妻の三木睦子も「九条の会」呼びかけ人というハト派)」「宮沢喜一*6元首相」などの「有力な大物ハト派議員」が存在した。高市の「自民党ハト派理解」はどうなってるのか。宮沢氏らを「嘘つき呼ばわり」するのが高市の理解なのか。
 もしそうであるならば「宮沢氏の系列(宏池会)にある岸田」も随分と馬鹿にされたもんです。

*1:1891~1944年。東大教授

*2:1873~1948年。東大名誉教授。著書『憲法講話』(岩波文庫

*3:1873~1961年。早稲田大教授。著書『文学に現はれたる我が国民思想の研究』(岩波文庫)、『日本の皇室』(中公クラシックス

*4:2014年10月に事業再編を行い、宝塚歌劇関連事業を宝塚クリエイティブアーツに、フリーペーパー事業と阪急電鉄関連出版事業を阪急アドエージェンシー(現・阪急阪神マーケティングソリューションズ)にそれぞれ譲渡し、残った出版事業をカルチュア・コンビニエンス・クラブに譲渡、法人としての阪急コミュニケーションズは清算することとなった(阪急コミュニケーションズ - Wikipedia参照)

*5:国民協同党幹事長、委員長、片山内閣逓信相、国民民主党幹事長、改進党幹事長、鳩山内閣運輸相、岸、池田内閣科学技術庁長官、自民党幹事長(池田総裁時代)、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官等を経て首相

*6:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相