今日の産経ニュースその2(2020年9月15日分:「菅総裁の党内人事」以外のネタなど)

【正論】親日の国、パラオの戦略的意義 ジャーナリスト・井上和彦 - 産経ニュース
 まあ、うんざりですね。「途上国」パラオからすれば、日本ウヨ連中に適当に調子を合わせて利益になるのならそうするというだけの話にすぎないわけですから。パラオがことさらに親日国などという事実はどこにも無いでしょう。

 パラオは台湾と外交関係を結んでおり、中国とは国交がない。

 やれやれですね。それは「現時点ではその方が国益になるとパラオ政府が思ってる」と言うだけの話にすぎません。もちろん「いわゆる断交ドミノ」でわかるようにそうしたパラオ政府の態度が今後も続く保証はどこにもない。


遺族「検察に裏切られた」と批判 熊谷6人殺害、無期懲役が確定 - 産経ニュース

 埼玉県熊谷市で平成27年、住民6人を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われたペルー人、ナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン被告(35)の無期懲役が確定することを受け、妻、加藤美和子さん=当時(41)=と小学生の娘2人を亡くした男性(47)が15日、東京都内で記者会見し「上告しなかった検察に裏切られた思いだ」と批判した。
 男性は死刑を破棄した2審判決を「被害者側の気持ちをくみ取ってくれなかった」とし、上告断念時の検察側の説明にも納得できなかったと明かした。「この5年間は長いようで短かった。望みはないかもしれないけれど、もう一度裁判をやってほしい」と悔しさをにじませた。

 いつもながら「常軌を逸した感情論」にやれやれですね。
1)検察は死刑求刑したが、裁判所は「精神病による心神耗弱」を認定し無期懲役判決を下した
2)上告しても死刑判決になりそうにないので、上告を断念した
と言う話の何が「検察の裏切り」なのか。いやそもそも最初から「無期懲役求刑」だって裏切り呼ばわりされる理由はありませんが。
 検察は「遺族の感情論」に従う義務はどこにも無いからです。大体「詐病とでも言うのならともかく」、ガチの精神病なら心神耗弱を認めざるを得ないでしょうよ。とはいえ問題はこうした愚劣な感情論を吐く遺族よりも、こうした愚論を記事にする産経の方にありますが。
 こんなアホ遺族は相手にしなければいいだけの話です。
 まあ、マジレスすれば犯人の兄がペルーで大量殺人をやらかし、ペルーの裁判所で心神耗弱が認定されたことも、日本の裁判に影響してるのかなと言う気はします。


「もう一人の杉原」樋口季一郎中将の記念館開館 北海道・石狩 - 産経ニュース
 前も別記事三浦小太郎に突っ込む(2020年5月31日分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで指摘したところですが、杉原については信頼に値する資料が沢山残ってるのに対し、樋口の場合はそんな物はほとんど無く、樋口が実際、何をしたのかはよくわかっていません。そんな人間を杉原のように美化するなどはっきり言って「歴史の捏造」以外の何物でもありません。
 そもそも樋口を持ち上げてる連中も「樋口の子孫」「樋口をネタに『杉原だけでなく』戦前日本政府全体がユダヤ人に好意的だった*1とデマりたい、あるいは樋口をネタに戦前日本について『五族協和だの大東亜共栄圏だの』とデマりたいウヨ」がほとんどで「杉原顕彰」の様な広がりは全くありません。

*1:もちろんそんなことはありません。そんなことはないからこそ、杉原は戦後、外務省から事実上追放され、そうした事実について後に河野外相(森内閣)が「事実上の謝罪をした」わけです(杉原千畝 - Wikipedia参照)