今日の中国ニュース(2022年4月8日分)

浅井基文ブログロシア・ウクライナ戦争と中国「台湾海峡」危機:王毅外交部長のペロシ下院議長「訪台」報道への反応
 浅井氏も批判してますが、この時期のペロシ訪台計画発表は「ウクライナ問題を口実とした台湾独立論の応援」「ウクライナへの同情を悪用して『台湾=ウクライナ=善』『中国=ロシア=悪』のイメージ流布を図ってる」と中国に認識されて反発されても当然でしょう。
 浅井氏も指摘してますが「ウクライナNATO加盟もない*1」のに、ありもしない「ウクライナ在住のロシア系住民への迫害」を強弁して侵攻し、あげく非戦闘員虐殺などの戦争犯罪までやらかしたプーチンと違い、習近平政権は「台湾が独立宣言しない限り侵攻しない」と明言し、その明言を疑うような話は今のところありません。
 過去に中国は蔡英文に対して「いわゆる断交ドミノ」など対抗措置を打っていますが、それは「ロシアのクリミア併合」などと違い、どれ一つとして軍事対応ではない(措置の是非はひとまず置きます)。
 ペロシ訪台などで「米国は台湾独立を支援するのか?」と中国に疑念を抱かせ、関係を緊張させる必要はどこにもない。
 なお、その後、ペロシの「コロナ感染」が発表され、「ペロシにとっては不幸」な物の「米中関係にとっては幸いなこと」に訪台は延期されました。とはいえ浅井先生も勘ぐる、疑うように、もしかしたらこれは「中国の反発に腰砕けになった、しかし訪問発表を撤回して台湾の批判も受けたくないペロシの仮病」かもしれません。
 仮病にせよ「本物の病気」にせよ「回復時には」ペロシには「訪台の中止or当面の先送り」を求めたい。


中国と首脳会談、米にも再接近 板挟みのフィリピン、揺れる外交戦略:朝日新聞デジタル
 以前も書きましたが、ドゥテルテ外交は大河ドラマ真田丸」の真田氏が「大大名である上杉氏、徳川氏、北条氏」をうまく手玉にとって自分の利益を最大化したのと同じでしょう。
 バルカン外交、バルカン政治家という奴です。少数派閥ながら「岸内閣経済企画庁長官(科学技術庁長官兼務)」「自民党政調会長、幹事長(池田総裁時代)」「佐藤内閣通産相、外相」「田中内閣副総理」など要職を歴任し、首相になった三木武夫などが昔はバルカン政治家といわれました。
 つまりドゥテルテについて「親米か反米か」「親中か反中か」という問題の立て方は間違っている。「板挟み」「揺れる」というのもドゥテルテにとっては「大国と全面対決できない小国である以上、最初からそんなことは覚悟している話」です。
 重要な貿易相手国である米国(あるいは中国)に対して「米国(あるいは中国)のみに肩入れして中国(あるいは米国)と全面対立すること」などドゥテルテにはやる気もないでしょう。なお、北朝鮮の外交も「米国、中国、ロシア、日本」といった大国と何とか渡り合ってるという意味では一種のバルカン外交でしょう。


リベラル21 ウクライナ戦争「さて中国はどうする?」(阿部治平)
 中国ネタだと「田畑光永(1935年生まれ、今年で87歳)か阿部治平(1939年生まれ、今年で83歳)が中国に悪口雑言」、中東ネタだと「坂井定雄(1936年生まれ、今年で86歳)」などと特定の人間にしか書かせないリベラル21には心底呆れます。しかも軒並み「70歳以上」。
 それにしても「ウクライナ侵攻問題」を語る際に「中国の対応ガー」て「それがウクライナ侵攻問題で一番重要なことなのか?(呆)。例えば日本企業(三井物産三菱商事)がサハリン2開発から撤退しないことを議論する気はないのか?」ですね。「中国国内の人権問題」などならともかく中国はウクライナ問題において主役ではありません。

 中露両国の指導層には、専制体制維持の連帯感がある。戦局次第では、中国によるロシア全面支援の可能性は残っている。

 呆れて二の句が継げません。仮にロシア優位でも「ロシア全面支援」という「G7諸国と完全対立する」危ない橋を中国は渡らないでしょうが、ロシア苦戦だからなおさら渡るわけがない。
 それにしても「自民支持公言」の「俺の両親」ですら「ブラジルやインド、南ア(いずれもBRICS構成国)といった『民主国家』が国連総会のロシア非難決議で棄権してるんだから単純に民主主義VS権威主義の闘いとは言えない」「やはりロシアのガス利権とかあるんだろう。日本だってサハリン2開発から撤退しないし」とテレビを見ながら言ってるのに自称リベラルがこんなことを言うとは「アホと違うか」ですね。
自民党支持層の「俺の両親」の方が「阿部らリベラル21より、リベラルに見える」てどういうことでしょうか?
 なお、以上の青字部分は阿部記事に投稿しますがたぶん掲載拒否でしょう。


中国ワクチン外交陰り 日本国産ワクチン開発急務 - 産経ニュース
 「ワクチン外交」云々とはタイトルだけで読む気が失せます。ワクチンの意義は「感染防止、重篤化防止」であって外交云々じゃない。しかも「アストラゼネカ」「ファイザー」「モデルナ」と違い、未だ日本製ワクチンが「開発のめども立ってない」のによくいったもんです。


米、台湾にパトリオット訓練 総額117億円支援を承認、中国反発:時事ドットコム
 「台湾侵攻なんかしねえよ!。ロシアへの経済制裁や国連総会非難決議を見ても侵攻すると本気で思ってるのか?」「つうか、それ口実に台湾支援をどんどん進め、独立まで認める気じゃねえだろうな!」と中国がバイデン政権に反発するのも当然と思います。


防衛費増、自民が4月中に提言 台湾有事へ備え: 日本経済新聞
 「台湾有事なんかねえよ」と心底呆れます。
 それにしても中国も「過去のしがらみ」でプーチンロシアには「厳しい批判」は避けていますが、内心では「ロシアがアホなことをしたせいで台湾侵攻云々と言いがかりをつけられて迷惑だ(ロシア侵攻前からそういう言いがかりはあったが)」と怒り心頭でしょう。


台湾当局 “中国軍の攻撃で原発にも被害”想定し防災訓練 | NHK | 台湾
 だったらとっとと脱原発しろという話です。

*1:NATO加盟すれば侵攻していいわけではないですが