「前衛」8月号について「興味のある内容」のうち「俺なりに何とか紹介できそうな内容」だけ簡単に触れています。「俺の無能」のため「赤旗記事の紹介」でお茶を濁してる部分が多いです。
◆今月のグラビア『父兄が眠るサイパン慰霊の旅:横田チヨ子さん(95)』(森住卓*1)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
戦前太平洋の島々に移住 戦争の犠牲者の慰霊に遺族ら出発|NHK 沖縄県のニュース2022.12.1
父親やおいなど4人をサイパンで亡くした宜野湾市の横田チヨ子さん(94)は「供えるために肉や昆布など7品が入った『御三味(うさんみ)*2』を用意しました。『この3年行けなかったから寂しい思いをしたでしょう、忘れていませんよ』と声をかけたい」と涙ぐみながら話していました。
「一緒に沖縄に帰ろうね」手作りのごちそう詰めた重箱抱え サイパンで家族を亡くした94歳の思い 南洋群島慰霊の旅 - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト2022.12.2
手作りのごちそうやおもちがぎっしり詰まった重箱を大事に風呂敷に包んで那覇空港に持参したのは、78年前のサイパン島の地上戦で父と兄を失った横田チヨ子さん(94)=宜野湾市=だ。
◆対談『憲法破壊・大軍拡の岸田政権:日本共産党の論戦とたたかい』(赤嶺政賢*3×山添拓*4)
◆敵地攻撃と九条平和主義:第211回国会審議からみる大軍拡と憲法破壊(永山茂樹*5)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。
主張/軍拡財源法案/採決は平和と暮らし破壊の道2023.6.13
主張/武器輸出・与党協議/「死の商人」国家への道許すな2023.7.6
◆インタビュー「異次元の少子化対策」を問う:子育て・若者支援と高学費・奨学金を変える(石井拓児*6)
(内容紹介)
副題子育て・若者支援と高学費・奨学金を変えるで想像がつくでしょうが
1)高学費(入学金、授業料といった狭義の学費だけでなく、教科書等の教材費、給食費なども含む)や「返還義務のある貸与制がほとんどで、返還義務のない給付制が少ない奨学金のあり方」等、「教育費用負担」が少子化を助長しているが
2)そうした教育費用負担を軽減する考えが岸田政権には全く見られないことが批判されています。
【追記】
石井インタビューについて有益な紹介をしていると思うので(一部訂正)石井拓児「子育て・若者支援と高学費・奨学金を変える」 - 紙屋研究所(2023.7.9)を紹介しておきます。
紙屋が「松竹擁護」をしていることには怒りを禁じ得ませんが「それはそれ、これはこれ」です。
「授業料無償化+給付型奨学金創設」という政策スローガンは、すでに多額の借金を借りている学生・院生・専門学校生、あるいは、すでに返済をスタートさせている若者労働者には全く恩恵のない政策になってしまいます。「授業料無償化+給付型奨学金創設+奨学金返済帳消し」という運動でなくてはなりません。(p.58)
確かに読み返してみるとそうした指摘はあるし、重要な指摘ではあるでしょう(石井主張は勿論、これ以外にも多岐にわたっていますが)。こうした指摘をする紙屋が「それなりに有能であること」は小生も認めはします。
但し「帳消し」とすると「完全な免除でないとダメ」「軽減や期限延期ではダメ」という「教条的態度」と誤解される恐れがあるのでここは石井氏は「減免(但しベストは免除)」とでも表現した方がいい気はしますが。
「前衛」は日本共産党中央委員会の理論誌である。当の共産党の奨学金返済政策はどうなっているか。
17、若者/青年・学生(2022参院選/各分野の政策)│2022参議院選挙政策│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会
(前略)
返済の負担を軽減しながら、20年間返済すれば残額をすべて免除します。負担軽減策ではあるが、(ボーガス注:帳消しを求める)石井の提唱と比べると少し距離がある。
「前衛」には共産党の政策とは違う学者の意見も載る(それどころか「しんぶん赤旗」でも同断である)。
さすがに「共産党にとって全く容認できない意見」は話が別ですが、これは全くその通りで、俺が仰天したのが
新刊紹介:「前衛」2月号(追記あり) - bogus-simotukareのブログコメント欄
id:Bill_McCreary
共産党の雑誌で
>安倍総理のおかげでウイグル政治犯トフティ・テュニヤズさんの釈放ガー
ねえ(苦笑)。こんなこといまさら言っているの水谷さんくらいじゃないんですか。
という水谷論文『急速にすすむウイグル人弾圧』ですね。
1)前衛にこんな安倍美化論文を寄稿して疑問を感じないほど、水谷氏が非常識と言う意味でも、2)外部筆者の記事であり、他の掲載記事、例えば
◆歴史を偽造しているのは誰なのか:あからさまになる日本政府の「歴史戦」(山口智美)
→安倍が実行した慰安婦問題、徴用工問題での「歴史戦」という名の「歴史修正主義(歴史偽造)」への批判
◆迷走する大学共通テスト:大学入試「公設民営化」の問題と今後の展望(小池由美子)
◆焦点の生活保護基準:ヤマ場を迎えた「いのちのとりで愛知訴訟」(吉永純)
◆論点『解雇自由化につながる「不当解雇の金銭解決制度」』(三木陵一)
◆メディア時評・テレビ『NHKと「放送の自律」』(沢木啓三)
では勿論安倍政権を批判しており、また水谷氏以外にウイグル研究者が少ないとはいえ「前衛で安倍美化」を読まされるとは思ってもみませんでした。「俺のコメントを投稿拒否した」id:kojitakenよりはよほど共産党の方が懐が広い。「kojitakenは前衛編集部の爪の垢を煎じて飲むべき」でしょう。
それとも「安倍批判派kojitaken」は「いかに他にまともな記載があろうとも安倍美化論文など掲載するな、水谷に該当記述(安倍美化)の削除を要求し、拒絶されたら掲載拒否すればいい、むしろ安倍批判派として前衛はそうすべきだ」と言うんですかね、どうでしょう。それしても、水谷氏のような人間は「アンチ安倍という党利を優先し不当な掲載拒否をした」か「本当は前衛はウイグル問題で中国批判をしたくないんじゃないか」と言い出すか、まあ前衛を批判しても、自らの安倍美化について反省はしないでしょう。「同時掲載された安倍批判論文」について聞かれても「それでも私は安倍氏を評価する」と強弁するんでしょう。
その点を考慮した上での前衛の行為ではあるでしょう。
石井は、自殺統計に「奨学金の返済苦」という項目が設けられたことを紹介した上で、次のような指摘をする。
じつは、私が気になっているのは、過労死・過労自殺です。奨学金の返済がスタートすると、いったん就職した会社を辞めるのはかなり難しいということです。(p.58)
そして、これがいわゆる「ブラック企業」での過酷な働き方やハラスメントに「がまん」をさせる温床になっていると石井は考える。石井は電通の過労自殺事件の犠牲者・高橋まつりの母親に会った時の話を紹介する。
私が、まつりさんは多額の奨学金を借りておられたのではないか、その返済がスタートしていたのではないか、ということをおたずねしましたところ、お母様はその通りですと仰っていました。驚いたことに、まつりさんの返済を、いまはお母様が肩代わりされています。(p.58)
奨学金返済が「過労自殺」を助長したという何とも気が重い話です。
しかしこうして、「生活問題(高学費問題、奨学金問題)についてある程度、言及する紙屋」が「安保しか言及しない安保バカ・松竹」を擁護するのは俺にとっては理解不能、意味不明ですね。
また、こうして
◆維新の「身を切る改革」は何を切るか:大阪の実態が示す異常(辰巳孝太郎*7)
◆対談『憲法破壊・大軍拡の岸田政権:日本共産党の論戦とたたかい』(赤嶺政賢*8×山添拓*9)
◆日本共産党岩手県議座談会『全国に誇る達増県政と推進力の日本共産党県議団の前進めざす』(出席者:斉藤信/高田一郎/千田みつ子)
◆旧新冠御料牧場におけるアイヌ民族の強制移住:関係文書の国立公文書館移管にもふれて(小田一郎*10)
◆暮らしの焦点『京都市 「ごみ屋敷」条例と寄り添い型・福祉連携型の支援の重要性』(玉本なるみ*11)
といった「内部筆者(共産党議員、職員等)の記事」ではない「外部筆者の記事*12」とはいえ、前衛記事を好意的に紹介する紙屋については紙屋が自称するとおり「党を愛している」と見てもいいのかもしれない。
唖然とするのは「党を愛している」と自称する松竹が紙屋と違い「前衛記事の紹介」のような「愛党精神」があると見なせる行為を何一つしないことです。「モロバレの虚言が酷すぎる」としか言いようがない。
「紙屋を見習って前衛の紹介くらいしたらどうよ?」と言いたい。
【追記終わり】
参考
赤旗
主張/「少子化対策」試案/まだまだ「異次元」には程遠い2023.4.2
「異次元の少子化対策」/政府の財源論は袋小路に/志位委員長が会見2023.5.26
主張/「少子化対策」決定/希望も安心も見えないままだ2023.6.15
特集『悪政推進と維新流「改革」の実態・役割』
◆維新の「身を切る改革*13」は何を切るか:大阪の実態が示す異常(辰巳孝太郎*14)
◆日本維新の会の「伸長*15」をどう見るか:自民党政治の現状と国民の政治意識との関係から考える(小松公生*16)
◆大阪府・市財政から考える2025年大阪・関西万博とIRカジノによる夢洲開発*17(髙山新*18)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
日本初の大阪カジノで「維新」が犯した「疑惑の鑑定」…ここまでして何故カジノにこだわるのか(伊藤 博敏) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)2023.4.20
赤旗
維新 「都」構想住民投票での無駄遣いにはダンマリ2023.6.1
入管法改悪案 連日の暴言/維新・音喜多氏、差別あおり成立迫る2023.6.6
シリーズ「戦争と平和の岐路に問う」
◆広報活動から見える自衛隊の今に私たちが考えたいこと(須藤遙子*19)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。なお、須藤氏が「共産など左派に対しては『非武装中立主義(ウクライナ戦争のような自衛戦にすら否定的)』『自衛隊全否定(災害救助など非軍事部門も含めて)』的なイメージが未だに保守層にあり、それを打破する必要があるのではないか」(俺の要約)と述べている点が興味深い。
まあ、前衛編集部からすれば「そんなのは不当なイメージだ」という「異論」は「あったのではないか?」と思いますが、「あえて載せたのかな?」とは思います。こうした点はkojitakenなどの悪口と異なり「共産側のある程度の懐の深さ」ではあるでしょう。この程度の懐の深さもないのが、俺のコメント投稿を拒否設定にした「kojitakenやinti-sol(不愉快なので氏などの敬称はつけない)」ではないか。
また須藤氏が「中国と戦って良いとか、絶対に勝てるとか思える反中国極右の神経が分からない」「もはや中国は日本にとって重要な貿易相手で戦争しても不利益しかない」「また中国は急速に近代化(スマホのファーウェイ、パソコンのレノボなど:レノボは既にNECと富士通のPC部門を子会社化)しており、軍事素人なので適切な評価はできないが、軍事力(戦艦、戦闘機等)も急速に近代化していると見なすべきではないのか」(俺の要約)と言うのにも同感ですね。
また「自衛隊の活動(主として東日本大震災などの災害救援)が評価される→その結果、イラク派兵(憲法問題)、いじめ問題などの批判されるべき問題もあまり批判されない*20」と言う意味では「広報は成功しているかもしれない」が「自衛隊の応募者が全く増えてない(例えば「自衛隊に入れたくない親増えた」 難航する隊員確保、どうする?:朝日新聞デジタル、第一線の自衛隊員、人員不足深刻…「戦場」派遣の不安、ハラスメント|【西日本新聞me】、「自衛官候補生」採用にタトゥー可否を防衛省が検討 少子化・高学歴化で応募者が減少傾向 | TBS NEWS DIG、<社説>進む自衛隊離れ 装備より人の充実こそ:東京新聞 TOKYO Web参照)」と言う意味では広報は「失敗している」という須藤氏の指摘は重要でしょう。
結局「自衛隊の待遇(給与等)がいいとは思えない」ということが「いじめ自殺事件(例えば、赤旗海自いじめ自殺/組織的な証拠隠し告発/東京高裁 現職3佐が証言参照)」「セクハラ問題(赤旗自衛隊内での性暴力被害を実名で告発 元陸上自衛官 五ノ井里奈さん/誠実な謝罪を求めたが事実を消された 女性隊員が安全に働ける環境にしたい/東日本大震災で被災。避難中に出会った女性自衛官が憧れの存在に――参照)」等で「何となく国民の間に知れ渡っているから」ではないか、という須藤氏の評価には小生も同感です。
「自衛隊の災害救援活動には感謝するが、3K労働、ブラック職場らしいので自分は就職したくない、身内(子ども、孫など)は就職させたくない*21」と言う話です。自衛隊広報にはそうした限界がある。
またせいぜい評価されてる活動は「災害救援活動」や「平和維持活動とされるPKO」であって「米軍のような軍事介入(ベトナム戦争、イラク戦争等)を日本人多数が肯定しているわけではない」点にも注意は必要でしょう。
参考
忍び寄る自衛隊(上)/「空飛ぶ広報室」と「ひとりっ子」/“よく似た話”を隔てた憲法への視点2013.5.14
TBSは「現役の自衛官が出演」と得意になり、航空自衛隊と互いのホームページでエールを交換する親密さを見せています。TBSの制作陣の意図はともあれ、「空飛ぶ広報室*22」は防衛省・自衛隊が演出、自民党・財界が応援するドラマと定義したら言い過ぎでしょうか。
自衛隊特集10本超/テレビが広報に加担/問われる自主性2021.8.15
日本テレビは「沸騰ワード10」(金曜日放送)など3番組で7回特集しました。自衛隊の施設を訪れ、訓練などに密着。自衛隊が「大好き」だという芸人やアイドルが戦闘機に搭乗し、護衛艦の内部を見学しました。
「密着」を見た出演者の感想も「すごい」「感動した」などの持ち上げばかりで、実質的に自衛隊のPR、イメージアップにつながっています。
自衛隊番組が最も多かった日本テレビは、企画意図や自衛隊からの依頼があったのか尋ねた本紙に対して「制作過程についてはお答えしていません」と回答。自衛隊・自衛官の出演に関して「金銭のやりとりはない」としました。
米軍と一体になった戦闘訓練や、中東派兵などで自衛隊員の命が危険にさらされることなどに無批判のまま、職業紹介の様相で自衛隊広報の片棒を担いでいいのでしょうか。
◆日本の平和のための博物館における15年戦争*23:常設展示の現状を見る(上)(山辺昌彦*24)
(内容紹介)
7月号の上の続きですが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
◆日本共産党岩手県議座談会『全国に誇る達増県政と推進力の日本共産党県議団の前進めざす』(出席者:斉藤信/高田一郎/千田みつ子)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。
達増知事・千田県議勝利を/岩手・奥州 田村副委員長が演説/総選挙での共産党躍進訴え2023.6.13
岩手県知事選(8月17日告示)と県議選(同25日告示)、来たる解散・総選挙の勝利へ日本共産党奥州市委員会は11日、同市で田村智子副委員長・参院議員を迎えた演説会を開きました。3期目をめざす千田みつ子県議(奥州区、定数5)、吉田恭子衆院東北比例予定候補も決意を述べました。
岩手県知事選/共闘の力で県政前進/たっそ氏勝利へ学習・交流会2023.7.2
◆旧新冠御料牧場におけるアイヌ民族の強制移住:関係文書の国立公文書館移管*25にもふれて(小田一郎*26)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。
アイヌ強制移住の資料 「特定歴史公文書」で保存へ/北海道 新冠牧場長が紙氏に説明2022.9.11
明治政府下でのアイヌ民族の強制移住に関する資料を含む北海道旧新冠(にいかっぷ)御料牧場の歴史文書が公文書管理法に基づく「特定歴史公文書」として適切に保存される見通しとなりました。7日、独立行政法人・家畜改良センター新冠牧場(新ひだか町)を訪れた日本共産党の紙智子*27参院議員と畠山和也*28元衆院議員に、根城博一牧場長が明らかにしました。原則永久保存されます。
アイヌ迫害 歴史伝えよ/紙氏「新冠で2度の強制移住」/参院行政監視委2023.5.25
明治時代、新冠牧場ではアイヌが強制移住させられた事件がありました。祖先が当事者の狩野義美氏が同牧場と交渉し資料の存在を突き止めたのをきっかけに、紙議員が昨年、新冠牧場を訪れて資料の永久保存を提案し、国立公文書館への移管が決まりました。
同委で国立公文書館の山谷英之理事は紙氏に、「文書が101冊、(今年)夏ごろにはデジタルアーカイブで検索できる見込みだ」と答えました。
北海道 ウポポイ開業3年/紙氏が記念式典で交流2023.7.12
懇談したのは、白老アイヌ協会の岡田路明事務局長と、パートナーでアイヌ文様刺しゅう作家の岡田育子氏、『日高國・新冠御料牧場史*29』で明治・大正期のアイヌ民族強制移住の歴史を明らかにした山本融定氏です。
紙氏は通常国会で、新冠(にいかっぷ)御料牧場での強制移住を告発した質問会議録を手渡しました。
山本氏は、道立高校教師だった約6年間、新冠町、静内町(現・新ひだか町*30)、平取(びらとり)町に通い、御料牧場内のアイヌを平取町上貫気別(かみぬきべつ)に強制移住させた事実を聞き取りしました。
家畜改良センター新冠牧場で保管する御料牧場時代の資料を国立公文書館に移管させるために尽力した紙氏。山本氏は歴史研究者として「散逸させる前に移管されて本当によかった」と述べました。
岡田氏は「御料牧場のアイヌ強制移住は、ウポポイでしっかり展示すべきです。アイヌ民族への歴史の責任が日本政府にあることが分かる展示ではない」と言います。
◆ ハラスメントの根絶のために(下):実効力ある包括的なハラスメント規制の原点(大和田敢太*31)
(内容紹介)
7月号の(中)の続きですが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
◆論点『フェミ科研費裁判・控訴審で逆転勝訴:裁判が問うたものは何か』(朝岡晶子)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。なお、原告の一部勝訴にすぎず全面勝訴ではない点は不当判決と言うべきでしょう。なお、原告側(牟田和恵*32大阪大学名誉教授など研究者4名)からも被告側(杉田水脈)からも上告が行われず、高裁判決が確定したとのこと。「一部勝訴」なので原告、被告双方とも上告は可能ですが、双方とも「全面敗訴のリスク」を危惧したのでしょう。
参考
赤旗研究者一人が逆転勝訴/大阪高裁 杉田水脈氏に賠償命令
◆暮らしの焦点『京都市 「ごみ屋敷」条例と寄り添い型・福祉連携型の支援の重要性』(玉本なるみ*33)
(内容紹介)
寄り添い型・福祉連携型の支援の重要性と言う副題が重要ですね。
いわゆる「ゴミ屋敷」の場合「片付けられるのに片付けない」のではなく「精神障害などで片付けられない(そもそもまともな生活が成り立ってない)ケース」が少なくないので「福祉の観点からの支援が必要」と言う話です。
参考
本人の気持ちに寄り添った"解決"とは? | 一人も取りこぼさない社会をめざして | 地域づくり情報局:NHK2016年04月11日 (月)
私たちは、「まわりから“困った人”に見える人は、実は間違いなく“困っている課題を抱える人”である」と考えています。ゴミ屋敷の場合で言えば、高齢になって体が弱くなり、ゴミを運べなくなっても「助けて!」と言えずにゴミをためてしまった人がいます。また、大切な家族を亡くした喪失感から心を埋めるようにごみを溜めるようになった人もいます。多くが「こうなってしまったのは自分のせいだ」とか、「恥ずかしくて言えなかった」と、必要な支援を受けずにいます。何より、ごみ屋敷状態になっているということは、何年間も人が訪ねてこなかった証しで、私には「社会的孤立の象徴」と見えるのです。そうした人たちは、多くの場合、対人関係で傷ついた経験から誰かを信頼することを諦めていて、支援を拒否することがあります。ご本人の立場から考えれば、人に助けてもらうことを惨めに思う人もいますし、「助けて!」と声を上げること自体、すごく勇気がいることだと思います。そうしたことを考えて、私たちは何度断られても、「助けさせてください」「片づけを手伝わせてください」繰り返し伝えて、「こまで言うならやってもらおうか」思ってもらうようにしています。
実際に片づける時には、ひとつひとつを本当に丁寧に扱い、ご本人に必要なものは絶対に捨てないよう気を配りながら進めていきました。その様子を見て「この人たちは信用できる」と思ってくれたのだと思います。信頼関係が築かれていくと、ボランティアや地域の方々に対し、「みなさん迷惑かけてごめんなさい」「こんなお願いをするのは申し訳ない」といった言葉をご本人が口にするようになり、最終的にはご自身もお金を出して業者さんにも手伝ってもらい解決していきました。
一概にゴミ屋敷という捉え方ではなく、ひとりひとりが抱える課題をご本人の立場になって考えサポートしていくことが大切です。例えば、リストラから自暴自棄な生活状態に陥り片づけをする気持ちすら起きないというような人や、家族を失ったショックから立ち直れない人、うつ状態やいわゆる発達障害だったり、認知症、知的障害といった人たちもいる訳です。
京都の取組ではないですが紹介しておきます。
メディア時評
◆テレビ:NHKが直面する重大な問題(沢木啓三)
(内容紹介)
NHKの問題として以下の問題が取り上げられている。
1)森下NHK経営委員長による番組介入問題
例えば澤藤統一郎の憲法日記 » 森下俊三経営委員長の責任を問う《NHK文書開示請求訴訟》被告本人森下俊三に対する尋問のお知らせ(2023.5.31)、NHK経営委員長が出廷「感想述べた」 会長厳重注意巡る訴訟 | 毎日新聞(2023.6.7)参照
2)遺族からBPOに審査申し立てがなされた「新型コロナワクチン報道」
「森下委員長疑惑」のように「ワクチンの危険性」を報じるなと言う、NHK経営委員会や政府(総務省等)からの圧力がなかったかどうかが重要な点ですね。
5月放送ニュースウオッチ9 取材受けた遺族などBPOに申し立て | NHK2023.7.5
ことし5月15日に放送した「ニュースウオッチ9」では、「新型コロナ5類移行から1週間・戻りつつある日常」というテーマで、およそ1分間の映像を放送し、この中で、ワクチンの接種後に亡くなった人の遺族3人のインタビューを紹介しましたが、NHKは、コロナに感染して亡くなった人の遺族だと受け取られるような不適切な伝え方だったとして、翌16日に番組内でおわびしました。
これについて、取材を受けた遺族3人などが「遺族の心情を踏みにじられた」などとして5日、BPOの放送人権委員会に申し立てを行いました。
母親がワクチン接種後に亡くなった佐藤かおりさんは、「なぜこのような対応なのか不思議でしかありません。ワクチン接種で救えた命もある一方で、接種したことによってなくなった、失った命もたくさんあります*34。しっかりと報道すべきだと思います」と話していました。
NHKは、「ご遺族や視聴者の皆様に改めてお詫び申し上げます。BPOに引き続き協力してまいります」とコメントしています。
◆ジェンダー覚書:The personal is political『科学的社会主義の創始者と女性解放』(谷本諭*35)
(内容紹介)
「科学的社会主義の創始者=マルクス、エンゲルス」であり、女性問題について論じたマルクス、エンゲルス『聖家族』、エンゲルス『家族・私有財産・国家の起源』について論じられています。
また、マルクス、エンゲルスの女性論について学ぶ入門書として不破哲三『マルクスとともに現代を考える』(2010年、新日本出版社)に収録された『社会進歩と女性』が紹介されています。
文化の話題
◆映画:是枝裕和監督の新作「怪物」が問いかけるもの(児玉由紀恵)
(内容紹介)
以下の著名人たち(ヒットメーカーたち)の関わった作品として注目を集める映画「怪物」の紹介。
【経歴はウィキペディア参照】
◆是枝裕和(監督)
1962年生まれ。1987年に番組制作会社テレビマンユニオン*36へ入社。フジテレビ『NONFIX』でドキュメンタリー番組を多く手掛ける。
1991年に『NONFIX』で放送された『しかし… 福祉切り捨ての時代に』では、生活保護を打ち切られた難病の女性の自死と、水俣病和解訴訟で国と患者との板挟みで精神的に追い込まれた厚生官僚・山内豊徳の自死、別々に起きた2人の死の背景にある福祉の問題を追い、ギャラクシー賞優秀作品賞を受賞。
2004年に映画『誰も知らない』で主演俳優・柳楽優弥が、カンヌ国際映画祭最優秀男優賞(当時、柳楽は14歳で史上最年少かつ日本人初)を受賞(また是枝監督もブルーリボン賞で監督賞を受賞)。2008年、『歩いても 歩いても』でブルーリボン賞監督賞を受賞。2011年、テレビマンユニオンを退社し独立。2015年に映画『海街diary』で日本アカデミー賞最優秀監督賞受賞。2018年に映画『万引き家族』でカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞。日本人監督のパルム・ドール受賞は『地獄門』(1954年)の衣笠貞之助、『影武者』(1980年)の黒澤明、『楢山節考』(1983年)と『うなぎ』(1997年)の今村昌平に続き、史上4人目。
著書に『官僚*37はなぜ死を選んだのか:現実と理想の間で』(2001年、日経ビジネス人文庫→後に『雲は答えなかった:高級官僚・その生と死』と改題し、2014年、PHP文庫) 、『映画の生まれる場所で』(2023年、文春文庫)等。
◆坂元裕二(脚本)
1967年生まれ。1991年、脚本を担当した『東京ラブストーリー』(フジテレビ)が大ヒット。トレンディドラマの旗手として脚光を浴びた。
1996年、「テレビ業界が嫌になった」という理由で脚本家業を休養し、一時的にテレビ業界から離れるが後に復帰。
2004年、伊藤ちひろと共に行定勲監督映画『世界の中心で、愛をさけぶ』の脚本を担当し、大ヒットを記録。
ドラマ脚本業の再開後はフジテレビ以外でも脚本を書き下ろすようになる。「いじめ問題を隠蔽する組織」をテーマに置いた『わたしたちの教科書』(フジテレビ、2007年)、育児ネグレクトを扱った『Mother』(日本テレビ、2010年)、犯罪被害者家族と加害者家族の交流を描いた『それでも、生きてゆく』(フジテレビ、2011年)、シングルマザーや生活保護を扱った『Woman』(日本テレビ、2013年)、職場における性加害やパワハラの告発を描いた『問題のあるレストラン』(フジテレビ、2015年)など、かつてのトレンディドラマのイメージを大きく転換させたドラマを次々と発表し、高い評価を集める。海外からの評価も高く、『Mother』は韓国、トルコでリメイク版が制作、放送された。
著書にドラマMother (テレビドラマ) - Wikipediaのノベライズ『Mother』、ドラマ最高の離婚 - Wikipediaのノベライズ『最高の離婚』、ドラマ問題のあるレストラン - Wikipediaのノベライズ『問題のあるレストラン』(以上、河出文庫)、等。
◆川村元気(プロデューサー)
1979年生まれ。東宝所属。2005年、映画『電車男』を企画、プロデュースし、37億円の興行収入を記録。
2010年、映画『告白』『悪人』を企画、プロデュース。『告白』は38億円の興行収入を記録し、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞。『悪人』は19.8億円の興行収入を記録し、キネマ旬報日本映画ベストテン第1位を受賞。
2011年、『告白』『悪人』によって、映画プロデューサー・藤本真澄*38の功績を讃え、東宝によって設立された『藤本賞』を史上最年少(32歳)*39で受賞。
2016年、新海誠のアニメ映画『君の名は。』を企画、プロデュース。日本国内で観客動員1900万人、興行収入250億円を超える大ヒットになり、中国、韓国、台湾等でも歴代の日本映画の最高興行収入を記録。欧米においても、ロサンゼルス映画批評家協会賞 長編アニメーション賞、シッチェス・カタロニア映画祭アニメーション部門最優秀長編作品賞などを受賞し高く評価された。
2017年、『君の名は。』によって『藤本賞』を再び受賞。
2018年、劇場版『ドラえもん のび太の宝島』の脚本を担当し、脚本家デビュー。それまでのシリーズ最高興収である『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』(2017年)の44.3億円を超える大ヒットとなり興行収入は53.7億円となった。観客動員数も446万人を超え、これまでの最高記録だった『ドラえもん のび太の日本誕生』(1989年)の420万人を更新した。
2020年、ドラえもん50周年*40記念作品となる『ドラえもん のび太の新恐竜』の脚本を担当。
著書に小説『世界から猫が消えたなら*41』(2014年、小学館文庫)、『億男*42』(2018年、文春文庫)、『四月になれば彼女は』(2019年、文春文庫)、『百花*43』(2021年、文春文庫)
なお「LGBT理解増進法」の罪と共振するクィア映画『怪物』|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト、『怪物』是枝裕和監督インタビュー。性的マイノリティの子どもたちというテーマにどう向き合ったのか | CINRA、映画『怪物』はなぜ性的マイノリティを描きながら不可視化したのか。映画製作の構造的な問題を考えるに寄れば、「性的マイノリティのこども」を扱った映画(『怪物』とは勿論『性的マイノリティ』という意味ではなく、彼らに対する『無神経な差別』と言う意味でしょう)とのことで、「LGBT法制定の動きに対応した映画なのか」、「結果的にそうなったのか」気になるところではあります。
しかし「LGBTのこども」ねえ。恐らく相当に難しい演技が求められた(まさか本当のLGBTのこどもではないでしょう)わけで、まさに子役というのも、時に一期一会なのかなと思う(追記:『泥の河』で、「きっちゃん」を演じた桜井稔様からコメントをいただきました) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)ではなかったか。
なお「ネタバレを避けたかったのか」、はたまた「この映画は直接的にはLGBT差別を描いているが、LGBT差別に限定して考える必要はない(差別一般に共通する話と理解すべき)」と考えたのか、前衛論文においては「LGBT」についての言及はほとんどありません(但し、カンヌ映画祭でクィア・パルム賞を受賞したことについては簡単に触れている)。
【参考:映画評(ネタバレあり)】
【ネタバレ】映画『怪物』結末はどうなる?“怪物”の正体とは?3つの視点を中心に徹底考察 | FILMAGA(フィルマガ)
『怪物』を観た後に残った違和感を考える “わかりやすさ”と引き換えに手放したのもの|Real Sound|リアルサウンド 映画部
非常に良く出来た作品であることにも異論はない。しかし、同時に小さな「違和感」もあった。そして、その「違和感」の正体がエンドロールで明らかになった。それは「プロデュース 川村元気」のクレジットである。
※以下、ネタバレありなので、作品を未見の方はご注意下さい
坂元裕二作品にしては、わかりやすくて、まとまりが良すぎる印象があるのだ。
その理由は、『カルテット』や『大豆田とわ子と三人の元夫』にハマった層に、『anone』(2018年/日本テレビ系)や『初恋の悪魔』(2022年/日本テレビ系)は観ていない、あるいは途中で脱落した人が多数いたことと共通している。
特に『初恋の悪魔』などは最初の第1話、第2話ではメインキャラの人物像も背景も関係性もわからず、非常に難解で、それがグンと面白くなってくるのは、点と点がつながって来た第4話あたりからだった。
半ば「信者」にも近いコアな坂元裕二ファンは、序盤から過去作との関連性やキーワードなどを読み解き、セリフ一つ一つを堪能し、点と点を自分なりにつないでみる思考に耽っていた。しかし、そこまで待ちきれず、混迷の最中で離脱した人が多かったのは、全編通して味わい尽くした層からすれば、なんとももったいないと言わざるを得ない状況だった。最近になって(ボーガス注:坂本脚本、佐野プロデュースの)『カルテット*44』と『大豆田とわ子と三人の元夫*45』に配信でハマった若い世代の一部からは「私は坂元裕二ファンじゃなくて、佐野亜裕美*46プロデューサーファンなんだとわかった」という声もSNSで散見されたほどである。
しかし、逆に言えば、その噛み応えこそが坂元裕二作品の魅力ともいえる。
だが、本作の場合は、3つの視点*47の「羅生門*48スタイル」で構成されているとはいえ、その対比が実にわかりやすく提示される。
ある意味、観客は深く思索せずとも、親切に引かれたガイドラインを辿ることで、この物語の奥行にたどり着ける仕掛けになっている。そこにこそ「川村元気プロデュース」を感じずにいられないのだ。
川村元気の「翻訳力」「調整力」は、間違いなく天才的だ。わかりやすい例として、新海誠作品が挙げられる。(ボーガス注:それ以前からアニメ映画監督として活動していた)彼の名を一躍メジャーにした大ブレイクのきっかけは言うまでもなく『君の名は。』(2016年)。川村元気の企画・プロデュース作品である。
これは決して悪い意味ではなく、優れた作品をより多くの人に届ける、作品に触れる間口を広げるために、優れたヒットメーカーの手に委ねることは、作り手にとっても演者たちにとっても、さらに業界全体にとっても大きな意義がある。
その一方で、予告から予想した内容と違っていたと感じる人、さらに短絡的に「怪物」を「クィア」ととらえて批判するような人までもSNSで散見される。こうした誤解は、実は是枝・坂元両者が最も恐れることではなかったか。
より多くの観客にリーチし、考えるきっかけや気づきを与え、商業的大ヒットとカンヌの受賞にもつながった本作が、「わかりやすさ」と引き換えに手放したものがありはしなかったか。良い意味でも悪い意味でも、本作の本当の「怪物」は川村元気だった気がしてならない。
「LGBT理解増進法」の罪と共振するクィア映画『怪物』|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
『怪物』は、(ボーガス注:カンヌ国際映画祭で)LGBTやクィアといった性的少数者を扱ったクィア・パルム賞を受賞しているにも拘らず、公式でクィア映画であることをはっきり打ち出していないことに批判がある。
確かに(ボーガス注:『怪物とは何か?』という謎をテーマとする)この脚本のギミック上、公開前にクィアというキーワードを隠したかったのは理解できる。
『怪物』では、クィア当事者が過酷な状況に置かれる。とはいっても、この映画では性的少数者を露骨に差別し攻撃する人物は、一人しか出てこない。むしろほとんどの登場人物は一般的な意味では善人と呼んで差し支えない。そのような善人たちがまったく無自覚に、当事者にダメージを与え続けるのだ。
何気なく「男らしくない」という言葉を使う教師。「男同士」が付き合うことを揶揄する子どもたち。「オネエ」タレントを面白キャラとして扱うメディア。こうした登場人物たちは、無知やそれに起因する配慮のなさのために、無自覚な加害者になってしまっている。この映画はもちろん、よくできたフィクションにすぎない。だが、日本でLGBTやクィアといった性的少数者がおかれている状況の一面も表している。
この映画はクィア映画と呼べるが、その矛先は当事者ではなくマジョリティに向けられている。マジョリティが自らのマジョリティ性に安住し、無知であることは罪なのだ。
◆演劇:青年劇場の「農業シリーズ」:『老いらくの恋』(水村武)
(内容紹介)
青年劇場の『老いらくの恋』の紹介。
山下惣一原作、高橋正圀*49脚本「遺産らぷそでぃ*50」(1990年)、「菜の花らぷそでぃ*51」(2000年)、「結の風らぷそでぃ」(2009年)、「田畑家の行方*52」(2013年)に続く青年劇場「農業シリーズ」第5作目とのこと。
参考
青年劇場『老いらくの恋』、見ました。 | 倉倉のくらくら
2023年青年劇場レパートリー
「キネマの神様*53」から5年の時を経て書き下ろす高橋正圀氏待望の新作!
「遺産らぷそでぃ」以来の農業シリーズでは、農民作家・山下惣一氏*54の著作をもとに、時々の農政に振り回されてきた農家の苦悩を、家族や地域社会の共同体の中で描いてきました。今作は山下氏の遺作となった「農の明日へ*55」に想を得て、農の未来、ひいては私たちの生き方を問いかけます。
演出には幅広く演劇界で活躍する文学座の西川信廣氏を初めてお招きします。新たなアンサンブルにどうぞご期待ください!
*1:著書『イラク・湾岸戦争の子どもたち』(2002年、高文研)、『イラク 占領と核汚染』(2005年、高文研)、『沖縄戦「集団自決」を生きる』(2009年、高文研)、『福島第一原発風下の村』(2011年、扶桑社)、『沖縄戦・最後の証言』(2016年、新日本出版社)、『浪江町津島:風下の村の人びと』(2021年、新日本出版社)等
*2:先祖の墓や仏壇にお供えする重箱料理(カステラかまぼこ、紅白かまぼこ、揚げ豆腐、魚の天ぷら、田芋、昆布、ごぼう、こんにゃく、三枚肉など)のこと(お供え物の基本 | 沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語参照)
*4:参院議員。日本共産党政策副委員長(党常任幹部会委員兼務)
*6:名古屋大学教授。著書『学校づくりの概念・思想・戦略:教育における直接責任性原理の探究』(2022年、春風社)
*9:参院議員。日本共産党政策副委員長(党常任幹部会委員兼務)
*12:とはいえ前衛に寄稿する時点で、党員、後援会員と要ったコア支持者ではないにせよ、少なくとも「広義の支持者(共産党に一定の期待をしている)」であることは確かですが。
*13:「身を切る改革」と言いながら「身を切らされてる」のは維新以外(福祉切り捨てなど)、維新は「政党助成金山分け」などで何一つ身を切ってないから呆れます。
*15:小松氏は「維新の伸張」の理由について、1)維新の「身を切る改革」宣伝が「しがらみのない政治(利権打破)」であるかのように誤解されてること(実際には維新こそが大阪において万博、カジノなどで利権を追求している)、2)マスコミ(特に在阪マスコミ)がまともに維新批判しないこと、3)野党共闘について「野合」であるかのようなネガキャンを野党共闘側が十分打破できなかったこと、4)(3と関連して)衆院選敗北を契機に、泉立民が維新にすり寄って野党共闘を破壊したことで野党共闘について野合イメージが強まってしまったこと、5)泉立民が維新にすり寄ったことで国会に議席を持つ主要な政治勢力としては共産以外に維新批判派が存在しないこと(社民、れいわは批判派かもしれないが共産に比べ党勢が弱い上に、れいわについて言えば、懲罰を食らった山本太郎の無茶苦茶な行為などで世間的評価が低いこと)を上げている。3,4の観点からは「泉立民が野党共闘をきちんと再建する気がないならうかつに候補者調整できない、維新の『野合』批判が一定の説得力を持ってしまい、かえって維新を有利にしかねない」として志位氏が泉に「野党共闘の今後についてまともな釈明を求める(そして釈明がないなら独自路線を選択する)」のは当然と言えるでしょう。そして釈明を拒絶する泉立民には心底呆れます。
*16:日本共産党政治・外交委員会副責任者。著書『原発にしがみつく人びとの群れ』(2012年、新日本出版社)、『政党助成金に群がる政治家たち』(2015年、新日本出版社)
*17:カジノや万博による財政負担で大阪府、市財政が大きなダメージを受ける懸念が指摘されている。
*18:大阪教育大教授
*19:摂南大学教授。著書『自衛隊協力映画』(2013年、大月書店)
*20:「自衛隊の活動に感謝する」ということは「問題点を批判しない」と言うこととは理屈上は違いますが。
*21:これが酷くなると「維新の公務員叩きを支持、あるいは容認しながら、自分は公務員の待遇の悪さを理由に民間就職を目指す」という「ご都合主義の極み」になりますが、自衛隊を巡る状況はそこまで酷くないでしょう。「自衛官の待遇を良くしよう」という運動は「右派でも弱い(右派の軍拡主張は自衛官の待遇改善ではなく、武器の高性能化でしかない)」物の、「維新の公務員叩き」のような「自衛官は親方日の丸だから待遇をもっと悪くしよう」等という主張(自衛隊叩き)はあまり見られないからです。
*22:2013年にTBS『日曜劇場』で放送
*23:1931年の満州事変から1945年の終戦までの日中戦争のこと
*24:東京大空襲・戦災資料センター主任研究員。著書『東京大空襲』(2012年、新潮社)
*25:「公文書として利用することはなくなった」が歴史学上、重要な公文書(特定歴史公文書)については、歴史資料としての永年保存を前提に国立公文書館に管轄が移される(移管される)。
*29:1985年、みやま書房
*31:滋賀大名誉教授。著書『フランス労働法の研究』(1995年、文理閣)、『労働者代表制度と団結権保障』(2011年、信山社)、『職場のいじめと法規制』(2014年、日本評論社)、『職場のハラスメント』(2018年、中公新書)
*32:著書『戦略としての家族:近代日本の国民国家形成と女性』(1996年、新曜社)、『実践するフェミニズム』(2001年、岩波書店)、『ジェンダー家族を超えて:近現代の生/性の政治とフェミニズム』(2006年、新曜社)、『部長、その恋愛はセクハラです!』(2013年、集英社新書)、『ここからセクハラ! アウトがわからない男、もう我慢しない女』(2018年、集英社)等
*34:「ワクチン陰謀論」は論外ですが、「ワクチン副作用に寄る死亡」は重要な問題でしょう。ワクチンの効能ばかり強調するのも一面的でしょう。
*35:日本共産党経済・社会保障政策委員会副責任者(中央委員兼務)
*36:1970年2月25日、TBSを退職したディレクターが中心となって設立した日本で最初の独立系制作プロダクションである。設立の背景には、1967年10月にTBSのニュース番組『JNNニュースコープ』で放送されたベトナム戦争報道『ハノイ:田英夫の証言』を巡り、自民党の怒りを買った事から担当したスタッフが現場から外されたこと、更に翌1968年3月、いわゆるTBS成田事件による処分に対して、TBS闘争と呼ばれる労働争議があった。この流れのなかで報道部門の萩元晴彦と村木良彦、ドラマ部門の今野勉らディレクターが、1969年にTBSを退社。翌年のテレビマンユニオン設立に繋がった。製作番組としては『世界・ふしぎ発見!』(TBS)、『遠くへ行きたい』(読売テレビ)などがある(テレビマンユニオン - Wikipedia参照)。なお「テレビマンユニオン」は今も存在するわけですから、ジンネットの倒産はやはり高世仁の経営する会社(ジン・ネット)が倒産したのは、高世の経営手腕の低さと制作した番組の評価が低いということに尽きるだろうに - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)ということですね。
*37:『しかし… 福祉切り捨ての時代に』で取り上げた山内豊徳のこと
*38:1910~1979年。東宝で『社長シリーズ』(1956~1970年)、『若大将シリーズ』(1961~1971年)、『隠し砦の三悪人』(黒澤明監督、1958年)などの制作に関わる(藤本真澄 - Wikipedia参照)
*39:32歳で『藤本賞』とは「天才という人種のすごさ」には改めて絶句します。
*40:ドラえもんは1969年12月に小学館の学年誌(『よいこ』『幼稚園』『小学一年生』『小学二年生』『小学三年生』『小学四年生』1970年1月号)で連載開始
*44:2017年にTBSで放送
*46:1982年生まれ。TBSテレビに入社し2009年よりドラマ制作部に所属。その後、海外事業部に異動するが、ドラマ製作に関わり続けたいという考えからTBSを退社し、2020年から関西テレビに所属(佐野亜裕美 - Wikipedia参照)
*47:黒澤映画では夫(森雅之)、妻(京マチ子)、盗賊(三船敏郎)、是枝映画では母親(安藤サクラ)、息子(黒川想矢)、担任教師(永山瑛太)
*48:勿論、黒沢明監督映画『羅生門(原作は芥川龍之介の小説『藪の中』)』のことであり、芥川龍之介の小説『羅生門』のことではない。
*49:1943年生まれ。脚本作品としてNHK連続テレビ小説『まんさくの花』(1987年)、『はっさい先生』(1987年)、映画『釣りバカ日誌5』(1992年、山田洋次との共同脚本)、『釣りバカ日誌7』(1994年、山田洋次との共同脚本)等
*53:山田洋次監督の映画版(2021年公開、山田洋次脚本)ではなく、青年劇場の依頼による舞台版(2018年初演)
*54:1936~2022年。著書『土と日本人』(1986年、NHKブックス)、『村に吹く風』(1989年、新潮文庫)、『いま、米について。』(1991年、講談社文庫)、『食べものはみんな生きていた』(2004年、講談社)等