今日の産経ニュース(9/11、12分)(追記・修正あり)

■111日間無断欠勤の47歳教諭を懲戒免職 欠勤分の給与返還要求も
https://www.sankei.com/west/news/180912/wst1809120092-n1.html
 もちろんこうした行為をすれば懲戒免職は不可避でしょうが、ここまで酷いと精神的病を疑わざるを得ませんね。まあ何というか懲戒免職云々以前に周囲がなにかすべきだったのでしょうが、記事によれば当人が連絡を絶ってるようでなんともかんともです。


■【沖縄県知事選】13日告示 翁長雄志*1後継の玉城デニー*2先行 追う佐喜真淳氏*3
https://www.sankei.com/politics/news/180911/plt1809110026-n1.html
 事実ならば嬉しいですが、もちろん選挙は始まったばかりでもあり、いささかも油断はできません。
 そもそも「世論調査結果ではなく」、玉城、佐喜真両陣営を取材した上での「産経の判断」にすぎないので、世論調査結果が出るとまた別の結果が出るかもしれません。その点は割り引く必要がある。
 佐喜真陣営引き締めのためにこうした記事を書いてる可能性も当然あるし、以前は翁長氏に近い立場だった下地幹郎*4が佐喜真支持に公然と回ってるという面をあるしやはりいささかも油断はできないのでしょう。


■【国民民主党役員人事】幹部に岡田氏系起用 野党連携重視の布陣
https://www.sankei.com/politics/news/180911/plt1809110029-n1.html 
 最大野党の枝野*5立民がこうした話に消極的ですからねえ。何せ国民民主の野党連携というのは「立民は共産、社民、自由より私たち国民民主を優遇して、昔の仲間でしょ」なんて自分勝手な代物ですが「共産、社民、自由を下回る支持率で離党続出」が国民民主ですからねえ。
 「民主党元代表の岡田*6です」「元官房長官鳩山内閣)、元文科相(野田*7内閣)の平野です」「元総務相(鳩山*8、菅*9内閣)の原口です」といったところで「昔と違い」今や彼らにたいした政治力も人気もないでしょう。

*1:那覇市議、沖縄県議、那覇市長を経て沖縄県知事

*2:沖縄市議を経て衆院議員。自由党幹事長兼国会対策委員長

*3:宜野湾市議、沖縄県議を経て、前宜野湾市

*4:国民新党政調会長、幹事長、野田内閣防災等担当相などを経て維新の会政調会長

*5:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*6:鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長(菅代表時代)、野田内閣副総理・行革相、民主党代表代行(海江田代表時代)を経て民主党代表

*7:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を歴任

*8:新党さきがけ代表幹事、細川内閣官房副長官民主党幹事長(小沢代表時代)などを経て首相

*9:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相を経て首相

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(9/10分:高世仁の巻)&その他色々(追記・訂正あり)

■日本が「悠長」だったころ
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20181016

・江戸末期から明治初期にかけて日本に滞在した欧米人の観察をまとめたものだが、彼らが描く「社会全般にみなぎる悠長さ」はとても魅力的である。
渡辺京二は、このブスケの言い分が「いわゆる発展途上国の近代化の困難について歎く、今日の先進国テクノクラートの言い分」にそっくりで驚くという。
 「東南アジアの人は時間にルーズで困る」などと商社マンがよく飲み屋で優越感たっぷりに話しているが、150年前は、欧州の商人は日本人に「時間どおりに契約を実行させるのが難しい」と嘆いていたのである。

 つまりは近代化するためには「時間にルーズではだめ」なわけです。時間通りに鉄道や飛行機、バスが来ないようでは近代化できない。
 江戸時代の悠長さは「時間に対するルーズさ」にすぎません。そういうルーズなことが許されるのが「近代化してない社会」のわけです。もちろんそんな時代にはもはや戻れません。
 では近代化すれば「当然に悠長さが失われるのか」といえばそうではない。例えばフランスなんかは夏にバカンスがとれるわけです。
 日本とフランスなどヨーロッパの違いは何か。それは「労働強化がされてるかどうか」ですね。
 労働強化をしようとする政府や企業を批判する「メディアの力」「労組の力」「市民運動の力」「社民政党の力」が強いことがヨーロッパで「生活の余裕」を生み、そうでない日本は生活の余裕どころか、「過労死、過労自殺」を生んでるわけです。労働強化をどうやって防ぐかが日本の課題の訳ですね。


本庶佑さん*1が子宮頸がんワクチンを推奨
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20181013
 前も別記事で書きましたが「国によって推奨されてない」が禁止もされていません。
 つまり「推奨されてないため保険適用はなく全額自己負担だが受けようと思えば受けられる」わけです。推奨されてないことによる問題点は
1)推奨されてないのでワクチン接種について知る人が少ない
2)推奨されてないので保険適用がない
ことだけです。
 かつワクチン接種すれば「子宮頸がんの罹患率は大幅に下がります」が「罹患の可能性ゼロ」にはならない。ワクチン接種しても、子宮頸がん検診自体は必要です。
 本庶氏の立場がわからないので、彼についてはコメントしませんが、そういうこと触れないで「国はワクチン接種を推奨せよ」としか言わない高世って「なんだかなあ」と思いますね。
 「ワクチン接種自体ができない」「ワクチン接種すれば後は無問題」という誤解を高世は助長していないか。

 地下鉄の改札をサイクリストが自転車ごと通っていた。自転車を引いてそのまま車内に乗り込んでくる。これもいい。

 ちなみにググったら

https://ssl.tokyometro.jp/support/faq_answer?lang=ja&faqno=OpenFAQ-000385
東京メトロ

 自転車を車内に持ち込むことはできますか?

 手回り品の制限以内になるように、自転車を解体・折りたたんで専用の袋に収納していただき、他のお客様のご迷惑にならないよう十分ご配慮ください。
※専用の袋に収納していても解体・折りたたんでいない場合や、解体・折りたたんでいても専用の袋に収納されていない場合は、持ち込みいただけません

http://qa.city.yokohama.lg.jp/search-detail/2340/
横浜市営地下鉄
■質問
 市営地下鉄に自転車を持ち込む際のルールを教えて下さい。
■回答
 市営地下鉄において、持ち込みが可能な自転車は、専用の袋に収納したもので、長さ2メートル以内、3辺の和が250センチメートル以内、重さ30キログラム*2以内であれば、手回り品として無料でお持ち込みいただけます。
 ただし、混雑時など、他のお客様のご迷惑になると職員が判断した場合は、持ち込みをご遠慮いただく場合があります。

だそうです。かなり厄介ですが「分解したり折りたたんだりした上で専用の収納袋にしまえば」持込自体はできるわけです(東京メトロ横浜市営地下鉄だけ紹介しますが他の鉄道もほとんど、同様の扱いのようです)。
 なお、小生もサイクリストではないので、そんなに詳しくないですが、いわゆるスポーツ自転車は、工具を使って比較的簡単に分解して小型化できるし、小型化した自転車を持ち運ぶための専用の袋もサイクルショップで購入できるわけです。スポーツ自転車の中には分解しなくても折りたたんで小型化できるもんもあったかと思います。このあたりはサイクリストならもっと詳しいでしょうが。
 高世の触れたこの件について、ググって見つけた以下の記事も紹介しておきます。

■Cycling in the World 〜日本と世界の自転車事情『イギリスにおける「輪行」事情』
http://cyclingworld.blog.fc2.com/blog-entry-59.html
 イギリスも日本同様「原則として折りたたんだり分解したりしないと自転車を持ち込めない(ただしあまり混雑しない路線や混雑しない時間帯では、折りたたんだり分解したりすることなく、そのまま持ち込むこともできるのでその点は日本と違い、韓国と同じ)」ようです。
 なお、「折りたたんだり分解したりした自転車」について、日本と一つ違うところがあってそれは「邪魔にならない限り袋に入れる必要がない」ということだそうです。
 なお、このhttp://cyclingworld.blog.fc2.com/blog-entry-59.htmlの中で紹介されていますが、疋田智氏(TBSテレビプロデューサー)が

・『自転車通勤で行こう』(1999年、WAVE出版)
・『自転車生活の愉しみ』(2001年、東京書籍→後に、2007年、朝日文庫
・『快適自転車ライフ』(2002年、岩波アクティブ新書)
・『自転車ツーキニスト』(2003年、光文社知恵の森文庫)
   『自転車通勤で行こう』(1999年、WAVE出版)を大幅に加筆訂正し文庫化したもの。
・『大人の自転車ライフ』(2005年、光文社知恵の森文庫)
   『快適自転車ライフ』(2002年、岩波アクティブ新書)を大幅に加筆訂正し、改題した上で文庫化したもの。
・『それでも自転車に乗り続ける7つの理由』(2007年、朝日新聞社
・『疋田智ロードバイクで歴史旅』(2008年、耷出版社)
・『いますぐ使えるクロスバイク図解マニュアル:街乗り・通勤・ツーリングの実践ノウハウ!』(2008年、大泉書店
・『自転車の安全鉄則』(2008年、朝日新書
・『自転車会議!』(勝間和代*3谷垣禎一*4片山右京*5今中大介*6と共著、2009年、PHP研究所
・『ものぐさ自転車の悦楽:折りたたみ自転車で始める新しき日々』(2010年、マガジンハウス)
・『自転車ツーキニストの作法』(2010年、ソフトバンク新書)
・『自転車 困った時の即効お助けマニュアル』(2011年、成美堂出版)
・『だって、自転車しかないじゃない』(2013年、朝日文庫
・『電動アシスト自転車を使いつくす本』(2016年、東京書籍)

と多数の自転車関係の著書を出していますね(小生は一冊も読んだことがないですが)。

■韓国の自転車事情(2017年9月)二階宏之*7、から一部引用
■はじめに
 15年前に韓国に滞在していた時には韓国(ソウル)で自転車に乗っている姿をほとんど目にすることはなかった。今回韓国に来て、街中でヘルメットをかぶって自転車に乗る人や、地下鉄駅入り口やバス停近くに停車しているシェアサイクル自転車など、以前にはあまり見かけなかった光景を目の当たりにした。もともと韓国では、坂が多いとか、労働者の乗り物だとか、バスが発達しているとかの理由で自転車を交通手段として積極的に利用する人はいなかった。現在も、自転車といえばスポーツや趣味で使用するものだという考えが一般的である。一方で、政府の環境面からの自転車推進政策の推進により国民の自転車に対する意識の変化が少しずつ見えている。今回はここ数年の韓国における自転車に関する政策や取り組み、自転車に関する生活環境の変化について報告する。
■1. 自転車保有と利用状況
 交通手段分担率を2010年の人口住宅総調査から見てみると、自転車は全国レベルでもソウル市でも1.5%であり、ほとんど交通手段として利用されていない。最も多いのが乗用車であり、さらに、通勤に絞ってみると全国で42.6%、ソウル市でも26%を占める(表4)。また、主要国の自転車交通手段負担率を調査した結果では、オランダや北欧の国々、日本、中国、インド、ベトナムなど負担率が高いのに比べ、韓国やアメリカは低くなっている(表5)。
 このように他の国々に比べると韓国ではまだ自転車が交通手段としては定着しておらず、趣味やスポーツを目的として多く利用されているのが現状である。韓国では(中略)週末の地下鉄内でたまに自転車用のウェアを着込み、ヘルメットを装着して自転車を担いでいる人を見かける。近郊の自転車専用道路まで電車で移動してサイクリングを楽しむ人たちである。ソウルの電車では自転車の持ち込みが可能である。地下鉄では平日は折り畳み式に限定されるが週末になると一般自転車も持ち込み可能となり、先頭か一番後ろの車両の空いたスペースに自転車を搭載する。地下鉄外の電車では平日も一般自転車の持ち込みは可能となっている。
■おわりに
 以上見てきたとおり、(中略)自転車を利用する環境は15年前に滞在していた時と比べて見違えるほどに変化し向上している。数値だけ見ると自転車保有世帯は増加しており、自転車が生活空間に浸透してきていることは間違いない。
 しかし、自転車がそこまで日常生活に溶け込んでいるかと言えばそうともいえない。日本のように移動手段としての自転車がまだ定着していないため、自転車がなくても十分に生活ができるのである。ソウルでは地下鉄網が充実していることに加え、バスの交通ネットワークが目を疑うくらいに発達している。
 一方、趣味で自転車を愛好する人口は今後も増加していくと思われる。自転車一式を揃えるだけの初期投資は必要になるが、自転車を楽しめる環境が揃っていて、健康にも環境にもよいとなれば、健康志向や環境志向に関心のある人たちは自転車を生活の楽しみとして取り入れていくかもしれない。

 この記事を信じれば韓国においても「原則として折りたたんだり分解したりしないと自転車を持ち込めない(ただしあまり混雑しない路線や混雑しない時間帯では、折りたたんだり分解したりすることなく、そのまま持ち込むこともできるのでその点は日本と違う)」ということのようです。

https://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110914/222639/
日経ビジネス『なぜ自転車のまま地下鉄に乗れないのか:身近な「足」を考える』(2011年9月15日)伊東乾*8、から一部引用
 長らく不思議に思っていたまま、書かずにいたことをお話しましょう。
 私たちは自転車に乗ることがありますよね。郊外の駅前などには、通勤通学の自転車が山のように置いてあったりもします。
 でも、どうして「自転車に乗ったまま」電車や地下鉄に乗れないのでしょう。
 「バカなことを言うな。満員電車で混み合っているのに、どうやって自転車まで電車に乗せようというんだ!」などとお叱りを受けそうですが、そこをあえて考えてみたいのです。
■自転車のまま乗れるドイツの地下鉄
 例えばドイツであれば、遠距離電車はもちろん、市外電車、都心部の地下鉄まで、乗れる形で自転車を持ったまま、普通に車両に乗っています。今回はそれを少しご紹介してみましょう。
 自転車で電車や地下鉄に乗ろうという人は、自分の乗車券以外に自転車用のチケットを買う必要があります。逆にいうと、チケットさえ買えば、原則的に自転車に乗ったまま列車に乗ることができるわけです。
 ベルリンの地下鉄で言えば、乗客の最短距離の料金が150円くらい、中距離だと250円くらいで、日本だと関西都市圏の地下鉄料金に近い感じです。これに加え、あと160円ほどの自転車用チケットを買えば、普通に乗り降りすることができます。自転車の定期というものも存在します。
 駅に入り、自転車を小脇に抱え上げ、そのままエスカレーターに乗ってホームまで上がってゆく…、なんて風景は、日常ごく普通に見かけるものです。
 無論、いつでもどこでも乗れるというわけではなく「この車両は自転車禁止」などの表示が出ていますので、それに従わなければなりません。また自転車乗りのほうにも自主的なマナーが徹底しており、迷惑になりそうな(ボーガス注:混雑した)車両に無理に積み込む、というようなことはまず見かけません。このあたりは、個人主義が徹底しているということなのでしょうか。
 「自転車を引いたまま電車」は、日本人的には微妙かもしれません。しかし、列車内での「車」というものの扱いが、一元的に考えられているんですね。つまり「乳母車」「車椅子」と「自転車」が、同じくくりになっていることが多いのです。
■「車内車両エリア」という考え方
 実際、車内の特定のエリアは“平土間”で広くなっていたり、いすを壁に折りたたむことができるようになっていたりして、こうした「車内車両」が安全に「乗車」できるよう、環境が整えられています。
 通勤通学で自転車を使う人は、乗る場所をあらかじめ決めていたりもします。欧州の電車は日本の通勤ラッシュのようにすし詰めになることはあまり多くはありません。
 見ず知らずの人と身体がぎゅうぎゅうに接触する、というような乗車率を見かけることは少ない。列車というものの社会的なあり方が少し違うのかとも思います。けれど、それなりに混雑することはあります。
 そんな時、足の踏み場がない程度に人間で混んでいる車両内に、1台か2台の自転車が共存するということは別段珍しくありません。自転車乗りも極端に恐縮したりしない。乳母車や車椅子とほとんど同じ感覚と言ってよさそうな感じですね。
■社会システムの違いを含め考える
 全く同じようには、日本で適用できないとは思うのですが、それでも「自転車を引いたまま列車」は、一定以上優れた面があると思うのです。
 例えばベルリンで、そこそこ遠くの寄り合いに出かけるとします。
 そんな時、自転車を引いて家を出て、そのまま電車に乗り、降りた駅から先も、歩けば10分、20分かかる距離、バスに乗っても良いけれど、そこを自転車を漕いで行くと、なかなか爽快なものです。時間もお金も節約できます。


■韓国テレビは美女でいっぱい
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20181011
 いやいや日本のテレビだって「美女でいっぱい」でしょうよ。


■リテラ『政権忖度? 沖縄知事選の詳報をテレビが一斉スルー! 『ひるおび!』では立川志らく辺野古反対を「妨害」よばわり』
https://lite-ra.com/2018/10/post-4288.html
 高世も嘆いていますが「一部良識派を除いて」日本のテレビ局も本当にどうしようもなく劣化していますね。


■日刊イオ『排外主義あおるフジテレビの入管PR番組』
https://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/7adcb3e2040350239af6f116f539b6ce
■バズフィード『フジテレビ「タイキョの瞬間」に批判殺到 入管行政の「闇」には触れず:入管の収容施設では、自殺者も出ている』
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/immi-moj3
 以前、入管の問題については
■新刊紹介:「前衛」8月号
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20180718/5421309876
■「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(7/26分:高世仁の巻)&北朝鮮最新ニュースその他色々(追記・訂正あり)
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20180726/5064208022
で前衛記事*9や高世ブログ記事*10の紹介という形で簡単に触れましたが、まあ、入管の収容行政は現在極めて反人権的なわけです。それについては今や高世(テレビ番組の下請け会社社長)のようなマスコミ関係者ですらかなり認識してる。
 にもかかわらずフジテレビのようなふざけた番組をつくれば非難されるのは当然でしょう。すでに別のマスコミ(毎日新聞産経新聞東京新聞西日本新聞)が指摘してる問題に触れずに入管の宣伝美化番組をつくるなど論外でしょう。


■免疫療法の見分け方
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20181005

「まさか!」と笑ったものの、だんだん心配になってきた。きょうは、拉致被害者横田めぐみさんの誕生日なのだ。そんな日に金正恩の平和賞受賞発表など冗談ではない。

 金大中氏が受賞したときも金正日氏は受賞しなかったので「仮に文在寅氏が受賞するとしても」それはないだろうと思っていましたけどね。なお、高世も後で指摘していますが受賞したのは「コンゴで戦時性暴力撲滅に取り組む医師」と「ISの戦時性暴力を非難するイラクの女性活動家」だそうです。
 別記事で書いたようにオバマ佐藤栄作に受賞させるくらいなら文大統領に受賞させるべきだと思いますが。
 まあ、ここは「文在寅氏は受賞しなくても有名だけど、今回受賞したメンツは世間的には無名だから。無名人のアピールがされてよかったと思おう」「今回受賞理由の『軍組織の性暴力』って、慰安婦問題とか米軍沖縄基地問題(米兵のレイプ)とかにも広い意味では関係あるから、そういう意味で『翁長氏(沖縄問題)や吉見義明氏、マイク・ホンダ氏(慰安婦問題)などにも与えられた賞だ』とも理解できるんじゃないか?」などと善意(?)に理解することにします。
 なお、キャンプデービッド合意では「独裁者のサダト(エジプト大統領)」「ディル・ヤシーン事件(ベギンが若いころに起こったユダヤ極右によるパレスチナ人虐殺事件。ベギンが幹部を務めたユダヤ極右組織イルグンの犯行とされる)の共犯の疑いがある極右政治家ベギン(イスラエル首相)」がそうしたマイナス面が受賞の妨げにならず「和平を評価されて受賞した(ただしこの和平はアラブ側には評価されず、サダトも暗殺されますが)」のに、金正日氏が受賞しなかったことには俺的には「金正日氏が受賞すべきだった」とまでは言わないものの「筋が通らないもの」を感じています。
 それはともかく高世的には「金正恩とのダブル首相ではなく、文在寅氏の単独受賞ならいいのか」「金大中氏の受賞をどう評価するのか」「金大中氏や文在寅氏の太陽政策をどう評価するのか」聞きたいところです。多分全部否定的なんでしょうねえ。巣くう会とつるむような男ですから。

 金正恩体制がむしろ延命しそうな気配なのと、北朝鮮に対する日本の交渉力が大きく減退していることで、「解決」は遠のいていると見る。

 おいおいですね。
 延命したら何か悪いのか。少なくとも拉致解決という意味では「延命しないと困ります」。いつ政権が崩壊するかわからないなんて状況では、拉致被害者の生命の安全は保証できないでしょう。そんな状況で日朝交渉が成立するとも思えない。
 「交渉力が減退」て、そもそも南北首脳会談を実現させた金大中文在寅*11のような「交渉能力があるかどうか以前に」交渉しようとした日本の政治家なんていたのか。「訪朝した金丸*12自民党副総裁、小泉*13元首相」を除いてそんな人は「首相在任中、訪朝を計画していたらしい福田*14元首相」以外誰もいないでしょう。大体、5年も政権を担当してるのに拉致問題で何の外交成果もあげてない、あげる気もないのが安倍*15でしょうよ。
 いやそもそも巣くう会と一緒になって言いがかりつけて日朝交渉を妨害してきたのが高世じゃないのか。
 なお、「交渉を成功させる」には日本から「北朝鮮への何らかのお土産」が必要でしょう。
 金丸訪朝、小泉訪朝の時は「国交正常化時の経済支援約束」でした。カーター訪朝による核合意にせよ、南北首脳会談(金大中盧武鉉文在寅)にせよ、トランプ、金正恩米朝首脳会談にせよ、ワームビア君の解放にせよ、その他、何にせよ「表に出てるか、裏に隠されてるか」はともかくすべて何らかのお土産があったとみるべきでしょう。
 これは「いいとか悪いとか」「好きとか嫌いとか」ではなく「動かしようがない事実」です。
 例えば「翁長氏(当時、沖縄県知事)は膵臓がんで余命幾ばくもない(翁長氏の膵臓がん発表直後、死去前)」「安倍・自民総裁三選は残念ながら間違いない(投票前の選挙情勢)」「一帯一路やAIIBは概ね成功してる」「当分プーチン政権は続くし、ポストプーチンも野党ではなくメドベージェフ首相など彼の腹心だろう」などが「翁長氏、安倍自民、中国やロシアをどう評価するのかと関係なく」動かしようがない事実であるのと同じです。
 「動かしようがない事実」は嫌でも「そういう事実があるのだ」と認めないといけない。その上で「その事実(例えばAIIBの成功、安倍・自民党総裁三選)をやむを得ないものとして受け入れるか(場合によっては素晴らしいこととしてむしろ評価することもあり得る)」「そんな事実は受け入れられない、変更すべき事実だとして否定するか(例えばAIIBへの日本不参加を続ける、安倍の首相早期退任を目指して政治活動する)」どっちかでしかありません。
 「北朝鮮にお土産なんか出したくない」として否定するならそれもいいでしょう。それは一つの価値観です。間違っているとは言わない。しかしそれだったら「拉致解決」はあきらめるしかない。
 つまり「拉致解決を最優先にするなら」、お土産を出さないという選択は明らかに間違っています。
 「食事制限も運動もしたくないがダイエットしたい」「勉強したくないが東大に行きたい」「野球の練習したくないが甲子園に行きたい」「靖国参拝したいが中国、韓国と仲良くやっていきたい(安倍)」「北朝鮮の体制保証したくないが非核化してほしい(歴代米国政権)」のようなうまい(?)話はどこにもありません。
 しかし特定失踪者なんて明らかなガセネタに加担する高世のような野郎が「インチキがん治療に気をつけてください」ですか。「黙れ、カス野郎」と怒鳴りつけたくなります。

 ついで、「免疫療法(広義)」のなかでも「受けてはいけない免疫療法」だが、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之さん*16は、その見分け方を三つあげる。

 蓮池透氏の苦言を無視し続け、ついに家族会から追放した家族会がいい例ですがやっかいなのはインチキ療法にはまるような人間の多くは、そもそもこんなもんは読まないし読んでも多分無視します。
 人間は「俺も含めて」聖人君子ではない、凡人は大なり小なりそうですが、特に「インチキ療法にはまる人」「巣くう会言いなりの家族会」のような連中は「見たいものしか眼に入らず、聞きたいことしか耳に入らない」傾向が強いわけです。

1.保険がきかない自由診療であること

 保険がきかないからといって一概にだめとも言えないでしょう。しかし保険がきかないと言うことは「日本政府がその医学的有効性を現時点では認めてない」ということであり、「患者の負担がやたらバカ高くなる」ということでもあります。当然ながら避けた方が無難です。
 なお、高世がリンクしている記事に書いてありますが、本庶氏が開発に関わったオプジーボも残念ながら実は万能の薬ではありません。特定のがんにしか効かない。「卵巣がんにはオプジーボは効き目がないのに、インチキな医者から投与されてバカ高い金額を請求された(オプジーボ自体は適正に使えば保険対象だが卵巣がんには効き目がないので当然保険対象外)」なんてとんでもない話があるそうです。
 またオプジーボにも「放射線治療や従来の抗がん剤治療」のように「リウマチなどの副作用」があるそうです。
 リンク先の記事は「オプジーボが素晴らしい薬であること、本庶氏の研究がすごいことは事実だがマスコミは『効くがんの種類が限られていること』、副作用などオプジーボの問題点にも触れてほしい。オプジーボは万能の薬ではない」とマスコミを批判しています。


■がんの代替医療に注意
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20181004
 前も書きましたが「代替医療を信じて通常医療を忌避する」に等しい愚行が「外務省を敵視して巣くう会べったりの家族会」であり、そんな家族会を何一つ批判できない高世ほどインチキな野郎もいないでしょう。


■退職に追い込まれたNHK記者
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20181002
 まあ過去にも「ニュースセンター9時・三木武夫*17元首相インタビュー封印事件(ロッキード事件について田中角栄*18を批判する三木インタビューの放送が自民党田中派の圧力で中止された)」「島桂次会長の失脚劇」などNHKに政治介入があったことは、川崎泰資『NHKと政治』(2000年、朝日文庫)などが批判するところです。何も安倍以前に政治介入がなかったわけではない。とはいえ過去と比べても安倍の行為は無法と言うべきでしょう。

 NHKの報道が異常になっていることをNHK記者自身が暴露した。
 森本学園への国有地売却問題でスクープを連発したNHK大阪の相沢冬樹記者(55)が、8月末に退職し、大阪の地元紙『大阪日日新聞』に移籍した。移籍先の新聞で、森友事件の本質と移籍の思いを語っている。(《相沢記者が語る「森友事件の本質」と「移籍の思い」》http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/180928/20180928087.html
(中略)
 財務省の背任事件に対する大阪地検特捜部の捜査がヤマ場を迎えていた5月、突然、大阪の報道部から考査部(番組を放送後に講評する部署)へ異動を命じられた。相沢記者は退職を決意する。
(中略)
 相沢氏が『大阪日日新聞』の吉岡社主に初めて会ったとき、社主はこう言ったという。
 「こういう形で言論を封殺する不条理をわしは許せない。有為な人材をこんなことで埋もれさせてはならない。うちの会社はどこにもしがらみがないし、どこに遠慮もない。相沢さん、あんたには自由に取材して真実をどしどし書いてもらいたい。あんたはうちで面倒みる」。
 NHK報道の酷い姿とは対照的に、この地方紙の社主の気構えに感動する。こういう勇気ある人々もいるのだ。
 先月25日、テレビ東京が、森友問題で自殺した近畿財務局の親族と財務局のOBら6人に単独取材して報じた。
(中略)
 テレ東に続く形で、少しづつまた森友問題の報道が出ており、きょうのTBSニュース23で、自殺した職員の父親のインタビューを放送した。
 報道人の気概に期待したい。

 高世もこういうまともなことだけ書いてれば俺も批判しないんですよねえ。拉致問題での高世の態度なんか「蓮池透氏の言論を封殺する家族会、巣くう会の不条理容認」ですからね。高世が非難するNHKの態度と似たり寄ったりです。
 

玉城デニー氏当選をスルーするテレビ
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20181001

・新聞は「辺野古反対 玉城氏当選」(朝日の朝刊)と一面トップで報じているのに、テレビのニュースではほとんど取り上げていないのだ。
 きょうのNHKの『ニュース7』が、沖縄県知事選の結果を完全スルー。民放の朝のワイドショーをザッピングしても、台風の影響、貴乃花親方問題、樹木希林告別式、平尾昌晃遺産騒動、富田林署から逃走した樋田容疑者逮捕などで沖縄県知事選が出てこない。夜はさすがに報ステなどで多少扱ったが、本庶佑氏のノーベル賞受賞、錦織圭大坂なおみのテニスの試合結果が入って、報道量はとても少ない。
・きょう打合せで行った民放某局の報道番組プロデューサーに、「最近の報道がおかしいのは忖度ですか」と単刀直入に聞くと、「忖度というより上からの指示です」という。政権から一方的な報道だと非難される材料を与えないよう、テレビ局幹部は細心の注意を払うようになっているというのだ。
・もし、そうだとしたら、これは報道機関として末期的ではないか。

 高世同様、呆れて二の句が継げませんね。こんなことをしてれば「娯楽メディア」としてはともかくテレビは「報道機関」としてはまともに評価されなくなるでしょう。


■翁長氏のパトリオティズム
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20180927

 沖縄県知事選は最終盤で「接戦」と報じられている。ネットで情報を漁ると、佐喜真氏*19がリードしているように見えるが、ここは翁長氏*20の遺志をつぐ玉城氏にふんばってもらいたい。

 確かに接戦報道であり、いささかも油断できませんが小生がググった限りでは、マスコミ各社の世論調査によれば
1)おそらく深夜でないと勝敗が確定しない大接戦(少なくともいわゆる開票即当確はあり得ない)であり
2)態度未定回答もいるが
3)若干、デニー氏がリード
つう報道なんですけどね。もちろんあくまでも「若干のリード」ですし、態度未定回答もいるので油断は禁物です。投票日に沖縄を直撃する台風の影響(投票率が下がる?)もわかりません。
 デニー陣営もいささかも油断してないでしょうが、高世の佐喜真リードってのは何情報なんでしょうか?
 なお、ネット情報によればこの佐喜真氏、単に保守系ではなく「あの日本会議とズブズブ」だそうです。事実ならば自公もずいぶんとひどい候補を立てたもんです。

【追記】
 幸いにもデニー氏が当選しました。当選しただけでもうれしいのですが実はもう一つ「野党支持者にとってうれしいこと、与党にとって悲しいこと」「俺に限らずほとんどの人間にとっておそらく予想外だろうこと(でも与野党の選挙のプロ*21は『陣営の活動の低下(与党)、勝敗の逆転(野党)などを恐れて』口にしないだけでもしかして予想してた?)」があります。
 上で俺は「デニー氏が勝つと思うが」

・おそらく深夜でないと勝敗が確定しない大接戦(少なくともいわゆる開票即当確はあり得ない)

で「いささかも油断できない(デニー陣営も油断してないだろうが)」と書きました。何せ最近の沖縄首長選で必ずしも野党は勝てていませんので「勝つ場合でも僅差だろう」と予想しました(大差で勝ってほしいのはもちろんですが)。
 何せ「沖縄のウヨ方面(さすがに自民じゃない)から出ている」玉城圧勝情報について野党側が「デニーが圧勝だから寝ててもいい、を引き出すための与党サイドの謀略情報」「デニーは優勢だがそこまで楽な選挙じゃない」と批判していた事実も確かありました。
 ところが

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20180930
 まさか8時ジャストのゼロ打ちとは想像してなかったので出遅れた。油断した。
 沖縄県知事選で玉城デニーの当選確実が報じられた。8時のゼロ打ちだから大差がついたと思われる。

https://igajin.blog.so-net.ne.jp/2018-09-30
 午後8時の投票が締め切られた直後に当選の報が飛び込んできました。事前投票の事前調査や今日の投票の出口調査などによる速報だったと思います。
 こんなに早く、嬉しいニュースが飛び込んでくるとは思いませんでした。それだけ、玉城デニーさんの優勢がはっきりしていたということでしょう。
 最終的な票差や各地での得票状況はまだ分かりませんが、デニーさんは全県くまなく得票し、圧勝したのではないでしょうか。

だそうです。さすがに「ダブルスコアや10万票以上の差ではない*22」ものの、「8時の投票終了直後に当確が打てる程度の大差」、8万票程度のかなりの大差がついたようです(玉城氏約40万票、佐喜真氏約32万票)。「うれしい話ですが」俺の予想が完全に外れたわけです。
 なお、投票率、政治情勢など様々な要素があるので単純比較できませんが
■日刊スポーツ『玉城デニー氏の得票が沖縄県知事選の最多を更新』
https://www.nikkansports.com/general/news/201810010000020.htmlだそうです。

【追記終わり】

 翁長は第二次安倍内閣発足後に、大きなショックを受けた出来事があったと語っている。それはサンフランシスコ講和条約が発効した4月28日を日本の独立記念日として祝う式典が開かれたことだった。もちろん沖縄は日本の独立と引きかえにアメリカの施政下に置かれ続け、本土復帰は20年後のことである。
 翁長は、小泉内閣あたりから本土の保守政治家にハートがなくなってきたと語った。

 そういえば保守派も含む大規模な県民抗議集会をもたらした「沖縄集団自決・教科書検定」問題は、確か「第一次安倍政権下」のことでしたね。であるならば、「沖縄集団自決・教科書検定問題(第一次安倍政権)」「サンフランシスコ条約締結記念式典(第二次安倍政権)」で翁長氏を憤激させた「安倍こそが翁長県政誕生の最大の功労者」という皮肉なことになるのかもしれません。その翁長氏にとって、「安倍の明治150年」は「琉球処分をなんだと思ってるのか。明治には栄光しかないのか!」とさらに怒りを強める話だったでしょう。
 彼にとっては大河ドラマ西郷どん」なども素直には見られないのではないか。西郷にせよ大久保にせよ、薩摩藩士時代も明治新政府時代も「沖縄を虐げる立場だった」からです。
 なお、「沖縄集団自決・教科書検定」問題については

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-08-10/2018081003_01_1.html
 転機となったのが、旧日本軍による集団自決の強制を否定した教科書検定問題でした。県民は怒り、2007年9月、保守も革新も一丸になった県民大会が開かれ、翁長氏は反対運動の先頭に立ちました。
 この時、「県民は自らの尊厳と誇りを自覚し、自分たちの足で歩きたい、自分たちで決定したいと考えるようになった」と翁長氏は指摘しています(著書『戦う民意』*23)。

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-778766.html
 自民党と距離を置き始めたきっかけは2007年の教科書検定問題だった。高校歴史教科書で沖縄の「集団自決」(強制集団死)の「日本軍に強いられた」などの文言を削除・修正する検定意見が出た時、検定意見撤回を求める県民大会の実行委員会に加わった。「ウチナーの先祖があれほどつらい目に遭った歴史の事実が無かったことにされるのか」と憤った。

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/305393
 翁長さんは元々、保守政治家だった。それが政府に抗(あらが)うようになったきっかけは何だったのか。ここでは三つのことを記しておく。一つは2007年の教科書検定の際に、沖縄戦のさなか日本軍から強制された住民の「集団自決(強制集団死)」の記述が削除されたことへの強い怒りがあった。これはご本人が語っていたことだ。「日本政府はこういうことまでやるのか」と。さらに、2013年4月28日、政府が鳴り物入りで開催した「主権回復の日」の祝賀式典。沖縄にとってはこの日はサンフランシスコ講和条約締結によって日本から切り離されアメリカ軍政下に入った「屈辱の日」である。それを単純にことほぐ本土政府の浅薄さと非情さ。そして同じ年にオスプレイ配備反対、普天間基地県内移設反対の「建白書」を携えて上京しデモ行進をした際に、銀座で遭遇したヘイトの言葉。「売国奴」「日本から出ていけ」「中国のスパイ」などという暴言を翁長さんは直接浴びせられた。そうした動きと並行して、辺野古新基地工事の強硬な進め方に、翁長さんは沖縄に対する本土政府およびそれを支持する本土国民の、沖縄に対する無関心、本能的な蔑(さげす)み、いじめのような差別意識を体感したのではないか。沖縄人としての健全な郷土愛=沖縄ナショナリズムが強靱(きょうじん)なものとなったのだろう。それが「イデオロギーよりアイデンティティー」という言葉に結実した。
 現在の政権は、翁長知事が就任早々上京した際も面会しようとしなかった。何と幼稚な振る舞いだ。国政選挙で辺野古反対の民意が示されるや、その投開票日の翌朝に工事を再開させるようなことを何度もやってきた。こうした彼らがやってきたことを考えると、よくも葬儀に顔を出せたものだと僕は思う。

なんて記事が見つかりました。

参考
赤旗
■「集団自決」の教科書検定沖縄戦の歴史を否定、撤回要求 座間味村議会が意見書
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-05-30/2007053004_05_0.html
■歴史歪曲やめよ 9万人署名、沖縄戦「集団自決」の軍関与削除、教科書検定問題 文科省に要請・集会
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-06-16/2007061603_02_0.html
■沖縄 島ぐるみ11万人、「集団自決」検定撤回を、軍関与削除に抗議、教科書問題 県民大会
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-09-30/2007093001_01_0.html
■主張『沖縄県民大会:「集団自決」検定を撤回せよ』
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-10-01/2007100102_01_0.html
■強制された「集団自決」、沖縄の真実を教科書に、検定撤回求め 文科省に要請
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-12-26/2007122615_01_0.html

 はたして我々本土の人間は、復帰の前も後も、沖縄人を同胞として見てきたのか。

 こうした沖縄の思いを象徴する人物の一人が、TBSドラマ『生きろ:戦場に残した伝言』で取り上げられた「最後の沖縄県知事・島田叡」「最後の沖縄県警本部長・荒井退造」でしょう。
 もちろん彼らには限界があった。彼らは政府・軍中央の「沖縄捨て石」作戦それ自体は阻止できませんでした。
 彼らの生き様にせよ「沖縄への愛」ではなく単に「公僕精神」でしょう。彼らは沖縄赴任を命じられたから、沖縄に着任し、そこで全力を尽くし殉職した。沖縄でなく、他の場所でも彼らは同じことをしたでしょう。
 しかし事情はともかく、本土政府が沖縄を見捨てる中、彼らは「沖縄で殉職した本土人」だったわけです。評価が高くなるのも当然とは言えるでしょう。


■節気はもう秋分
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20180923

 大坂なおみ選手、東レ・パンパシフィック・オープン決勝で敗れて準優勝。

 格上の試合である全米オープンで優勝した選手が、格下の試合で準優勝とは奇妙な話ですが、まあ、決勝の相手のプリスコバ*24は「元・世界ランク1位」だそうだから仕方ないんでしょう。なぜかは知りませんが大阪が優勝した全米にはプリスコバは出場しなかったようです。
 あるいは、 
1)全米での優勝も圧倒的な勝利ではなく、いつ敗北してもおかしくない試合もあった、
2)全米に比べて東レの調子が悪かった
3「突然の大坂フィーバー」での「取材疲れ」
といったこともあったのか。 
 つまりは彼女も「全盛期のグラフのような絶対女王」的な力はない、まだまだということでしょう。

 先日、彼女の国籍の話をしたが、最近は国籍が問題になる選手が次々に出てきた。
 きのうサーフィンのワールドゲームズ(WG)の最終日、個人で2位になった五十嵐カノア選手。
 また、スポーツクライミング東京五輪メダル確実と言われる17歳の白石阿島(あしま)選手。二人ともアメリカとの重国籍。スポーツ選手としての国籍をどこにするかで日米の駆け引きがさかんになっているという。国際結婚や海外移住が進む中で、こうしたケースが増えてくる。

 これについては小生も以前
■新刊紹介:「歴史評論」3月号(その3:最近のハーフのスポーツ選手について:追記あり
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20180219/5210277509
という記事を書いたので手前味噌ですが紹介しておきます。


■ロケンローだった樹木希林
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20180921

日本民間放送連盟(民放連)は20日、理事会を開き、憲法改正の際に賛否などを呼びかけるCMについて、放送時間の長さなどの量的な規制はしないことを決めた。資金力がある側のCMが大量に流れると公平性が保てない恐れがあるとして、野党などから放送局に自主規制を求める声が上がり、民放連の対応に注目が集まっていた。
 民放連の大久保好男会長(日本テレビ社長)が同日の定例会見で明らかにした。自主規制をしない理由について民放連は、「国民投票運動は原則自由であり、規制は必要最小限とするのが法の原則。仮に、扇情的な広告放送が行われたとしても、基本的に言論の自由市場で淘汰すべきもの」との考え方を示した。》(朝日新聞
 言論の自由市場で淘汰、なんてアダム・スミスみたいなことを言っているが、実際には、お金のある側、つまり安倍首相率いる改憲勢力が無制限にCMを垂れ流して世論を誘導できることになる。総裁選の日というタイミングで決定、発表というのも気になる。私自身は、現在の日米地位協定をそのままにしての9条改正には反対だが、問題は護憲・改憲いずれがよいかではなく、公共の電波を政治宣伝の道具にしてよいかということだ。テレビの存在意義が問われると思うが、テレビ局にいる人々はどう考えているのか。

 まあそれ以前に選挙の際に「自民党の政治CMがばんばん流されてる現状」を問題にすべきでしょうね。自民CMがどれほど効果があるかはともかく明らかにあれは野党に不利ですから。
 かつ「どれほど政治CMのスポンサー効果があるかどうか」はともかく「そういう政治CMを引き受けていて政府批判ができるのか、スポンサータブー効果が発生しないか」つう問題もある。
 しかも
赤旗『税金で政党CM、自民・民主とも 100億円超』
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-06-02/2007060215_01_0.html
が指摘するように、一方で「政府広報という形での自民の宣伝」もあるわけですからね。
 それにしても

 私自身は、現在の日米地位協定をそのままにしての9条改正には反対

て高世って「米軍に従属しない形でなら改憲してもいい」と思ってるんですかね。だとしたらその理由は何なのか。俺は「今の保守派、自民党改憲論は集団的自衛権行使が『最大の肝』なので米軍に従属する形のものでしかあり得ない(高世の希望するような改憲はあり得ない)」「ただし平和主義の観点から仮に日米安保が廃棄されても、改憲すべきでない(高世の希望するような改憲が可能だとしてもすべきではない)」と思ってますけどねえ。護憲派はそういう人が多いんじゃないか。


■何かになれなくても生きる意味がある
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20180919

 自民党総裁選最終盤、民放のニュース番組で一斉に安倍氏と石破氏の討論が行われたが、どの番組でも安倍首相はひどかった。
 TBSでは、キャスターに「利害関係者と頻繁にゴルフをするのは好ましくないのでは?」と尋ねられたのに対して、
安倍首相「ゴルフに偏見を持っておられると思います。ゴルフはオリンピックの種目にもなっていますから」とムチャクチャな答え。
 内田樹氏がこんなツイートをしていた。
《安倍石破のテレビ討論がTLを賑わしています。横からアシストしてくれる人がいない、原稿がないという状況だと支離滅裂なことを言い出す人物がわが国の総理大臣であるという痛ましい現実を満天下にさらしたことはやはり「テレビの功績」と言うべきでしょう。》

 思いつくことを箇条書きしてみます。
・やはり「今の自民党と日本社会は異常」というべきでしょう。三選されなくても「再選」「安倍政権5年」の段階で十分異常ですが「今日(9/20)予想される安部三選」でさらに異常が続くわけです。
 一日も早く安倍を下ろさないといけないと思いますが、「モリカケ発覚でこれ」とは「田中金脈事件当時のクリーン三木総裁」「リクルート事件当時のクリーン海部総裁」とあまりにも状況が違いすぎて何をどうしたらいいのか、絶望感がありますね。
 まあ、石破がどれだけ善戦するか、そして今後、石破がどう安倍に対決していくか、そして今後、野党、市民運動など安倍批判者がどう安倍に立ち向かっていくかということですが。
・詭弁ではなく本心から「俺は間違ってこと言ってない、キャスターはゴルフに偏見がある」と安倍が思っていたとしたら「バカ」ですが、さすがにそうじゃないでしょうね。
 ちなみに「過去のノーパンしゃぶしゃぶ汚職」などの反省から、国家公務員の利害関係者とのゴルフは現在「ゴルフ代が割り勘でも原則禁止」という非常に厳しい措置が取られています。
 まあ、安倍の場合「割り勘ではなくすべてゴルフ代は相手持ち」の疑いがありますが、安倍は「国家公務員の利害関係者とのゴルフ禁止規定との整合性はどうなってるんですか?。政治家ならいいんですか?」と聞かれたらどうこたえるのか。まあ、安倍だとその場しのぎに「割り勘なら、国家公務員もゴルフ許可にしたいと思います」といって後で関係者が「いきなりそんなことを言われても困る」と頭を抱えることになりかねせんが。
 安倍は「何を言ったらいいかわからなくなると『とにかく何か反論しなくちゃいけない』とその場を取り繕うための無茶苦茶な詭弁に走る」傾向があり、「にもかかわらず」、当人ですら「俺は今詭弁をはいてる」と自覚してる。自覚してるからこそ石破との討論を逃げるわけです。
 ただその安倍ですら「反論が思い浮かばないと」、先日のプーチン発言のように「その場で反論できない」わけです。まあテレビキャスターと違い、プーチンには「安倍が思い付きの詭弁を言いづらい」「ある種のすごみ」があるんでしょう。
 よかれあしかれ「たたき上げで大統領に成り上がり」「プーチン政権を10年以上続け」「シリア介入やクリミア併合では欧米と対立してでも自己の主張を追及した」プーチンはそれだけの能力もすごみもあるでしょう。安倍とは全然違う。この辺りは市民運動出身の文在寅大統領はもちろん、習近平氏とて同じでしょう。安倍に近いのは金正恩じゃないか。ただその金正恩ですら、「見てくれのいいところだけしか表に出ないとはいえ」安倍よりまともに見えますが。
 習近平氏は副首相、全人代副委員長を歴任した「習仲勲」の息子という二世政治家で恵まれた立場です。
 とはいえ父・仲勲は「毛沢東・党主席」「劉少奇国家主席」「周恩来首相」「トウ小平・国家中央軍事委員会主席」ほどのビッグネームではありません。毛、劉、周、トウの子どもたちが皆、習近平氏レベルの要職についてるわけでもない。
 周の義理の息子である李鵬氏はそうした子どもたちの中では大出世したほうで「首相や全人代委員長の要職に就きながらも」ついには国家主席、党総書記という最高指導者にはなれませんでした。
 習近平氏も「福州市党委員会書記」「福建省長」「浙江省党委員会書記」と地方回りも経験しています。つまり二世政治家とは言え安倍に比べたら、習近平氏はずっとたたき上げのわけです。
・安倍が石破との討論をできる限り逃げ続けたことがこれでよくわかります。
・もちろん国内政治限定でも怖いですが、外交がこわいですね。海外首脳は完全に安倍にあきれ、見下してるでしょう。その極端なケースが先日のプーチン発言でしょう。
福田官房長官(当時)退任後の官房長官が安倍官房副長官(当時)ではなく「細田*25官房副長官(当時)」であったことも、「小泉訪朝後、安倍が拉致を政治利用して成り上がろうとし、それに小泉氏が幹事長、官房長官任命で応じるまでは」、安倍よりもむしろ福田官房長官、谷垣財務相(当時)が小泉氏によって重用されていたことを考えれば、小泉氏も本心では安倍のことなど全く評価していなかったのでしょう。安倍が拉致を政治利用して成り上がらなければ、おそらく「ポスト小泉は福田首相か谷垣首相」だったでしょう。
 実際、ポスト小泉氏を示す言葉として「もはや死語ですが」当時、「麻垣康三(麻生*26、谷垣、福田、安倍)」という言葉もあったわけです。このうち、安倍は「拉致の政治利用による成り上がり」がなければ、首相の目はなかったでしょう。
 まさに『拉致問題で歪む日本の民主主義』(2006年に出版された高嶋伸欣琉球大名誉教授の著書名)です。
・そういう意味では「すべてを家族会や巣くう会のせいにはできません」が安倍を首相にしてしまったことについては、「安倍を持ち上げた」救う会、家族会の罪は重い。しかも「蓮池透氏などと違い」モリカケ発覚後の今もいまだに安倍批判をろくにしないのだからどうしようもありません。
 しかも安倍にそれほど媚びたところでもちろん拉致解決の見込みはない。そもそも安倍に解決の意思があるかすら疑わしいですが。
 それにしてもいい加減高世も「安倍氏を持ち上げたことは、今思えば問題であり、遅くても森友・加計疑惑発覚後は安倍批判を救う会や家族会はするべきだ」「『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三』という蓮池氏の主張は全く正しく、氏を除名した家族会は間違っていると思う」といったらどうなんですかねえ。
 所詮「保身から」高世は言えないのでしょうが。それ言ったら高世が「金儲けのため」に築いてきた横田奥さんとの人脈がすべてぱあになりますからね。
・しかし「小泉訪朝がなければ」安倍の出世も、石破の出世もなかっただろうと思うと複雑な気がします(それだけが彼らの現状を決めたわけではありませんが)。
 安倍については既に指摘しましたが、石破も「出世のスタートは小泉政権防衛庁長官」です。そして小泉氏がなぜ石破を閣僚にしたかといえば「当時、拉致議連会長だった石破を取り込むことで拉致議連小泉政権批判を弱めようとしたから」です。
 ただしこの小泉氏の目論見は「閣僚にしてもらった石破が小泉政権の批判をしなくなる」という効果はあったものの、石破本人は拉致議連から離れ、かつ、拉致議連が石破を裏切り者扱いしたため、拉致議連にとって「幹部議員が一人抜けてダメージ」ではあるものの、小泉氏が期待した「拉致議連自体が小泉政権批判を弱める」ということにはなりませんでした。 

「一連のテレビ討論によって、党員票は変化するでしょう」と解説した番組があったが、党員票はすでに郵送した人が多く、あまり影響しないだろう。討論が遅すぎた。

 「討論が遅いから影響しない」ならまだいいんですけどね。今の自民だと総裁選告示直後に討論会でも「世話になってるうちの選挙区の先生が二階派所属で安倍支持だから」「とにかく現総裁を支持すればいいんだ」「勝ち組に乗ればいいんだ」という「誰が総裁であろうとも現総裁支持という空気が蔓延してる」状況ではないのかと危惧しますね。
【追記】
 石破*27の党員票獲得が全体の45%なので、当初予想されたよりは大分得票しています。「議員のほとんどが安倍支持」という状況ではかなりの健闘でしょう。
 「安倍が討論から逃げなかったら」「石原*28や岸田*29ら非主流派が石破支持に回っていたら」、『勝てないとしても』もっと石破は善戦したでしょうねえ。安倍側も「自分への支持が盤石ではないこと」に改めて愕然としたんじゃないか。

 私はまだ観ていないのだが『あん』という映画で、樹木希林が(ボーガス注:語る)こういうシーンがあるとテレビで紹介されていた。
 「私たちはこの世を見るために、聞くために生まれてきた。だとすれば、何かになれなくても、私たちは、私たちには、生きる意味があるのよ」
 ドリアン助川の原作にあるのか、河瀬直美の脚本によるのか分からないが、苦労して生きたハンセン病の女性、徳江を演じた樹木希林の口から発せられたこの言葉がよかった。
 これは、先日紹介した渡辺京二の言葉に通じる。
 「人間は、この全宇宙、全自然存在、そういうものを含めて、その美しさ、あるいはその崇高さというものに感動する。人間がいなけりゃ、美しく咲いてる花も誰も美しいと見るものがいないじゃないか。だから自然が自分自身を認識して感動するために、人間を創り出したんだ。
 そう思ったら、この世に存在意義がない人間なんか一人もいないわけ。(略)ごく平凡な人間として一生を終わって、それで生まれてきたかいは十分にあるわけです。」
 そして私の師である岡野守也はこの考え方をさらに深めて、こう言っている。
「ところで、人間の心がしているいちばん価値あることは何だろう? 認識することだろうか? いや、それよりも、美しいものやすばらしいものに驚き、感動している時がいちばん価値あることをしていると言えるのではないか?」と思うようになりました。」
「人間は、宇宙が『そうか!私は宇宙だったんだ!』と自己確認・自覚するために、宇宙自身の内部に創造したものなのかもしれません。」
「『心をもった存在・人間は、宇宙の自己感動器官である』と言っていい、と私は思うのですが、いかがでしょうか?」

 まあ、前も書きましたが「ばかばかしい」ですね。高世や渡辺京二*30岡野守也*31がそう思うのは彼らの勝手です(小説、劇映画において「登場人物の言葉=作者の考え」では必ずしもないので、ドリアン助川や河瀬監督についてはひとまず無視します)。しかし俺はまったく共感できません。
 共感できない理由を箇条書きしていきます。
・まず、当たり前ですが、人間は「宇宙の自己感動機関」として生まれてきたわけではない。
・「人間がいなけりゃ、美しく咲いてる花も誰も美しいと見るものがいないじゃないか」て、別にクマやキツネだって美しいと感じる能力くらいあるんじゃないか。まあ、そもそも花は「自分のために咲いている」のであって人間に美しいと思ってもらうために咲いてるわけではありませんが。
・「平凡な人生」であっても「何かになれなくても」生まれてきた意味はあるでしょう。でもそれは「感動がどうこう」ではなく、ノーベル賞学者やアカデミー賞監督、五輪メダリストのような歴史に残る人生でなくても「平凡な人生」でも仕事やボランティアなど様々な形で社会貢献はできるとかそういう意味でしょう。
・まあ、そもそも「生きることそれ自体に意味がある」とはなかなか人は思えません。
 そこでは「勉強や仕事」「趣味(芸術やスポーツ)」、「俗にいう飲む、打つ、買う(飲酒、ギャンブル、買春)」「ボランティア活動」「家庭」「恋人や友人知人」など何か「生きる意義がない」と生きづらいわけです。
 黒沢映画「生きる」の主人公なんかわかりやすい例です。彼は「自分は今まで生きてきて何の意味があったのか」という思いから公園づくりにまい進するわけです。
 もちろん「公園づくりでなくたって」なんだっていい。ただ人間はああした生きがいがないと生きづらい。「俗にいう飲む、打つ、買う(飲酒、ギャンブル、買春)」のようなどんなにくだらないものであっても生きがいがないと生きづらい。
 ここでいう「生きづらい」とは必ずしも「自殺」ということではなく「生きててつらい」「精神を病んでうつ病」とかそういったことも含めています。
 そして生きる意義というのは映画「生きる」の主人公の生きがい「公園づくり」のように「自分以外の誰も見つけてくれない」し「自然に生まれてこない」。自分で見つけ出すしかないわけです。
 ただ「生きる」の主人公が「ガンで余命いくばくもない」と知ってから「俺の生きがいって何だったんだろう。仕事もただの(悪い意味での)お役所仕事だったんじゃないか」と思うように健康だとなかなかそういうことに思いがいたりませんが。
 もちろん「生きる」がヒットしたのは「脚本、俳優の演技などが優れているから」ですが、その前提には、多くの人間が「主人公に共感したから」でしょう。主人公に共感しない映画というのはヒットしにくい。
 いやもちろん「復讐するは我にあり」の主人公(殺人鬼で死刑囚)のような共感できない主人公もいくらでもいますし、それでもヒットすることはありますが。
 我々は「生きがいがないと生きづらい」ですが、正直、「生きる」の主人公のように「ガンで余命いくばくもない」と知ったとき「俺の人生に悔いはないといえるだけのことが何かあるだろうか」と思う程度にしか毎日を生きてない人間が多いわけです。小生なんか恥ずかしながら明らかにそうですし。
・俺的に「人間の心がしているいちばん価値あることは何だろう」といったらそれはやはり「何かに向けて努力する(結果的に失敗し挫折することもありますが)」「不正を告発する」などの「意識的な行為」ですね。
 「感動する」つうのはそういう意味では俺的には「価値は低い」です。
 もちろん「鈍感な人間」は「感動しづらい」し、そういう意味では「感動するためには自分の感覚を日ごろから磨くことも重要」です。とはいえ「感動」とは基本的に無意識の行為です。
 かつ「ピカソの絵を見て感動する」などの「芸術に感動」は芸術的センスがないと難しいでしょうが「桜を見て美しいと思う」「オードリー・ヘプバーンを見て美人だと感動」なんてのはほとんどの人間が「努力などせずにやってる事」です。
 これに対し「何かに向けて努力する」などの意識的行為はその過程で「つらいけど頑張ろう」「これで失敗したということは別の方法に変えたほうがいいのか」「もう自分はすべてやり切った。金メダルはついに取れなかったがこれが限界だ(例:浅田真央)」などという「悩みや葛藤、奮起奮闘」といった「感動的(?)な心の動き」がある。
 単に何かに感動するだけなら「無意味ではない」ものの、意味は乏しいでしょう。まあ、例は何でもいいのですが、例えば「冤罪事件について書かれた本を読む、映画を見る、そして無罪を勝ち取るために奮闘した弁護士たちに感動する」だけでは意味が乏しい。そこで「どうすれば冤罪がなくなるのか」と考えて、そのために活動することで「ワンランク上の高度な精神活動」になるわけです。
 結局なんで「感動することが素晴らしい」と高世らが言うと言えば「感動することが簡単だから」でしょう。「ピカソの絵に感動」のような特殊なケースはともかく「桜を見て感動のような、一般的な感動」なら努力する必要がない。
 「食事制限しなくても運動しなくてもダイエットできる」なみの「耳に心地よい」与太話ということでしょうね。


【追記】
週刊朝日前川喜平が若者に助言「『目的意識』という強迫観念は捨てるべき」』
https://dot.asahi.com/wa/2018090500014.html?page=1

文部科学省事務次官を務めた前川喜平氏が、読者からの質問に答える新連載「“針路”相談室」。今回は「やりたいことが見つからない」という大学4年生からの相談です。
Q:
 将来の夢を描けません。自分のやりたいことがはっきりしている友達を見ると、とても焦ります。そして私はなぜ自分のやりたいことがないのかと自己嫌悪にも陥ります。親には、大学に入るとき「やりたいことを見つけなさい」と言われましたが、4年生になった今も、やりたいことが見つかりません。そもそも、仕事は、やりたいことをやるべきなのか、それとも仕事内容にそこまで興味がなくても、給料など条件面で選ぶべきなのかも、悩んでいます。どうすればよいのでしょうか。(東京都・22歳・女性・大学生)
A:
 その気持ち、よくわかりますよ。僕も、やりたいことが見つからなくて、結局、大学には6年いて、ぶらぶらしていたんです。将来の目的がつかめない期間は、仏像を見て歩いたり、サークルでテニスに興じたりしていました。
 そのころの僕は、ずっと遊んで暮らせたらなあと思っていた。夏目漱石の小説にもある“高等遊民”になりたいと思っていたんです。
 でも、そうは問屋が卸さない。自分で飯を食っていかなきゃいけないから、何をやろうかと考えました。
 僕が在籍していた東大法学部というのは、多くの人が国家公務員か弁護士を目指していました。僕は法律の勉強が全く面白いと思えなかったから、周囲の影響もあって、自然と国家公務員の道を考えるようになった。どの省庁がいいかと考えたとき、お金や物を扱うよりも、人と関わる仕事がしたいと思いました。それに、大学時代にサークルでテニスを一緒にしていた女の子が学校の先生になって、とても楽しそうな姿を見たのも、少なからず影響しているかもしれない(笑)。だから実は、文部省(当時)には、強烈な使命感があって入ったというわけではないんです。
 それでも今、振り返って思うのは、やりがい・楽しさといったものは、仕事をする中で見つかる場合が多くあるということです。どこか組織に入ってみて、やりたくないことを経験する中で、おのずとやりたいことが明確になってくることもある。
 現に僕も、やりたくないなあと思いながらやらされる仕事のほうが断然多かった。楽しいと思える仕事は五つの中に一つあるかないか。組織と自分との違和感というのは、仕事を始めた初日からずっと持っていました。でも、そのおかげで今、本当に自分がやりたいことというのがはっきりしてきたと思います。僕の場合、それが夜間中学や不登校の子どもの支援だったりするわけですが。
 とにかく「目的意識を持たないといけない」という強迫観念は、今すぐ捨てたほうがいい。目的が見つからなければ、「比較的これならやれそうだ」というものを見つけて、とりあえずでもやってみる。合わなければ、やめたらいい。今の世の中、一つの組織や仕事にしがみつく必要なんてないですから。
 ぼーっと過ごしていて、全然いいんですよ。まずは、本を読んだり、映画や芝居を見たり……何でもいいですが、そのときに自分が感じた「ちょっと気になるもの」が何か、意識してみるといいかもしれません。そうしているうちに、ぼんやりとした意思のようなものが、自分の中にできてくる。

 高世のだぼら記事より前川氏の記事の方がましな気がします。結局、人間というのは生きがいがないといきづらい。前川氏の場合、それはたとえば「夜間中学の支援」だったと。ただ、そうした生きがいは「それは急いで探さなくてもいいんじゃないか(前川)」つうことですね。


■「やってるふり」だけの安倍首相
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20180915

 これはないでしょう。22回もトップ会談をしてきたプーチン*32に、いきなり「領土問題を棚上げして平和条約を年内に結ぶ」などと提案され、(ボーガス注:何をしていいかわからない上に精神的動揺をごまかすために虚勢をはったつもりか、その場で抗議せず)にやにや笑っているだけとは。この平和条約締結を巡るプーチン大統領の発言に対し、日本政府はロシア側に抗議や真意の確認は「しない」のだという。
 トランプにも(ボーガス注:報復関税を食らったのに尻尾をふり、ここまでこけにされても)プーチンにも尻尾を振り、ゴルフやって握手しているだけではないか。一体どこが「外交の安倍」なのか。

 正直プーチンにここまでこけにされる無能男に拉致なんか解決できないとなぜ横田奥さんら家族会が思わないのか理解不能です。
プーチンにはこけにされても金正恩相手ならなんとかなる」と思ってるなら馬鹿げています。
 なお、安倍の外交失策といえばほかにも「歴史認識問題で中韓との関係悪化」「当初、一帯一路から距離を置く態度をとりながら結局、他国よりも遅れて参加表明」などがあげられるでしょう。

 さらに、安倍首相は「拉致問題を解決できるのは安倍政権だけだと私が言ったことはありません。これはご家族の皆さんが、そういう発言をされた方がおられることは承知をしておりますが」と自民党総裁選立候補者討論会で発言。以前、安倍政権で拉致問題を解決すると言った言葉を投げ捨てた。

 そもそも安倍に拉致を解決する気があるか怪しいことは以前から蓮池透氏が著書『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(2015年、講談社)などで指摘してきたことです。
 また、蓮池氏は安倍だけでなく「救う会改憲など右翼的野望に我々家族会を政治利用しているだけではないか」と救う会批判もしてきました。その結果、救う会のいいなり団体に落ちぶれた家族会から不当にも除名されます。
 高世が拉致問題で安倍批判するのは結構です。しかしそれならば、高世は「蓮池氏の救う会批判をどう思うのか」「そんな蓮池氏を家族会から除名した横田奥さんたちをどう思うのか」語るべきでしょう。拉致の件は安倍一人を批判してすむ話ではありません。まあどうせ「卑怯者でゲス」の高世に救う会批判なんかできないでしょうが。そして家族会もここまでこけにされても安倍万歳なんでしょう。心底呆れます。

拉致問題だけでなく、シリアで拘束されている安田純平さん*33の救出についてもまったく進展が見られず、具体的な動きをしていないのではと疑わざるをえない。

 やれやれですね。確かにこの件で安倍は批判されて当然でしょう。
 しかし「俺が安田を救う」と放言したあげく、結局何もできず、今や安田氏を完全に見捨ててる常岡浩介*34を一時高世が「常岡さんの行動に期待する」と大絶賛していたことは高世的には今どう総括されてるのか。その総括なしに安田問題で安倍批判とは高世は恥知らずにもほどがあります。
 「やってるふりだけ」つうなら「拉致問題救う会」「安田問題の常岡浩介」も全く同じ「やってるふりだけ」の無責任ではないのか。そしてそんな無責任連中を褒め称えた責任を高世はどうとるつもりなのか。せめて「救う会や常岡のような無責任連中をたたえたことは私の不徳だ。深くお詫びします」など反省の弁を述べたらどうなのか?。まあ無責任な高世は何もしないのでしょうが。

 呼びかけ人には、前川喜平氏(前文部科学省事務次官*35もいる。

 前川氏で「夜間学校(退官後の前川氏のライフワークの一つ)でもネタに一本番組でも作りたい」のか、前川氏にこびへつらう高世です。しかしそれだったら、前川氏の「朝鮮学校無償化除外批判」について「除外賛成派」として「前川氏はこの件では間違ってる」とか何か言ったらどうなのか。高世の卑怯者ぶりには心底呆れます。
 なお、前川氏以外の呼びかけ人は以下の通りです。

・青井未帆*36学習院大学法科大学院教授)
浅倉むつ子*37早稲田大学大学院法務研究科教授)
池田香代子(ドイツ文学者・翻訳家)
・右崎正博(獨協大学名誉教授)
・上西充子(法政大学教授)
・上脇博之*38神戸学院大学法学部教授)
・阪口徳雄(弁護士)
・澤藤統一郎*39(弁護士)
寺脇研*40京都造形芸術大学教授 元文部官僚)
・中野晃一*41上智大学教授)
・濱田邦夫(元最高裁判事 弁護士)
・浜田桂子(絵本作家、画家)
・堀尾輝久*42東京大学名誉教授)
山口二郎*43(法政大学教授)
・横湯園子*44(元中央大学教授)


■シリアで今世紀「最悪の人道的惨事」か
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20180913
 誤って消してしまったので、10/16に書き直してますが、この高世記事から1ヶ月たっても、予想されたアサド軍のイドリブ侵攻はありません。もちろん「絶対に侵攻しない」という話ではない。
 予想される国際的非難(特に欧米)を前に、ことを穏便に済まそうと「反体制派が降伏するなら侵攻しない」というアサド政権。一方で「アサドと激突して負けることを恐れる反体制派」ということで、反体制派を支援するトルコ、サウジなどやアサドを支援するロシア、イランなどの思惑もあって、「奇妙な平和が続いている」わけです。

*1:2018年ノーベル医学・生理学賞受賞。元京都大学医学部長。京都大学特別教授。

*2:つまりはほとんどのスポーツ自転車は分解すれば、この大きさになるし、市販の収納袋もこの大きさだということです。

*3:経営コンサルタント?。2012年9月の自民党総裁選挙では、共同経営者(?)の上念司とともに「2012年・安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」の発起人(http://test2.unitedscene.jp/abe/menber.html参照)の一人を務めた(ウィキペディア勝間和代』参照)。

*4:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)を歴任。2016年7月16日午前、趣味のサイクリング中に転倒し、頸髄損傷により入院。幹事長の職務続行が困難になったため辞任。後任幹事長に二階俊博・総務会長(当時)が就任した。以後、療養に努めていたが、2017年10月の第48回衆議院議員総選挙には立候補せず、政界引退を表明(ウィキペディア谷垣禎一』参照)。

*5:F1ドライバー。最近では自転車関連の事業を手がけており、2012年には自転車ロードレースチーム「チーム右京」を設立、監督を務めている(ウィキペディア片山右京』参照)。

*6:元自転車ロードレース選手。大学卒業後、シマノに入社。シマノではスポーツ自転車のテストライダーをしていたと自著『ツールへの道』(2000年)で回想している。シマノの社員としてツール・ド・北海道総合優勝(1990年・1991年・1993年)を始めとする国内の自転車レースタイトルを次々と獲得したあと、1994年、31歳の時に渡欧。ヨーロッパではシマノからの出向扱いでイタリアの名門プロチーム「チーム・ポルティ」に所属し、アシスト選手として活動。渡欧初年度は日欧のレベルの差に苦しみながらもエースのジャンニ・ブーニョやジャモリディネ・アブドジャパロフのアシストとしてボトル運びなどに従事。1996年にはアシスト選手ではあるが、ツール・ド・フランスに出表。日本のメディアからは「日本人初のツール・ド・フランス出場」として騒がれた。1997年のジャパンカップ終了後に選手を引退し帰国。シマノを退社して翌1998年に自転車専門商社である株式会社インターマックスを設立。それまでのキャリアで培った人脈と経験を生かして海外の自転車用品を輸入している他、自転車雑誌への寄稿、イベントなどの参加を通し、スポーツ自転車の普及・啓蒙に尽くしている。自転車ロードレース中継で解説を務めることも多い。2012年からは片山右京が新たに「チーム右京」として自転車ロードレースチームを興した際に招聘され、同チームのテクニカルアドバイザーに就任した(ウィキペディア今中大介』参照)。

*7:著書『朝鮮半島における南北経済協力』(編著、2008年、アジア経済研究所)

*8:作家。2006年、東京大学理学部物理学科・同大学院時代の同級生である地下鉄サリン事件実行犯、豊田亨被告周辺を取材し、マインドコントロールの問題を追った『さよなら、サイレント・ネイビー』(集英社、後に2010年、集英社文庫)で開高健ノンフィクション賞を受賞。著書『日本にノーベル賞が来る理由』(2008年、朝日新書)、『ニッポンの岐路・裁判員制度』(2009年、洋泉社新書y)、『指揮者の仕事術』(2011年、光文社新書)など(ウィキペディア「伊東乾」参照)

*9:前衛記事は紙の印刷物しかありませんが赤旗記事としては■入管、医療環境ただせ、衆院法務委 藤野氏 人権無視の処遇追及(https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-05-10/2018051015_02_1.html)、■根拠ない長期収容やめよ、入管センター、藤野氏対策求める(https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-05-18/2018051804_02_1.html)、■入管施設、長期収容など改善を、茨城・牛久、市民有志が署名を提出(https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-05-29/2018052905_01_1.html)があります。また他にも■毎日新聞『川口のクルド人:第5部/2:あるインド人の自殺 収容者に大きな衝撃/埼玉』(https://mainichi.jp/articles/20180627/ddl/k11/040/103000c)、■産経『大阪弁護士会が大村入国管理センターに勧告、収容中のベトナム人男性に仮放免許可を』(https://www.sankei.com/west/news/180629/wst1806290016-n1.html)、■東京新聞【特報】牛久入管で相次ぐ自殺未遂 クルド人男性「頼った日本で自由奪われた」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2018070102000168.html)、■西日本新聞・あなたの特命取材班『「死にたいほど苦しい」外国人、長期収容の実態、入国管理局、就労拡大の陰で、インド人男性自殺の「悲劇」も』(https://www.nishinippon.co.jp/nnp/anatoku/article/425062/)なんて記事もあります。

*10:■牛久の「東日本入国管理センター」で見たこと(http://d.hatena.ne.jp/takase22/20180726)、■牛久の「東日本入国管理センター」で見たこと2(http://d.hatena.ne.jp/takase22/20180801

*11:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*12:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)を歴任

*13:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*14:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*15:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*16:著書『「抗がん剤は効かない」の罪』(2014年、毎日新聞社)、『医療否定本の嘘』(2015年、扶桑社)など

*17:片山内閣逓信相、鳩山内閣運輸相、岸内閣科学技術庁長官(経済企画庁長官兼務)、池田内閣科学技術庁長官、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相

*18:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相

*19:宜野湾市議、沖縄県議、宜野湾市長を歴任

*20:那覇市議、沖縄県議、那覇市長を経て沖縄県知事

*21:いわゆる選挙参謀という奴です。

*22:その意味では沖縄のウヨがばらまいていた「玉城大勝予想」は「ダブルスコア」だの「10万票差」だの書いていたそうなのでデマではあったわけです。

*23:2015年、KADOKAWA

*24:2016年の全米オープン女子シングルスで準優勝

*25:小泉内閣官房長官自民党幹事長(麻生総裁時代)、総務会長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*26:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二〜四次安倍内閣副総理・財務相

*27:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*28:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*29:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て、現在、自民党政調会長

*30:著書『北一輝』(2007年、ちくま学芸文庫)、『逝きし世の面影』(2008年、平凡社ライブラリー)、『維新の夢』(2011年、ちくま学芸文庫)、『神風連とその時代』、『日本近世の起源』(以上、2011年、洋泉社新書y)、『ドストエフスキイの政治思想』(2012年、洋泉社新書y)、『近代の呪い』(2013年、平凡社新書)、『無名の人生』(2014年、文春新書)、『私のロシア文学』(2016年、文春学藝ライブラリー)、『幻影の明治』(2018年、平凡社ライブラリー)など

*31:著書『自我と無我』 (2000年、PHP新書)、『いやな気分の整理学』(2008年、NHK生活人新書)など

*32:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*33:著書『ルポ 戦場出稼ぎ労働者』(2010年、集英社新書)など

*34:著書『ロシア 語られない戦争:チェチェンゲリラ従軍記』(2011年、アスキー新書)、『イスラム国とは何か』(2015年、旬報社

*35:著書『これからの日本、これからの教育』(寺脇研氏との共著、2017年、ちくま新書)、『面従腹背』(2018年、毎日新聞出版)、『前川喜平「官」を語る』(2018年、宝島社)、『前川喜平 教育のなかのマイノリティを語る:高校中退・夜間中学・外国につながる子ども・LGBT・沖縄の歴史教育』(共著、2018年、明石書店

*36:著書『憲法を守るのは誰か』(2013年、幻冬舎ルネッサンス新書)、『国家安全保障基本法批判』(2014年、岩波ブックレット)、『憲法と政治』(2016年、岩波新書

*37:著書『均等法の新世界』(1999年、有斐閣選書)、『労働とジェンダー法律学』(2000年、有斐閣)、『雇用差別禁止法制の展望』(2016年、有斐閣

*38:著書『政党助成法の憲法問題』(1999年、日本評論社)、『政党国家論と国民代表論の憲法問題』(2005年、日本評論社)、『財界主権国家・ニッポン:買収政治の構図に迫る』、『誰も言わない政党助成金の闇』(以上、2014年、日本機関誌出版センター)、『告発!政治とカネ』(2015年、かもがわ出版)、『追及! 安倍自民党・内閣と小池都知事の「政治とカネ」疑惑』(2016年、日本機関誌出版センター)、『内閣官房長官の裏金:機密費の扉をこじ開けた4183日の闘い』(2018年、日本機関誌出版センター)、『ここまできた小選挙区制の弊害:アベ「独裁」政権誕生の元凶を廃止しよう!』(2018年、あけび書房)など

*39:著書『「日の丸・君が代」を強制してはならない:都教委通達違憲判決の意義』(2006年、岩波ブックレット

*40:著書『韓国映画ベスト100』(2007年、朝日新書)、『ロマンポルノの時代』(2012年、光文社新書)、『文部科学省』(2013年、中公新書ラクレ)、『国家の教育支配がすすむ』(2017年、青灯社)、『危ない「道徳教科書」』(2018年、宝島社)など

*41:著書『戦後日本の国家保守主義:内務・自治官僚の軌跡』(2013年、岩波書店)、『右傾化する日本政治』(2015年、岩波新書)、『私物化される国家:支配と服従の日本政治』(2018年、角川新書)など

*42:著書『人権としての教育』(1991年、岩波同時代ライブラリー)、『現代教育の思想と構造』(1992年、岩波同時代ライブラリー)、『現代社会と教育』(1997年、岩波新書)、『いま、教育基本法を読む』(2002年、岩波書店)、『教育に強制はなじまない:君が代斉唱予防裁判における法廷証言』(2006年、大月書店)など

*43:著書『若者のための政治マニュアル』(2008年、講談社現代新書)、『政治のしくみがわかる本』(2009年、岩波ジュニア新書)、『政権交代とは何だったのか』(2012年、岩波新書)、『いまを生きるための政治学』(2013年、岩波現代全書)など

*44:著書『教育臨床心理学』(2002年、東京大学出版会)、『ひきこもりからの出発:あるカウンセリングの記録』(2006年、岩波書店)など

今日の産経ニュース(9/9、10分)ほか(追記・修正あり)

朝日新聞『名護市議選、与野党が同数に 普天間移設めぐり緊張続く』
https://digital.asahi.com/articles/ASL9B009VL99TIPE018.html?rm=380
 ここからわかるのは「政治情勢が極めて微妙」ということですね。基地賛成派、反対派共に一方が一方を圧倒するような状況にない。
 そして自民・公明も野党側もお互い「うれしさ反面、悲しさ反面」でしょうね。改選前14議席を1議席減らしたことは、野党的には残念でしょうが、「名護市長選に残念ながら敗北しても」、与野党同数の成績を得ることができたわけです。一方、自民、公明も「基地問題ではいかに、予算ばらまきによる懐柔をしても基地批判世論は簡単には消えないこと」を実感し、県知事選も楽な戦いではないであろうことを改めて痛感したでしょう。


【ここから産経です】
辺野古反対派が過半数 沖縄・名護市議選
https://www.sankei.com/politics/news/180910/plt1809100001-n1.html
 朝日が「同数」なのに対し、産経が「過半数」となってるのはおそらく「態度が曖昧な中間派」を朝日が与党側に、産経が野党側に数えてるからでしょう。いずれにせよ「政治情勢が極めて微妙」であることには変わりありません。


■国民民主党玉木雄一郎*1代表「4年で政権奪取したい」 地元で意欲
https://www.sankei.com/politics/news/180909/plt1809090011-n1.html
 最大野党立民の枝野*2代表ならまだしも「世論調査で共産、社民、自由、維新の支持率を下回り毎度毎度最下位(ないし最下位に近い成績)」「既に離党者続出」「岡田*3元代表、野田*4元代表などは不参加」のポンコツ政党の党首が「4年で政権奪取(もちろん連立でしょう)。10年後には国のトップになりたい」とは良くもいったもんです(呆)。
 「4年後まで国民民主なんかあるんですか?」ですね。
 こんな「現実とかけ離れたこと」は他党の幹部は言わないし、こういうことを放言することも支持率低迷の一因でしょう。

 現状の支持率低迷にも触れ「守っても仕方がない。攻めて攻めて、倒れるなら前のめりに倒れるぐらいの気持ちで頑張る」と述べた。

 産経記事を信じる限り、こんな精神論しか言えないようじゃ既に「だめだ、こりゃ」ですね。

*1:民主党政調副会長、民進党幹事長代理、希望の党代表などを経て国民民主党代表

*2:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*3:鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長(菅代表時代)、野田内閣副総理・行革相、民主党代表代行(海江田代表時代)、代表を歴任

*4:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を歴任

今日の産経ニュース(9/8分)(追記・修正あり)

■【自民党総裁選】「安倍晋三首相に投票」党員・党友の61% 共同通信電話調査
https://www.sankei.com/politics/news/180908/plt1809080021-n1.html
 改めて「唖然呆然」ですね。モリカケのような重大な疑惑を容認するのか。
 それにしても、政権支持率は40%台で小生のような安倍批判派からすれば「まだ高い」ですがそれでも「自民党員、支持者以外の安倍支持」は「野党支持でない無党派層」でもここまで高くない。明らかに自民党は国民世論から乖離した政党になりつつあります。短期的にはともかく長期的に自民党にとって今の状態は望ましいものではないでしょう。

 次期総裁に期待する政策(回答は2つまで)は「景気や雇用など経済政策」が35.6%で最も多く

1)安倍を支持する
2)安倍はアベノミクスが成功したと言ってる
3)安倍支持者を含む自民党員の最大の関心事が景気対策
とは意味不明ですね。当初はともかく現在においては安倍支持者が「政策で安倍支持してるわけではないこと」が露呈されてると言っていいでしょう。
 なお、この調査においては

北海道は震度7を観測した6日の地震を受け、調査対象としなかった。

点に注意が必要でしょう。北海道の調査で数字が激変することはないにしても「地震被害による政権への批判意識→石破が安倍よりも評価される」で61%より下がる可能性が高いんじゃないかと思います。


■【産経抄】9月8日
https://www.sankei.com/column/news/180908/clm1809080003-n1.html

 憲法を改正し、自衛隊憲法条文に明記すべきだとの考えは、何も安倍晋三首相の専売特許ではない。小紙(当時はサンケイ新聞)の昭和56年元日付の「年頭の主張」は訴えた。「このことこそ、現下の緊急にして最重要の政治案件である」

 要するにウヨ(産経や安倍)の専売特許ですよね。自民党員や支持者でも改憲にこれほどこだわるのは「安倍のような極右」ぐらいのもんでしょう。だからこそ自民党が長く政権与党でも改憲されなかったわけです。
 なお、「1981年から言ってる」なんてのは何の自慢にもなりません。なぜなら「1980年代に改憲しなくても問題なかったから」です(なお当時の産経が主張する脅威は「アフガン侵攻したソ連の脅威」であって現在とは大きく外交環境が違います)。
 「1980年代同様、今も改憲する必要ないんじゃねえの?」という突っ込みを予想してないらしい産経です。

8月には埼玉県の共産党市議*1らが、子供用迷彩服の試着体験などの自衛隊イベントを中止させたり、自衛隊の航空ショーの中止を求めたりもした。自衛隊憲法に位置づけられれば、こんな差別的ともいえる嫌がらせ行為も影を潜めよう。

 ばかばかしい。是非はともかく*2、こうした行為は別に差別でも嫌がらせでもない。「政治的に不適切な行為=嫌がらせ、差別」ではない。
 そして「憲法に位置づけられればなくなる」という話でもない。
 たとえば「自衛隊イベントへの抗議」についていえば「子どもの日常生活に自衛隊(軍隊)を持ち込むのはいかがなものか」という考えであり、「軍隊が憲法に位置づけられていた」戦前の「軍事教連反対運動」などとも共通する考えです。
 なお、もちろん、「過大評価は禁物ですが」、軍事教連反対運動でわかるように戦前日本は単純な軍隊万歳ではありません。そしてこういった「軍批判」に対するカウンターという意味も統制派や皇道派といった連中の「右翼政治活動」の背景にはありました。
 話が脱線しましたが、憲法での位置づけに関係ないのだから、憲法でどう位置づけられようと関係ない話です。
 というか実際には「海外派兵と軍拡がしたいが故の改憲」なのに「自衛隊差別ガー」とはでまかせも大概にしてほしい。大体「中止しなかった航空ショー」はともかく「内心はともかく、渋々であれ、中止に自衛隊も同意した」自衛隊イベントの中止の何が問題なのか。

 自衛隊は現在、6日未明に最大震度7地震が発生した北海道で、懸命の救助・支援活動に当たっている。

 誰も「非軍事活動」には反対しません。問題は軍事活動の訳です。なお「軍事組織である自衛隊」ではなく「防災専門の組織がそうした活動に当たるべきではないか」という考えは当然あり得ます。

 北朝鮮情勢も今後、何が起こるか分からない。

 南北、米朝首脳会談後に良くもこんな寝言が言えたもんです。そもそも戦争は「キチガイ歩行者天国で通り魔殺人したりする」のとは訳が違います。国がそれなりの計算に基づいてするもんです。北朝鮮が戦争するとして朝鮮戦争時のように中露が支援してくれるのかと言ったら答えはノーでしょう。
 その状況下で北朝鮮が韓国や日本相手に戦争して勝てるのか。まあ無理ですね。在日米軍、在韓米軍や韓国軍、自衛隊の反撃で国が滅ぶ可能性大です。だからそんなことを北朝鮮がする可能性はない。そもそも北朝鮮以上の軍事力を保有する米国や中国、ロシアとて好きに勝手に戦争してるわけではない。
 ロシアのシリア内戦介入、クリミア併合や米国のイラク戦争の是非はともかく、あれは「それなりの計算をして勝算があってやる」わけです。
 その勝算の是非(本当は勝てないんじゃないかと言うこと)や勝算があれば戦争していいという考えの是非はひとまずおきます。だから例えばロシアもウクライナと全面戦争したりはしない。米国とてイラクにはフセイン政権転覆の全面戦争を仕掛けてもシリアには今のところアサド政権転覆の全面戦争なんかしない。

 日章旗を国旗に、君が代を国歌に定めた11年の国旗国歌法制定時には、「今までも国旗、国歌として扱われてきたのだから法制化は必要ない」との消極論も目立った。だが、法律に明記したことで、日教組などの国旗国歌反対運動は根拠を失い、沈静化していったのだった。

 法律に明記したことは関係ないですね。法律は単に「国旗、国歌が法律上の根拠ができた」だけでそれは「反対運動してはいけない」だの「反対運動を懲戒処分で弾圧していい」なんて根拠には全くなりません。
 まあ産経や自民などが「法律を口実に反対運動に弾圧を加えたこと」は確かですが。そしてそれを最高裁が容認したこと、それが反対運動を弱めたことも確かです。ただそれは「法制化したから」つう話ではない。せいぜい「法制化を弾圧の根拠の一つにした」という話に過ぎません。
 イソップ童話の「狼と子羊の話(http://catdiary.webcrow.jp/aesop45/45.html)」と同じで、所詮「無理矢理なこじつけ」にすぎない。「法制化しない場合も」産経や自民は「国歌、国旗は事実上、慣習法化してる」とし、弾圧を正当化し、それを最高裁も容認したでしょう。その結果、運動は弱まったでしょう。
 自民や産経が「法制化した方が弾圧が正当化しやすい」と考えたことだけは確かですが。
 つうかこれは「憲法自衛隊を軍隊と書き込んだら、自衛隊批判運動を弾圧運動してやる」という恫喝の予告ですか?
 それにしても「中国や北朝鮮あたりが」産経や自民と同じ弾圧を教員相手に「国旗、国歌は法律に根拠があるし従うのは当然だ」なんてやったら*3非難してるだろうに全くでたらめな産経です。

*1:単に「市議」でいいところわざわざ「共産党」と書かずにはいられないあたりさすが反共右翼の産経です。

*2:小生は是の立場ですが

*3:実は実際にやってるなんて話もあるようですが無知なので特にコメントしません。

今日の産経ニュース(9/7分)(追記・修正あり)

■【自民党総裁選】維新・松井一郎代表「もう消化試合」「早く終わらせたほうがいい」
https://www.sankei.com/politics/news/180907/plt1809070026-n1.html
 「自民党員でないお前に関係ねえだろ」て話です。まあここまで安倍にこびる松井も無様ですが、ここまでこびても安倍も松井ら維新のことなどどうでもいいとしか思ってないでしょう。


■【阿比留瑠比の極言御免】知見がない立憲民主党
https://www.sankei.com/politics/news/180907/plt1809070002-n1.html

 局長級幹部が逮捕・起訴された文部科学省の一連の汚職事件に絡み、「霞が関ブローカー」と呼ばれた渦中の元コンサルタント会社役員との交際を認めた立憲民主党吉田統彦(つねひこ)衆院議員について、同党が奇妙な沈黙を続けている。

 普通に考えて「そうした野党議員との不適切な(?)交際」より「与党議員との不適切な交際がなかったか」「こうした汚職事件の発生の要因は何か」の方が重要でしょうが「立民ガー」の阿比留です。まあ、今が安倍*1政権でなく鳩山*2、菅*3政権なんかだったら平然と「文科省汚職について内閣の政治責任を問う」なんて言ってるんでしょうが。
 つうか立民や吉田氏にぐちゃぐちゃ言ってる暇があったらそれこそ「吉田議員にこうした不適切な問題があった、単なる交友関係ではなかった、立民は離党勧告や除名処分など処分すべきだ」つう記事でも書けばいい、そうなれば嫌でも枝野氏も吉田氏を「離党勧告」「除名」など処分せざるを得ないのですが、まあ阿比留や産経にはそんな能力も意思もないんでしょうね。立民に因縁がつけられればいいし、読者層も「それで満足するアンチ野党の安倍自民支持者」なので調査報道する必要もない。
 まあ枝野*4代表としても「単に交際があっただけ(企業献金をもらっていた?)」「そういうマスコミ報道があって当人も関係を認めただけ」では処分もしづらいでしょうねえ。「当人が不適切な交際ではなかったと言ってるのでひとまずそれを信じる、新事実がマスコミ報道などで出てきたらもちろん対応は変わるが」「捜査当局でもないので調査には限界がある」つうのはその通りじゃないか。
 まあ、現時点では別に枝野氏を責める気はないですね。ロッキードリクルートモリカケや「甘利のUR疑惑」なみに疑惑が深刻に報じられればまた話も別ですが。まあ、疑惑が重大であれば、そのときは枝野氏ら立民執行部も吉田氏を処分するでしょう。
 「当選2回議員」吉田氏は枝野氏らにとって「安倍にとっての甘利*5」ほど重要な議員でもないからです。

*1:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*2:新党さきがけ代表幹事、民主党幹事長などを経て首相

*3:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相を経て首相

*4:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)などを経て立憲民主党代表

*5:小渕内閣労働相、第一次安倍、福田内閣経産相麻生内閣規制改革担当相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第二次、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

今日の中国関係ニュースほか(9/7分)(追記・訂正あり)

 中国ネタを中心にいろいろ書いていくことにします。
■人民日報『池田大作氏に「中日友好貢献賞」 北京市で授与式』
http://j.people.com.cn/n3/2018/0927/c94473-9504076.html
 この時期の受賞は安倍訪中とリンクした政治的思惑がおそらくあるでしょうがそれはさておき。
 興味深いのは授与式に出席したのが「創価学会原田稔会長」であって池田氏の動向が部外者にはまったくわからないことです。ここから出てくるのがいわゆる「池田重病説」ですが、実際のところどうですかね。


東洋経済オンライン『沖縄が台湾人の「日帰り観光」を喜べない現状:買い物に近いから人気?』
https://toyokeizai.net/articles/-/239907
 沖縄において中国、台湾を中心に外国人の観光客、観光収入が伸びてることがわかります。
 問題はこの記事によれば沖縄観光の目的が「ショッピング」で、しかも「沖縄特産物のショッピングではない」ということでしょう。
 つまり「沖縄が近くて交通費がかからないから来ている、交通費を考えなければ沖縄でなくてもいい」面が大きく「必ずしも沖縄の魅力できているわけではない」。そして「ショッピング目的」だから宿泊して長期滞在しないで日帰りになる。
 これでは「宿泊しないから落とす金額も少ない」し「沖縄自体の魅力でない」のでリピート率も必ずしも高くないわけです。


ニューズウィーク日本版『モルディブ大統領選挙での親中派現職の敗北:それでも中国の「楽園」進出は止まらない』六辻彰二*1
https://www.newsweekjapan.jp/mutsuji/2018/09/post-42_1.php

 中国が支援していた政府が選挙で敗れることは、これまでにもあったことだ。その場合でも中国が進出を諦めることはほとんどなく、(中略)時間をかけて懐柔を目指すこともある。その象徴的な事例が、アフリカのザンビアである。
 ザンビアでは2011年の大統領選挙で、当時のバンダ大統領と中国の癒着を批判し、「中国企業を追い出す」と息巻いた野党のサタ候補が勝利。
(中略)
 結局サタ大統領のもとで中国企業が追い出されることはなかった。
(中略)
 親中派政権を批判した勢力が権力を握っても、中国の隠然とした影響力が残りやすいことは、進出先の国の側にも理由がある。その単純な、そして最大の理由は、中国への反感があったとしても、他のパートナー候補のなかに中国に匹敵する額の資金協力をできる国はほとんどないことだ。
 ザンビアの場合、サタ政権発足後も、中国からの資金協力は旧宗主国イギリスなど西側からの援助額を上回った。
(中略)
 これはモルディブに関しても同じとみられる。
 ウィリアム・アンド・メアリー大学の統計によると、2000年から2014年までに中国がモルディブで行った資金協力は8億5185万ドルを上回る。これは旧宗主国のイギリス(537万ドル)やアメリカ(264万ドル)、日本(1億5127万ドル)をしのぐ(世界銀行のデータ)。
 そのため、(ボーガス注:モルジブ大統領選で当選した野党候補)ソリ氏はインドや欧米諸国との関係改善を強調しながらも、選挙期間中から中国をあからさまに批判することを控え、「他のリーダーが中国ほど大きなポケットをもっていないのだから」中国をシャットアウトすることはほとんどの国にとって選択肢にならないと述べてきた。外交辞令といえばそれまでだが、中国以上に資金を提供する国がない以上、ソリ政権にとって中国と必要以上に対立するのが得策でないことは確かだ。
 つまり、親中派「独裁者」が退場したからといって、それだけではモルディブが中国との関係を制限することも、この国で中国企業の存在感が西側のそれより小さくなることも想定できないのである。

 そりゃそうでしょう。無責任に「中国企業は出て行け」といいだしたら「中国の穴を埋める何か」がない限り、かえって経済が混乱します。


■夫が肝がんと診断され 大法のお蔭で奇跡が現れる
http://jp.minghui.org/2018/09/24/60253.html
 信心で肝臓がんが治れば誰も苦労しません。さすが法輪功、「医療ネグレクトを助長してる」と非難される邪教だけのことはあります。
 「中国政府の具体的な法輪功処罰が適切かどうか。ダーティハリー西部警察並みの無法(犯罪者に人権なんてねえ!。奴らを潰すためには何でも許される!)でないかどうか」はともかく「法輪功は中国のオウム真理教」という中国政府の主張は全く正しく、「処罰それ自体は当然」といえるでしょう。


■朝日『アジアの親中政権、連敗続きなぜ 「一帯一路」の沿線国』
https://www.asahi.com/articles/ASL9S4PQHL9SUHBI00J.html
■産経『モルディブ以外もマレーシア、スリランカ…親中政権、敗北続く』
https://www.sankei.com/world/news/180925/wor1809250036-n1.html
 マレーシアが一番わかりやすいですが、マレーシアでの直接の政権交代理由は「汚職批判」であって一帯一路はあまり関係ないでしょう。
 まあマハティール首相になってから「鉄道計画が撤回されましたが」、マハティールは一方で「中国との友好関係は変わらない」とも言ってるわけです。
 モルジブスリランカも果たしてどこまで「親中国」とやらが関係してるかは疑問です。そもそも政権交代しようが「経済大国中国と敵対する愚かさ」を考えれば、「多少の政策転換(前政権批判)や中国批判」はありえても反中国になるわけもないでしょう。
 しかし産経がこういう反中国与太飛ばすのは何ら不思議ではないですが「朝日もかよ!」とげんなりします。


桜井よしこ『アリババ集団マー会長退任の背後に金持ち排除を進める習近平*2主席の影』
https://yoshiko-sakurai.jp/2018/09/22/7647
 よしこらしいですが「アリババ創業者マーの突然の引退表明」が「マーを快く思わない中国政府の辞任要求圧力によるもん」つうよしこの主張には何の具体的根拠もありません。
 「その辺の噂話」をそのまんま持ってきたのでしょう。仮に「結果的に正しかった」としてもおよそ「ジャーナリスト」を名乗る人間がやるべき行為ではありません。完全に反中国右翼活動家です。


産経
■中国、バチカンと司教任命で暫定合意
http://www.sankei.com/world/news/180922/wor1809220012-n1.html
■台湾「外交関係に影響せず」 中国との暫定協定、バチカンから説明と発表
https://www.sankei.com/world/news/180922/wor1809220017-n1.html
バチカン 中国に大きく譲歩か 宗教弾圧続く中「悪いメッセージ」の懸念
https://www.sankei.com/world/news/180923/wor1809230003-n1.html
 ついにバチカンが台湾と断交し中国と国交を結ぶ日が来たのでしょうか?。バチカンの釈明を信用すれば「台湾との外交関係に変更はない」そうですが。
 まあ、「いつまでも中国と妥協しない→中国国内カトリック隠れキリシタン的扱い(?)」的な状況*3を改善したいと言うことですかね?


NHK『科学技術強国・中国の躍進と日本の厳しい現実』
https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2018_0913.html

 いま、中国の科学技術が急速に成長している。「科学技術強国」の建設を掲げてばく大な資金を研究につぎ込み、超大国アメリカに迫ろうとしているのだ。これと対照的に、国際的な地位低下が指摘されている日本の科学技術。「科学技術立国」を標ぼうしながら、何がこの差を招いたのか。躍進を続ける中国の現実から目を背けてはならない。(科学文化部記者 横川浩士)
■中国躍進の象徴、スパコン
 中国・上海から高速鉄道で1時間余り、江蘇省無錫市にある「国立スーパーコンピューターセンター」。ここに、中国が世界に誇る「神威・太湖之光」がある。
 アメリカなどの専門家がまとめている計算能力の世界ランキングで、ことし6月までの4期2年、1位の座を保ってきたスーパーコンピューターだ。
 高度な計算を伴う研究に欠かせず、各国が開発競争にしのぎを削っているスーパーコンピューター。最新のランキングでは、中国は上位500台のうち200台余りを占め、2位のアメリカを大きく引き離している。
(中国:206台、アメリカ:124台、日本:36台)
■右肩上がりの研究開発予算
「科学技術力をたゆまず増強させれば、中国経済はもっと発展できる」
 中国の習近平国家主席が繰り返し強調している言葉だ。
 いま、中国は国を挙げて科学技術力の強化に取り組んでいる。
 文部科学省の科学技術・学術政策研究所によると、2016年の中国の研究開発費は45兆円余りと、10年で3倍以上に増えている。その額は日本の倍を超え、1位のアメリカに迫る勢いだ。
(日本:18.4兆円、アメリカ:51.1兆円)
 その成果は着実に形となって現れている。
 中国の研究論文の引用数は、2006年までの3年間の平均では世界で5位だったが、2016年までの3年間では2位に上昇。同じ時期に4位から9位に下がった日本とは対照的だ。
■中国が誇る“量子通信の父”
 世界をリードする研究分野も出てきている。
 その代表格が「量子通信」だ。
 「よくいらっしゃいました」
 研究室を訪ねた私たちを和やかな笑顔で受け入れたのは、中国科学技術大学の潘建偉教授。量子通信の研究の世界的権威で、去年、イギリスの科学雑誌ネイチャーが選ぶ「今年の科学者10人」に選ばれ「量子通信の父」とも評されている。
 量子通信は、光子と呼ばれる光の粒子に情報を載せる新たな技術だ。
 潘教授の研究グループは、2016年、開発費100億円とも言われる人工衛星を打ち上げ、世界で初めて人工衛星と地上との間、およそ1200キロの距離で量子通信に成功して世界を驚かせた。
 こうした成果には国の支援が欠かせなかったと話す潘教授。数年以内に新たな人工衛星を打ち上げる。
■世界の英知を集める「千人計画」
 躍進を続ける中国の科学技術。その担い手の確保にも抜かりはない。それが「千人計画」だ。
「中国の研究環境はどんどん良くなっています。研究に使う機器はアメリカと同等か、私が使っていたものよりも最新のものがそろっています」
 こう話すのは、上海科技大学で免疫とガンの研究に取り組む王こう鵬さん。
 もともとアメリカの大学で研究を行っていたが、「千人計画」に応募し、2015年に中国に戻ってきた。
 「千人計画」は、海外の研究者を破格の待遇で呼び寄せる中国政府のプログラムだ。
 一定の移住資金が支給され、高い給与も約束されるほか、条件によってはそれまでの研究機関との兼任も可能となっている。
 当初は海外で実績を挙げた中国人や中国出身の研究者が対象だったが、いまでは外国人も対象となり、この10年間に7000人以上の研究者を集めたと言われている。
■中国に移る日本人研究者も
 恵まれた環境は、外国人研究者にとって大きな魅力だ。
 中国の名門、復旦大学の服部素之教授(36)は、日本やアメリカでタンパク質の構造などを研究していたが、3年前、「千人計画」に応募して中国にやってきた。
 大学からは、教授職と、5年間で1億円以上の研究費を提供され、10人の研究員や学生を率いて研究を続けている。
「日本だと、私の同僚で私より業績がある人でも、研究室をまだ持てないという人がたくさんいます。日本だとほぼ不可能な環境なので、非常に感謝しています」
 服部さんが指摘する中国の恵まれた研究環境。その1つが、高額な実験装置を大学側が学内の研究者向けの共有の機器として購入する点だ。
 日本ではそれぞれの研究室が予算を捻出しなければならないケースが多いが、大学側で購入してもらえれば、自分の研究費を学生の経済支援や消耗品代などに充てることができる。
 さらに、中国の大学では一般に、大学院生に給与が支給される点も大きいという。その分、大学院生は経済的な心配をせずに進学し、研究に専念できるのだ。
「中国では、博士課程での研究経験はとても評価され、給料も高くなります。ですから、みんな積極的に博士課程に進みますし、研究成果を出したいという熱意を持っています。復旦大学の学生は、東京大学の学生とまったく遜色ないどころか、むしろ上ぐらいに私は思っています」(服部さん)
■中国の科学とどう向き合えばいいのか?
 積極的な研究開発費の投入。優れた研究者の招へい。中国の科学政策の立案に関わる専門家は、科学を重視する方針は今後も変わらないと断言する。
■地方大学が陥る深刻な事態
 一方、日本の科学技術研究はどうなっているのか。現場を歩くと、躍進を続ける中国と対照的に悲痛な声が相次いでいた。
「こちらが、共同利用機器が置かれた施設です」
 静岡大学農学部の本橋令子教授に案内され、レーザー顕微鏡や遺伝子解析装置など高額の装置が配備された施設を訪れた。
 研究者が共同で使えるよう実験装置を少しずつ買い足してきたが、いま、次々と使えなくなってきていると言う。
「こちらの機械は、ふたつ合わせて5000万円くらいになります。一般の研究者には高額すぎて、個別に購入できる方は地方大学にはいないと思います」
 本橋教授が指し示したのは、細胞の数やDNAの量を調べる装置。
 利用記録をみると、最後に使われたのは4年前。修理費が工面できず、故障したままになっているのだ。
 さらに、研究者の数も減り、農学部の教授室の1つは、空室になっていた。定年で退官する教授2人につき、新規で採用する教員を1人に絞っているからだ。
■削られ続ける運営交付金
 使えなくなる機械。減っていく研究者。いずれも背景にあるのは大学の資金不足だ。
 国は10年余り前から、競争力があると見込まれる分野に研究予算を選択的に投入。その一方で大学の運営費は減り続けている。
 静岡大学の場合、この13年で13億円削られた。
(H16年度:108億円、H29年度:95億円)
 少しでも研究費を得るため、本橋教授は毎週のように外部資金の申請書を書いているが、競争は激しい。地方大学が置かれている深刻な状況に、危機感を募らせている。
「末期的な感じです。やれる実験・研究が限られてきています。そうすると限られた研究成果しか出なくなり、国際的な競争に勝てるようなレベルには、もう到達できないんじゃないかと思います。一定の予算をつけるような形にしてもらわないと、日本の研究のすそ野はどんどんせまくなってしまいます」
■『中国に抜かされている』トップランナーの嘆き
 危機感を募らせているのは地方大学だけではない。
「ここ数年、『先に論文を出された』と思って調べると、たいていは中国人なんです。ネイチャーやサイエンスなどの科学誌に論文を出しても、必ずっていうほど中国人に負けるんですね」
 こう話すのは、東京大学大学院理学系研究科の濡木理教授。
 タンパク質の構造を調べる構造生物学の世界的権威だ。
 濡木教授は、近年、中国の急成長を肌で感じている。
 その背景にあるのが豊富な資金力だという。
 たとえば、「クライオ電子顕微鏡」という最新鋭の装置。定価は1台10億円で、東京大学でも配備されたばかり。国内でも5台しかないが、中国ではすでに数十台も稼働しているのだ。
「研究者の数と研究費、それはすなわち設備になるわけですが、それらが大量に投入されると、どうしても負けてしまうという状況ですね。もうわれわれも抜かされていますね」
 もう1つ濡木教授が危惧しているのが、日本の将来を担う若い研究者の海外流出だ。
 実は、「千人計画」で復旦大学に移った服部素之教授は、かつての濡木教授の教え子。
 服部さんの研究室の映像を見た濡木教授は、こうつぶやいた。
「これではみんな、中国に行ってしまいますよ。こういう環境は、日本はさせてくれない。彼は中国に行ってよかったのでしょう。日本のことを考えると残念ですけど」
 国内の大学のポストが減り、頭脳の海外流出が続く現実。海外で実績をあげた若手の研究者を呼び戻すことができなければ、日本の科学の大きな損失につながると考えている。
「若手研究者がいないということは、日本のサイエンスがもう伸びないということです。海外から若手を呼び戻せなければ、サイエンスが途切れてしまう。日本全体の社会問題だ」
■日本の科学の未来に向けて
 中国の科学政策に詳しい笹川平和財団海洋政策研究所の角南篤所長は、中国に学ぶべき点があると話す。
「中国の科学技術が伸びた背景には、世界のトップレベルの知とつながっていることがあげられます。世界のトップレベルの科学者と中国の科学者が常に一緒に研究しており、国際共同の論文数は日本よりもかなり伸びているのです。日本の科学も、中国を含めて、もっともっと世界とつながっていくということが必要になってくる」

 id:Bill_McCrearyさんの記事
■基本的に、理数系の学問振興と政治体制・民主主義の程度は関係ないと思う
https://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/22346c83316572e990e53822bba215d4
のコメ欄にもこのNHK記事について投稿しましたが、「阿部治平&阿部の類友連中(例:リベラル21)』には「このNHK記事を読ませた上で」『ねえ、今、どんな気持ち?』と問い詰めたくなります。
 あるいは金がかかってもイージスアショアが必要だとかほざいてる黒井文太郎のような阿呆ウヨを「そんなもんに金つぎ込んでたらかえって中国に(科学技術分野で)惨敗するわ」と問い詰めたくなる。
 記事に名前が出てくる服部氏ですが、ググって調べたところ、彼の前職は「東大助教」ですからねえ。「助教→講師→准教授→教授」であるところ、「いきなり教授にしてくれた上に潤沢な研究費」なら当然中国に行くでしょう。
 なお、この記事についた、はてなブックマーク

http://b.hatena.ne.jp/entry/s/www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2018_0913.html
・blackshadow
 中国は2000年前後に大枚はたいて各地の大学を近代的なキャンパスと設備に一新し、欧米留学して第一線で研究していた30~40代の研究者に組織Topのポストと予算を用意して招聘した。そりゃ躍進するよ。
mbr
 個人的には学会でよく名前を見かける服部さんと濡木さんが出て来て語った事で、本当に沈んだ気持ちになった。自分の直接の知り合いも徐々に海外に出て行ってるし、もう本当に終わりなんだよなあ。
・memoryalpha
 習近平が盤石な体制を固めてからの経済発展・技術躍進が世界史に残るレベルだと思う。
・hat_24ckg
 財政緊縮で大学や研究者への予算を削った結果だろう。数少ないポストを手に入れた優秀な人も雑務ばかり多く研究する時間がない。政治家と官僚が悪い。
・goldhead
 サイエンスのことはさっぱりわからんけれども、ここまで(ボーガス注:中国優位で日中の)経済力に差がついてしまっては同じ土俵でどうこうできないのでは。
・Dragoonriders
 頭脳を集める方策が合理的すぎて、競争にすらならない。思えば、NHKが(ボーガス注:1991年に)「電子立国日本の自叙伝」なんつー、視野狭窄した番組作ってたのが懐かしいわ。
・estragon
 良い記事だと思う。(ボーガス注:専門家の間では)今まで何年も言われてきたことの繰り返しだが、こういうまとめ記事が出ることは良いことだと思うので、もっと増やしてほしいところ。総予算の問題もあると思うが、使い方の問題も大きい。
・hobo_king
 なるべくしてなった、抜かれるべくして抜かれた、落ちるべくして落ちた、以上に言えることが何もない
・plenao
 日本は加計学園に二百億以上投じてるから安心ダナ(ボーガス注:もちろん皮肉)。お金を出す先がおかしいんじゃないの。
・ludwig125
 大学で准教授をしている先生が知り合いにいるけど、他に人がいないという理由で複数人の先生が数日かけて物置き部屋を整理することになったと聞いて、これはもう駄目かもと思った。
・miyakeyuki
 ひたすら無駄なことに税金使って、逆に必要なことを無駄と切り捨ててるんだから当然。この分野の人間で(ボーガス注:復旦大教授になった服部氏のように)日本を見限ってる人も少なくないと思うよ
・Cunliffe
 というわけで、これからは中国語を勉強すべきなんだろう
・aneet
 おかしい。(ボーガス注:石平など反中国ウヨを信じれば)中国はとっくに崩壊して群雄割拠の軍閥時代になってるはずなのに!(ボーガス注:もちろん皮肉)/結局20○○年中国崩壊ネタは政治より「あの中国に負けるなんて!」という心理的な面から出てたんだな。
・katsuren
 10年前にこういう記事があると嘘もたいがいにしろと出てくる人が多かったのだろうけど、今は素直に認める人が多くて時代は流れたよなと感じる
・teruroom
 中国はなんやかんや言っても発展していってる。素直にすごい。反対に日本はどんどんダメになってる。この事実から目を背けちゃあいけないんだと思う。
・hyperlexia539
 日本はもう科学技術立国なんて言えるはずがない。中国の研究資金や技術の凄さは最近よく聞くね
・shironeko_t
 資源もないのに人に投資をしなかった国の末路として後の世の教科書に載るだろうさ
・throwS
『日本は科学技術力が高い』っていうのは、この記事を作成している方世代(ワスも含む)の思い込みで、現在のヤングは既に、日本に対するそういう思い込みすら無くなっているんじゃないか…とすら
・shinonomen
 習近平国家主席は(ボーガス注:理系の名門・清華大学)化学工程学部卒だし胡錦濤*4前主席は(ボーガス注:同じく清華大学)水力エンジニア学部卒。日本の政治家は理系が少なすぎる
・domimimisoso
 中国は政府中枢に理工系の博士持ちがいっぱいいるからね
・kumanomiii
 80年代の電子技術立国として勢いのあった頃を覚えているだけに、どうしてこんなことになったのかと朝から悲しい気分になった。
・xlc
 日本はまず自国の状況を正しく認識するところから始めないと。いつまでも仲間内で「日本スゲー」と言ってるときではない。
・kuroi122
 もうずっと繰り返されている警鐘。見直される日なんてこないんじゃないかと思ってしまうな
・reijikan
 この数年危機感を伝える報道が多くなった。それでも政治は全く動かない。今の政治家は科学に関心がないということを示している。その政治家に投票する有権者も。
・oguratesu
 大学院生にもしっかり給料払う中国とポスドクにして使い潰す日本。どちらの科学が伸びるかわかるわな。
・uchya_x
 中国が本気で科学技術立国を目指している、なんて今更の話。あの国の本当の脅威は軍事力じゃない。
・itotto
 お金をかけるべきところにかけてる国とかけてないくせになんとかなるだろうと思っている国の差だよね
・mcgomez
 正直もう追いつかないだろうし、これから突き放される一方だろう。
・coldsleepfailed
 最近は日本製よりも中国製の方が品質がいい場合が多い気がする。
・kiyoamikiyoami
 中国人は頭数だけでも日本の十倍いて、研究環境も上回ってきたとなれば逆転するのも当然だよ。
・p_shirokuma
 国として、国民として、未来への投資を軽んじているのだから、当然の成り行き。
・zakkie
 科学に興味がない人物*5が絶対権力をふるっているからな。
・my1experience
 教育に金を出さないのに軍拡軍拡騒いでる連中が政治の中心にいるから当然のこと。
・rxh
 もう個人ではどうにもならない。本気の研究がやりたい人にはアメリカか中国にアプローチするようアドバイスしていくよ。
・buu
「躍進を続ける中国の現実から目を背けてはならない」と書いておきながら本質から目を逸らしている。科学は金で、(ボーガス注:科学研究に金を投じる気がない)安倍晋三を支持している限り、改善はない
・aoi-sora
「(ボーガス注:院生に一般に給与が支給されない日本と違い)中国の大学では一般に、大学院生に給与が支給される」これでは競争にすらならない。
・h5dhn9k
 元々、中国は儒教が下地の徳治志向≒実学軽視だったんだけど、清が列強と日本に食い物にされたのがトラウマになってて、今、超実学志向なのよね。失敗から学ぶってのは人でも国でも強いよね
・michinao
 大学院生に給料ぐらい出せよ。こんな当たり前のことすらできないのが日本。みんな日本を捨てて、中国で研究しよう!
theatrical
 そのうちインドと、インドネシアにも負けるから安心しろよ。
・dAbruzzo
 もりもり成果出したい研究者は中国に行けってことか.研究者として日本にいる理由はない
・nyankotsu
 今は東大よりアメリカの大学の流れが出てきてるけど、数年後には東大より中国の大学に進学したいという学生が増えるんだろうなぁ
・dollarss
 これ、真面目な話、ことロケット開発なんかじゃ北朝鮮のほうがずっと良い環境だったりしそう
・piltdownman
 一般向けに噛み砕いたネイチャーダイジェストを購読しているが、記事の中で中国人研究者の名前をよく見かける。ああ、これが今の中国の科学力なんだなと思い知らされる
・tomo31415926563
 ものすごい額の金を科学の発展に使ってくれる国があるのは人類としてとても安心できる。
・Dolphin7473
 学術雑誌の新着論文眺めてても本当に中国人が著者のもの多い.しかもそれが欧米の一流大学の博士課程の学生だったりすることも多いし,存在感増し続けるのも当然と思う
・arvardan1984
 日本人研究者でも海外で良いポストを得られる、という意味では夢のあるニュース。これからの世代は大リーグよろしく海外進出を目標に研究するようになるかもね。
・joint1
 日露で勝って奢って大戦で負けた日本の歴史を繰り返すのか
・honkon17
 これから中国との差はもっと開くよ。現実を直視すべき
・xevra
 日本が過去最高の軍事費でホルホルしてる間に盛大に追い抜かれた。これがバカ殿を熱狂的に支持したバカどもの末路だよ嘆かわしい。

【追記】
 阿部記事のコメント欄に

http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3531.html
NHK『科学技術強国・中国の躍進と日本の厳しい現実』
https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2018_0913.html
 いま、中国の科学技術が急速に成長している。「科学技術強国」の建設を掲げてばく大な資金を研究につぎ込み、超大国アメリカに迫ろうとしているのだ。これと対照的に、国際的な地位低下が指摘されている日本の科学技術。「科学技術立国」を標ぼうしながら、何がこの差を招いたのか。躍進を続ける中国の現実から目を背けてはならない。(科学文化部記者 横川浩士)
(引用終わり)


>科学・技術の分野でもこれでは定説を越えた新学説が生れにくい。
とこの記事でコメントなさっていましたが、事実は全く逆のようですねえ、阿部治平さん(苦笑)。

とコメントしてみました。多分「狭量な阿部は」掲載拒否でしょうが、まあ俺なりの「阿部&リベラル21」への皮肉、嫌みですね。まあいずれにせよNHKの横川記者には相当の危機感があるのでしょう。
 しかし「日本すごい番組」ばかり流す「あほな民放」とはやはりNHKは違うと思いますね。


産経
モルディブ政権交代へ 野党候補が勝利、親中の現職敗れる
https://www.sankei.com/world/news/180924/wor1809240007-n1.html
■「中国とのすべての合意を再検討」 親中派破ってのモルディブ大統領選勝利で野党党首発言
https://www.sankei.com/world/news/180925/wor1809250033-n1.html
 もちろん政策に一定の修正はかかるでしょうが、産経が期待するほどの反中国路線はさすがに採用されないでしょう。経済大国中国をそこまで敵視することは現実的ではないからです。


■日経『中国、モルディブ新政権の取り込み急ぐ』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3569480024092018FF8000/
 まあ「どこまで本気かはともかく」今回勝利したという野党はマスコミ報道によれば「一帯一路からの撤退」も視野に入れてるかごとき口ぶりでしたからねえ。当然、中国としては急ぎ、友好関係維持に努めることになるでしょう。


■日経『モルディブ大統領選、23日投票へ 現職再選なら親中化に拍車も』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3558338020092018FF1000/
■毎日『モルディブ大統領選、対中依存が争点 接戦見通し』
https://mainichi.jp/articles/20180917/k00/00m/030/076000c
■産経『大国が注視「南海の楽園」の選択 モルディブ大統領選23日投票』
http://www.sankei.com/world/news/180914/wor1809140033-n1.html

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3558338020092018FF1000/
 インド洋の島国モルディブで23日、5年に一度の大統領選が実施される。優勢とされるヤミーン現大統領が再選を果たせば、経済・安全保障面で中国への接近に拍車がかかる見通しで、モルディブを自国の影響圏とみなしてきたインドは警戒感を強めている。公正な選挙が実施されるかどうかも焦点となる。
 大統領選は与党モルディブ進歩党(PPM)を率いる現職アブドラ・ヤミーン氏と、最大野党モルディブ民主党(MDP)のベテラン政治家で野党連合の統一候補、イブラヒム・モハメド・ソリ氏の一騎打ちだ。
 ヤミーン氏の政権公約の柱は、橋梁建設などのインフラ整備だ。過去5年間に中国の投融資で橋や住宅を建設し、昨年12月には中国と自由貿易協定(FTA)も結んだ。総工費2億ドル(約220億円)の過半を中国が融資し、中国企業が施工した首都マレと空港島を結ぶ「中国モルディブ友好大橋」の完成式も8月30日と選挙直前に設定し、中国依存のインフラ整備の成果を強調する。
 MDPなど野党連合は約1千ページに及ぶ対中FTAを野党議員を議場入りさせずに十数分で可決するなど、ヤミーン氏の強権政治を批判する。反テロ罪で有罪判決を受けていたMDP総裁のナシード元大統領に、最高裁が2月、無罪判決を言い渡すと、ヤミーン氏は非常事態を宣言して判事らを逮捕した。その後ナシード氏がインドに軍事介入を求める*6と、ヤミーン氏は中国に特使を送るなど、中印の「代理戦争」の様相も呈した。
 一方、今回の大統領選は公平性に欠けるとの批判が相次いでいる。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは19日、野党や独立系の監視員に個別の投票用紙を検証させずに開票されるおそれがあると指摘、「大統領を選ぶ国民の権利が侵害される」と警鐘を鳴らした。

https://mainichi.jp/articles/20180917/k00/00m/030/076000c
 政権への攻勢を強める野党連合だが一枚岩ではない。世俗的なナシード氏とは意見が異なるサウジアラビアに近いとされるイスラム主義政党も、1978年から30年間独裁体制を敷いたガユーム元大統領も加わっているからだ。
 地元ジャーナリストによると、野党連合は都市部を中心に勢いを増し、接戦の見通し。野党連合は「政府はおそらく不正をする」と指摘しており、展開次第で政情が再び混乱する可能性もありそうだ。

http://www.sankei.com/world/news/180914/wor1809140033-n1.html
「もし野党が勝てば、モルディブは外国の侵攻を受け、独立が脅かされることになるだろう」
 ヤミーン氏は7日の演説で、聴衆に支持を呼びかけた。経済政策での成果を強調した上で、「国外の脅しを気にしてはならない」と発言。外国が選挙を「妨害している」とも批判した。
 「脅し」とは、米国の懸念を指すとみられる。米国務省のナウアート報道官は6日、モルディブについて「民主主義の行方を懸念している」と指摘した。ヤミーン氏を念頭に「法の支配や公正な選挙を邪魔する個人に対し、適切な措置を取る」とも明言している。
 ヤミーン氏は2月に非常事態を宣言すると、野党側の要人や、自分に不利な判断を下した最高裁判事らを次々と拘束し、権力基盤を強固にした。

 中国の経済力のすごさは改めて実感します。


■どうなる? 「中国人の楽園」と化したアイランドリゾート(山田順)
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamadajun/20180911-00096389/

 モルディブには、年間約130万人が訪れる。ダントツの第1位が中国人で、30〜40万人が中国本土からやってくる。つまり、少なくとも観光客の4人に1人が中国人である。
 これがどんなことかというと、首都マレの空港に着くと、そこは中国からのツアー客だらけ、中国語が飛び交う。マレの街を歩けば、目に着くのは簡体字の看板で、どの人間も必ず「ニーハオ」と声をかけてくる。

 まあ全体の論調は完全に反中国ウヨの駄文です。山田順『日本人の誰もが知っておきたい日本が2度勝っていた「大東亜・太平洋戦争」』(2014年、ヒカルランド)なんて与太本を出す馬鹿に常識があるわけもないですが。
 いずれにせよ「中国の経済力のすごさ」は改めて実感できます。

 正直、いまの中国人観光客ほどリゾートにふさわしくない人々はいない。

 筒井康隆『農協月へいく』(角川文庫)みたいな感じなんでしょうか。まあ、「笑いをとるための大幅な誇張がある」とはいえ筒井小説でもわかるように、昔の日本だって似たようなもんでしょう。正直、海外旅行が普通になれば「今の日本同様に」中国人観光客の「問題行為」も減っていくでしょう。

 モルディブの「悪夢」は、2013年にアブドゥラ・ヤミーン大統領が誕生して始まった。

 中国ビジネスで金を儲けてるのに「悪夢」呼ばわりですか?(苦笑)

・ヤミーン大統領は、中国に大接近し、インフラの整備を始めたのである。2014年に就任した習近平主席は、「一帯一路」構想を掲げ、モルディブを訪問。この訪問と前後して、3つの巨大プロジェクトが立ち上がった。
 首都マレと空港島を結ぶ全長2キロの橋。これは「中国モルディブ友誼大橋」と名付けられた。空港島の北側にある人工のフルマーレ島では、7000戸の住宅団地の造成。これは中国商工銀行が融資した。さらに、アッドゥ環礁の雑木林を伐採し、260戸の集合住宅が造成されることになった。
 こうして中国から大勢の労働者と観光客がやってきた。マレの街には中華料理店や中国人向けの宿泊施設が雨後の筍のように増えた。
 中国人観光客はノービザでモルディブに入り、首都マレで中国人向けのホテルに一泊して、翌朝、目的のリゾート島に向かう。これが、定番コースになった。
・この8月30日、「中国モルディブ友誼大橋」が開通し、その開通式が行われた。挨拶に立ったヤミーン大統領は、「海を渡る橋を持つというモルディブ国民の100年の夢を実現させてくれた中国に心から感謝する。モルディブは中国とともに、『一帯一路』の建設に尽力し、発展や繁栄をシェアしたい」と述べた。

 改めて中国の経済力のすごさを実感します。

 中国から借金してインフラ整備を行うとどうなるかは、先例がある。借金漬けにされたうえ、金利が払えないと、インフラを取り上げられてしまうのだ。

 まあ、それが資本主義経済ってもんですから。中国が一方的に非難される話でもない。

 まさに、スリランカは、これで港湾施設を失い、いま、国際空港まで取られようとしている。
 スリランカは2015年まで10年間続いたラージャパクサ政権が、中国マネーでハンバントタ港とラージャパクサ国際空港をつくった。いずれも、ラージャパクサ大統領の地元だった。しかし、ハンバントタ港は債務返済の目処がたたず、中国企業に99年間貸し出されることになった。借金のカタに取られたのである。
 また、ラージャパクサ国際空港は第2国際空港としてオープンしたが、乗り入れた航空会社がすべて撤退し、いまでは国際便が1便も飛んでいない世界唯一の国際空港になった。当然、債務が返済できるわけがない。こちらもいずれ、中国のものになるのは確実だ。

 で、空港と港の運営権が中国にレンタルされたら何がどうだと言うんでしょうか?


■ダイヤモンドオンライン『中国企業がEVの先頭ランナー、2年遅れでVWが追い、日本勢はその後』
CATL日本法人 多田直純社長インタビュー
https://diamond.jp/articles/-/178709
 よしこの中国誹謗連載を続けながら

 中国が製造強国世界一の地位を確固たるものにする中で、日本の製造業が進む道はどこにあるのか。『週刊ダイヤモンド9月1号』の第1特集は、「自動車・電機・IT 40年で完成した日中逆転の全経緯」です。特集では、飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進している中国の車載電池メーカー、寧徳時代新能源科技(CATL)を紹介。創業7年目にして、日本のパナソニックを抜き去り世界首位に躍り出た注目の企業です。今回、そんなCATLの日本法人、コンテンポラリー・アンプレックス・テクノロジーズ・ジャパン(CATJ)の多田直純社長のインタビューを特別に掲載します。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」副編集長 浅島亮子)

という週刊ダイヤモンドの態度は明らかに矛盾しています(苦笑)。


■日刊スポーツ『木村翔V3戦を後押し、中国企業2社がスポンサー』
https://www.nikkansports.com/battle/news/201809200000098.html

 ボクシングWBO世界フライ級王者・木村翔(29=青木)を中国マネーが後押しする。有吉将之会長が中国企業2社と契約したと明かした。世界三大蒸留酒*7の1つ「貴州茅台酒(きしゅうまおたいしゅ)」と北京ダックの老舗チェーン「全聚徳(ぜんしゅとく)」。中国が世界に誇る企業で、日本で販売戦略拡大の一環として契約が実現した。
 木村は昨年に五輪連続金の鄒市明から王座奪取し、中国で人気者になった。前回も中国でV2を果たして人気は増すばかり。「一緒に練習したい」と現在もジム会員の中国人も20人近い。日本駐在ビジネスマンも多く、今回はその紹介で中国企業との異例のスポンサー契約がまとまった。
 今や世界最大のアルコール飲料メーカーの貴州茅台酒は、中国の国酒として政治外交の宴席の乾杯で用いられる。全聚徳の北京本店には世界各国の首脳も訪れ、日本などに海外進出している。今回は2社の名をトランクスのベルトと前面やガウンの背中に入れる。

 まあスポンサーになってくれさえすれば国籍なんか関係ないですからねえ。


■現代ビジネス『中国人が熱狂する日本人ボクサー・木村翔「14億人市場への挑戦」:今日、大陸で世界タイトル防衛戦』森合正範記者
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56677

 7月1日、横浜市内の公民館。WBO世界フライ級チャンピオンの木村翔(青木ジム)は「どん底からの頂点」と題した、自らの半生を語る講演を行った。その冒頭で聴衆の560人に問い掛ける。
 「僕のこと知っている人、試合を見たことある人はいらっしゃいますか。もしいたら手を挙げてください?」
 会場を見渡すと、挙手している人はほとんど見当たらない。10人もいなかっただろう。木村は「まあ仕方ないか」という思いと落胆が入り交じる複雑な表情を浮かべた。そして続ける。
 「ここはちょっとアウェーですね…。僕、中国ではすごく人気があるんですけどね」
 日本で声をかけられることはほとんどない。それが中国に渡れば、ファンに囲まれ、写真撮影やサインをねだられる。スーパースターとまでは言えなくとも、最も有名な日本人ボクサーであることは間違いない。卓球の福原愛フィギュアスケート羽生結弦*8、サッカーの本田圭佑香川真司に次ぐ、知名度の高いスポーツ選手…なんて声も聞こえてくる。何より、多くの中国人が木村に感情移入しているらしい。
 日本と中国でのギャップ。確かに木村が所属する青木ジムには爆買いツアーの合間に駆けつける中国人ファンが後を絶たない。王者となった昨年7月以降、木村は中国、香港、台湾、シンガポールからボクシングの興行やイベントのゲストとして、幾度となく招待されている。
 転機はちょうど1年前の2017年7月28日。北京、ロンドン五輪の2大会連続金メダリストで中国の国民的英雄、WBO世界フライ級王者の鄒市明(ゾウ・シミン)の挑戦者として上海のリングに上がった。
 当時を振り返り、木村は「オレは噛ませ犬だった」とはっきり言う。インターネットでは「木村が100パーセント負ける」という書き込みも目に留まった。いわば中国の英雄の引き立て役。会場はゾウの勝利を信じて疑わない1万5000人の観客で埋め尽くされ、試合は中国の国営放送で中継された。
 結果は歴史に残る番狂わせが起こり、木村の11ラウンドTKO勝ち。地元の英雄を倒したヒール(悪役)となっても不思議ではない。
 では、なぜ、木村は中国人から愛されたのだろうか。
 ゾウと木村のタイトルマッチ。最初に中国人の感情を揺さぶったのは流血だ。木村は3ラウンドに右まぶたをカット。6ラウンドにドクターチェックが入っても、「大丈夫、大丈夫」と首を振り、試合続行を望んだ。
 木村のファイトスタイルは自ら「昭和のボクシング」と言うように、細かいパンチを食らっても、とにかく前へ出て、「これでもか!」とパンチを放つ。気持ちを前面に出すスタイルだ。傷口がぱっくりと割れ、血を垂らしながら、愚直に前へ出続け、ゾウに向かっていった。
 これまで何度も中国へ足を運び、当日も視察していた日本ボクシングコミッションJBC)の安河内剛事務局長が観客の反応を分析する。
「中国人の観客は流血にあまり慣れてない。ボクシングで傷を負って闘うことに対して、『勇敢な選手だ』とすごく評価します。流血しながら、あれだけ劣勢になっても必死に闘う姿に心が動かされた。しかも、逆転KOした。地元の英雄が負けても、その相手が日本人であってもそんなことは関係ない。木村は勇敢な選手だ、と認められた。高く評価されたということです」
 11ラウンド。木村がダウンを奪い、レフェリーは試合を止めた。ここでもう一つ、ある行動が中国人の関心を呼ぶ。
 木村はリング上で大の字になり、体全体で喜びを表した。所属の有吉将之会長も重なる。すると、木村は何かを思い出したかのように突然ムクッと立ち上がり、「ゾウ!ゾウ!」と対戦相手の名前を叫びながら、コーナーでうなだれるゾウに駆け寄った。
 ひざまずいて挨拶をして、健闘を称える。5秒ほど語りかける。だが、ゾウは下を向いたまま何も答えない。感謝の意を示した新王者と(ボーガス注:予想外の敗戦によるショックのあまり、すぐには新王者を)祝福できなかった前王者。この瞬間、ベルトだけでなく、何か世論のようなものもゾウから木村へと移動していった。
 たかが5秒。されど5秒。この場面はしっかり国営放送で中継されていた。安河内氏が言う。
「あのシーンのことは試合後、複数の中国人から聞きました。ああいう、細かい場面でも見逃しません。これは中国人の特性ですよ。この男は器が大きいか、小さいか。そういうところをきちんと見る。木村は器の大きな男と判断された。中国人の感情は間違いなく動いた。あれは木村にとって大きかったのではないでしょうか」
 ここから物語は急展開を告げる。国民的英雄を倒した男に興味を持った中国人は、木村のここまでの歩みを調べ始めた。彼らが驚いたのは、木村が現地メディアのインタビューで、アルバイトで生計を立てていることを明かしたことだ。中国人が思い描く「プロスポーツ選手」とは大きな隔たりがあり、その苦労人ぶりがまた彼らの心をくすぐった。
 ボクシングの報道について、日本と中国で明らかな違いがあるという。安河内氏が説明する。
「僕ら日本人はあのワンツーがとか、あの右が、あの場面でのテクニックは……と語りたがる。でも、中国でそこまでボクシング文化は根づいていないので、そんな話をしても何の意味もない。そこでフォーカスするのは生い立ちなんです。木村は何者か。どんな生まれで、どんな生活をしているのか。ここまでどういう道を歩んできたのか。彼らはそういうストーリーが大好きなようです」
 木村のサイドストーリーは事欠かない。当時の家賃は5万円で、木村いわく「ボロアパート」の5畳ワンルーム。朝7時から午後3時まで運送会社のアルバイトで20キロ以上あるビールタンクやビールケースを運ぶ。汗水垂らして働き、その後、ジムへ向かう。
 デビュー戦で敗れても諦めず、ずっと世界チャンピオンを夢見てきた。アルバイト生活に耐え続け、一般庶民が中国という異国の地でエリートボクサーを破り、世界チャンピオンへと駆け上がったのだ。
 流血、逆転、試合後の振る舞い、質素、アルバイト生活、夢……。次々と出てくるキーワードが中国人に刻まれ、次第に感情移入していく。そして、心の琴線に触れた。もう、ゾウを倒した男ではない。「雑草」「運搬工王者」「労働王者」と称えられる庶民の王者だ。かくして、木村は中国人から愛されるスターとなったのである。
 今度のタイトルマッチ、中国では国営放送で生中継される。午後7時から9時までのゴールデンタイムで、木村には1時間の放送時間が割り当てられている。一方、日本ではテレビ中継もインターネット放送もない。この温度差はいまだ変わらない。
 1年前の「噛ませ犬」から「庶民の王者」へと180度変わった。アルバイトを辞め、高層マンションで暮らすようになった木村を中国人はどう迎えるのだろう。それ以前に、木村の人気は、本当に福原愛本田圭佑らに次ぐものなのか。中国のボクシング市場に未来は? 
 さまざまなことが頭を駆け巡る。

 なかなか面白い記事だと思うので紹介しておきます。なお、このタイトルマッチは7月に行われすでに木村が勝利しています。9月24日に三度目のタイトルマッチが行われるようです。


大紀元『第三章(上)共産邪霊の手段:殺戮』
https://www.epochtimes.jp/2018/09/34799.html

 地との闘いとは、山や川を改造するという名目で自然破壊、環境破壊を進めている。これは無神論の「何に対しても畏敬の念を抱かない」という考えの具現化である。

 でたらめも大概にしてほしいですね。もちろん無神論とは「科学技術万能主義」ではない。
 「自然に畏敬の念をもつかどうか」と「神の実在を信じるか」とは全然関係ない話です。

法輪功への迫害と、その後の臓器狩り
・残酷なのは法輪功学習者の臓器を生きたままで摘出することである。

 迫害はともかく「臓器狩り」は法輪功が勝手に言ってることで信頼性があまりにもなさすぎるので、「中国批判派」であってもまともな人間はこんな与太は相手にしていません。

いわゆる唯物論無神論と進化論の教育を通して学生に対して系統的な洗脳を行い

 「進化論」とためらいなくかけるあたり、さすが「進化論否定の邪教」・法輪功です。
 唯物論無神論は「価値観の問題」でしょうが進化論は「科学の問題」「事実認識の問題」であって否定する方がおかしい。そもそも進化論なんて別に共産党支持者に限らず、すべての「まともな」学者が支持してるわけですし。


大紀元『第二章 赤魔の陰謀:人類を壊滅させる(下)』
https://www.epochtimes.jp/2018/09/36134.html

 (ボーガス注:法輪功邪教、カルトとして中国政府が弾圧するための)自作自演の(ボーガス注:法輪功信者(?)の)「天安門焼身自殺」があった。

 と強弁する法輪功ですが、さすがにこんな与太は中国批判派ですら多くの人間は完全無視です。

 三十年前、孔子廟が壊滅的な被害を受け、伝統文化は一掃された。数十年後、孔子廟が修復された。それは孔子のネームバリューを利用して観光資源として金儲けできるからである。これは伝統文化に対する冒涜(ぼうとく)にほかならない。

 「孔子廟が壊滅的な被害」というと文革のことでしょうか。ただ文革は1970年代で「40年前」であって数字が合わないし、とはいえ「30年前(1980年代)」に孔子廟破壊なんてないと思うんですが?
 それはともかく、第一に修復は「観光による金儲け」だけが理由ではないでしょう。孔子再評価という要素も当然あるでしょうね。
 第二にこうした「観光目当ての名所旧跡整備」は古今東西、大なり小なりどこの国でもやってることです。日本や欧米だってやってる。

 三十数年発展してきたが、世界で名を馳(は)せるブランドを作り出していない。

 もちろんそんなことはないでしょう。小生の知ってる中国企業では

「家電メーカーのハイアール」
「パソコンメーカーのレノボ
スマホメーカーのファーウェイやシャオミ」
「ビールの青島ビール

なんかは日本進出していて日本でもある程度知名度があります。

共産主義の悪魔が意図的に人類に注ぎ込んだ各種の思想は、気づかれないうちに全世界で氾濫している。
・共産邪霊の陰謀は成功寸前まで進んできた。
・共産邪霊は喜々として勝利を祝っている

 要するに「共産主義の成功」とは、「共産主義でも何でもないもの」に共産主義のレッテル貼って言いがかりつけてるつうだけの話です。何せ大紀元法輪功)にはLGBT運動を共産主義の陰謀呼ばわりした前科がありますし。


大紀元共産主義の最終目的』序文
https://www.epochtimes.jp/2018/09/31773.html

 1989年、ベルリンの壁の崩壊を皮切りに、旧ソ連と東ヨーロッパ諸国の共産党政権が相次ぎ滅びた。誰もが、冷戦の終結共産主義イデオロギーの衰退を信じて疑わなかった。生き延びた共産国家でさえ、身に迫る危機を感じるほどだった。しかし、実際はどうであろうか。共産主義はその後、従来の主張のほか、看板を塗り替えて多くの主義主張を提唱してきた。

 「看板を塗り替えて」つうのは要するに「共産主義でも何でもないもの」に共産主義のレッテル貼って言いがかりつけてるつうだけの話です。何せ大紀元法輪功)にはLGBT運動を共産主義の陰謀呼ばわりした前科がありますし。


ニューズウィーク日本版『アメリカ離れ、対中接近へ:『文明の衝突』の罠に陥る日本』(楊海英*9
https://www.newsweekjapan.jp/youkaiei/2018/09/post-24.php
 確かに安倍は「一帯一路参加」を表明したので一応「対中接近」とは言えるでしょうが、何が「アメリカ離れ」なんでしょうか?

 6月7日にホワイトハウスで日米首脳会談が行われた際に、冒頭でトランプ大統領が「私は真珠湾を忘れない」と安倍晋三首相に不満を示したという。対日貿易赤字を抱えるアメリカが日本の経済政策を批判したもの、と同紙は解説している。

 これが「アメリカ離れ」ならトランプがカナダやEU諸国に報復関税を仕掛けてることも「アメリカ離れ」になるでしょう。いずれにせよ問題は無茶苦茶な報復関税をするトランプの側にあります。
 なお、さすがに楊はこの件で産経のように「これは安倍批判ではない」と強弁する気はないようです。

 「精神的なぬくもりを感じさせない」冷酷な宗教である儒教は個人よりも集団に重きを置き、権威と階級などを重視する。独裁体制を支えてきたイデオロギーでもあるので、中国も北朝鮮儒教を放棄しない。

 儒教をそのように認識することが適切かどうかは議論の余地があるでしょう。そもそもその理屈では「過去はともかく、今は一応、民主国である」日本や韓国において「儒教が長年、大きな影響力を持ってきたこと(昔ほどではないが今も一定の影響力があること)」を楊はどのように理解するのか。
 あるいは「共産主義を含む中国の過去の政治運動」において、儒教が「封建的」と批判されてきたことは楊においてどう理解されるのか?。
 結局いつもの「結論ありき(今回は儒教たたきという結論)」であってまともに相手するだけ馬鹿馬鹿しいでしょう。楊も全く落ちぶれたもんです。
 しかし中国、北朝鮮非難のネタとして共産主義を持ち出すならまだわかりますが、儒教を持ち出すというのは訳がわかりませんね。今の日本ウヨにとってはなぜか儒教は敵視のネタのようです。いわゆる元号も多くの場合、出展は儒教文献なんですけどね。

 89年に中国が天安門広場民主化を求める市民と学生を弾圧した後、自由主義陣営が対中制裁を科した。だが92年、冷戦崩壊の隙を突くかのように日本は天皇を訪中させ、欧米の結束を崩壊させた。日本には西洋文明に対する「裏切りの前科」がある。

 実際には「欧米諸国も中国ビジネスでもうけたかった」ので日本の行為をこれ幸いと制裁解除に動いただけの話です。
 本当に欧米諸国が「中国への制裁」で意見が一致してれば「日本が名誉白人の称号をもらってアパルトヘイト南アとのビジネスを続けようと、欧米が南ア制裁を続けた」ようなことにしかならなかったでしょう。

 日中両国の業界団体は8月28日に北京で覚書に調印し、電気自動車(EV)向け急速充電器を共同開発すると発表した。

 と楊がぼやいたところで何がどうなるわけでもありません。「日本の自動車業界に霞を食えとは言えない」のです、ねえ、id:Mukkeさん(もちろん皮肉、嫌みのつもり)。


■浅井基文ブログ『米中貿易戦争に対する中国の立場』
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2018/1063.html
1)中国の安い商品が入ってこなくなることはむしろ米国にとってデメリット
2)中国以外のEU諸国や日本にも報復関税してるので、それらの国と共闘できる
3)北朝鮮問題での中国への協力要請のことを考えればトランプもあまり無茶はできない
4)中国の経済力ならば、「安易に妥協しなくても」当面なんとか耐えられる
などの判断から中国は安易に米国に妥協せず「長期戦に持ち込む構え」とみる浅井氏です。


■産経【寄稿】国連「持続的開発」目標、台湾にも扉を開けよ 台湾・外交部長 呉●(=刊の干を金に)燮(ご・しょうしょう)
https://www.sankei.com/world/news/180917/wor1809170011-n1.html
 反中国産経らしい寄稿記事です。

「SDGs」は2015年の国連総会で採択され、持続可能な世界に向けた大胆な目標を設定した。だが、台湾の2300万人は、この取り組みから除外されている。
 国連が全ての人々とつながるためにも(ボーガス注:中国の)圧力に屈することなく、台湾に扉を開くべきだ。

 何のことかと言えば「国連の会議に台湾代表として出席させてつかあさい(仁義なき戦い風に)」つうだけの話です。
 別に出席できない国連会議は「SDGs関係の会議に限らない」のですがまあ、「SDGsをネタにすると説得力が増す」つう認識なんでしょう(その認識の是非はひとまず起きます)。
 しかし産経なんぞを舞台に「安西先生!、国連の会議に出席したいです!(スラムダンク風に)」といってなんか意味があるのか。産経のウヨ読者は「その通りだ」と思うかもしれない。しかしそれでなんか意味があるのか。
 世間的には

「そんなこと言ったってそれ『一つの中国』に反するから無理でしょう、大体1970年代に国連から追放されたのがあんたら台湾じゃん。終わり」
「つうかさあ、本当に会議出席したいなら、中国をどう説得するかつう話であって産経紙面で『中国は狭量』『そんな中国に従う国連は卑屈』云々て、中国に悪口雑言て、方向性逆じゃねえの?。あんた本当に会議出席したいの?。それネタに中国に悪口したいだけと違うの?。それともまさかとは思うけど中国の警告無視して、独立目指してるの?」

で終わる話です。


■産経『日中が第三国でのインフラ整備へ初会合 中国の「一帯一路」念頭に』
https://www.sankei.com/world/news/180925/wor1809250037-n1.html
 産経的には絶対に認めたくないでしょうが、「昔はともかく」、あきらかに今の安倍は産経のような一帯一路否定論ではありません。


■産経【主張】首相10月訪中 「一帯一路」に一線を引け
https://www.sankei.com/column/news/180917/clm1809170002-n1.html

 中国が勢力圏拡大を目指す巨大経済圏構想「一帯一路」も順風満帆とはいかない。

 もちろん一帯一路は「すべてがバラ色」ではないですが、一方で産経が描き出すような「失敗と挫折の連続」でもないでしょう。
 「いいことばかりじゃないけど悪いことばかりじゃない」わけです。その中で日本が一定の利益を確保できるし、確保すべきだという理解の元に一帯一路参加が決定されたわけです。

 会談では「一帯一路」を念頭に第三国での経済協力で合意した。だが、中国と組めば、覇権主義を後押ししかねず、日本が過去の経済支援で培った途上国の信用も損なわれる恐れがある。一線を引いておくべきだろう。

 「一線を引く」という表現が興味深いですね。もはや「一切参加するな」とは言えないわけです。かつ「どう一線を引くのか」具体的なことは何も書いていません。


■産経『新疆に強制的な教育施設 中国治安当局、存在認める』
https://www.sankei.com/world/news/180916/wor1809160004-n1.html
 常岡がツイートしてたので気づいた記事です。
 この産経記事も読んでてわけがわからない「悪い意味で産経らしい」ひどい記事です。正直、これにツイートできる常岡は変だと思います。
 何がひどいかというと「当局者とやらが何者なのかわからない」上に、この当局者がどういう立場で、そしてどういうシチュエーションでこう語ったのか、さっぱりわからない。
 一瞬、「公式な記者会見で公式発表として語ったのか(でも中国外務省が否定したことをどのレベルの当局者であれ、認めるなんてことがあるか?。おかしくね?)」と思ったんですが、本文を読むとそのあたりがまるでわからない。
 「産経新聞の取材に対し、匿名を条件に(内部告発的な意味で?)語った(産経の独自取材?)」とも理解できそうな文章です。
 しかし「公式な記者会見で公式発表として語った」のと「産経新聞の取材に対し、匿名を条件に(内部告発的な意味で?)語った(産経の独自取材?)」では発言の意味合いが違う。
 前者なら「公的な記者会見である以上、その発表内容(中国政府に不利な内容)は真実扱いして問題ない」でしょう。後で「あれは事実じゃなかった」というならそれを明確に証明する責任は中国政府側にあります。
 一方、後者の場合、「匿名の内部告発である以上」、前者と違って、そうそう簡単に真実扱いすることはできません。
 まともなメディアならそのあたり明確に書くと思うんですけどねえ。


■人民日報『中国代表「イラン核合意の維持は多国間主義堅持のあるべき筋道」』
http://j.people.com.cn/n3/2018/0914/c94474-9500581.html
 中国には中国の思惑があるわけで単純な善意ではありません。
■産経『ガス田権益、中国に移行 イラン、仏大手からと報道』
https://www.sankei.com/economy/news/180812/ecn1808120005-n1.html
といった「イラン石油利権の確保」といった思惑は大きいでしょうが「イラン核合意の維持を今後も続けるべき」と考える俺的には中国の態度は大いに評価せざるを得ません。
 中国のような政治大国、経済大国の動きは「イラン核合意での合意継続努力であれ、トランプの合意破棄方針容認であれ」、中国の思惑に関係なく大きな影響力を持たざるを得ませんので。
 ここで「トランプの破棄方針容認」でなかったことについては感謝せざるをえません。
 そして■浅井基文*10ブログ『中国をどう見るか』
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2018/1045.htmlが主張するように「中国外交=脱パワーポリティクス」と見るべきかどうかはともかく「米国の無茶苦茶なパワーポリティクス(イラン核合意破棄)」にノーを表明した中国を「事情はどうあれ、米国流パワーポリティクスに批判表明した」ということで浅井先生同様、俺も「米国の無法を是正する政治勢力のワンオブゼム」として当面は一定の期待をせざるを得ません。少なくとも阿部治平*11とリベラル21一味のように中国にただ悪口しかしないのは違うだろうと思います。


■産経『中国バチカン、月内合意か 司教任命問題で米紙報道』
https://www.sankei.com/world/news/180915/wor1809150003-n1.html
 もちろんどうなるかはわかりません。報じたWSJは右寄り、アンチ中国なので「こうした報道でバチカンや中国を牽制したいので、あえてあやふやな情報で飛ばし記事」つう可能性も当然あるでしょう。


■産経『台湾・大阪処長が自殺』
https://www.sankei.com/world/news/180914/wor1809140019-n1.html
 普通に考えれば「台風対応の不手際への批判を苦にして」つうことでしょうが、台湾政府が正式発表しない以上なんとも言えません。
 なお「このようなことがないように台湾政府は職員のメンタルヘルスに注意すべき」とはいえるでしょう。
 ただし「批判してはだめだ」つうわけにはいかないでしょう。正当な批判はされて当然だからです。まともでない批判はもちろん許されませんが、それは「自殺するかどうか」とは関係ない話です。


東洋経済オンライン『大阪駐在の台湾外交官はなぜ死を選んだのか』
https://toyokeizai.net/articles/-/238262

 東京外国語大学の小笠原欣幸准教授は「モンスター選挙民」の存在と「民主主義の自傷行為」が一連の事態の根底にあったと分析する。

 「何だかなあ?」ですね。もちろん個々の政府批判が果たして適切だったかは大いに議論すべきでしょう。
 ただし「自殺理由を政府批判だと見なす確実な根拠」がない限り、こういうことは言うべきではないでしょう。「人命を利用して政府批判を潰そうとしてる」と疑われても文句は言えないでしょう。


■日経『ベネズエラ、中国と経済協力で合意 首脳会談で』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35426430V10C18A9000000/
 マスコミ報道によれば原油安もあってベネズエラ経済は相当に危機的な状況なのでここで中国が貸しを作ることはそれなりに合理的選択です。
 ただし中国にとって、問題は「危機が深刻すぎて」中国の支援でなんとかなるか不安というところではあります。


■AFP『「欧州は欧州人のもの」 ダライ・ラマ法話移民問題に言及』
http://www.afpbb.com/articles/-/3189523

チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世(83)は12日、スウェーデン南部マルメ(Malmo)で法話を行い、「欧州は欧州人のもの」であり、難民は帰郷して母国再建に尽くすべきだという見方を示した。
 スウェーデンは2015年、亡命希望者数を人口で割った比率が欧州で最高となった。法話が行われた同国第3の都市マルメにも、大勢の移民が暮らしている。
 ダライ・ラマは、欧州には「現に命の危険にさらされている難民」を支援する「道義上の責任」があるとして、「受け入れ、助け、教育しなさい」と促す*12一方、難民らは「最終的には母国を発展させなければならない」と説いた。
 さらに、「欧州は欧州人のものだと思う」と述べたダライ・ラマは、欧州人は難民に対し、いずれは母国を再建しなければならないと明言すべきだ*13という見方を示した。
 スウェーデンでは今月9日に行われた総選挙で、反移民を掲げる極右のスウェーデン民主党(SD)が躍進。ステファン・ロベーン(Stefan Lofven)首相率いる左派の与党・社会民主労働党(SAP)と、中道右派の野党・穏健党(Moderates)に続く第3党につけた。

 以前もダライがこうした「難民差別」の暴言を吐いたというニュースが報じられ小生も批判しましたが、また同じ暴言だそうです。こういうのをid:Mukke、I浜女史*14、阿部治平ら「ダライ盲従分子の馬鹿ども」はどう考えてるんですかね?
 俺だったら

・だったら自称「チベット難民」の手前らがインドのダラムサラを出ていいってチベット自治区に帰れよ!。インドはインド人のもんだよなあ?。「チベット自治区の発展」頑張って!
・ああ?。中国の迫害があるから帰れない?。だったらほかの難民だって一緒だろうがよ!。なめてんのか!、手前らチベットのカス野郎どもは!。何がチベット仏教最高指導者だ、難民差別のくそ野郎が。くたばれよ、外道。ノーベル賞も「ダライのご主人様」CIAの政治工作による受賞なんだろうが、今からでも賞を剥奪すべきじゃねえの?。腐ってるな、ノーベル平和賞選考委員会。マンデラ金大中とかまともな受賞者もいるけど。
・まさか「ほかの難民は帰国しても迫害されない。でもチベット難民だけは違う」なんて根拠レスで言い出さないだろうな、ダライ!
・手前、最近は欧州でウヨ政党が躍進し、スウェーデンもその例外じゃないからトランプのような反移民のウヨ政治家にこびてるだけだろ。インドから「頼むからインドからダライ集団は出てってください、中国との友好関係が大事なんです」といわれなきゃいいな(毒)
・さすがためらいなく安倍晋三にこびる馬鹿はやることが違うな!

とダライ一味を罵倒しますね。
 まあ、もちろん「AFPの誤報」なら話は別ですが、たぶんid:Mukkeらは「AFPに問い合わせて真相追究」などしないでしょう。もちろん「AFPが抗議に応じるとも思えない」ので「誤報だ」などと抗議もしない。「おそらく間違いなくダライ発言であること」が確定し、かえってid:Mukkeらダライ盲従分子にとってやぶ蛇になるので「ダライ猊下の不祥事は見て見ぬふりしようぜ」になるのでしょう。しかしダライも政治センスも良心も常識もなにもない「論外のゲス野郎」ですね。
 こんなことを言っていわゆる「欧米のリベラル派がダライを支持してくれる」のか。「リベラル派の支持などいらない」つうならそれまでですが、こんなことで欧州の排外主義極右がダライを積極支持してくれるとはとても思えません。


■石平のツイート

石平
 プーチン*15が日露首脳会談で変な発言すると、国内の反安倍派は大喜びして「アベの失敗、アベが駄目だ!」と興奮する。

  興奮するも何も安倍*16がろくにプーチンに抗議もせず「日露外交は失敗してない」と強弁するから批判されてるだけですが。民主党政権なら屈辱外交とたたいてるであろう連中が「安倍は悪くない、悪いのはプーチンだ」「悪いのは安倍総理でなく外務省だ」「安倍総理以前の歴代自民党総理だって領土を取り戻せてない」「安倍総理でなく石破*17、石原*18や岸田*19、あるいは立民の枝野*20なら取り返せるのか」「とにかく我々は安倍総理を支えるべき。安倍批判しても喜ぶのはプーチンだ」などと強弁する姿は実に滑稽です。


■ニューズウイーク日本版『中国の大学ではびこる密告制度』ラージャオ(中国人風刺漫画家)/唐辛子(コラムニスト)
https://www.newsweekjapan.jp/satire/2018/09/post-38.php

 北京建築大学の教員は、授業中ずっと携帯をいじっている学生たちの態度に怒り、日本人学生の勤勉さを例に挙げて、「あなたたちも頑張らないと日本に負けて劣等民族になるよ!」と叱ったのが「人種差別」「日本にこびを売る売国言論」として学生に匿名告発され、処罰された。

 吹き出しました。少なくともそれは密告という話ではないでしょう。「劣等民族」云々などという差別発言はペナルティを受けて当然ですし、とはいえ「匿名の内部告発」以外に学生がこの場合、教師に対抗するすべもないでしょう。
 「処罰」がどの程度の物かにもよりますが少なくともこの件に限れば「匿名告発」も「処罰(適切なレベルであれば、ですが。さすがに免職だとやり過ぎかとは思います)」も何ら問題はないでしょう。

*1:著書『世界の独裁者』(2011年、幻冬舎新書)など

*2:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*3:どういう扱いをされてるか無知なので知りませんが、和解してない現状ではあまり好意的な扱いでもないのでしょう。

*4:共青団中央書記処第一書記、貴州省党委員会書記、チベット自治区党委員会書記などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*5:もちろん安倍のこと。

*6:さすがのインドもそんなことはしないわけですが。

*7:ググったところ他の二つはウイスキーとブランデー

*8:ソチ、平昌五輪男子フィギュア金メダル

*9:著書『草原と馬とモンゴル人』(2001年、NHKブックス)、『モンゴル草原の文人たち:手写本が語る民族誌』(2005年、平凡社)、『チンギス・ハーン祭祀』(2005年、風響社)『墓標なき草原(上)(下):内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2009年、岩波書店)、『続・墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2011年、岩波書店)、『中国とモンゴルのはざまで:ウラーンフーの実らなかった民族自決の夢』(2013年、岩波現代全書)、『植民地としてのモンゴル:中国の官制ナショナリズムと革命思想』(2013年、勉誠出版)、『ジェノサイドと文化大革命内モンゴルの民族問題』(2014年、勉誠出版)、『モンゴルとイスラーム的中国』(2014年、文春学藝ライブラリー)、『チベットに舞う日本刀:モンゴル騎兵の現代史』(2014年、文藝春秋)、『狂暴国家中国の正体』(2014年、扶桑社新書)、『日本陸軍とモンゴル:興安軍官学校の知られざる戦い』(2015年、中公新書)、『モンゴル人の民族自決と「対日協力」:いまなお続く中国文化大革命』(2016年、集広舎)、『「中国」という神話:習近平「偉大なる中華民族」のウソ』(2018年、文春新書)、『「知識青年」の1968年:中国の辺境と文化大革命』(2018年、岩波書店)、『最後の馬賊:「帝国」の将軍・李守信』(2018年、講談社)、『モンゴル人の中国革命』(2018年、ちくま新書)など

*10:元外務省中国課長。日本大学教授、明治学院大学教授、広島市立大学広島平和研究所所長など歴任。著書『新ガイドラインQ&A』(1997年、青木書店)、『平和大国か軍事大国か』(1997年、近代文芸社)、『中国をどう見るか?』(2000年、高文研)、『集団的自衛権日本国憲法』(2002年、集英社新書)、『戦争する国しない国』(2004年、青木書店)、『13歳からの平和教室』(2010年、かもがわ出版)、『ヒロシマと広島』、『広島に聞く 広島を聞く』(2011年、かもがわ出版)、『すっきりわかる! 集団的自衛権』(2014年、大月書店)など

*11:著書『もうひとつのチベット現代史:プンツォク=ワンギェルの夢と革命の生涯』(2006年、明石書店)、『チベット高原の片隅で』(2012年、連合出版)など

*12:もちろんこんなんは「最終的には母国に帰れ」を正当化するためにお為ごかしに過ぎません。焼身自殺を美化しながら「心が痛む」とぬかしたのと同じでダライの下劣さ、卑怯さの証でしかありません。とりあえずチベット仏教がまともな人格形成に何一つ役立たない「だめ宗教」であることはよくわかりました。最高指導者ダライがこのレベルの馬鹿なんですから。

*13:そんなことを明言しないのは1)明言しなくても帰れる状況になれば普通帰るから、2)そんなことをいえば「とっとと帰れ」という排外主義を助長しかねないからです。ダライも本当に論外の馬鹿ですね。

*14:著書『チベット仏教世界の歴史的研究』(2001年、東方書店)、『世界を魅了するチベット』(2010年、三和書籍)、『清朝チベット仏教』(2011年、早稲田大学出版部)、『ダライ・ラマと転生』(2016年、扶桑社新書)など

*15:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*16:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*17:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*18:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*19:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*20:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)などを経て立憲民主党代表

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む・番外編(9/6分:常岡浩介と黒井文太郎と桜木武史の巻)(追記・訂正あり)(追記・訂正あり)

 常岡*1らを取り上げます。
■ツイートいろいろ

黒井文太郎
 そういえば、以前、某ニュース番組スタッフがこんなこと言ってた。
「そりゃニュース見てれば、アサドやロシアが非道行為してるのはわかります。けれどもシリア専門家*2に取材すると、悪いのは欧米という話*3になるんですよね。だからそういう解説になるの、しかたないんですよね」

 これが黒井の作り話でない保証はありませんが、仮に事実だとしても、そのスタッフの「ただのいいわけ」でしょう。
 黒井の主張に共感してるのなら「そういう専門家」を使わなければいいだけの話ですから。
 しかし、「そういう専門家を使いながら」、黒井にはなぜか「使って何が悪いのか」と反論できず適当ないいわけでごまかしに走るわけです。結局「こういう番組がつくりたい」という信念がなく「とりあえず専門家何人か出せば番組として格好がつく。格好がつけばいい。他局でホニャララさんがでてたからうちも手っ取り早くホニャララさんを使うか。調べてる手間が面倒くさい」としか思ってないんでしょう。
 自称「インテリジェンスの専門家」黒井にせよ「シリア専門家」にせよ「こういうスタッフ」は信念を持って使ってるわけでは全くない。
 たぶんこういう輩は「シリア専門家」に対しては「黒井への態度とは全く違い」へいこらしてるでしょうねえ。人間的に信頼できない輩です。

常岡浩介
 寺澤*4はこれまで(ボーガス注:問題を起こしても被害者に対し)釈明も撤回も謝罪もしていません。業界永久追放が正しい扱い

 西谷文和氏*5をデマ中傷したあげく、まともに「釈明も撤回も謝罪もしない男・常岡」がよくもいったもんです。その理屈なら常岡こそが「業界永久追放」でしょう。それにしても常岡も一時は散々、西谷氏をデマ中傷していましたが、裁判を起こされ、勝ち目がないと悟るや、賠償金を支払って和解。その後は「ツイートでの西谷誹謗を全くしなくなった」のだからわかりやすい男です。
 寺沢も常岡を名誉毀損で訴えればいいんじゃないですかね。訴えるネタがあるか知りませんが。
 まあ「とはいえ」寺沢はどうか知りませんが、常岡はどう見てもまともなジャーナリズム活動をしておらず、「事実上、追放に近い状態」の気もしますが。正直、常岡は「未だに常岡を相手にする人間」だけを相手に講演などで細々と営業してるだけでしょう。本もまるで出してませんしね。
 常岡と一時は共著を出し、ブログで何度か常岡を紹介したこともある高世仁も今では常岡のことには何一つ触れません。高世は「常岡ってつきあっても、裁判沙汰に巻き込まれる恐れがあるなど、リスキーなだけでメリットないんだよなあ。本も全然売れないしテレビなどで話題にもならないし」ということに気づいて、距離を置いてるのでしょう。
 常岡のツイートも他人の記事をリツイートして簡単なコメントをつけるだけで「ジャーナリストらしい深い分析もなければ、自分自身の取材報告もない」のだから呆れざるを得ません。

黒井文太郎
 原田義昭環境相、自国民を殺戮しまくっているシリアのアサド政権のプロパガンダ要員である駐日代理大使をかつて熱烈応援(よく理解してないことには首を突っ込まなきゃいいのに)。海外ならオルタナ右翼のトンデモ政治家扱いされる写真を堂々とホームページに載せてる時点で、もうね

 いやー、いくらシリアが問題を抱えてる政府とは言え、日本の駐シリア大使の送別会に出席し、その事実を自分のホームページに掲載したくらいで「オルタナ右翼のトンデモ政治家」はないでしょう。
 まあ確かに原田は「南京事件否定論者、河野談話否定論者」なので「オルタナ右翼のトンデモ政治家」ではあるんですが。

【原田について参考】
■リテラ『恥ずかしすぎる! 安倍政権が(ボーガス注:南京事件資料)世界遺産否定のために「南京大虐殺はなかった」のトンデモ言説を世界に発信』
https://lite-ra.com/2015/10/post-1575.html

黒井文太郎
 控えめに言って、北朝鮮の核戦力が「非核化されるので、もう心配は要らない」と考えてるのであれば、情報分析的に落第すぎる。控えめに言って

 むしろ

 控えめに言って、北朝鮮の核戦力が「日本の脅威だ」と本気で考えてるのであれば、黒井文太郎は情報分析的に落第すぎる。控えめに言って

ですね。
 そもそも「米国が体制保障を確約すれば非核化する用意がある」といってる時点で「米国の動き方」にもよりますが「そうそう簡単に北朝鮮核兵器使用なんかできない」わけです。
 まあ今のところ米国は終戦宣言すらしない状況ですが、もし仮に「よしわかった、体制保障しようやないか。ただしお前も前言撤回するなよ。非核化はしてもらうからな」といって終戦宣言、終戦協定、米朝国交正常化、在韓米軍撤退などと、どんどん「体制保障の方向」に動いていったら、北朝鮮としても「体制保証をただの口約束でない、形に残るもんで約束したら非核化する」といってしまった以上、何らかの動きをせざるを得ないわけです。
 まあ仮に非核化しなくても、国力的に北朝鮮から先に核使用する選択肢なんかないし、そういう意味では脅威なんかないですが。
 国力という意味でなら北朝鮮なんぞよりよほど「北朝鮮より経済力や軍事力のある」、「米英仏中ロ、インド、パキスタン」なんぞの方が核使用する危険性が高いでしょう。まあ彼らだって国際的批判とか考えたらおいそれと核使用なんざできませんが。
 まあ、黒井の場合「ウヨ商売として」北朝鮮脅威論をあおってることはモロバレですね。

黒井文太郎がリツイート
・ぱらみり
 ニュース番組でも辺野古問題やイージスアショア配備問題で「周囲の情勢が緊張緩和しているにもかかわらず」とか言ってるの、本当に地域情勢や安全保障の見えて無さを露わにしてるからやめたほうがいいと思うんだよね

 南北、米朝、「再度の南北」首脳会談後、朝鮮半島情勢が緊張緩和してないと本気で思っていたらその方がよほど非常識でしょう。安倍自民ですら緊張緩和という理解の元にミサイル避難訓練をやめたわけです。もちろん中台情勢も「戦争云々」という意味では緊張激化なんかない(中国の台湾締め付けはあくまでも政治的なもんです)。
 まあ、黒井にせよ類友にせよ故意にデマってると思いますが。
 つうか沖縄米軍基地について言えば「北朝鮮対応オンリーではない(ベトナム戦争イラク戦争、アフガン戦争などで出撃している)」から、「緊張緩和」云々で基地強化方針を日米は「基地負担軽減方向」に変えたりしない。
 単に「北朝鮮」を口実にした方が基地強化がやりやすいと日米両政府は思ってるだけです。だから黒井のような「日米政府万歳の輩」は「緊張緩和してない」と強弁する。イージスアショアにしても、おそらく対象は北朝鮮だけではない。ただ「中国も対象です」なんて言えば日中関係悪化しかねないし、配備先の同意も得られるかわからないと思って「北朝鮮がー」という。
 そもそもイージスアショアがあれば北朝鮮のミサイルが撃墜できて百発百中でもない。普通に考えて「撃墜失敗の可能性」はあるわけです(北朝鮮も本気でミサイルを撃つなら撃墜されにくい手を打ってくるでしょうし)。本気で「北朝鮮のミサイルがー」と思ってるならそれこそイージスアショアを褒めまくるなんてしないでしょう。それこそ「撃墜失敗時に備えたシェルター建築」でも考えないといけない。
 むしろPAC3はすでにあるのだから「シェルター建設(シェルターは今ない)の方に力を入れるべき」ではないか。
 「北朝鮮はミサイルなんて撃ってこない」と見なしてるからこそ「イージスアショア万々歳」をするわけです。

黒井文太郎がリツイート
ネット右翼に足を引っ張られた佐喜眞候補【沖縄県知事選挙 現地レポ〜敗北の分析】(古谷経衡)
https://news.yahoo.co.jp/byline/furuyatsunehira/20181001-00098867/


 吹き出しました。黒井や古屋は「佐喜真や自民、公明に問題があったから敗北したのじゃない、ネット右翼などのデマのせいだ、デマに足を引っ張られたんだ」といいたいようですが、まあ詭弁ですよねえ。
1)別にネット右翼の非常識なデニー誹謗のデマ垂れ流しと「それに対する反発」がなくても、おそらく「基地反発世論や翁長氏への追悼の思い」などから、佐喜真は負けたであろうという意味でも
2)佐喜真陣営が「デマでデニーが足を引っ張られれば幸い、と思ったか」、「ネット右翼などともめたくなかったのか」、その理由はともかく、ネット右翼などのデニー誹謗デマを厳しく批判などせず事実上容認した(つまりネット右翼の被害者面する資格などない)、そのことによってデマ批判派に「佐喜真陣営もデマについて同罪だ」と見なされたという意味でも
詭弁ですね。佐喜真陣営が「足を引っ張られた」などと言いたいなら、最低限、選挙中にデマを徹底的に批判しておくべきでした。
 ちなみにそうした誹謗デマの一例が
■アジア自由民主連帯協議会『「八重山日報」紙(沖縄県)に意見広告を出しました。』
http://freeasia2011.org/japan/archives/5513
です。
 ただし古屋はアジア自由民主連帯協議会については批判していませんが。多分「西村幸祐や三浦小太郎ら協議会幹部との間に」批判できないしがらみがあるのでしょう。そして三浦らはネット以外でも活動してるプロ右翼活動家なので、古屋の言う

 ネット右翼は、ネット空間から「選挙」というリアル空間に這い出て、それが「ネット右翼活動家」になった時点で、いかなる陣営にとっても害毒しかもたらさない。そう私は確信した。

というのも詭弁です。何もネット右翼だけがデマを流してるわけではない。産経や日本会議、国基研などといった「ネットにとどまらない活動をしている」右翼連中も公然とデマを流してるわけです。
 まあ、古屋も黒井も「敗北原因は佐喜真陣営の外部ではなく内部にこそある」ということをどうしても否定したいのでしょう。最低のくずです。

常岡浩介
 シリア内戦に関心がないのは日本人/日本メディア/日本の政治家だけ

 「は?」ですね。まあ利害関係、興味関心などからシリア内戦に関心がある人は世界中にいるでしょうが、一方で「利害関係(典型的には問題当事者である)や興味関心がなければ」関心なんか普通持ちません。もちろん俺もシリア内戦については問題当事者でもなければ「シリアは日本の隣国でもない」ので、大して興味などありません。
 何せ、シリアは「シリアが隣国である国々(イラク、トルコ、イラン、サウジなど)」と違って日本にとって「南北朝鮮、中国、ロシアのような隣国」じゃないし、シリアは「隣国でなくても注目せざるを得ない」米国、英国、フランス、ドイツ、中国、ロシアのような経済大国でもない。
 隣国、あるいは重要な貿易相手国である「日米、日中、日韓、日露」に全く関心がないと言ったら、一般日本人でもまずいでしょうが、シリアはそれほどの話じゃないでしょう。
 日本に限らず欧米だろうと東南アジアだろうとアフリカだろうと、どこだろうと「シリア内戦に関心のない人」はいくらでもいるでしょう。
 常岡がシリア内戦に関心を持つのは奴の勝手ですが、「日本政府」「与野党の政治家」「マスコミの国際部、政治部記者」相手ならまだしも「普通の日本人」にまで「シリア内戦に関心がないなんて」云々言うのはやめてほしいですね。
 シリア問題に限らず、一般国民が外交に関心が薄い、たとえば外交が選挙で票にならないなんて昨日今日始まったことじゃないし。
 むしろ「常岡のジャーナリストという立場なら」シリア内戦について日本国内の関心を高められない自分の無能さを恥じるべきじゃないのか。

黒井文太郎がリツイート
しぶちん
 杉田水脈をかばう自民と、おしどりマコを(ボーガス注:次の参院選に)擁立する(ボーガス注:らしい)立民とどちらを選ぶか。究極の選択だわなあ。

 おしどりマコ氏(本名:吉岡雅子氏)なる人を小生は知りませんが仮に黒井らが言うように彼女が「放射能デマの明確な加害者」だとしても、「歴史修正主義者でLGBT差別者」の杉田よりはましでしょうよ。全然「究極の選択」じゃない。
 つうかどう見ても黒井らは「どっちもどっち」という詭弁で杉田と「杉田をかばう自民」をかばっている。そもそもマコ氏や「彼女を参院選候補に擁立する方針らしい立民」を批判するにおいて杉田を持ち出す必要はどこにもないわけですから。どうしようもない馬鹿です。
 なお、お断りしておきますが、ここでしてるのはあくまでも『杉田と自民を詭弁で擁護したいらしい』黒井らへの批判であってマコ氏や立民への評価については何もコメントしていません。知識も興味関心もないので特にコメントしません。間違ったことをなるべく言わないためにも「自分が興味関心や知識のないことには手を出さない」のが俺のモットーです。

常岡浩介
 原発推進と反原発の抗争に興味はないけど、おしどりマコという人なら「ウクライナ上空のマレーシア航空機撃墜事件で、ウクライナ勢力がプーチン専用機と誤認し撃墜」という陰謀論者のデマを拡散していましたよ。デマを吐く人は常にデマを吐き続けるものです。原発関係ありません

 「デマを吐く人は常にデマを吐き続ける」ねえ。

1)西谷文和氏を相手に「西谷が俺の活動を妨害したので俺は安田純平をヌスラ戦線から救出できなかった」と西谷氏を誹謗するデマをはき、西谷氏に名誉毀損訴訟をおこされて賠償金を払った男
2)西谷氏に訴訟をおこされるまではデマをネットで流し続けた男
3)賠償金を払って以降は西谷氏が怖くて「西谷氏が気づかない裏では、陰口はたたいてるかもしれないが」、表では過去の西谷批判を何も言わなくなった男

常岡がよくもまあこんなことが言えたもんです。いつもながら常岡は常識外れですね。
 この常岡の「マコ氏非難」の理屈なら当然ながら「デマをはく人・常岡は常にデマをはき続ける」のでしょうねえ。
 この常岡の「マコ氏非難」の理屈なら、「少なくとも常岡が西谷氏に賠償金を払って、事実上自らの西谷非難がデマだと認めてからは」常岡のいうことなど何一つ信用できないし、そもそも常岡にジャーナリストを名乗る資格もない。
 そして常岡の理屈「原発関係ありません」なら、「常岡が長崎放送時代に警察裏金報道で世間に評価されたことは西谷誹謗問題など今の常岡の問題点と関係ありません。過去の手柄で常岡を免罪できません」つうことですね。つうか常岡ってぶっちゃけた話フリーになってから「長崎放送時代」を超えるスクープなんか一度もしたことがないですよねえ。まあ、「まぐれで活躍したプロ野球選手が図に乗ってメジャー挑戦したら大失敗で化けの皮が剥がれた」みたいな感を常岡には感じますね。
 なお、お断りしておきますが、ここでしてるのはあくまでも「西谷氏を誹謗したデマ屋の自分を棚に上げて」、『一度でもデマを飛ばした奴(この場合、マコ氏)は安易に信用できない』などと言い出す恥知らず・常岡への批判であってマコ氏の評価については何もコメントしていません。

常岡浩介が盛田隆二リツイート
 沖縄はこんないかがわしい人たちを追い払った方がよい。昔はぶいぶい言わせたが、今はプーチンを礼讃しシリア虐殺を隠蔽擁護し「晩節を汚し」てる人たち

 NHKもきちんと報じてほしい
週刊金曜日言語学者チョムスキー*6歴史学者ダワー氏*7、映画監督オリバー・ストーン*8ノーベル平和賞マグワイア氏ら、世界の識者133人が【辺野古新基地建設の即時中止を求め、故翁長*9知事による埋め立て承認撤回を支持する声明】を発表!』
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180928-00010001-kinyobi-soci

 プーチン・インタビュー映画を作ったストーンはともかく、他のメンツが軒並み「プーチン礼賛」なんて事実はないと思いますが。つうか、そういうことより県知事選直前だし、沖縄基地反対派の応援ツイートでもしたら?。こういうツイートしかしない時点で「ああ、常岡って別に沖縄のこと真面目に考えてるわけでなくて基地反対派に因縁つけたいだけだよね(ただし常岡は卑怯者なので基地賛成派の応援をしたりはしない)。常岡が付き合ってる連中って黒井文太郎、モーリー・ロバートソンとかウヨばっかだし」て話です。

常岡浩介がリツイート
 新潮社は日本の主要メディアで唯一(!)、イラク戦争に誰も特派しなかった。自らは取材を一切しないでデマに基づくバッシングだけやってた。新潮45を「ニワカネトウヨ」と「批判」する向きもあるけど、この会社は一貫してネトウヨデマゴーグでした。

今井紀明
 新潮45に対して僕の印象は『現地独走スクープ!「三人は立派に任務をこなした」イラク人質事件犯人グループ直撃』だ。イラク人質事件を自作自演と断定するようなスクープを出していた。当時裁判にした方がいいと思ったけど、虚偽報道が多すぎてそのときは諦めざるを得なかったという記憶。

 ここだけ取り上げれば常岡の主張は正論です。
 しかしまず第一に常岡がツイートでこうした新潮批判を始めたのは「新潮45が休刊(事実上の廃刊)してから」です。
 すぐに批判を始めたわけじゃない。つまり「勝ち馬に乗った」にすぎないでしょう。
 第二に「週刊新潮を舞台に、西谷文和氏を誹謗するデマを垂れ流し、新潮共々、西谷氏に提訴され、その結果、西谷氏に賠償金を払い謝罪の意を表明する和解をした男・常岡」がよくもこんなことが言えたもんです。
 手前が週刊新潮を舞台に流した西谷批判はデマじゃないとか、新潮社は「一貫してネトウヨデマゴーグ」だが自分が週刊新潮に登場したことは問題なかったと未だに強弁するつもりなのか。
 新潮社も「手前にだけは『一貫してネトウヨデマゴーグ』と言われたくないわ。週刊新潮に登場した分際でふざけんな」と呆れてるでしょう。
 もちろん常岡は週刊新潮登場時にはこんな新潮への悪口は言ってませんしね。
 まあ、西谷氏の裁判で常岡と週刊新潮が事実上敗北した時点で「常岡の野郎、ガセネタつかませやがって許せねえ(新潮社)」ということで完全にお互い、今はけんか状態なのかもしれませんが(もちろんろくに取材せず常岡の言い分を鵜呑みにした新潮にも非はありますが)。
 もはや冗談でも皮肉でも悪口でもなく、マジで常岡はいわゆるサイコパス(ある種の人格異常者)じゃないか。常人にはおよそまねできない所業です。なるほど高世仁が「一時はともかく」今や常岡についてまるで自分のブログで触れなくなったのもよくわかります。常岡のような性格の異常な人間とは付き合ってても不愉快になることが多いだろうし、正直、どんな迷惑を被るかわかったもんじゃない。最悪、常岡のとばっちりで「民事損害賠償請求の被告」なんてことにもなりかねません。あげくそうした不利益を引き受けてまで付き合う価値が常岡にあるか、例えば本が売れてれるかといったら、そんな価値は何もないわけですから。
 高世が関わった常岡本『イスラム国とは何か』(2015年、旬報社)も大して売れなかったんでしょう。
 常岡が長崎放送をやめたのも「長崎放送的には万々歳」で、実はそういう異常性格の常岡は「長崎放送で実は浮いてた(長崎放送にいづらかった)」のかもしれません。まあ、もちろん「長崎放送時代はまとも」で退社してから金に詰まって「目先の金のために異常になった」可能性もありますが。

黒井文太郎
 わざとこういうタイトルにしてるのでしょうが、トランプは何でも無理やり自分の成果にするだけな話で、べつにトランプに頼まれたから防衛装備を日本が大量に買うことにしたわけではない。
■朝日『トランプ氏「日本はすごい量の防衛装備品を買うことに」』
https://www.asahi.com/articles/ASL9W5F67L9WUHBI03C.html
 「私が『日本は我々の思いを受け入れなければならない。巨額の貿易赤字は嫌だ』と言うと、日本はすごい量の防衛装備品を買うことになった」と自身が日本から大きな譲歩を引き出したかのように語った。

 「安倍シンパウヨ(ただし黒井はアンチプーチンなので、安倍の対ロシア政策は除く)」黒井らしくて吹き出しました。仮にトランプの発言が「事実でない放言」だとしても、その辺の右翼活動家ではなく、仮にも「米国大統領の発言」である以上朝日が「これは事実なのか?」「事実でないなら日本政府は国民に釈明した上で、米国政府に抗議すべきでないのか?」「事実なら許されない日本政府の税金私物化ではないのか?」という意味合いで取り上げるのは当然でしょう。なお、さすがに黒井も「トランプ発言が事実だとしても問題はない」という気はないようです。
 いずれにせよ、そこで「『与太はやめろ』とトランプ批判するのでも、『与太についてきちんとした対応をとれ』と安倍政権にトランプ発言への釈明や抗議を求めるのでもなく」朝日に向かって「トランプの発言なんか与太だから記事にするな、無視しろ」「与太を安倍攻撃に使うな」とはどういう神経なんでしょうか?

黒井文太郎
 米が引いて露が出てきたことで安保理が崩壊し、国際社会の人道的介入が崩壊した。それこそが「今」の大問題

 「何だかなあ」つう黒井のツイートです。冷戦時代は米ソ対立で安保理は機能していませんでした。冷戦崩壊後「米ロ協調」があったことは事実ですがそれにしたって安保理決議による「人道的介入(人道目的を理由とした武力介入。なお、停戦後のPKOは通常、人道的介入とは言いません)」がガンガンされてた事実はないでしょう。
 せいぜい湾岸戦争イラクフセイン政権をクウェートから撤退させる)とユーゴ空爆(ユーゴ内戦への介入)か。
 仮に「米国のアフガン侵攻やイラク戦争」を人道的介入と見なすにせよ、あれは安保理決議による侵攻とはとても言えないでしょう。そしてあれらを人道的介入と見なすにせよ「人道的介入がガンガンされてたわけではない」(なお、ベトナムカンボジア侵攻が「ポルポト派虐殺があまりにひどいので」「そしてベトナムの侵攻で結果的に多くの人間が救われた」ので人道的介入扱いされることがあります。ただし、いずれにせよ、あれは国連安保理とは関係ありません)。
 ユーゴ空爆などへの批判から人道的介入は「おっかなびっくり」という形でしかないでしょう。
 安保理決議による人道的介入とみなせる「湾岸戦争やユーゴ空爆」にしたって「安保理決議を大義名分に米軍やNATO軍が勝手にやってた」のであって、国連軍がつくられなかったどころか、国連安保理が現地軍をコントロールしていたわけではない。そういう意味では「国連の介入」とは言いがたい代物です。
 大体、黒井が「ロシアの拒否権発動ばかりをあげつらう」のも非常に問題です。黒井が「ロシアの拒否権で人道的介入ができない」と言いつのるのってシリア限定ですし。
 そしてイスラエル問題での米国の拒否権発動はどうでもいいのか。
 黒井の主張は明らかに間違っています。おそらく故意にデマってるのでしょう。

常岡浩介がリツイート
・YAPONLUQ
 「沖縄がウイグル(ボーガス注:のような自治区)になる」というならそのとき(ボーガス注:中国が統一を目指すという)台湾や(ボーガス注:中国の近隣国である)朝鮮半島ベトナムはどうなっているんだろう。中国がどんな順序で沖縄などの周辺地域をウイグル(ボーガス注:のように自治区)化していくのか説明できるヒトはいるのかな。
 そんなヒトはいない、というのが正解。どこか遠くのあまり知られていない民族は利用するには都合がいい。

 珍しく常岡のツイートに共感できます(苦笑)。

黒井文太郎
‏ 北朝鮮が非核化するかどうかについての評論は、思い入れとか気持ちとか関係ありません。
 北朝鮮の言動、北朝鮮の戦略、客観的な情報分析の話です

 うん、で客観的に分析した場合
1)北朝鮮の現時点の主張「米国が体制保障すれば核廃棄してもいい」
2)米国の現時点の主張「そんなことより核廃棄しろ」
つう状況では「米国が体制保障すれば核廃棄するかもしれない(今のところ体制保証してないので体制保証した場合北朝鮮がどう動くかはなんとも言えない)」以上のことは言えないと思うが?。少なくとも黒井のように「北朝鮮には核廃棄の意思はない」と断言しちまうのは全然客観的じゃねえだろ。 

黒井文太郎がリツイート
・Hyang
 平壌マスゲームを観覧したCNN記者は、ヒューマンピクセル(人間画素)に胸を痛めたが、文さんは何を思っただろう。15万人平壌市民に向けた7分間のスピーチでは「困難の中、民族の自尊心を守った不屈の勇気」を讃えた。私は『民族の自尊心』より大事なことが山程あると思う。

 朝鮮日報

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/09/22/2018092200644.html
 マスゲームは国が個人の体を使って訓練する官製芸術行為だ。これを見て奇妙な印象を受けるのが「自由市民」の平均的な情緒だ。2000年にオルブライト米国務長官=当時=は北朝鮮マスゲーム「百戦百勝朝鮮労働党」を鑑賞して世論の批判を受けた。09年には北朝鮮に拘束されていた米国人女性記者らを救うため訪朝したクリントン元大統領が「アリラン祭」の鑑賞を提案されたが、断った。

なんて記事書いてましたけど、こいつらは文大統領の社交辞令に因縁つけて何がやりたいんでしょうか?。南北融和外交の妨害?

黒井文太郎
・ニューズウイーク日本版WEB版がいまだに「アサド体制に反対してる反体制派はみんなアルカイダ系」というアサド政権の戦争犯罪を正当化する目的のプロパガンダを拡散してますけれども、もちろんそんなわけはありませんね

 おいおいですね。俺の認識では「ニューズウイーク日本版WEB版」は「反体制派においてアルカイダ系の力は軽視できない(例えるなら今の自民党において「日本会議の力は軽視できない」みたいなもん)」と書いたことはあっても「皆アルカイダ系(例えるなら「自民党議員、皆日本会議系列」」と書いたことはないのですがねえ。批判するにおいては正確な批判が大事ですよね。

黒井文太郎
(ボーガス注:杉田問題で批判されてる新潮45で)1本書いてた。内容覚えてないけど
◆日本はなぜ「金正日の死」をつかめなかったか/黒井文太郎

 「黒井って馬鹿?」ですね。なんで自分で書いた文について内容覚えてないと公言できるのか?
 「つまりその程度の駄文なんですか?」と聞きたくなります。

黒井文太郎
「非核化はアメリカ次第」というメディア解説はミスリード

 いやいやミスリードではないですね。「体制保障しない限り非核化しない。まずは最低限、米国が終戦宣言してくれ」と北朝鮮が言ってるのだから「まずは終戦宣言しなければ話になりません」。
 終戦宣言は「現実追認」でしかないのだからハードルは低いし米国の一存でできます。

黒井文太郎
‏ 緊張緩和、南北融和、米朝対話は全然ウェルカムだと思うのですね。
 問題はひとつ、「非核化にはならない」ということです。

 黒井的には「非核化」を口実に南北融和、米朝対話を否定したいのでしょう。俺の考えを言えばまず「北朝鮮の体制保障なし」での非核化はあり得ないと考えるので黒井とは違い「対話すれば当然に非核化するわけではないですが」南北融和、米朝対話の果てにしか非核化はないと思います。
 第二に「仮に非核化しなくても」戦争するくらいなら「核保有北朝鮮」を認める覚悟をすべきでしょう。戦争という最悪の事態だけは絶対に避けるべきです。

黒井文太郎
‏ 金正恩文在寅はまるで主従にみえる。この2人で統一に向かえば、明らかに金正恩上位になってしまうと思うのだけど、それ韓国の人はいいの?

 荒木や島田ら巣くう会のウヨ連中も似たこと言ってますが、どういう認識をすればそういう馬鹿な理解ができるのか。誰が考えても文氏は金正恩君の「従者」ではないでしょうに。

黒井文太郎
‏ オバマが毅然と介入していたら、ロシア軍の進駐はあり得ませんでした。
 多少混乱はあったでしょうが、アサド独裁政権は早期に打倒され、今日ほどの悲劇にはなっていませんでした

 ぶっちゃけ「多少の混乱」ではすまないでしょうね。イラクやアフガンに米軍が進駐してにっちもさっちもいかない状況でシリアでことが起こせるか常識で考えてもわかるでしょうに。もちろん「オバマでなければ介入した」なんてことはないでしょうね。そもそも共和党だってシリア介入には決して好意的ではなかったわけです。

黒井文太郎
‏ 金正恩やアサドを持ち上げることは、千万人の抑圧被害者を見捨てること

 やれやれですね。ほとんどの人間は「持ち上げてるわけではなく」、『政権転覆など非現実的なので共存せざるを得ない』との判断の下に動いているに過ぎません。それを黒井が「政権転覆を主張しない=持ち上げてる」と曲解してるにすぎない。
 世の中は黒井が言うような「単純な勧善懲悪ではない」わけです。

黒井文太郎 がリツイート
 Kan Kimura
 韓国の人にとって軍事的緊張緩和が良いニュースなのは確かであり、だからこそ彼らがこれを強い好感を持って受け止めるのは、ある程度当然だろう。さらに言えば朝鮮半島情勢が安定するのは、それ自身周辺諸国にとっても悪い話であるはずがない。問題は「このままだと核は残りそうだ」という事である

 「戦争が起こる」くらいなら北朝鮮が「核保有するが戦争を起こさない」方がましだと思いますがね。大体「米英仏中ロ」「インド、パキスタンイスラエル」などほかの核保有国については大して問題視しないくせに北朝鮮だけ問題視する理由がさっぱりわかりません。

黒井文太郎がリツイート
・駒木明義
 トランプ政権の惨憺たる内情を著書で描いたボブ・ウッドワード氏が「2年間調査したが、トランプとロシアが共謀した証拠は見つからなかった」

 ウッドワードがこう言ったからと言って「共謀がなかった」とは言えません。ただし「共謀を証明することが難しい(特に強制捜査権限などないウッドワードのようなジャーナリストは)」のは事実なのでしょう。「不適切な関係があった」とはいえるのでしょうが。

黒井文太郎
 北朝鮮問題は緊張緩和から平和への動き。その意味では短期的には良いけれど、問題は、北が核保有国として定着すること(現在の流れは明らかに非核化でなく核保有前提に)。
 ところが極端に抑圧的な強権独裁なので、将来も永久に安定するとは限らず、いっきに騒擾・無秩序の可能性がある。それが超危険

 おいおいですね。「政権がいつ倒れるかわからないしそのときはリスキー」なんていったら何もそれは北朝鮮だけでなく「米英仏中ロ」「インド、パキスタンイスラエル」などほかの核保有国だって同じ話でしょう。
 そもそも「北朝鮮が今のまま、強権体制で移行する」「北朝鮮は絶対に非核化しない」なんて黒井の決めつけ自体何の根拠もありません。とはいえ黒井ですら「短期的にはよい」といわざるを得ないわけです。まあ長期的にもいいことだと俺は思いますが。

黒井文太郎
‏ 人道的には、北朝鮮金正恩体制を存続させることは、超強権的な個人独裁体制下で、奴隷状態の北朝鮮国民を、将来的にもそのまま放置することになる。これもまた残酷な話

 おいおいですね。現実問題としては「漸進的民主化」以外の道は現実的ではないでしょう。大体、独裁的国家は北朝鮮以外にもありますしね。なんで北朝鮮だけこんなに敵視するのか?。反共プラス朝鮮人差別か?

黒井文太郎
‏ 米朝交渉で、アメリカの終戦宣言と北の核施設申告ないし非核化工程提出がバーターのような見方ありますけれど、北側はそんなこと一言も言ってないです

 確かに北朝鮮はそんなことは言ってないでしょう。終戦宣言したときに北朝鮮がどう動くかは「北朝鮮以外」誰にもわかりません。ただし米国の一存ででき、比較的ハードルの低い「終戦宣言すらしない」のでは「体制保障を確約した」とはとても言えないし当然ながらそれでは北朝鮮は動かないでしょう。最低限「終戦宣言」は話を進めるのに必要なことでしょう。
 繰り返しますが、「朝鮮戦争正式終戦(中国、北朝鮮、米国、韓国で正式な協定に調印)」「米朝国交樹立」「在韓米軍撤退」「米韓安保条約廃止」などと違い終戦宣言は「建前は休戦でも、戦争が事実上終了した現在」において、米国にとって「現実追認」でしかないのだから米国にとって大してハードルは高くない。一方「北朝鮮の非核化」というのは北朝鮮にとって「現実変更」なのだから明らかに終戦宣言よりはハードルが高いわけです。
 相手にハードルの高いことを求めて、自分はハードルの低いことすらやらない。米国の態度はまともな外交態度とはとても言えません。

黒井文太郎がリツイート
・Masashi MURANO
よかったじゃん⇒東京新聞:グアム狙うミサイル 地上イージス「迎撃可能」:政治(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201809/CK2018091802000138.html

 おいおいですね。東京新聞
「日本防衛だけでいいじゃん。グアムは米国に任せろよ」
「グアムまで迎撃可能なら日本が北朝鮮の攻撃対象になる危険性がかえって高まって危ないだろ(まあマジな話、攻撃の可能性は低いのですが)」
「かつ日本防衛だけの能力ならもっとイージスの値段が安くなるんじゃねえの?」といってるのに「お前ら、あほか?」ですね。正直こういう黒井と類友のようなあほにはなんと言っていいやら。

常岡浩介容疑者
 先日、ラジオを聴いていたら、堀潤氏が「フェイクニュースについて」語っていた。
「ネットの情報をシェアするまえに、一回ゆっくり深呼吸しましょう」
 深呼吸してもフェイクニュースは見分けられませんよ、堀さん。

 こういうのを「言いがかり」といいます。この場合の深呼吸が「フェイクニュースにだまされないように焦らず冷静になりましょう。深呼吸でもしてもう一度考えてみましょう」の意味であることは誰でもわかるでしょうに。
 もちろん「主観的」には「焦らず冷静になってる」場合でも「客観的」には「焦ってて全然冷静じゃない」場合もありますし「焦らなければ」正しい判断ができるわけでは必ずしもない。
 「主観的に冷静ならば客観的にも焦ってない」「焦らなければだまされない」なら苦労はしません。
 しかし、「まずは冷静になりましょう。自分が軽率な判断をしてないか、もう一度考えてみましょう」つうのは普通のアドバイスじゃないんですかね?
 まあほかにも
「様々なソース(情報源)を調べて一つのソースで判断しないようにしましょう(複数の新聞、テレビ、ラジオなど多くのソースで確認できるものは真実の可能性が高く、一部のソースでしか確認できないものは、その一部のソースによるフェイクの可能性が高い)」
「いわゆる5W1Hが明確か確認しましょう(明確でない場合はフェイクの可能性が高い)」
「危ないと思ったときはできる限り判断保留しましょう」なんてのもだまされないことには必要でしょうがね。まずは「冷静になりましょう」つうのが一番大事じゃないか。焦ってる人に「5W1Hがー」なんて言っても意味ないでしょう。
 仮に堀氏が「何らかのフェイクニュースにはまってる」としてもそれとこれとは全く関係ないでしょう。この堀発言は突っ込まれるような問題点は別にない。
 というか常岡自体が「俺が安田純平を救出できなかったのは西谷文和のせいだー」というフェイクニュースを「西谷氏に民事で訴えられるまで垂れ流していたフェイク野郎、デマ野郎」なのによくもこんなことがいえたもんです。
 何も「プーチンはデマ屋だ、やはり元スパイ暗殺未遂はやつの犯行だろう」などと常岡が「デマ屋・プーチン」を批判したところでそれは「常岡がデマ屋でないこと」をもちろん証明しません。
 「デマ屋を批判すればそいつはデマ屋でない」のなら苦労しませんが残念ながら(?)常岡はデマ屋以外の何者でもありません。

常岡浩介が大前仁をリツイート
 毎日新聞自体もロシア政府とカネで癒着*10したりしてて、新聞として有り得ないが、このコメントは大前記者の取材力の低さをさらけ出してしまっている
・大前仁「プーチンとの信頼関係を築かなければ、北方領土問題を進められない」
 この前提は一体どこの並行宇宙から導き出されたのか?

 「野党や石破の安倍批判」を支持しながらも「でもプーチンと信頼関係がなければ島は帰ってこない。安倍総理の具体的ロシア外交の是非はともかく、その点では安倍総理のいうこと(プーチンと信頼関係を築いて島返還を目指す)に一理はある、ということも指摘しておきたい」「安倍批判が対ロシア外交否定につながらないようにしてほしい」とする大前氏に悪口する常岡です。
 いつもながら常岡のいってることが「はあ?。常岡って馬鹿?」ですね。外交をやるにおいて何らかの信頼関係を相手側との間に築かずしてどうやって外交ができるというんでしょうか?(なお信頼関係とは必ずしも「仲良しこよし」ではありません。例えば小泉訪朝は「北朝鮮との間のある種の信頼関係」によって成功しましたがそれはもちろん「北朝鮮と仲良しこよし」とは違います)。これは何も日露に限りません。
 日朝、つまり金正恩委員長(拉致問題)、日中、つまり習近平主席、日韓、つまり文在寅大統領、日米、つまりトランプ大統領、その他、EU諸国だって、ASEAN諸国だって、何だって同じです。
 「信頼関係なんかあいつの間にできないよ」といったらそれは「外交しない」ということと同義ですから。そういう意味でここで言う「信頼関係」とは安倍の言う「プーチンとの個人的信頼関係」などとは関係ない話です(そんなもんがプーチンとの間にないことが先日のプーチン発言で疑いの余地なく露呈しましたが)。
 「プーチンとの信頼関係を築かなければ、北方領土問題を進められない」は「北方領土問題についてプーチンとの間で外交をする必要がある」という価値観にたつ限り、当然の話です。
 もちろん「外交する必要はない」というなら話は別ですが。
 常岡は

「領土返還はもはや諦めろ。誰がロシア大統領でもそんなことは無理だ」
あるいは「ポストプーチンに期待してプーチン時代は交渉を諦めろ。プーチンといくら交渉しても島なんか帰ってこない」
あるいは「仮に島がかえってきても独裁者のプーチンとは交渉すべきでない」

というんでしょうか?。そうはっきり言うなら「是非はともかく」筋は通りますが。ただ常岡は多分そのあたりごまかすんでしょうね。
 なお、繰り返しますが「北方領土問題についてプーチンとの間で外交をする必要がある」という価値観にたつ限り「プーチンとの信頼関係を築かなければ、北方領土問題を進められない」というのは当然の話です。
 「韓国との間に信頼関係がなければ竹島問題なんか解決しない」「北朝鮮との間に信頼関係がなければ拉致問題なんか(以下略)」などと同じ話です。
 したがって大前発言は一般論としては全く正しく

「安倍にプーチンとの信頼関係を築く意思や能力があるか」
プーチンが安倍と信頼関係を築く意思や能力があるか」
「安倍の今の対ロシア外交が評価できるか」
「例のプーチン発言と、それに対する安倍の態度をどう評価するか。プーチンに島を返す意思があると評価できるのか」
プーチン政治をどう評価するか」
「以上のようなことについて、大前氏がどう認識、理解してるのか?」
「こうした発言をする大前氏の思惑が安倍擁護やプーチン擁護かどうか」

とは全く関係ありません。そしてこんなことは「取材能力があるかどうか」という話でもない。
 繰り返しますが、あくまでも

北方領土問題についてプーチンとの間で外交をする必要がある」という価値観にたつ限り「プーチンとの信頼関係を築かなければ、北方領土問題を進められない」

つう話ですから。そして石破や野党など安倍批判派ですら「ほとんどの人間」は

「領土返還はもはや諦めろ。誰がロシア大統領でもそんなことは無理だ」
あるいは「ポストプーチンに期待してプーチン時代は交渉を諦めろ。プーチンといくら交渉しても島なんか帰ってこない」
あるいは「仮に島がかえってきても独裁者のプーチンとは交渉すべきでない。それは独裁支持という恥ずべき行為だ」

とはいってないでしょう。
 その意味では安倍批判派ですら「ほとんどの人間」は

北方領土問題についてプーチンとの間で外交をする必要がある」という価値観にたっている

しその価値観にたつ限り

プーチンとの信頼関係を築かなければ、北方領土問題を進められない」

という結論に自然となるわけです。安倍批判派の多くにとって、問題は「安倍とプーチンの間にどう見てもその種の信頼関係がない」という話です。
 もちろん、繰り返しますが、そういう価値観にたたなければ、つまり

「領土返還はもはや諦めろ。誰がロシア大統領でもそんなことは無理だ」
あるいは「ポストプーチンに期待してプーチン時代は交渉を諦めろ。プーチンといくら交渉しても島なんか帰ってこない」
あるいは「仮に島がかえってきても独裁者のプーチンとは交渉すべきでない。それは独裁支持という恥ずべき行為だ」

という価値観にたてば「プーチンとの信頼関係を築かなければ、北方領土問題を進められない」という結論にはなりませんが、これまた取材能力がどうこう言う話ではない。つうかそういうことほざく常岡のどこに取材能力があるんでしょうか?。毎回、無様に現地武装勢力に身柄拘束されたあげく日本外務省の世話になったり、西谷文和氏をデマ中傷して賠償金を払ったりしてる「無能」が常岡じゃないのか(苦笑)。
 最近じゃ本もろくに出してないし(記事を書いたりメディアに出たりしてるのかも怪しい)。ツイッターも「僕はこんな取材しました」なんてもんじゃなくメディア報道記事のツイート、つまり「他人のふんどしによる相撲」しかしないんだから呆れます。

黒井文太郎がリツイート
・飯山陽*11
‏ もう20年中東に関わり勉強していたけれどこの記事は全く理解できない。私はよほど頭が悪いのだろう。
■朝日『いま中東を分けるのは、対ISの闘いの「勝ち組」と「負け組」』酒井啓子*12が読む
https://globe.asahi.com/article/11809687

 「黒井の類友」らしい「あほか?」つうツイートです。もちろんこの飯山とかいう輩が本気で「私はなんて馬鹿なんだろう(号泣)。酒井先生、馬鹿な私を救って!」と思ってるわけではないことくらい「馬鹿な俺」にもわかります。
 とはいえこうした皮肉というのは、
 こうした皮肉の対象である人間(この場合、酒井氏)の主張が
1)間違ってることは、ある分野の詳しい知識がなくても一般知識だけでもわかる場合か
2)間違ってることは別に知識がなくても論理矛盾や論理飛躍があるため、一定の論理的思考力があればわかる場合
という極めて限られたケースだけでしょう(朝日は専門紙ではなく、想定される読者層は必ずしも専門知識などないのだから特にそうです)。
 でそれにこの酒井氏の場合が該当するかといえば該当しないでしょうねえ。こんな「酒井主張をほぼ全否定したいらしい」ということ以外は何もわからない、意味不明な皮肉を投げかけるくらいなら「一点だけでも具体的事例を取り上げて具体的に批判した」方が建設的なんですけどね。
 こんなんにリツイートする黒井もいつもながら変なやつです。

黒井文太郎*13
 プーチン*14の提案が意外性をもって受け取られてることに意外性しかない。

 イヤー率直に言って意外ですね。とはいっても、別にそれは「安倍信者」のような「安倍のロシア外交がうまくいって島が返ると思っていた」という意味ではなく「島の返還はひとまずおいて年内にも平和条約を結びたい」と安倍のメンツを丸つぶれにすることをいきなり言い出すとは思わなかった、年内って、あと多く見積もっても4ヶ月しかないじゃん、プーチンって一体何考えてるんだろう?、という意味での意外さですが。

鈴木章
 (ボーガス注:その立場上、プーチンの『年内に平和条約』発言を批判すべき安倍政権がろくにプーチン批判しないのは私も多くの安倍批判が指摘するようにでたらめで問題だと思うが、)でも、仮に領土問題が(ボーガス注:日本への島返還という形で)解決したら、(ボーガス注:北方領土に住むロシア人が別の場所に移らない限り)日本は新たにロシア系の国民を抱え込む可能性もあるのだが、彼らの少数民族としての権利の保護、どのように日本国民として「統合」していくのか、などという大きな課題については(ボーガス注:与党も野党もマスコミも、安倍支持者も安倍批判派も、ほとんどの日本人が)誰も真剣に考えていない気がする。ロシア側が島を返還する気配がないから無理もないが。

 常岡がツイートしていたので気づきました。なお、鈴木氏は日中外交の研究者のようです。
 まあ「俺も以前この問題について指摘した覚えがありますが」ご指摘の通り鈴木氏のいう問題は重要な問題です。
 「返還の時に、我々ロシア住民は、北方領土からロシア本土に移住するとして日本が移転経費出してくれるの?」「返還されてもそのまま我々ロシア住民は北方領土に住み続けることを認めてくれるの?。その場合はロシア系日本人として日本国籍をもらえるの?。ロシア系に自治権とか認めるの?」つう問題にまともに答えない限り「北方領土のロシア住民は返還に賛成しない」でしょうし、そうした現地住民を無視してまで、「プーチンに限らず」「ポストプーチンでも」ロシア政府が島を返すとはとても思えません。「島が無人」の竹島とは違う問題が北方領土にはあります。


■産経『旧ソ連圏で相次ぐ“ロシア語離れ” 反露感情、ロシアの地位低下を反映か』
https://www.sankei.com/world/news/180929/wor1809290021-n1.html
 どのような理由をつけるにせよ、現実に多数のロシア系住民がいるのにこんなことをするのは、民族対立を助長するだけの愚行でしょう。


■桜木武史*15クルド人と反体制派の動向』
https://note.mu/takeshisakuragi/n/nf2797ecd1e83

クルド人と反体制派がいがみ合う理由
 トルコと反体制派が同盟関係にあることです。クルド労働者党PKK)をテロリストと名指しするトルコから支援を得ている反体制派にとって、(ボーガス注:たとえ共闘理由がアサド打倒でも)クルド人(PYD、YPG)と手を取り合えば、トルコからの援助は停止されます。重要な支援国のトルコを失えば、反体制派の勢力は弱体化し、アサド政権打倒の夢も潰えます。

 反体制派を美化し、アサド政権を全否定したがる黒井や常岡が無視、軽視したがる一方で、反体制派に懐疑的な青山弘之氏*16が指摘している事実「反体制派とクルドの対立」「その原因がトルコの支援」です。「反体制派に対するシンパシー&アサド政権に対する反発」「桜木の認識では、アサドに異常に甘く、反アサドに不当に辛い青山氏に対する反発」を隠さない桜木ですが、彼は黒井や常岡とは違い一応青山氏同様の指摘をしています。 
 「反体制派とクルドの対立」「その原因がトルコの支援」ということに触れたがらないことだけでも常岡と黒井のシリア認識はゆがんでると言っていいでしょう。

 しかし、現在はクルド人はシリア北東部の大部分を支配下に置き、アサド政権に次ぐ第二の勢力として台頭しました。

 ここまで台頭したクルドにとって「トルコの支援を受けるが故に自分たちに敵対的であり」、その上最近は落ち目の反体制派に協力する理由は何もありません。
 一方、最近ではロシア、イランの支援もあって、反体制派を完全打倒しそうな勢いのアサド政権は「どこまで本気かはともかく」、クルドが反体制派と手を組まないよう、クルド自治権主張に一定の理解があるかのような態度をとっている(ただしアサドは何か確約したわけではありません)。
 であるなら、「反体制派が反クルドを放棄しない限り」、クルドにとって最善の策は「アサドと反体制派の対立」において中立を保つことでしょう。どちらか一方に肩入れしても、「反体制派もアサドもクルドに対して明確な自治権の約束をしない現状」ではメリットが何もないからです。
 その結果、反体制派は何か特別なことでもない限り今後も落ち目になり続けるでしょう。
 

■産経【前提なし平和条約】河野外相「首相の言っていることが正しい」 プーチン露大統領の年内平和条約締結案めぐり
https://www.sankei.com/politics/news/180919/plt1809190005-n1.html

 河野太郎外相は18日の記者会見で、ロシアのプーチン大統領による年内の平和条約締結案をめぐり、安倍晋三首相がプーチン氏の発言の後、直接、日本の立場を説明したと発言していることについて「当事者である首相が言っていることが正しい」と述べた。
 ロシア大統領報道官が16日に「実際に安倍氏本人から反応はなかった」と発言したことから、首相とロシア側との説明に食い違いが生じているとの指摘が出ていた。
 河野氏は「首相とプーチン氏の話だから、第三者の話より当事者の話の方がより正確性は高い」と強調した。

 誰が考えても詭弁でしかない安倍の主張を「干されたくがないために支持する」とは全く今の自民党も本当に落ちぶれたもんです。
 そもそも当事者云々というなら記事に書いてあるようにプーチン側は安倍の主張を否定しているのですが。
 その場に河野がいない限り「プーチンと安倍とどっちが正しいかわからない」はずです。というか状況証拠から見て明らかに嘘をついてるのは安倍ですが。
 大体「第三者」てロシア大統領報道官がプーチンに確認もせずでたらめ放言してると言うつもりでしょうか?。プーチン自ら「安倍から反論を受けてなどない」と発言されたらどういうつもりなのか。
 そのときになって初めて「プーチンは嘘つきだ」とでも言う気か。全く呆れて二の句が継げません。
 

毎日新聞『難航する対露平和条約交渉 首相は礎になる覚悟を』大前仁(モスクワ支局)
https://mainichi.jp/articles/20180531/ddm/005/070/012000c?fm=mnm

 安倍晋三首相はプーチン露大統領と通算21回目の首脳会談を終えた。
「平和条約に向け着実に前進していく決意を2人で新たにした」「私たちの世代で平和条約の交渉に終止符を打ちたい」。
 安倍首相は会談後、両国関係について前向きのトーンで繰り返した。しかし、日露平和条約に関する課題が思うように進んでいないのは明白だ。米露関係が加速度的に悪化する状況を踏まえると、ロシアが(ボーガス注:米軍基地を設置される可能性が皆無ではない)自国の安全保障に関わる北方領土について、一部ですら引き渡すシナリオは考えづらい。日本としては10年先、20年先を見据え、国際情勢の変化に期待しながら、粘り強く交渉するしかないと思う。
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 登録してまで続きを読む気がないのでこれ以上は引用しませんが、大前氏もずいぶん思い切ったことを言ったもんです。これは「今のままの安倍外交では島はかえってこない」「早急に外交を立て直す必要があるがそれでも安倍在任中にかえってくるか疑問」「10年後、20年後に帰ってくれば十分御の字」といってるわけですから。


■産経【正論】ロシアに領土問題解決の意思はない 新潟県立大学教授・袴田茂樹
https://www.sankei.com/column/news/180917/clm1809170006-n1.html
 「絶対に返さない」と向こうが明言したわけでもないので「意思がない」と現時点で言い切るべきではないでしょう。それは結果として「日本政府は島の返還を諦める」つう話にしかなりませんので。産経や袴田が「諦めた」つうなら話は別ですが。
 ただし現時点では向こうは「二島返還」「返還後、米軍基地を絶対に置かない」などの条件付きですら「返す」とも明言してもいない。その状況下で「安倍政権で絶対に取り戻す」と根拠のない放言をして、ロシア経済支援にどんどん踏み込んでいいのかというとまた話は別です。
 「そこまで踏み込むのはまずい、ロシアのやらずぼったくりになる恐れがある」つう考えは当然あり得ます。
 とはいえ「島の返還なんか諦めました」というのでない限り「島がかえってくるかわからないから、やらずぼったくりになるのが嫌だから何もしません、終わり」つうわけにいきません。
 個人的にはもう島の返還は諦めて、その上で平和条約結んでもいいじゃないか、島を返されても有人島だから、無人島・竹島と違って、住んでるロシア人をどうするか、全員どっかに移ってもらうのか(その場合日本の移転費用負担は全額か一部負担かはともかく不可避でしょう)、それともロシア系日本人として日本が受け入れるのか、つう難しい問題もあるし、と思いますが。
 いずれにせよ「島の返還は目指します」というなら「やらずぼったくりのリスクを覚悟しながら経済支援するが、やらずぼったくりにならいように工夫する」しかないでしょう。経済支援とのバーター取引以外に現実的な策があるとは思いません。
 ただし「やらずぼったくりにならない」その工夫が安倍政権にあるのかどうかは非常に疑問だと思いますが。それにしても北朝鮮に対する態度「制裁」とロシアに対する態度「経済支援」の違いは一体何なんでしょうか?。プーチン発言なんて完全に安倍をこけにしてると思いますが。

 彼は、日ソ共同宣言の領土条項は、1960年にソ連側が日米安保条約改定を口実に破棄したのに「日本側が実行しなかった」と虚偽を述べた。

 とはいえ、ソ連が破棄しなければ二島返還で決着したかといえば「そんなことは絶対に認めない」と米国が歴代自民党政権に猛烈に圧力をかけていたがために「鳩山内閣時代の領土条項」が「1960年の岸内閣になっても実行できなかった」わけです。「鳩山内閣が実行せず、岸内閣もいつまでたっても実行しなかったから結局死文化した」という意味ではプーチンは間違いではありません。
 また破棄したかしなかったか実際、領土問題の行方にあまり関係ないでしょう。
 「いつまでたっても日本が条項を実行しない」がゆえに「むしろ破棄した方が得策だ、破棄しても日本も文句言わないだろ」で破棄になり、実際日本も大して文句を言わなかったわけです。


■五十嵐仁*17の転成仁語『得意とされる外交で破綻してしまった安倍首相を続投させても良いのか』
https://igajin.blog.so-net.ne.jp/2018-09-13

「やっぱり、そうだったのか」と思いました。「ロシア極東ウラジオストクで開かれていた東方経済フォーラムで12日、プーチン大統領が突然、日本との『年内の平和条約締結』を求めた」というニュースを目にしたときです。
 「『北方四島の帰属を解決し、平和条約を結ぶ』という、日本が領土交渉の前提としてきた考えを飛び越えた発言に、衝撃が広がった」と、今日の『朝日新聞』は伝えていますが、「衝撃」を受ける方がおかしいんじゃないでしょうか。プーチン大統領が、北方領土の実効支配を強めて領土問題の棚上げを狙っており、騙された安倍首相がそれに協力させられているということは、2年前に山口県長門市で開かれた日露首脳会談の時から明らかだったのですから。
(中略)
 外交破たんによって無能ぶりが露わになった安倍首相を退陣させなければなりません。安倍政権の打倒こそが、日本の外交を救う唯一の道なのです。

 とはいえ対ロシア外交はまだ「単に無能」なだけましな気がします。慰安婦問題など歴史認識問題での中韓への安倍自民の言いがかりは「慰安婦など戦争被害者への誹謗中傷」であり無能ではすまない「悪辣なデマ、人権侵害」です。


■木村正人『日本メディアは提灯記事の責任どう取る「年末までに平和条約を結ぼう」と言ったプーチンの真意』
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20180913-00096767/

・ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は12日、ウラジオストクで開かれている東方経済フォーラムで、安倍晋三首相に対して年内に平和条約を結んだ後、「友人としてすべての問題を解決していく」と北方領土問題を先送りする考えを示しました。
 安倍首相が言う新しいアプローチである北方四島での共同経済活動はロシアには全く旨味がないようです。22回も首脳会談を重ねた成果がウニやイチゴでは話にならないというのがプーチン大統領の本音でしょう。
 首脳会談に遅刻して(ボーガス注:不満をそれとなく示しても)も安倍首相が分からないふりをするので、公衆の面前で直球ど真ん中のボールを投げたというところではないでしょうか。
・日本メディアの記事は政治部の記者が首相官邸や外務省から取材して書いています。
・えらく現実離れした記事が多いなというのが偽らざる実感です。
・安倍首相とプーチン大統領の親密な関係を軸に北方領土交渉が進展しているかのような提灯記事を書いてきた日本メディアはどう落とし前をつけるのでしょう。
ジョージア紛争やウクライナのクリミア併合を見ても、ソ連国家保安委員会(KGB)出身のプーチン大統領が戦争で勝ち取った北方四島をやすやす手放すと考える方が間違っています。
北方四島択捉島国後島には第18機関銃・砲兵師団の駐留部隊3500人が着上陸防御を目的として駐留しています。
・現状を鑑みると、要塞化した択捉島国後島の返還は不可能に近く、日ソ共同宣言に基づいて歯舞群島色丹島が返ってくればよしとしなければならないようです。
・あたかも北方領土交渉が進んでいるかのように装ってタンゴを踊り続けるのはもう勘弁してほしい

 まあ、そういうことなんですかね。


■産経【自民党総裁選】石破茂*18元幹事長、プーチン露大統領は「計算し尽くして発言」 平和条約めぐり首相を批判
https://www.sankei.com/politics/news/180914/plt1809140097-n1.html
 安倍支持層でも「まともな人間ならかばいようがない失策」であり、石破が批判することはある意味当然です。


■産経【主張】「年内に平和条約」 領土棚上げ断固拒否せよ
https://www.sankei.com/column/news/180914/clm1809140002-n1.html

・明らかになったことは、共同経済活動をてこに日露間の信頼を醸成し、領土問題の打開を目指す安倍首相の「新しいアプローチ」をプーチン氏が意に介していなかった、という点である。22回も首脳会談を繰り返しても、とどのつまりはこのようなありさまだ。
 共同経済活動に基づく「新しいアプローチ」は思惑外れになったのではないか。
 気がかりなのは、対露外交の基本路線を否定されたにもかかわらず、政府の反応が鈍い点だ。
・もはや対露外交自体の練り直しが必要な局面である。
 安倍首相は、プーチン氏の提案の直後に、「領土問題の解決なしに平和条約はない」と明確に反論すべきだった。
・(ボーガス注:安倍首相が)プーチン氏のねらいについて「条約締結への意欲の表れと捉えている」と述べた点はいただけない。
 ベトナム訪問中の河野太郎外相も「文句を言う筋合いのものでは全くない」と述べた。首相も河野氏も理不尽な提案に反論せずして何を主張するつもりか。
・政府は、共同経済活動にこだわるのをやめるべきだ。進行中の経済協力も本当に必要なのか。急ぎ見直したらどうか。
 四島占拠の違法性を改めて指摘し、返還を求めるのが先決だ。領土問題解決が前提の平和条約締結の交渉に戻す。それ以外はロシアに利益をもたらさないことを知らしめるときだ。四島返還が実現しない限り、本格的な経済協力は国益に反する。

 産経が基本的には安倍応援団であること、安倍が「22回の首脳会談を自画自賛していたこと」を考えればかなり思い切った安倍批判ですね。「ロシアへの反発>安倍のロシア外交」ということでしょう。
 今までは安倍応援団として安倍批判は「ロシア外交でも控えてきた」がプーチン発言に野党支持層だけでなく与党支持層からも「プーチンになめられてる」という批判が出たことで産経も安倍批判に踏み切ったのでしょう。
 それにしても産経ですらこの件では一定の安倍批判してるのに志位氏ら共産党の安倍批判ツイートに「日本共産党だって徳田書記長時代は領土問題でろくに抗議してなかった」「宮本委員長時代も『日本のこえ』問題(1964年)、プラハの春問題(1968年)で党関係が事実上断絶するまでは、一定の政党間交流がありソ連批判がぬるかった」「共産党に安倍批判されたくない」(要約)としかいわない「黒坂真のツイート(https://twitter.com/rokukurosaka)」もどうしようもない馬鹿です。黒坂はモリカケですら安倍擁護する男なので「予想の範囲内」ではありますが。
 もちろん黒坂の主張はそうした居直りに過ぎないので
■朝日『自民・石破氏「領土問題後回しで平和条約、禍根を残す」』
https://www.asahi.com/articles/ASL9D7RLKL9DULFA02C.html
といった共産以外の「安倍ロシア外交批判」への反論には全くなっていません。


■産経『プーチン氏発言は「日露関係発展への強い気持ち」 平和条約提案 菅義偉*19官房長官
https://www.sankei.com/politics/news/180913/plt1809130014-n1.html
 「年内に国交正常化したい」と北朝鮮がいっても同様に「日朝関係発展への強い気持ちだと思う」といえるのかと問いただしたくなります。


時事通信河野氏*20「文句言う筋合いでない」、プーチン大統領発言』
https://this.kiji.is/412913804876596321?c=39550187727945729
 安倍が抗議しないし「抗議しない安倍に忖度して、自民党では石破ぐらいしかプーチン批判しない」以上こういうしかないのでしょうが、まあ無茶苦茶ですね。まあ石破だって、今幹事長だったら批判できたかは少々疑問ですが。
 北朝鮮が「年内に日本と国交正常化したい」「拉致問題が解決するかどうかに関わらず」「国交正常化後に拉致問題交渉でもええやないか」、あるいは「非核化に関係なく年内に米国と国交正常化したい」「国交正常化後に(以下略)」といっても同じことがいえるのか。
 「わしらだって可能なら年内に正常化したいから批判しない」て詭弁がひどいですね。なぜ「島を帰さない場合でも正常化したい」というプーチン発言の重要ポイントを故意に無視するのか。しかし安倍信者も「よほど狂信的なやつ以外は頭が痛い」でしょうね。こんなん安倍政権を含む「歴代自民党政権の立場(島の返還なしでの平和条約はあり得ない)」を考えれば擁護できる話じゃないですから。
 「島がかえってなくても平和条約」なら安倍でなくても橋本*21、小渕*22政権など過去の政権がおそらく実現できたわけです。
 安倍だって今までそんなことは一つもいってない。
 首脳会談で、安倍が「あと3年(自民党総裁任期)のうちに平和条約結びたい」といったら「それやったら今年中に結ぼうやないですか、島の問題は後回しにして」とプーチンにいわれて、その場で何も言い返せないってどんだけ安倍も無様なんでしょうか?。まあ安倍にとって「予想外のサプライズ」だったんでしょうし、その場合に米長の企みを打ち砕いた「やはり強制にならないことが望ましい(現天皇)」のような当意即妙の応対ができる能力は安倍にはないですが。
 現天皇が首相ならその場で「やはり島の返還がないとそれは難しい」とかいってくれたんでしょうか?(皮肉のつもり)
 しかし「モリカケ疑惑発覚後ですら安倍支持する安倍支持層」には何も期待してませんが、これでも安倍支持なんでしょうねえ。げんなりします。


■産経【前提なし平和条約】共産・志位和夫氏「国辱外交だ」 プーチン露大統領の締結発言で
https://www.sankei.com/politics/news/180913/plt1809130030-n1.html

志位和夫ツイート
・「プーチン大統領『条件なしで平和条約を』安倍首相を前に」
 驚きのニュース。平和条約締結は両国の国境の公式の画定という意義*23を持ち、「条件なし」での締結は領土要求の全面放棄となる。目の前で言われて抗議一つしないとは何という屈辱外交か!
‏・首相、「条件なしで平和条約」とのプーチン発言について、「プーチン氏の平和条約締結への意欲の表れだと捉えている」と。
 違うでしょう。「領土返還をしない」という「決意の表れ」であり、首相、あなたを舐め切っているという「態度の表れ」ですよ。
・「ウラジーミル」などと(ボーガス注:プーチン安倍総理ファーストネームで呼び)愛想を振りまいたところで、領土問題は一歩も前進しない。

 本来安倍の立場なら「プーチンに抗議すべき」なのにさんざん「プーチンとの信頼関係で島が帰ってくる」と放言したが故にろくに抗議しませんからねえ。
1)「島が帰ってこなくても平和条約を結ぶべき」
2)「安倍様のやることならオールOKです(安倍様以外がやれば批判するけど)」というご都合主義な狂信的安倍支持
のどちらかの立場でない限り、「志位氏のような野党関係者、野党支持者、安倍批判者でなくても」、与党関係者、与党支持者、安倍支持者でも「まともな人間なら」この件では安倍批判はするのが当たり前です。
 つうか仮に1)の立場でも

「私は1)の立場だが、だからといってプーチン発言に対する安倍政権の態度は批判する。なぜなら安倍政権は1)の立場ではないはずだからだ。なぜ安倍政権はプーチンに抗議しないのか。それとも安倍政権は1)の立場なのか?。1)の立場を否定するのが安倍政権だと思っていたが、いつ1)の立場になったのか?」

つう安倍批判するのが普通の人でしょう。
 なお引用はしませんが、こうした共産党関係者の安倍批判ツイートに「黒坂真のツイート(https://twitter.com/rokukurosaka)」が「日本共産党だって徳田書記長時代は領土問題でろくに抗議してなかった」「宮本委員長時代も『日本のこえ*24』問題(1964年)、プラハの春問題(1968年)で党関係が事実上断絶するまでは、一定の政党間交流がありソ連批判がぬるかった」(要約)といいだして吹き出しました。
 さすがに「プーチンに安倍政権が抗議しなくても何の問題もない、領土問題が解決しなくても年内に平和条約を結ぶべきだ」とは言えないようですが「石破など共産以外も批判してるプーチン発言&安倍政権の対応」で「徳田時代の共産党がー」「宮本時代も政党間関係が断絶するまではー」で居直ろうとは馬鹿にもほどがあります。プラハの春(1968年)以降は明らかに日本共産党ソ連批判を強めていますし、「それ以前」といったら「50年以上前の話」ですからね。大体、これがたとえば民主党菅直人内閣でも黒坂がこの種の詭弁で擁護(?)するかといったら擁護しないで逆に「屈辱外交」と非難するでしょうし。
 まあ、さすがに黒坂も自分の主張が詭弁だとは理解してるでしょうが、こんな醜態さらすくらいならプーチン発言とそれに対する安倍の対応には触れずに逃げた方がよほどましでしょう。例えば島田洋一なんかそうですが。 
 

■国家基本問題研究所『大規模合同演習で腹探り合う中露』太田文雄(元防衛庁情報本部長)
https://jinf.jp/feedback/archives/23448

 日本もしたたかに中露の潜在的不仲に楔を打って行けば良い。それが安倍総理の対露外交の狙いのひとつではなかろうか。

 やれやれですね。仮に安倍がそんな思惑でもロシアは中国相手に「安倍や国基研が期待するほどの敵対的態度」などとりはしないでしょう。


時事通信『ロシアに抗議や真意の確認しないと政府高官』
https://this.kiji.is/412518589048898657
 抗議しないのはまあ、ひとまずおきます。「無条件で(つまり領土問題は棚上げして)年内に日露平和条約を目指す」というプーチン発言の「真意の確認すらしない」つうのは「この記事が事実なら」もはや意味不明です。
 真意の確認をしないでどうやってロシア外交するのか。どうやって島の返還を目指すのか。
 北朝鮮政府が「年内に日朝国交正常化目指す」と語っても「真意の確認」をしないのか?
 結局、さんざん「安倍とプーチンには親密な関係がある」「島の返還は十分可能」など、景気のいい話をし続けてきたがために、責任問題をおそれて「ロシアとの友好関係だけを今後もアピールしていきます」つう無責任な話でしょう。呆れて二の句が継げません。


■読売新聞『プーチン氏「前提条件なしで平和条約締結を」』
https://www.yomiuri.co.jp/world/20180912-OYT1T50086.html
■TBS『プーチン大統領「前提条件なしで年内に平和条約締結を」』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3470970.html
 「北方領土返還という前提条件なしで平和条約」「島の返還については平和条約締結後でもいいのではないか」とプーチンに言われても

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3470970.html
 今のところ、安倍総理はコメントをしていません。また菅官房長官は「(ボーガス注:プーチン大統領の「無条件で年内に日露平和条約を締結したい」という)発言は承知しているが、その意図についてコメントすることは控える」と述べています。

ということで現時点ではろくに抗議しない安倍政権です。マスコミもろくにロシア批判しない。
 一方で北朝鮮が「拉致被害者帰国という前提条件なしで国交正常化」「拉致被害者の問題は国交正常化後でもいいのではないか」といったら安倍政権も即座に猛烈に抗議するでしょうし、マスコミも非難するでしょう(もちろん家族会、救う会拉致議連の非難は間違いないでしょう)。この違いは一体何なんでしょうか?。是非はともかくおよそ理解できませんね。「アジア(北朝鮮)差別と欧米(ロシア)崇拝」なのか。はたまた「弱小国(北朝鮮)差別」と「大国(ロシア)崇拝」なのか。
 あるいは過去に「プーチン訪日を受け入れ、彼との友好関係をアピールしてしまったが故」なのか。
 しかし「年内に」なんて「12月末まで、後3〜4ヶ月程度しかないわけですから」普通に考えれば「安倍もプーチンが言うようなそうした方向に同意していたが今まで隠していた」ということになるでしょう。
  一方「突然のプーチン提案」ならプーチンは非常識であり、日本(というか安倍政権)もなめられたもんです。果たして安倍以外の総理でここまでこけにされたでしょうか?。やはり安倍の存在は有害というべきでしょう。
 どっちにしろ安倍の対ロシア外交は「北方領土の返還などもはやどうでもいい。シベリアの石油や天然ガスなどで日本企業が儲かればいい。プーチンの発言通り、年内に平和条約を締結しても問題ない。」という考えをとらない限り、北方領土の返還を重視する限り、無茶苦茶としか言い様がないでしょう。

*1:著書『ロシア 語られない戦争:チェチェンゲリラ従軍記』(2011年、アスキー新書)、『イスラム国とは何か』(2015年、旬報社

*2:黒井や常岡が悪口する青山弘之氏のことか?

*3:いやそんな話はそもそもしてないと思いますが。「ロシア(プーチン政権)やシリア(アサド政権)は正義ではないが、だからといって彼らと対立する側(欧米?)が正義でもない。この内戦には100パーセントの正義など存在しない」「現実問題ロシアやシリアの打倒などできないからシリア内戦は外交で解決するしかないと思う(一方ロシア、シリア打倒を放言するのが黒井や常岡)」つう話はしてると思いますが。それを勝手に黒井が「シリア、ロシア擁護」と曲解してるだけです。

*4:著書『本当にワルイのは警察:国家権力の知られざる裏の顔』(2012年、宝島社新書)など

*5:著書『後藤さんを救えなかったか:政府は何をし、何をしなかったのか?』(2015年、第三書館)、『戦争のリアルと安保法制のウソ』(2015年、日本機関紙出版センター)、『「テロとの戦い」を疑え』(2017年、かもがわ出版)、『戦争はウソから始まる』(2018年、日本機関紙出版センター)など

*6:著書『9・11:アメリカに報復する資格はない!』(2002年、文春文庫)、『メディア・コントロール』(2003年、集英社新書)、『覇権か、生存か:アメリカの世界戦略と人類の未来』(2004年、集英社新書)、『お節介なアメリカ』(2007年、ちくま新書)、『生成文法の企て』(2011年、岩波現代文庫)、『アメリカを占拠せよ!』(2012年、ちくま新書)、『チョムスキー言語学講義』(2017年、ちくま学芸文庫)など

*7:著書『吉田茂とその時代(上)(下)』(1991年、中公文庫)、『容赦なき戦争:太平洋戦争における人種差別』(2001年、平凡社ライブラリー)『敗北を抱きしめて(上)(下)増補版:第二次大戦後の日本人』(2004年、岩波書店)、『アメリカ 暴力の世紀:第二次大戦以降の戦争とテロ』(2017年、岩波書店)など

*8:プラトーン』(1986年)、『7月4日に生まれて』(1989年)でアカデミー監督賞を受賞。著書『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1〜3』(共著、2015年、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

*9:那覇市議、沖縄県議、那覇市長を経て沖縄県知事

*10:常岡のいう「金で癒着」て何のことなんですかね?。もはや毎日新聞名誉毀損で訴えられても文句言えないレベルじゃないか?。

*11:著書『イスラム教の論理』(2018年、新潮新書

*12:著書『イラクアメリカ』(2002年、岩波新書)、『フセインイラク政権の支配構造』(2003年、岩波書店)、『イラク 戦争と占領』(2004年、岩波新書)、『イラクはどこへ行くのか』(2005年、岩波ブックレット)、『イラクは食べる』(2008年、岩波新書)、『<中東>の考え方』(2010年、講談社現代新書)、『中東から世界が見える:イラク戦争から「アラブの春」へ』(2014年、岩波ジュニア新書)、『9.11後の現代史』(2018年、講談社現代新書)など

*13:著書『イスラムのテロリスト』(2001年、講談社プラスアルファ新書)、『北朝鮮に備える軍事学』(2006年、講談社プラスアルファ新書)、『ビンラディン抹殺指令』(2011年、洋泉社新書y)、『イスラム国の正体』(2014年、ベスト新書)、『イスラム国「世界同時テロ」』(2016年、ベスト新書)など

*14:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*15:著書『【増補版】シリア 戦場からの声』(2018年、アルファベータブックス)

*16:著書『混迷するシリア』(2012年、岩波書店)、『シリア情勢:終わらない人道危機』(2017年、岩波新書

*17:法政大学名誉教授。全国革新懇代表世話人。著書『戦後保守政治の転換』(1986年、ゆぴてる社)、『一目でわかる小選挙区比例代表並立制:新しい選挙制度であなたの一票はどうなる』(1993年、労働旬報社)、『保守政治リストラ戦略』(1995年、新日本出版社)、『徹底検証 政治改革神話』(1997年、労働旬報社)、『政党政治労働組合運動』(1998年、御茶の水書房)、『戦後政治の実像』(2003年、小学館)、『この目で見てきた世界のレイバー・アーカイヴス』(2005年、法律文化社)、『労働政策』(2008年、日本経済評論社)、『労働再規制』(2008年、ちくま新書)、『対決 安倍政権』(2015年、学習の友社)、『活路は共闘にあり:社会運動の力と「勝利の方程式」』(2017年、学習の友社)、『打倒安倍政権:9条改憲阻止のために』(2018年、学習の友社)など

*18:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*19:第1次安倍内閣総務相を経て第二〜四次安倍内閣官房長官

*20:第三次安倍内閣国家公安委員長を経て第四次安倍内閣外相

*21:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣通産相などを経て首相

*22:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相を経て首相

*23:こうした認識は志位氏だけでなく「安倍政権を含む歴代自民党の立場」でもあります。

*24:志賀義雄(元党中央委員、元衆院議員)、神山茂夫(元衆院議員)、中野重治(作家)ら党を除名され、あるいは離党した親ソ連分子が決しした政治党派。