「珍右翼が巣くう会」に突っ込む、ほか(2020年2/8日分:三浦小太郎&高世仁の巻、ほか)(副題:有本嘉代子が死去)

【産経抄】2月8日 - 産経ニュース

 抄子が、明弘さんからこんな手紙をもらったことは以前記した。
憲法改正を実現し、独立国家としての種々さまざまな法制を整えなければ、北朝鮮のような無法国家と対決できません」。
 衆参両院の憲法審査会は機能せず、いまだに野党議員は国会質疑でのんきに花見話*1に興じている。

 有本明弘にも産経にも、呆れて二の句が継げませんね。拉致と改憲と何の関係があるのか。「憲法九条などない」「世界最強の軍事大国」米国だって「ワームビア君帰国実現」は外交交渉でした。
 一方このような「改憲ウヨによる拉致の政治利用」に「改憲と拉致と何の関係があるのか!」「拉致の解決がしたいのではなく、それを口実に改憲したいだけではないのか!」「護憲派拉致被害者救出運動から遠ざけていいのか!」と抗議の声を上げたのが蓮池透氏ですが、そんな彼を「改憲ウヨ」救う会に言われるがままに家族会から除名するのが「今の家族会主流」ですから心底呆れます。

 抄子は持病悪化による第1次政権退陣*2から間もない平成19年12月、安倍首相が衆院議員会館の自室で明弘さんと今後の拉致問題について真剣に話し合う姿を目撃した。

 だから

蓮池透拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(2015年、講談社
・和田春樹『安倍首相は拉致問題を解決できない』(2018年、青灯社 )

共産・志位氏「無念だったろう」 有本さん母死去 - 産経ニュース
「(最近まで北朝鮮に対して)圧力一辺倒で来たことが問題の解決を難しくした。安倍政権の下で解決するのは大変難しい」(志位和夫日本共産党委員長

などといった安倍批判は間違ってると強弁する産経です。呆れて二の句が継げませんね。
 安倍の「有本明弘との対話」など「有本を丸め込むための舌先三寸*3」でしょうが、百歩譲って安倍が「本気だ」としても成果が出てない以上、話になりません。
 政治の世界は「客観的に成果が出なくても、主観的には頑張ってるからいい」が許される世界ではない。まあ、安倍は主観的にも「頑張ってない」「頑張ってる振りをしてるだけ」と思いますが。かつ、その頑張ってる振りがあまりにも「お粗末で見え透いてる」ので蓮池透氏のようなまともな御仁は安倍批判せずには居られなかったわけですが。
 まあ、産経がこんな強弁が出来るのも有本夫妻ら家族会が未だに安倍を万々歳してるからですが。家族会の馬鹿さに心底呆れます。
 まさに

有本嘉代子さんに限らず、横田滋氏もけっきょく巣食う会との泥船に乗っちゃったから、お孫さんとの再会も墓参りなどもできなかったのだと思う - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
・あまりに愚劣すぎて言葉もないですね。
・世の中ここまで無様で無残で愚劣な光景もないと思います。

でしょう。


有本嘉代子さんについては言葉もないが・・・ | 三浦小太郎BLOG Blue Moon

 拉致議連超党派でこういう時は声明くらい出すべきではないだろうか。

 今のところ拉致議連幹部の個人的発言は出ていても、組織としての声明はないようですね。メンバーの意見があまりにも違いすぎて共通の声明が出せないのか、はたまた「声明を出す必要を感じてない」のか、それとも議連の活動自体が低迷してるのか。

 最低限そこで言わねばならないことは、お悔やみではなく、有本さんご家族並びに被害者である有本恵子さんへの「救出できなくて申し訳ない、お母さんと合わせることができなくて申し訳ない」というお詫びの言葉だ。私は政治家や国家は軽々しく謝ってはいけないとは思うが、このことだけは謝罪しなければならない。

 「なぜ拉致が解決しないのか」という分析と、それに基づく改善策を提示もせずに、口先でわびの言葉など言ったところで何の意味もありません。どうせ最終的には「北朝鮮が悪い」「政府、外務省が悪い」「今までの我々の方針は間違ってない」で責任転嫁するのが拉致議連救う会、三浦といったウヨ連中の訳ですから。
 それにしても「政治家や国家は軽々しく謝ってはいけない」と平然と言える三浦の外道さには呆れます。
 「日本の中国、韓国、東南アジア侵略戦争日中戦争、太平洋戦争など)」であれ「明治以降のアイヌ同化」であれ、「砂の器」に描かれた「酷いハンセン病差別」であれ、「免田事件、財田川事件のような冤罪事件」であれ、何であれ、「政治家や政府」が「国の誤り(その多くは違法、不当な人権侵害ですが)」をわびるのは当たり前の話です。
 一方でこんなことを言う男が「シベリア抑留でのロシア批判」「天安門事件での中国批判」など外国へは「きちんとわびるべきだ」などと悪口雑言するのだからそのデタラメさには唖然とします。

 二つ目は、北朝鮮政府に対する怒りだ。日本政府や外務省は、北朝鮮政府とも交渉しなければならないという立場もあるかもしれないが、拉致議連にはそんな遠慮はいらないはずだ。
 拉致議連は「返さない限り、北朝鮮に未来などない、少なくとも自分たちは最後までテロ国家と闘う。そして、まずそのテロ国家の先兵である朝鮮総連を解体する」というのが拉致議連の仕事だと思う。

 おいおいですね。拉致議連とは何のための組織なのか。「拉致被害者を救出すること」が建前の組織ではないのか。
 その建前であるのなら「拉致解決のために北朝鮮をくそみそに罵倒することが不適切」であるなら遠慮はして当然です。
 北朝鮮をくそみそに罵倒すると言うことで三浦が(場合によっては三浦のウヨ仲間である巣くう会や家族会、拉致議連も)
1)くそみそに罵倒しても拉致が解決できる(下手したら交渉すら必要ない)と思ってる
2)拉致解決することを目的としていない、ただの反北朝鮮右翼。拉致解決の上で有害無益な存在
ということを意味します。
 俺は「特定失踪者」などという明らかなデマを垂れ流す三浦や拉致議連救う会は2)だと確信していますが、仮に1)でも「ばかばかしい」と思います。
 交渉以外に解決の道はない以上、批判するにしてもくそみそな罵倒は避けるべきです。そして「交渉」と言う意味では朝鮮総連解体*4などとんでもない話です。「北朝鮮との間に国交がない今」朝鮮総連以外に信用できる交渉パイプがどこにあるのか。

 三つめはよど号犯の問題にきちんと触れること。
 もう一度直接の実行犯である八尾恵にこの犯罪について国会等で堂々と証言をさせることを、拉致議連は呼びかけてもいいはずだ。

 今更「有本さん拉致の実行犯はよど号グループ」云々ということに何の意味があるのか。単にウヨとして三浦が北朝鮮への嫌がらせがしたいだけではないのか。あるいは「よど号グループが属した新左翼」や「広い意味では新左翼も含まれる左翼(社民党共産党など)」にネガキャンがしたいだけではないのか。


有本恵子さん拉致の全貌 - 高世仁の「諸悪莫作」日記

よど号」事件といっても知らない人が増えていると思う

 まあそれは仕方がないことですね。何せ1970年、佐藤内閣での事件ですから。
 1970年代に起こった同様の新左翼テロである「ハーグ事件」「三菱重工ビル爆破事件」(1974年、三木内閣)、「ダッカハイジャック事件」(1977年、福田内閣)なども知らない若い人が多いでしょう。
 当然「超法規的措置」「人命は地球よりも重い(福田首相)」なんてのも知らない。 

 恵子さんがロンドンで学ぶ語学学校「インターナショナル・ハウス」で巧みに恵子さんに接近する一人の日本人女性がいた。用心深い恵子さんだったが、自分と同じ兵庫県出身だというその女性に「お姉さん」と呼ぶほどの全面的な信頼を寄せるにいたる。
 失踪から19年たった2002年3月、その女性が恵子さん拉致を法廷で証言し、事件の驚くべき全貌が明らかになった。
 あの小泉訪朝の半年前のことである。
(つづく)

 で、その女性というのが『謝罪します』(2002年、文藝春秋)という著書を出版した八尾恵です。

*1:桜を見る会疑惑追及」への産経の誹謗中傷ですね。

*2:未だに「持病悪化による退陣」と虚言が吐ける神経には心底呆れます。石橋湛山首相辞任ならまだしも安倍の退陣は病気辞任などではない。「参院選敗北→首相を辞任せず居直ったが、支持率は低下の一途→党内で安倍おろし→安倍が抵抗できず辞任」が事実です。

*3:とはいえそんなもんに丸め込まれる有本も呆れたバカです。俺は有本には何一つ同情しません。むしろ「有本の馬鹿さ」を軽蔑や憎悪すらしています。

*4:三浦らウヨの考えにおいて、破防的な形で解体するのか、「第一次暴力団頂上作戦(多くは偽装解散にすぎず後に再結成されたが、多くの暴力団が締め付けに耐えられず一時解散した)」のような形で経済的に締め付けて解体に追い込むのかはともかく。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2月7日分:高英起の巻)

北朝鮮軍の「虚弱体質」を痛打した新型コロナウイルス(高英起) - 個人 - Yahoo!ニュース
「もってあと15日」金正恩、新型肺炎で体制の危機(高英起) - 個人 - Yahoo!ニュース
 高も良くこんな飛ばし記事を書けるもんだと心底呆れます。
 北朝鮮とて当然ながら予防措置は執っていますし、それを中国やロシアも支援してるでしょう。
 かつ今のところ新型コロナの感染力や死亡率は「インフルエンザと同程度」というのが一般的な見方です。インフルエンザと違い「ワクチンがない」という問題があるのでいささかも油断は出来ませんが、高が言うような「北朝鮮の体制危機」なんてことは起こらないであろう事は確かです。
 本気で高が「体制危機」と考えてるならバカだし、デマを故意に流してるのならクズです。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2/7日分:荒木和博の巻)(追記あり)

コロナウイルスによる危機をチャンスに【調査会NEWS3183】(R02.2.7): 荒木和博BLOG
 「新型コロナウイルス予防のため、北朝鮮が中国人観光客の受け入れをやめたらしい。北朝鮮の外貨収入が激減した。北朝鮮崩壊のチャンスだ」といういつもの与太です。
 新型コロナウイルスは日本を含む世界中で大変な問題になってるのに何を言っているのか。
 「北朝鮮だけにダメージを与え、日本や欧米にダメージを与えないコロナウイルス」なんてもんはもちろんありません。
 荒木には「横浜港に停泊させられたまま、上陸を禁じられ困ってる豪華客船の乗客」「武漢から政府チャーター機で帰ってきた日本人」「中国人観光客が激減し、収入源に怯える観光業者」など、「困ってる日本人同胞」の姿は眼に入らないのか。
 荒木のようなバカには「お前がコロナに感染して死ぬ思いで苦しめばいいのにな」と思わざるを得ません。
 今我々が希望すべき事は「新型コロナウイルスの一日も早い沈静化」でしょうに。まあ、こんな与太を飛ばす辺り、いかに荒木ら巣くう会に拉致解決の展望がないかと言うことです。

【追記】

新型ウイルス 深刻な観光影響 静岡では宿泊キャンセル9万人超 | NHKニュース
 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、静岡県内の宿泊施設のキャンセルは、5日時点で少なくとも9万人を超えることが県観光協会の調査でわかりました。
 それによりますとことし1月から3月までの3か月間に県内の宿泊施設でキャンセルされた予約の数は5日の時点で少なくとも9万277人分に上っているということです。
 キャンセルは中国からの団体客が中心だということです。月別にみますと2月が5万3675人と最も多く、3月は2万8524人、1月は8078人でした。
 自治体別では、浜松市がおよそ4万2000人と全体の半数近くを占め、次いで御前崎市が1万6000人余り、掛川市が8000人余りとなっていて、中国便が就航する静岡空港の周辺を中心にキャンセルが相次いでいるということです。
 県観光協会には宿泊施設から「終息の見通しが立たず今後の売り上げへの影響が大きい」といった不安の声が寄せられているということです。
 これに関連して静岡県観光政策課の川口茂則課長は記者会見で「経営の厳しい施設には県の融資制度を紹介するなど対応したい」と述べました。
◆休業となるホテルも
 新型コロナウイルスの感染拡大で中国政府が海外への団体旅行を中止にしたことで、日本の観光地の中には一定期間、休業を迫られる宿泊施設も出ています。
 富士山をのぞむ山中湖にほど近いホテルでは、例年、正月明けから3月の春休み前まで、予約のおよそ8割を中国からの団体客が占めるということです。
 今月の予約も中国からの団体客などで、ほぼ満室になっていたということですが、中国政府が海外への団体旅行を中止にしたことで、キャンセルを申し入れるファックスが次々と届き、これまでに、ほぼすべての予約が取り消されたといいます。
 このためホテルでは6日から今月13日まで、8日間にわたって休業することを決めました。
 およそ20人の従業員には、交代で有給休暇を取得してもらっています。
 ロビーや客室、それに宿泊客に人気の天然温泉の大浴場も、照明が落とされて、ひっそりと静まり返っていました。
 ホテルによりますと、正月明けから3月の春休み前までの期間の売り上げは、例年の同じ時期の4分の1まで落ち込む見通しだということです。
 ホテルの渡辺美洋社長は「インバウンドの客は、年間通しての売り上げの4割くらいを占めていて、特に冬場は重要なお客さまだったので、非常に厳しい状況です。事態がいつ終息するのか、見通しが全く立ちません」と話していました。
◆旅行会社 従業員の大半が有給休暇を
 新型コロナウイルスの感染拡大で中国政府が海外への団体旅行を中止にしたことで、中国からの団体客の旅行手配を行う国内の企業の中には、仕事が激減し、従業員の大半が有給休暇を取得せざるをえないなど深刻な影響が出ています。
 このうち、中国からの団体客を専門に旅行の手配を行っている、大阪市内にある会社では、中国政府が海外への団体旅行を中止した先月27日以降、キャンセルが相次ぎ、5日間で、およそ60件となったほか、今月は、これまでに、およそ150件に上っているということです。
 仕事が減ったことから、この会社では、従業員15人のうち10人については、今月は1か月間、有給休暇を取得してもらうなどの対応をとったということです。
 担当者は「仕事のすべてが、中国からの団体客を取り扱っているので仕方がない。来月も、中旬まではツアーがキャンセルになっていて、その後の見通しもたたず、従業員には、来月以降も休んでもらうか検討している」と話していました。
春節関空 中国客が3割減少
 先月24日からの中国の旧正月にあたる「春節」の大型連休中に関西空港から入国した中国人の旅客数が、去年に比べておよそ30%減ったことがわかりました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響とみられています。
 大阪出入国在留管理局関西空港支局では「新型コロナウイルスの感染の影響が要因でこれだけ減ったとみられる。今後も推移を見ていきたい」と話しています。

太宰府「観光客 例年の半分」新型肺炎 消費冷やす :日本経済新聞
 新型コロナウイルスの感染拡大で、九州・沖縄の小売りや観光産業へのダメージが広がっている。中国政府による団体旅行の禁止やクルーズ船の寄港中止で、福岡・天神や太宰府など、1月中旬までにぎわっていた繁華街や観光地から中国人観光客が急減した。訪日消費の冷え込みだけでなく、日本人客の消費にもマイナスの影響が出ている。
 「訪日客が半数を占めていたので、売り上げは例年の3分の1ほど。春節は書き入れ時だったので残念」。
 福岡市の商業施設、キャナルシティ博多近くの飲食店店長は嘆いた。同店の春節期間の中国人客が前年同期比で6割も減ったためだ。
 大分県の別府・鉄輪の観光名所「海地獄」を運営する千寿智明社長は「中国人客は前年比1割ほど減っている。2月の客足で影響を見極めたい」と話す。毎年春節時期は中国人客でにぎわっていた太宰府市も「観光客が例年の半分ほどになった」(太宰府観光協会)。地元名産「梅ケ枝餅」を販売する甘木屋(同市)では1月27日以降中国人客の来店がほぼゼロに。店員の高田由美子さんは「普段の週末に比べ、売り上げが4分の1になった日もあった」と話す。
 中国に進出している九州企業も影響を受けている。重光産業熊本県菊陽町)が海外でフランチャイズチェーン(FC)展開する「味千ラーメン」は中国本土・香港の750店のうち、8割が休業に追い込まれた。

新型肺炎で嵐山も金閣寺も「人がいない」 京都の観光地、激減|文化・ライフ|地域のニュース|京都新聞
 新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受けて中国政府が海外への団体旅行を禁止したことで、京都市内の観光地や寺社で観光客が激減している。
 京都市右京区の嵐山かいわい。渡月橋に続く嵐山商店街は、例年なら春節が終わっても通行人の肩が触れあうほどのにぎわいだが、人出はまばらだ。商店街の副会長によると、中国政府が禁止措置を取った1月27日の翌日から観光客が激減したといい、「この時期は特に中国人頼みだったため打撃は大きい。先行きが見えず、影響は計り知れない」と危機感を抱く。
 金閣寺(北区)近くの50代土産物店主も「人出は例年の半分以下。2月に入り、欧米人や日本人も激減した」とため息をついた。
 伏見稲荷大社伏見区)の裏参道で神具店を営む男性(48)は「毎年多いと1日200台の団体バスが来るが、今年はちらほら。春節を見込んで材料の仕入れや、スタッフを雇った(近隣の)飲食店は痛手ではないか。早く収まってほしい」と願う。清水寺東山区)参道の土産物店の男性(61)は「こんな極端な落ち込みは(清水寺などが拝観停止した1980年代の)古都税問題以来では」と嘆いた。

新型肺炎拡大で茨城空港の全ての中国便が運休へ - 産経ニュース
新型コロナウイルス肺炎の流行を受け、茨城県は7日、茨城空港の中国便を全て運休すると発表した。
・県によると、運休に伴い、中国関係の団体旅行のキャンセルが相次いでおり、県の調査では、中国の団体旅行を受け入れている十数件の宿泊施で、700人以上のキャンセルがあったほか、約16件600人ほどの教育旅行もキャンセルとなった。
・現在は観光シーズンではないが、偕楽(かいらく)園(水戸市)の梅まつり(2月15日~3月29日)や、国営ひたち海浜公園ひたちなか市)のネモフィラが開花する季節*1まで長引けば、経済的な影響が大きくなることが懸念される。

 ということで何度も書いていますが我々日本人も新型コロナが沈静化しないと色々と困るわけです。

*1:ググったところ「4月~5月」

黒坂真に突っ込む(2020年2月7日分)

◆黒坂ツイートにコメント

黒坂真
 自衛隊の戦闘機は台湾有事の際、那覇空港から発進します。従って中国共産党は台湾が独立すると言ったら、那覇空港を何らかの手法で攻撃、破壊しうる。

 「那覇空港だって現在、軍民共*1で、有事(例:台湾有事)には戦闘機出撃の可能性があるのだから、辺野古に基地を移設して何が悪い。軍民共用の那覇空港と、辺野古基地とどこが違うのか」と強弁する黒坂です。
 そもそも「米軍戦闘機の在日米軍基地からの出撃*2」ならともかく「自衛隊戦闘機の出撃」は台湾有事が「専守防衛には当たらない」以上、違憲行為の疑い濃厚です。しかも「自衛隊や米軍の基地ならともかく」民間飛行場の那覇空港から出撃することが果たして法的に政治的に適切なのか。という問題意識が黒坂に皆無というのが空恐ろしい。
 まあそれ以前に台湾は独立宣言しないでしょうが。そしていくら今「軍民共用している」とはいえ1)法的、政治的に問題がある、2)最悪の場合、黒坂がいうように那覇空港への軍事攻撃を招きかねない「那覇空港からの戦闘機の出撃」など安倍ですらやらないのではないか。

黒坂真リツイート
 日本共産党本部の皆さん。桜の会、の開催方式には問題があったと私も思いますが、それと金正恩の核ミサイル開発や中国共産党尖閣侵攻、領有策動のどちらが重大ですか。

 黒坂以外にもこういうことを抜かす安倍信者がいますが
1)こういうことを抜かすのは安倍など支持する政治家の疑惑のみ
2)「細川首相の佐川急便疑惑」「小沢・民主党幹事長の西松建設疑惑」など支持しない政治家の疑惑は騒ぐ
のだから、全くデタラメです。
 そもそも「外交問題」と「政治家の疑惑追及」は「どちらか一つしか出来ない」という代物ではない。モリカケ桜を見る会疑惑のような「税金私物化」「それをごまかすための官僚の偽証や、違法な公文書の廃棄」などは放置していいもんではありません。

黒坂真
 中野顕さん。治安維持法には行き過ぎもありましたが、武装して内乱を起こそうとしているテロリスト集団*3の逮捕、投獄は当たり前です。

 やれやれですね。治安維持法が「創価学会PL教団」など共産主義と関係ない団体にも適用されたことを良くも無視できるもんです(治安維持法は「国体否定」を処罰するという項目があり、創価学会国家神道拒否などが国対否定に当たるとされたため)。治安維持法は何も「共産主義処罰限定の法」ではなく「共産主義&国体否定の処罰法」なので、「韓国独立運動」にも「国体否定」として適用されたことがあります(治安維持法の「韓国独立運動への適用」については例えば治安維持法で多くの朝鮮の人が死刑 本当ですか?参照)。
 大体、当時の日本共産党に内乱を起こす力などないでしょうに。かつ日本共産党をどのように評価しようが小林多喜二虐殺のような無法が正当化できるわけではありません。
 相手が暴力団だろうが極右だろうが極左過激派だろうが「容疑者や被告人」としての人権は守られて当然です。こんな発言をすれば呆れられるのは黒坂の方ですがそんな常識も奴にはないようです。

*1:なお、現状の軍民共用について共産党など米軍基地反対派は批判的です。

*2:これだって政治的、法的に問題だと俺は思いますが

*3:当時の日本共産党のこと

今日の産経ニュースほか(2020年2月7日分)

◆今日は「桜を見る会疑惑」をテレ朝「グッドモーニング」が取り上げる
 昨日の「検事長定年延長問題(今日の産経ニュースほか(2020年2月6日分) - bogus-simotukareのブログ参照)」といいテレ朝をそれなりに評価*1したいと思いますが、とはいえ他局(日テレ、TBS、フジ)の朝のワイドショーは、ほとんどがこの種の「安倍批判からは徹底的に逃げ」、毎度毎度「コロナウイルスガー」の上に、ただ肺炎の恐怖感を煽るだけですからね。「いつも指摘していること」ですが、安倍の長期政権には「マスコミが安倍批判を逃げること」も大きいわけです。


自民・石破氏「同情禁じ得ぬ」 野党質問集中の北村地方相を擁護 - 産経ニュース
 筋の通らない無茶苦茶な答弁をすれば批判されるのは当たり前であり、同情するなんてのはおかしな話です。「北村氏と親しい関係にある」のか、はたまた「最後の最後では安倍批判から逃げてしまう」のか、石破も安倍批判が実に中途半端です。
 「当時の担当者ではなかった」て当時の担当者でないなら、それこそ「当時の担当者が間違っていた」と本来なら北村氏が言える話ですよねえ。もちろんそれを言ったら「当時の担当者にそれをやらせたのは安倍」であり安倍批判になるから言えないわけですが。


「契約は?」「合意は?」 細部に終始する野党の「桜」追及 安倍首相は「揚げ足取り」 - 産経ニュース
 「安倍応援団」産経らしい強弁ですね。安倍に後ろ暗いところがなければ「契約書などの証拠付きできちんと説明して一件落着」に出来る話です。そのように一件落着できないのはもちろん「安倍が悪い」のであって野党など安倍批判派のせいではない。
 それにしても北朝鮮拉致疑惑など「自分の敵の疑惑」では「決定的証拠がなくても」『北朝鮮が秘密裏にやったのなら決定的証拠がなくても仕方がない』『疑惑は晴れない』などといっていた産経が「安倍などお仲間の疑惑」だと「決定的証拠がない」と居直るのだからいつもながら恐れ入ります。
 産経の「安倍をかばう理屈」なら「小泉訪朝まで拉致の決定的証拠など何一つなかった」のだから、それまでは「拉致は空中楼閣」といっても何ら問題ないでしょうに。


元町議父子の罰金刑確定へ 茨城、梅干しで投票依頼 - 産経ニュース
 「梅干しで投票依頼」で起訴されて有罪判決で当選無効なのに「上級国民」菅原が「(梅干しよりもずっと高いであろう)メロンやカニを選挙民に配っても」起訴どころかまともな検察の捜査もなく、当選無効にならないとは全く不条理です。一日も早く菅原や河井夫婦は起訴されてしかるべきです。


大阪「正論」懇話会、織田邦男元空将が講演「新型肺炎、空自機で邦人患者保護を」 - 産経ニュース
 別に有事ではないのだから空自の飛行機を出す必要はどこにもない。ましてや、日本の侵略被害国・中国相手にそんなことをやれば挑発行為も同然でしょう。全く「新型コロナウイルス問題」という日本人同胞の苦しみを「自衛隊の海外派兵」に悪用しようというのだから呆れたクズです。


「 皆で映画「Fukushima50」を観よう 」 | 櫻井よしこ オフィシャルサイト
 見ないでこんなことを言うのは本来良くありませんが
1)原作者がウヨの門田隆将
2)推薦者が「国基研理事長」櫻井よしこに「拉致コンサート」の五嶋龍
という時点で「糞映画」の匂いしかしません。よしこはこの駄文で「菅*2首相の福島原発事故対応に問題があることが改めてわかった」など言ってますので、それが事実ならば、門田原作も映画も、菅氏(映画では佐野史郎だそうですが)をよほど醜悪に描いてるのでしょう(どう考えてもよしこが絶賛する安倍より菅氏の方がまともですが。福島原発事故当時、首相が安倍だったら今よりもっと酷い惨状になっていたかもしれません)。菅氏への名誉毀損すら成立する可能性があるのではないか。
 しかし「やはり五嶋龍はウヨだったんだなあ」つうのが俺の感想です。五嶋は拉致コンサートについて「俺はウヨじゃない」とさんざん言い訳してましたが。


【主張】北方領土の日 四島返還要求に立ち戻れ 「対独戦勝記念日」参列するな - 産経ニュース
 「対日戦勝記念」ならばロシアの場合「対日戦争によって日本から奪われた領土を取り戻しただけの話。日本の『ロシアの不法占拠』との主張は間違い」とロシアが主張する「北方領土問題」について「ロシアの言い分を認めるのか?」という問題が生じますが、「対ドイツ戦勝記念」ならそう言う問題もないでしょうから「北方領土問題」と言う意味では別に出席してもいいのではないか。
 まあ、むしろ問題があるとするなら「ウクライナ問題(クリミア問題)を理由に欧米が出席しない可能性が高い」状況で日本が出席していいのか、欧米との関係がギクシャクしないか、つうことでしょう。

 谷内正太郎国家安全保障局長は1月下旬、BSフジ番組でロシア側が領土問題を盛り込まない無条件の平和条約締結を求めている事実を認め「何らかの前進をみるためにほかにやることがあるのかというと、ない」と断言した。

 やめた後に「在任中の発言と全く違うこと=島返還の可能性は低い」を言うのは無責任すぎでしょう。
 やめた後でも嘘をつかれても困ることは事実ですが、せめて「在任中、保身のため真実が言えなくて済まなかった。真実を言っていれば安倍首相に更迭されていた*3」という謝罪の言葉ぐらいはほしいもんです。その点、前川元文科次官は「朝鮮学校無償化除外は間違ってると在任中から思ってた。保身のために言えずすまなかった」と謝罪しており、俺的に好感が持てます。

 厚かましいことに、プーチン大統領は安倍首相に5月9日の対独戦勝75周年式典への招待状を送ってきた。スターリンヒトラーを打ち破った日だが、第二次大戦はもともと、両独裁者が独ソ不可侵条約で結託し、東西からほぼ同時にポーランドを侵略したことが発端ではないか。

 やれやれですね。笠原十九司氏、山田朗氏、吉田裕氏など研究者が指摘していることですが「ドイツのポーランド侵略」を助長したのは「満州事変(満州国建国)から始まる日本の中国侵略」だったわけです。日本の中国侵略を「国際連盟が阻止できなかったこと」でヒトラーは「既成事実をつくればいいんだ。満州国建国を国際連盟は止められないではないか。それどころか、リットン調査団報告に逆ギレした日本に国際連盟を脱退されても何も出来ない無様さ*4ではないか」と思ってしまうわけです。そして日本はドイツの同盟国でした。
 その点を無視する産経にはいつもながら呆れます。

 1月下旬、内閣官房が運営する「領土・主権展示館」が東京・霞が関で再開した。昨年まで日比谷公園にあったものを7倍の広さに拡充・移転した。従来展示していた韓国が不法占拠する竹島問題、中国が領有を狙う尖閣諸島に新たに北方領土問題が加えられた。
 昨年来、安倍政権が避けていた「不法占拠」「日本固有」などの用語も堂々と使われ、歴史的な経緯や現状をビジュアルも含めたふんだんな資料でわかりやすく解説している。ロシア外務省はすぐさまモスクワの日本大使館員を呼び出し、「前向きな雰囲気を作ろうとする日露首脳間の合意に反する」などと抗議した。ロシア側の素早い反応を見れば、展示資料がいかに真実を物語っているか分かる。

 慰安婦問題や徴用工問題での安倍の韓国への抗議は「正当な批判」「早く抗議しないとなめられる」で、「領土・主権展示館」でのロシアの安倍政権への抗議は「不当な言いがかり」「こんなに抗議が早いなんて我々の批判が正当な証拠だ」だそうです。そのデタラメさにはいつもながら呆れます。
 なお、抗議が早かったのは

昨年来、安倍政権が避けていた「不法占拠」「日本固有」などの用語も堂々と使われ

と言う話であって、展示内容が正しいとかそう言う話ではない。
 ロシア的には

・「不法占拠」「日本固有」などの言葉の使用は今後は控える、とウチのプーチンに安倍自ら約束したのと違うんか!。なんや、あの展示は!。なめとんか!
・ロシアの面子を潰すような、なめたことをするようなら、「日露間の信頼関係が安倍政権の挑発行為によって破壊された」として日露外交を打ち切ることもありうるんやぞ!

という政治的牽制でしょう。これにどう安倍が応じるかが注目です。しかしロシアも随分と強気であり「韓国へのホワイト国除外」に比べれば安倍も随分と弱腰です。

 国会議員はもちろん、在日露大使館や各国大使館、留学生、来日観光客もぜひ一度見学して真実を知ってほしい。全国の児童、生徒の修学旅行の必見スポットにするなど、幅広く利用される方法を考えるべきだ。

 「教育を手前らウヨのおもちゃにするんじゃねえっての。何が『修学旅行の必見スポット』だ!」と怒りを禁じ得ません。
 そもそも領土問題は「外交交渉で解決すべき問題」であり「教育」の口実で「全て日本の言い分が正しいんです」と国民や外国人を洗脳(?)しても解決しません。むしろそういうことをすると「日本が全て正しいから妥協しなくていい(国民世論)」となってむしろ解決を阻害するでしょう。もはや北方領土問題は「筋的には千島全島返還(日本共産党)や四島返還(日本政府)が正しい」にしても「二島返還」など妥協は不可避ではないか。

*1:まあ赤旗などに比べるとまだまだぬるいですが。

*2:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相、首相を歴任

*3:とはいえ現役官僚の前川氏ならともかく「元事務次官」という「元官僚」がそこまでして「国家安全保障局長」ポストにしがみつくなよとは思いますが。まあ、彼の退任もおそらく「谷内は使えない」という安倍による「事実上の更迭」であり後任が「警察庁出身・北村滋氏」であることで完全に谷内氏は「対露外交の停滞は俺だけが悪いのか。首相のお前や、岸田、河野、茂木ら歴代外相には責任はないのか。手前ふざけんな!」「警察官僚の北村滋に対露外交が務まると思ってるのか!。外務省を馬鹿にするな!」と安倍にぶち切れたのではないか。

*4:今の国連を脱退する国はまずありませんが、当時の国際連盟にはその程度の力しかなかったわけです。

今日の産経ニュースほか(2020年2月6日分)

◆安倍による「検事長定年延長問題」をテレ朝「グッドモーニング」が取り上げる
 テレ朝を評価したいと思いますが、とはいえ他局の朝のワイドショーは、ほとんどがこの種の「安倍批判からは徹底的に逃げ」、毎度毎度「コロナウイルスガー」の上に、ただ肺炎の恐怖感を煽るだけですからね。安倍の長期政権には「マスコミが安倍批判を逃げること」も大きいわけです。


「社会人の心構え、十分でなかった」 裁判官、沢尻被告に説諭 - 産経ニュース
 いつも思うことですが、裁判官は「判決だけ下せばいい」のであって余計な説諭とかしなくていいんじゃないですかね?
 そもそも「沢尻に限らず」薬物依存症患者に「通り一遍の説諭(一般論としては正しいが個別具体性がなく心に響かないであろう説諭)」などしても意味があるとは思えませんし、「薬物治療の専門家でもない判事」に「個別具体性があり心に響く説諭」なんか出来るとも思えません。大体薬物治療なんてもんは「実際に沢尻が深く反省していたとしても」、「だから治療がスムーズに進む」つうほど楽でもないでしょう。そのことを考えたらこの種の説諭には「何だかなあ」という思いを禁じ得ません。


元朝日記者の控訴棄却 慰安婦記事で札幌高裁 - 産経ニュース
 もはや日本は「安倍に裁判所がこびへつらう三流の独裁国家」に転落したようです。安倍の一日も早い下野とともに「安倍に屈服した判事たちの断罪(植村氏敗訴に限らず、菅元首相敗訴、吉見義明氏敗訴など他の不当判決も含めて)」が将来的に求められると思います。それにしても「桜井がデマ記事を書いた」と事実上、認めながら「故意も過失もない」とは全くふざけた判決を出したもんです。ただし不当判決を出した裁判所ですら「桜井がデマ記事を書いたこと」は認めてることは注意する必要があります。
 つまりは植村氏に対する不当敗訴判決は「エイズ薬害の原因は安部元帝京大学副学長にあるが、当時の医学知識では故意過失があるとは言えない→無罪」のような話でしかありません。決して「安部氏のせいで薬害になったわけではない(桜井の記事は事実である)」と言う話ではありません。
 ちなみにこの安部氏無罪判決を散々悪口しているのが桜井の訳ですが。自分に都合が悪いと「不当判決(安部氏の無罪)」、都合がいいと「私が正しいと認められた」とはよしこも全くデタラメな人間です。


「国賓に値するのか」習近平国家主席の来日 反対集会で抗議文 - 産経ニュース
 安倍はこんなもん無視するでしょうし、そうなったらウヨ連中も黙りでしょう。「宮沢*1内閣の天皇訪中」だって「訪中前は散々反対と騒いでいたくせに」実行されたら黙りでしたからね。

 抗議文は、中国での邦人拘束事案を「事実上の拉致事件」と問題視し、尖閣諸島沖縄県石垣市)周辺海域での中国船の活動について「不当な侵犯行為は侵略にほかならない」と主張した。
 さらに「中国政府は靖国神社への公式参拝という、日本国の総理大臣としての当然の行為に対し、いわれなき非難を繰り返している」と指摘

 他はともかく、少なくとも靖国神社の件は
1)欧米や韓国、ロシアなども批判している
2)外国の批判がなくても首相靖国参拝政教分離原則に反し不可
3)富田メモで分かるように、「建前ではウヨが尊敬している」天皇家すら戦犯合祀に否定的
なので「中国の不当な内政干渉」で済む話ではありません。


【阿比留瑠比の極言御免】記事論評 野党の変わらぬ強権体質 - 産経ニュース
 「安倍は強権じゃない、野党が強権だ」とは阿比留の認識のゆがみにはいつもながら唖然です。さすがに本気ではなく詭弁でしょうが。
 大体、阿比留があげつらう「安住*2・立民国対委員長が批判された例の件」は
1)社民、共産、国民民主、れいわなど他の野党には関係ないし、
2)そもそも最大野党とはいえ「野党幹部にすぎない」安住氏がそんなことをしても圧力にはなり得ない
3)安住氏も謝罪し、枝野*3代表ら党幹部も「不適切だった」と釈明
なのだから強権云々など馬鹿げた話です。安住氏も「軽い冗談のつもり*4」でやったのであり恫喝なんて話ではないでしょう(もちろん「だからやっていいという話ではない」ですが。世の中には冗談では済まない話があります)。
 そもそも自民党の勉強会で百田(一時、NHK経営委員)が「沖縄の地元紙を潰したい」といったときには何一つ批判しなかった産経・阿比留が良くも言ったもんです。自民党の勉強会でそんな発言が「元NHK経営委員」から出ることの方がよほど「恫喝」「強権体質」でしょう。

参考

自民会合で言論弾圧大合唱/議員“広告減らせ” 百田氏「沖縄2紙つぶせ」
 安倍晋三首相を支持する自民党の若手議員らが同党本部で開いた会合で、講師として招かれた作家の百田(ひゃくた)尚樹氏や出席議員から「マスコミを懲らしめる」「つぶせ」などと言論弾圧をあおる暴言が相次いでいたことが明らかになりました。26日の衆院安保法制特別委員会で野党側が追及。浜田靖一*5委員長は発言があったことを認める一方、安倍首相は「事実なら大変遺憾だが、党の正式な会合ではない」などと居直りました。
 問題の会合は、自民党の若手・中堅議員が25日に開いた「文化芸術懇話会」(代表・木原稔*6党青年局長)。出席した議員からは、戦争法案を批判する報道に関して「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなることが一番。経団連に働き掛けてほしい」などの声が上がりました。
 百田氏は「本当に沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島でも中国に取られれば(沖縄県民も)目を覚ますはずだ」などと暴言。
 26日の特別委員会で、安倍首相は「報道の自由というのは民主主義の根幹で当然尊重されなければならないというのが安倍政権、自民党の立場」と発言したものの、現に党内で異常な発言がまかり通っていることについて、謝罪したり、改める姿勢を見せませんでした。
◆塩川議員が謝罪を要求
 日本共産党塩川鉄也議員は26日の衆院安保法制特別委員会で、自民党の会合で報道規制を求める発言が相次いだ問題を取り上げ、「報道の自由言論の自由に対する許しがたい挑戦であり、沖縄県民に対する許しがたい発言だ」と批判。安倍晋三首相に対し、「自民党総裁として事実関係の徹底した調査と謝罪を強く求める」と述べました。


【インタビュー】『鬼滅の刃』大ブレイクの陰にあった、絶え間ない努力―――初代担当編集が明かす誕生秘話 - ライブドアニュース
「鬼滅の刃」異形のブーム アニメ終了後なぜ加速 :日本経済新聞
 小生も最近、週刊少年ジャンプは「俺にとっては面白くない」ので全く読んでないし、テレビアニメも最近の作品は「俺にとっては面白くない」ので全然見てないので知らなかったんですが、こういう漫画(東京MX、BS11*7などでアニメ放送)が人気らしいですね。職場で同僚とたわいもない話してたら「ウチの子どもが好きなんだ」などと言われて「そうなんですか?」と相づちを打つことしか出来なかったんですが(そもそも知らないので相づちくらいしか打てない)。

「鬼滅の刃」異形のブーム アニメ終了後なぜ加速 :日本経済新聞
 今回の鬼滅ブームをけん引したのは、10~40代の女性だ。

 今や「週刊少年ジャンプ」といっても必ずしも読者は「男性でもなければ10代でもない」ということのようです。


【主張】高年齢者雇用 職務に応じた待遇整備を - 産経ニュース
 「働きたければ死ぬまで働くこと」に誰も異論はありません。
 問題は安倍自民や財界、厚労省だと
1)年金財政が苦しいから高齢者は働け(年金支給額も引き下げる予定だ)
2)人手不足だが、若い社員に金を払いたくないから高齢者は働け
3)2)という理由で高齢者には安月給しか払う気は無いが我慢しろ(今だって定年後に嘱託などで働くと大抵の企業は現役時代よりも給与を引き下げますが)
というのが見え透いていることでしょう。正直、「いずれは高齢者になる俺」からすれば「ふざけんな!」て話です。

*1:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*2:民主党選対委員長(小沢代表時代)、国対委員長(菅代表時代)、野田内閣財務相民進党国対委員長岡田代表時代)、代表代行(蓮舫代表時代)などを経て立憲民主党国対委員長ウィキペディア安住淳」参照)

*3:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*4:ただし安住氏が酷評した読売、産経が無茶苦茶な安倍応援団であることは事実です。

*5:麻生内閣防衛相、自民党国対委員長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*6:第四次安倍内閣首相補佐官

*7:コメ欄でご指摘がありますが今やジャンプ人気マンガですら「ゴールデンタイムにキー局で放送」などまずありません。「キー局だが深夜に放送」「ゴールデンタイムだがCS放送やMX」ということが多いわけです。そうなると知名度も当然ながら昔に比べれば落ちてきます。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2/6日分:荒木和博&高世仁の巻、ほか)(副題:有本嘉代子が死去)

有本嘉代子さんに限らず、横田滋氏もけっきょく巣食う会との泥船に乗っちゃったから、お孫さんとの再会も墓参りなどもできなかったのだと思う - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

 いまさら家族会が安倍*1を支持するいかなる理由もないでしょう。つまりは、安倍と仲良くしていれば、役人ほかが丁重にもてなしてくれるなどの便宜がはかられるとか、そういうたぐいのくだらん話でしかない。あまりに愚劣すぎて言葉もないですね。
 横田滋氏、あるいは奥さんが死んだら、前にも書きましたけど、家族会、巣食う会、その取り巻き連中は、「北朝鮮ゆるすまじ」の大合唱なんでしょうね。はっきりいって、有本さんたちだって訪朝して北朝鮮側が主張する娘が死んだ場所に行けるものなら行ったっていいのでしょうが、お孫さん(曾孫さん)が存命の横田さんたちに関しては、さらに「許せん!」なんでしょうねえ。てめえらが、「北朝鮮はまもなく現体制が崩壊するから、急いで会わなくても大丈夫だ」みたいなデマ(こういう話が、横田さんたちが訪朝しないようにさんざん吹き込まれたのであろうと私は信じて疑いません)をさんざん唱えて横田さんたちをけん制したんじゃんというところですが、巣食う会はもちろん家族会も、「これならお孫さんらにもっと逢えるようにこちらも応援すればよかった」なんてことはぜったい言わないんでしょうね。個々の人間がそういうことを全く考えないということはないと思いますが、組織としてはぜったいそんなことはおくびにも出さないでしょう。どんだけ非人間的な連中なんだか。
 そして決して遠くない将来に、今回のような報道がまたされて、とくに横田さんたちの場合は、産経新聞ほかは大喜びで報道するのでしょう。そういうことがほぼ完全に予想できちゃうので、実に愚劣な光景が見られそうです。その時はまた記事にします。
 それにしても家族会や巣食う会の泥船に乗り続けることを拒否したのが蓮池透氏のみというお寒い現実はいつ打破されるのか。一応断っておきますと、家族会に入っていてもフロントに出てこない人たちの中には、巣食う会と家族会に批判的な人もいるということは私も仄聞しています。しかしその人たちも、公然と巣食う会と家族会の盟友関係を批判することはできない。ほんと蓮池透氏追放は、荒木らの巣食う会側の完全な政治的勝利だったと痛感させられます。そしてその政治的勝利によって、家族会が徹底的に利用される。世の中ここまで無様で無残で愚劣な光景もないと思います。

 記事の内容には全く同感ですので特にコメントはしません。


有本恵子さんの母、嘉代子さん逝く - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 有本恵子さんのお母さん、有本嘉代子さんが亡くなった。3年ほど前から体調を崩していると聞いて心配していたが、ついに恵子さんに会うことはかなわなかった。残念だ。

 高世が会う気がなかったのか、高世が面会を希望しても、相手が「高世に会わせなかったのか」が気になるところです。前者なら「お前が会わなかったのが悪いんだろ」で終わる話ですし、後者でも「高世に限らず家族以外とは会わせてない」つうのならともかく、そうでないなら「信頼関係がないって事か?」つう話です。

 2005年12月、拉致問題の集会に合わせて、1978年に北朝鮮に娘を拉致された娘を取り戻したいというレバノン人、ハイダールさんをジン・ネットが招待したさい、有本嘉代子さんと、同じ母親として一緒に闘いましょうと誓い合ったのだった。

 そんなことをして何の意味があるんだって話ですよねえ。レバノンと日本では事情が違うから安易に同一視できるもんではない。

 北朝鮮による日本人拉致は、1997年2月に横田めぐみさんの拉致情報が注目を浴び、家族会が結成されるまではほとんど知られることがなかった。

 1989年に例の「橋本敦・共産党参院議員質問(李恩恵*2質問)」があり、当時の宇野*3外相、梶山*4国家公安委員長が「北朝鮮拉致疑惑を認めてる」のですが、高世自体が反共だからか、はたまた反共ウヨの巣くう会に気を遣ってるのか、橋本質問、宇野・梶山答弁に何一つ触れない高世です。
 共産党支持者として高世には怒りを禁じ得ません。
 なお、この「有本氏死去の高世記事」は「有本恵子さん拉致事件に触れる形」で(つづく)そうですので、今後も高世記事にコメント予定です。


有本嘉代子さん死去、地元でも悲しみ - 産経ニュース

 90歳近くになっても署名活動のために街頭に立った。

 90歳前後の人間に署名活動をやらせるなんて老人虐待としか俺には思えませんが。まあ、うかつなことも言えませんが「寿命を縮めた」疑いすらあるのではないか。

 約20年にわたり親交のあった知人男性(79)は嘉代子さんの訃報に接し、神戸市長田区の自宅前を訪れた。「昨年10月に会った際は歩くのがやっとという感じだった。再び会うことを楽しみにしていたので残念でならない」と悲しんだ。

 「歩くのがやっと」というのでは「年齢(94歳)も考えれば」もう周囲も「死去は予想の範囲内」でしょう。

 兵庫県井戸敏三*5知事は「(恵子さんとの対面がかなわなかった)嘉代子さんの無念を胸に、今後県も救出運動を続ける」とのコメントを発表。

 「外交問題なんだから国は関係あっても、県は関係ねえだろ」ですね。


共産・志位氏「無念だったろう」 有本さん母死去 - 産経ニュース

 安倍晋三政権による拉致問題への取り組みに対しては「一つの破綻に陥っている」と指摘。「(最近まで北朝鮮に対して)圧力一辺倒で来たことが問題の解決を難しくした。安倍政権の下で解決するのは大変難しい」と話した。

 志位氏も思いきったことを言ったと思います。「無念だったろう」という発言には「経済制裁など巣くう会路線に固執した嘉代子の自業自得だろ」と思う俺は全く賛同できないのですが、枝野の「中身のない発言」よりは「圧力一辺倒で来たことが問題の解決を難しくした」は「中身のある、評価できる発言」といっていいでしょう。共産支持者として嬉しい限りです。

・(経済制裁など)圧力一辺倒で来たことが問題の解決を難しくした。今のままでは安倍政権の下で解決するのは大変難しい

のであり安倍が「今のまま」で「制裁解除による対話路線」に動かないのであれば、安倍政権の存在は拉致の解決にとって逆効果でしかありません。
 何せ拉致問題で協力を仰ぐべき韓国を徴用工問題で不当にも敵視してる有様です。


立民・枝野氏「じくじたる思い」 有本さん母死去 - 産経ニュース
 今、枝野は野党議員で、「外交は政府の専権事項のため」、拉致問題解決のためにできることなど何もないのに何が「忸怩たる思い」なのかさっぱりわかりません。
 もしかして「枝野*6拉致問題解決に影響力を発揮できた、菅内閣官房長官時代だった時のこと」を言ってるのか。しかし、日朝交渉が進まない限り、拉致は解決せず、日朝交渉を進めるには制裁解除するしかない。しかし制裁解除に有本母(有本嘉代子)ら拉致被害者家族会は反対しました。つまり拉致が解決しないのは全て家族会の自業自得であり、枝野ら政治家が「忸怩たる思い」を感じる必要性はどこにもない。
 まあ、「家族会の無茶苦茶な主張など無視して、拉致解決のために制裁解除すれば良かった。そうできなかった自分の勇気のなさ、無能さについては忸怩たる思い」つうなら同感ですが。

 枝野氏は「政府に対し、口だけではなく、ちゃんと物事が前に進んでいくよう強く促し、求めていく」とも語った。

 枝野は「ちゃんと物事が前に進んでいくよう、何をどう要求するのか?」。自民党総裁選での石破*7のように「駐在事務所設置を主張する」とか、田中均*8蓮池透*9、和田春樹氏*10のように「バーター取引による解決を目指して制裁解除を主張する」とか具体性があるならともかく、単に「ちゃんとやれ」などと抽象的で無内容なことしか言わないなら何の意味もありません。とはいえ枝野に具体的な何かがあるようにはとても思えませんが。ええ、俺は枝野を政治家としてほとんど評価していませんし、あんなろくでもない男が最大野党代表であることには絶望感しかありません。


有本嘉代子さん【調査会NEWS3182】(R02.2.6) : 荒木和博BLOG
有本嘉代子さん死去 夫の明弘さん「言葉が出えへん」 - 産経ニュース
拉致議連会長「天国から見守って」 有本恵子さんの母死去 - 産経ニュース
菅長官「痛恨の極み」 有本恵子さんの母死去 - 産経ニュース
菅長官「痛恨の極み」 有本恵子さんの母死去 - 産経ニュース
 ということで有本恵子氏の母親・有本嘉代子が病死しました。「年齢(94歳)」や「体調悪化を報じる最近のニュース」を考えれば予想の範囲内ですね。
 いずれ「胃ろうの横田滋氏」も嘉代子同様に「(あの世に)お迎えでごんす(手塚治虫)」なのでしょう。
 正直、家族会の一員として彼女が夫とともに「蓮池透氏の家族会除名」「田中均氏を外務省退官に追い込むこと」に加担したことを考えるとあまり同情する気になりません。まあ、94歳の死なら十分「大往生」なのであまり同情しないというのもありますが。
 「荒木ら巣くう会」「古屋*11拉致議連」、菅官房長官が心にもないお涙頂戴をほざいてるのにはいつもながら不快感を禁じ得ません。まあ、でも有本母の死去も全然報じられませんね。むしろ「コロナウイルスガー」のほうが報じられてるわけです。
 あるいは訃報でも

【2020年1月】
・1月18日死去 宍戸錠:俳優
・1月19日死去 重光武雄(韓国名・辛格浩):ロッテグループ創業者
・1月29日死去:梓みちよ:歌手

などのほうが彼女の死よりよほど報じられてるわけです。拉致は風化したと改めて感じます。


10.26 【調査会NEWS3181】(R02.2.5): 荒木和博BLOG

 「南山の部長たち*12」という題目の、「10.26」、昭和54年(1979)10月26日の朴正煕大統領暗殺に至る40日間を描いた映画でした。まあ韓国映画にありがちな左翼偏向もあり、「現実とは違うよな」と思った部分も結構ありましたが映画としてはなかなか見応えがありました。まあ韓国の若い人があれをそのまま史実だと思うとするとちょっと怖いですが。

 悪口雑言しながら「何が史実に反すると思ったのか」、具体的に書けないとは全くお粗末です。

・今でも自分の一番尊敬する人は朴正煕
・同じ独裁者として金日成*13と比べたとき、(ボーガス注:経済発展という面で)どちらが国民を幸せにしたかは明らかでしょう。

 「韓国人政治家で一番尊敬する人」であっても「独裁者を手放しで褒める」など常軌を逸してますがどうやら「古今東西の偉人の中で一番尊敬」「日本人の私だが、日本の近代化に貢献した政財界人(後で紹介する大久保利通渋沢栄一池田勇人)と比べても偉大」のようですから「はあ?」ですね。
 「近代化、経済発展したから独裁者でも偉大」つうなら

大久保利通
 明治新政府の大蔵卿、内務卿として「廃藩置県」(明治4年)、「学制」、「国立銀行条例」(明治5年)、「地租改正」、「徴兵令」(明治6年)、「秩禄処分」(明治9年)などの富国強兵政策を実施
渋沢栄一
 明治時代の実業家。第一国立銀行ほか、東京瓦斯東京海上火災保険(現・東京海上日動火災保険)、王子製紙(現・王子製紙日本製紙)、田園都市(現・東急)、秩父セメント(現・太平洋セメント)、帝国ホテル、秩父鉄道京阪電気鉄道東京証券取引所麒麟麦酒サッポロビール東洋紡績、大日本製糖、明治製糖、澁澤倉庫など、多種多様の会社設立に関わり、「日本資本主義の父」とも呼ばれる。令和6年(2024年)より新紙幣一万円札の顔となる。また、令和3年(2021年)に渋沢(吉沢亮主演)を主人公としたNHK大河ドラマ「青天を衝け」が放送される予定(ウィキペディア渋沢栄一」参照)。
スターリン
 ソ連共産党書記長、ソ連閣僚会議議長(首相)。第一次5カ年計画(1928~1932年)、第二次五カ年計画(1933~1937年)などによりソ連近代化の基礎を築いたとされる。
ケマル・アタチュルク
 トルコ共和国初代大統領。「カリフ制度廃止」「イスラムの国教性否定」「トルコ語表記をアラビア文字からラテン文字に変更(文字改革)」「スイス民法を元にした新民法導入」などの近代化政策、欧化政策を実施。
池田勇人
 大蔵次官から政界入り。自由党政調会長(吉田総裁時代)、吉田*14内閣蔵相、通産相、石橋*15内閣蔵相、岸*16内閣蔵相、通産相などを経て首相。首相在任中に高度経済成長を実現。戦後日本の近代化を果たすとともに、自民党の長期政権に貢献したとされる。
トウ小平
 財務相、副首相、党副主席、人民解放軍総参謀長、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席など歴任。文革終了後にいわゆる改革開放を進め、中国の現在の経済発展の基礎をつくった
習近平
 福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席。一帯一路、AIIBにより中国の経済大国化を更に進めた。

なども「近代化、経済発展を果たしたから偉大」になるでしょう。
 何せ、荒木は「独裁でも問題ない」わけですから「近代化を実現した大久保、スターリン、ケマル、トウ小平習近平」などは偉大でしょう。
 まあ、大久保やケマルはともかくスターリントウ小平習近平を「反共右翼」荒木が称えることはないでしょうが。
 しかし荒木も「独裁者を褒めるのか!」という批判が少しは気になるのか、「金日成より、朴チョンヒの方が経済達成を実現した」と言い訳です。何も「朴の独裁批判」とは「金日成美化」ではないのですが。

 私が朴正煕に魅力を感じるのはスーパーマンとしてではなく、様々な挫折をくりかえし、失敗をして、それでもともかく韓国を中進国に引っ張り上げたことです。

 大抵の偉人は

島津久光と対立し、流罪西郷隆盛*17
征韓論論争で岩倉具視*18大久保利通木戸孝允*19らと対立し、下野(板垣退助*20
・大蔵卿の要職にあったが、いわゆる「明治14年の政変」で失脚し、下野(大隈重信*21
治安維持法違反で投獄(徳田球一*22宮本顕治*23
政治犯として投獄(ネルソン・マンデラ*24
・いわゆる金大中拉致事件(朴チョンヒ政権時代)、光州事件死刑判決*25全斗煥政権時代)により何度も殺されそうになった。盧泰愚、金泳三が当選した大統領選(1987年、1992年)に出馬したが敗北。いったんは政界引退を表明したが1997年大統領選に出馬し当選(金大中*26
文革での失脚(トウ小平
文革で「父・習仲勲*27」が「劉少奇*28トウ小平一派の一人」として失脚。「反動分子の息子」として下放される(習近平

という形で何らかの挫折は経験しています。むしろ経験しない人間の方が少ないでしょう。
 「挫折があるから朴チョンヒに魅力を感じる」といわれても「はあ?」ですね。
 なお、安倍信者の荒木ですら「安倍首相には第一次政権崩壊の挫折があるのに復権したから魅力を感じる」と言う気にはならないようです。

 どうせ政治家は歴史の中では使い捨てられるものです。安倍*29総理も残りの時間はあまりありません*30。これまで国民が安倍さんに期待したことの大部分はできていない

 国民ではなく「荒木のようなウヨ」ですね。荒木らウヨにとっては「首相靖国参拝(1回やっただけで中止)」「尖閣への自衛隊駐留」「河野談話撤回」「改憲」「安保関連法(集団的自衛権)の正式な発動」「反中国外交(もちろん安倍は今年春に習主席訪日を要請)」が「期待したのにできてないこと」なんでしょうが、国民大多数にとっては「安倍支持者ですら」そんなことでは安倍を支持してないでしょう。
 まあ、安倍支持層の大多数は「安倍の政策を支持してる」というより「おらが村の先生(例えば和歌山選出の二階氏*31)を支持してる。先生が安倍支持だから安倍も支持する。先生が石破*32や石原*33、岸田*34を総裁にしたいと支持するならそれでもいい」程度のくだらない話でしょうが。
 そして荒木にとって「アベノミクス」「安保関連法」「特定秘密保護法」「働き方改革法(高度プロ制度導入など)」「入管法改定(移民受け入れにシフト)」「大規模な軍拡」「日米FTA」「徴用工判決などを理由としたホワイト国除外」「慰安婦像などを理由としたあいちトリエンナーレ補助金不支給(いったんは決定した補助金支給を撤回)」など「安倍が実際にやったこと」は「たいして評価に値しない」わけです。

 今年の「10.26*35」に自分が暗殺されると思ってやり残したこと*36をやってもらいたいと切に思います。そのためには国民も「安倍さんを守らなければ」という無責任な声援ではなく、厳しい叱咤が必要だと思いますが。

 ちなみに豆知識ですが、日本の首相では「原敬*37(刺殺)」「浜口雄幸*38(狙撃されたことが原因で感染症を併発し病死)」「犬養毅*39(五一五事件)」が首相在任中に暗殺されています(なお、二二六事件で岡田啓介*40首相が暗殺されかけたが辛くも逃げ切った)。他に在任中死亡(病死)した首相では「加藤友三郎*41」「加藤高明*42」「大平正芳*43」「小渕恵三*44」がいます(ウィキペディア参照)。
 現実問題として安倍暗殺などあり得ることではないのでばかばかしい限りです。
 安倍にあり得ることはもちろん「モリカケ桜を見る会疑惑などに対する野党やマスコミの追及による下野」でしょう。我々国民がすべきことは「そのための安倍批判派の応援」であって荒木の言う「安倍への叱咤」などばかばかしい限りです。
 というか、安倍が「靖国参拝河野談話撤回」など、「荒木が期待するレベルの極右」になることはもはやありえない*45のだからそんな「叱咤」など無意味でしょうに、荒木も「安倍批判に踏み切ること」はお仲間ウヨが怖いのか、安倍を絶賛した過去の自分の間違いを認めたくないのか、はたまた「安倍に九条改憲を期待しているのか」、理由はともかくやる気はないようです。

 朴正煕はクーデターを起こしたときから、自分が普通の死に方はできないと覚悟していました。

 まあ、他にも

安政の大獄を実行した大老井伊直弼桜田門外の変で暗殺)
佐賀の乱江藤新平*46が捕縛され死刑判決)、西南戦争西郷隆盛が自決)など、士族反乱を徹底的に叩いた大久保利通(いわゆる紀尾井坂の変で暗殺される)
・韓国統監として、韓国植民地化を推進した伊藤博文*47安重根に暗殺される)

なんかも「自分が普通の死に方はできないと覚悟」していたかもしれません。当然ながらそうした覚悟をすることは「そこまでの覚悟をしてやったことだから、やったことが正しい」と言う話では全くありません。

*1:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*2:現在では田口八重子氏と推測されている。

*3:田中内閣防衛庁長官自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田内閣科学技術庁長官、大平内閣行政管理庁長官、中曽根内閣通産相、竹下内閣外相などを経て首相

*4:竹下内閣自治相・国家公安委員長、宇野内閣通産相、海部内閣法相、自民党幹事長(宮沢総裁時代)、橋本内閣官房長官など歴任

*5:自治省官僚。兵庫県副知事を経て知事

*6:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*7:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*8:著書『日本外交の挑戦』(2015年、角川新書)、『見えない戦争』(2019年、中公新書ラクレ)など

*9:著書『私が愛した東京電力福島第一原発の保守管理者として』(2011年、かもがわ出版)、『13歳からの拉致問題』(2013年、かもがわ出版)、『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(2015年、講談社)、『拉致と日本人』(共著、2017年、岩波書店)、『告発:日本で原発を再稼働してはいけない三つの理由』(2018年、ビジネス社)など

*10:東京大学名誉教授。著書『歴史としての社会主義』(1992年、岩波新書)、『金日成満州抗日戦争』(1992年、平凡社)、『歴史としての野坂参三』(1996年、平凡社)、『北朝鮮:遊撃隊国家の現在』(1998年、岩波書店)、『朝鮮戦争全史』(2002年、岩波書店)、『朝鮮有事を望むのか:不審船・拉致疑惑・有事立法を考える』(2002年、彩流社)、『同時代批評(2002年9月〜2005年1月):日朝関係と拉致問題』(2005年、彩流社)、『テロルと改革:アレクサンドル二世暗殺前後』(2005年、山川出版社)、『ある戦後精神の形成:1938〜1965』(2006年、岩波書店)、『日露戦争 起源と開戦(上)(下)』(2010年、岩波書店)、『これだけは知っておきたい日本と朝鮮の一〇〇年史』(2010年、平凡社新書)、『北朝鮮現代史』(2012年、岩波新書)、『領土問題をどう解決するか』(2012年、平凡社新書)、『「平和国家」の誕生:戦後日本の原点と変容』(2015年、岩波書店)、『慰安婦問題の解決のために』(2015年、平凡社新書)、『アジア女性基金慰安婦問題:回想と検証』(2016年、明石書店)、『米朝戦争をふせぐ:平和国家日本の責任』(2017年、 青灯社)、『レーニン:二十世紀共産主義運動の父』(2017年、山川出版社世界史リブレット人)、『ロシア革命』、『スターリン批判・1953〜56年:一人の独裁者の死が、いかに20世紀世界を揺り動かしたか』(以上、2018年、作品社)、『安倍首相は拉致問題を解決できない』(2018年、青灯社)、『韓国併合110年後の真実:条約による併合という欺瞞』(2019年、岩波ブックレット)など

*11:第二次安倍内閣国家公安委員長自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*12:著書『実録KCIA:南山と呼ばれた男たち』(邦訳は1994年、講談社)の映画化だそうです。つまりは「南山」とは諜報機関KCIA(韓国中央情報部)の所在地であり「信濃町創価学会公明党)」「虎ノ門文科省)」「平河町自民党)」「三宅坂(昔の社会党社民党)」「代々木(共産党)」のような隠語でKCIAを意味します。

*13:北朝鮮国家主席朝鮮労働党総書記、朝鮮人民軍最高司令官

*14:戦前、天津総領事、奉天総領事、駐スウェーデン公使、外務次官、駐伊大使、駐英大使など歴任。戦後、政界入りし、東久邇宮、幣原内閣外相を経て首相

*15:戦前、東洋経済新報主筆。戦後政界入りし、吉田内閣蔵相、通産相鳩山内閣通産相などを経て首相

*16:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山一郎総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*17:参議、陸軍大将、近衛都督を歴任

*18:外務卿、右大臣を歴任

*19:参議、文部卿、内務卿を歴任

*20:参議、自由党総理、第二次伊藤、第二次松方、第一次大隈内閣内務相を歴任

*21:参議、大蔵卿、立憲改進党総理、第一次伊藤、黒田内閣外相、第二次松方内閣農商務相、首相を歴任

*22:日本共産党書記長

*23:日本共産党書記長、委員長、議長を歴任

*24:ANC議長、南アフリカ大統領。1993年ノーベル平和賞受賞者

*25:内外の抗議で後に無期に減刑、米国への亡命が認められた。

*26:韓国大統領。2000年ノーベル平和賞受賞者

*27:新中国で副首相を務めるが文革で失脚。文革終了後、復権広東省第一書記時代に深セン経済特区化し、改革開放政策を実施。その後も、全人代副委員長など要職を歴任

*28:全人代委員長、国家主席など歴任。文革で失脚し、失意の内に病死するが、文革後、名誉回復。

*29:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官などを経て首相

*30:この言葉からは、荒木が「安倍四選を希望してない(あるいは現実的にあり得ないと認識してる)」ことがわかります。

*31:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長

*32:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*33:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相を歴任

*34:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て、現在、自民党政調会長

*35:朴チョンヒが暗殺された日(1979年10月26日)です。なお「ただの偶然」ですが「初代韓国統監」伊藤博文が暗殺された日も10月26日(1909年10月26日)です。

*36:「今年の10月26日までは安倍政権に続いてほしい→そして改憲してほしい?(荒木)」そうです。「安倍批判派」の俺はもちろんそんなことは勘弁してほしいですが(ただし今年の10月26日までに改憲は現状ではとても無理でしょう)。しかし「今年の10月26日まで安倍首相」なら当然、このままなら「今年の4月に習主席訪日」なんですが「反中国」の荒木的には「習主席訪日を阻止できる(あるいは訪日阻止は無理でも国賓扱いは阻止できる、国賓扱いが阻止できれば我慢する)」と思ってるのか、「改憲のためには習主席が国賓扱いで大歓迎されても我慢する覚悟」なのか、どっちなのか。

*37:立憲政友会幹事長、第四次伊藤内閣逓信相、第一次、第二次西園寺、第一次山本内閣内務相、首相などを歴任

*38:加藤高明、第一次若槻内閣蔵相、第一次若槻内閣内務相、首相など歴任

*39:第2次山本内閣文相兼逓信相、加藤高明内閣逓信相、首相などを歴任

*40:田中、斎藤内閣海軍大臣、首相を歴任

*41:第2次大隈、寺内、原、高橋内閣海軍大臣、首相などを歴任

*42:第四次伊藤、第一次西園寺、第三次桂、第二次大隈内閣外相、首相などを歴任

*43:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相

*44:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相を経て首相

*45:せいぜい改憲するかどうか、あるいは「ホワイト国除外、あいちトリエンナーレ補助金不支給のようなウヨ行為を今後やるかどうか」と言ったところでしょう。

*46:参議、司法卿を歴任

*47:首相、貴族院議長、枢密院議長、韓国統監など要職を歴任。元老の一人。