「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年4/17日:島田洋一の巻)

島田洋一
 勤務校の福井県立大学で何度も公募人事に関わってきたが、性別で優遇*1ないし差別*2した例は一つもない。結果として、女性研究者が何人*3も採用された(約半数)。
 東北大はよほど女性差別人事を行なってきたのか。
女性限定の教授公募、SNSで論争 ポスト難で「心折れる」との声も:朝日新聞デジタル
 東北大大学院工学研究科は今年度、女性に限った教授職(任期なし)5人の公募を始めた。現在(ボーガス注:工学研究科に?)123人中2人しかいない女性教授を7人に増やし、女性の割合を1・6%から5・5%に高める。
 女性教員の採用枠を設けた大学は他にもあるが、ここまで支援に踏み込むのは珍しい。
 だが、大隅典子*4副学長(医学系研究科教授)がツイッターでこの公募を紹介したところ、「性別が理由で応募できないというのは心に来るなー」などと、否定的な声が複数寄せられた。

 「女性差別人事」云々とは「誹謗中傷」と東北大に抗議され、福井県立大に島田が懲戒処分されても文句の言えない暴言でしょう。
 そもそもこの種の「アファーマティブアクション*5」は「故意に差別してるから、是正のためにやる」という話ではない。
 「結果的に差別構造が定着してるから是正のためにやる」という話です。
 しかし今後、福井県立大がこの種のアファーマティブアクションを「絶対にやらない」と決めつけてるらしい島田の放言には呆れますね。福井県立大も「あんな女性差別主義者が教授なのか?」と思われて「いい迷惑」でしょう。島田の主観がどうであれ、このツイートは「東北大の株を上げ、逆に福井県立大の株を下げること」にしかなっていない。
 まあ島田の場合「もっと酷い女性差別暴言」もありますが(いいかげん家族会も、島田洋一に対して苦言くらいは呈したらどうか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)

島田洋一
大阪府咲洲のメガソーラー事業で、毎月巨額の利益を「上海電力」と中国共産党に献上》
【橋下徹研究②】上海電力「ステルス参入」の怪|山口敬之【永田町インサイド WEB第2回】 | Hanadaプラス
 日本にはメガソーラーの設置・運営が出来る会社がたくさんあるのに、大阪府はなぜあえて咲洲のメガソーラーを中国の実質的国営企業に運営させているのだろうか。

 マジで大阪府(維新の吉村知事)と「上海電力」の間に「安倍のモリカケ疑惑」「甘利のUR疑惑」のような「違法な癒着関係」があるのなら大いに追及すればよろしい。維新批判派の一人として「その限りにおいては」島田らを応援してもいい。しかし島田らウヨでは「残念ながら」恐らく「反中国」を理由とする「ただの言いがかり」でしょう。仮に「癒着がある」としてもそれを追及する能力があるとも思えない。

島田洋一
 日本核武装は「アメリカの反発を買うから駄目」という人々は、慰安婦問題で韓国に反論する事は「アメリカの反発を買うから駄目」と言う人々と重なる。高級官僚やその御用学者に多い

 「重なる」も何も「米国の反発を買う」はどちらも事実です。勿論、米国が反発しなければ核保有していい、慰安婦問題でデマ飛ばして「慰安婦の名誉を汚し韓国民を侮辱して」いいとは思いませんが、それはさておき。
 「沖縄基地問題での米国批判」のような正論ならまだしも、「核保有論」「慰安婦違法性否定」という暴論で米国と喧嘩したいと思う人間はまずいないでしょう。安倍ですらそれが怖くてついに河野談話を撤回できなかった。で、そんな安倍に「米国に怯えてんじゃねえぞ、米国が何言おうと無視しろ、河野談話なんか撤回しろ」と「安倍信者であること」「米国ポチであること」で言えなかったのが島田らウヨ連中のくせに良く言ったもんです。
 なお、「米国が反発するからできなかった」といえば「安倍が首相在任中、一回で靖国参拝を辞めた」のもそれが「理由の一つ」です(中国ビジネスへの配慮もあったかもしれませんが)。そしてこれについてもそんな安倍に「米国に怯えてんじゃねえぞ、米国が何言おうと無視しろ、靖国参拝しろ」といえなかったのが島田らウヨ連中です。

島田洋一
 「NATOをインド太平洋に広げ、(各国が)加盟する議論もできると思う」(河野太郎*6

 「ヨーロッパが対象」なのがNATOなのに「何を言っているのか?」ですね。
 インド太平洋云々というならそれこそ「インドや東南アジア諸国ASEAN諸国)、豪州、ニュージーランドなど」でアジア版NATOを作ればいい話です(作るべきだとは俺は思いませんし、そんな物を作れば中国が「ターゲットは我が国か?」と反発するのが見えてるので、インドなどが重要な貿易相手国・中国との関係を悪くしたがるとも思えませんが)。
 とはいえ何のために作るのかという話です。「中国が仮想敵」とでも言うのか?
 なお、昔は

東南アジア条約機構 - Wikipedia(1954~1977年)
 米国、英国、フランス、パキスタン、タイ、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランドの8ヵ国からなる反共軍事同盟。

などの「アジア版NATO」が存在しました。

*1:勿論、東北大のようなアファーマティブアクションなら何の問題もないでしょう。

*2:故意の差別が許されないのは当たり前の話です。

*3:女性教授が現在何人いるのか書かない辺りが島田らしい姑息さです。

*4:東北大学副学長(広報・ダイバーシティ担当)、東北大学附属図書館長。著書『脳の発生・発達:神経発生学入門』(2010年、朝倉書店)、『脳からみた自閉症:「障害」と「個性」のあいだ』(2016年、講談社ブルーバックス)、『脳の誕生』(2017年、ちくま新書)など(大隅典子 - Wikipedia参照)。まあ、著書に「一般向けの新書(それも文春新書のような右翼系ではない)もある」と言うことは有能な方なんでしょう。『アメリカ・北朝鮮抗争史』(2003年、文春新書)、『3年後に世界が中国を破滅させる:日本も親中国家として滅ぶのか―』(2020年、ビジネス社)、『アメリカ解体:自衛隊が単独で尖閣防衛をする日』(2021年、ビジネス社)といった右翼著書しかない「なんちゃって学者(ただの右翼活動家)」でしかない島田洋一とは偉い違いです。

*5:まあこの種のアファーマティブアクションは「女性差別是正」だけでなく「優秀な女性研究者が多数応募する事への期待」もあるでしょうが。

*6:第三次安倍内閣国家公安委員長、第四次安倍内閣外相、防衛相、菅内閣行革相などを経て現在、自民党広報本部長