今日のロシアニュース(2024年5月4日分)

ウクライナ軍 “ハルキウ州で一部の部隊移動” 事実上撤退か | NHK | ウクライナ情勢
 ウクライナも苦しい状況であり、一方でロシアも戦争決着の決め手に欠け、このままでは戦争長期化は避けられないでしょう。


中国ロシアは「日和見な侵略者」 米海兵隊司令官、同時戦争に警鐘:東京新聞 TOKYO Web
 ウクライナに侵攻したロシアはともかく、中国の何処が侵略者なのかと心底呆れます。まあ、本気と言うより「軍拡の正当化」でしょうが。


ショイグ国防相を交代 安全保障会議の書記に任命 後任にベロウソフ第1副首相 ロシア | NHK | ロシア
 国防相を辞めたとは言え、ショイグ*1は「安全保障会議の書記」に就任したので左遷ではないのでしょう。
 従来「安全保障会議の書記」だったパトルシェフ*2大統領補佐官に就任し、また「農水相だったパトルシェフの息子」が「第一副首相に昇格した」ので、これも左遷ではないのでしょう。


米高官「ことしいっぱい ウクライナは防衛に力入れることに」 | NHK

 フィナンシャル・タイムズによりますとホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン*3大統領補佐官は4日、首都ワシントンで行われたイベントで軍事支援の効果について「当面はロシア軍の進軍が続く。スイッチを切り替えるようにはいかない」と指摘しました。
 その上で「ウクライナが前線を防衛し、ロシア側の攻撃に耐えることを確かなものにする」として、「今年いっぱいはウクライナは防衛に力を入れることになる」という見通しを示しました。
 そして来年について「ロシアが奪った領土を取り戻すために前進するだろう」と述べ、ウクライナが反転攻勢に転じるとしています。

 「来年のことを言えば鬼が笑う」ですが、これは
1)「軍事支援したからと言ってすぐには目立った成果は出ないだろう」として楽観論を戒めるとともに
2)うがった見方をすれば「今年、トランプ当選だと来年、ウクライナ支援がどうなるか分からないぞ(だから支援希望派はバイデンに投票してくれ)」という「バイデン再選狙いの意味合い」もあるのかもとは思います。
 まあ、「ウクライナ支援派」はともかく「支援消極派(トランプ支持派)」はこんな発言は無視するでしょうし、支援派でも「最近の物価上昇(バイデン政権の対応が緩い)」「イスラエルへの甘い態度*4」等を理由に「トランプを支持しない」までも「バイデンに失望して棄権する人間」は結構いるかもしれませんが。


ウクライナ東部の要衝「陥落は避けられない」…高官が分析、露軍が制圧すれば主要都市が砲撃対象に : 読売新聞

 ウクライナ国防省情報総局のバディム・スキビツキー副局長は2日の英誌エコノミストのインタビューで、露軍が制圧を狙う東部ドネツク州の要衝チャシフヤールに関し、陥落は避けられないとの見通しを示した。

 勿論「苦境をアピールすることでNATOの軍事支援を期待してる(実態以上に苦境を宣伝してる)」可能性があるとはいえ、「反攻の成功(あるいは成功の可能性)」をアピールしないという点が興味深い。

*1:非常事態相、モスクワ州知事、国防相等を経て安全保障会議書記

*2:連邦保安庁長官、安全保障会議書記等を経て大統領補佐官

*3:オバマ政権のバイデン副大統領補佐官(国家安全保障担当)等を経てバイデン政権大統領補佐官(国家安全保障担当)

*4:とはいえ、この点はトランプの方がもっと甘いのですが

「政局のみ興味があるらしいバカ」kojitakenに悪口する(2024年5/4日分)

酒井菜摘氏が昨年12月の江東区長選に出馬する意思を仲間に表明しようとした時、支持を表明した区議は高野勇斗氏だけだった - kojitakenの日記
 仲間とは勿論「区議会共同会派の区議」でしょう。反対理由が「落選確実で区議議席が1つ減るから辞めて欲しい」か何かはともかく失礼ながら「江東区の立民」とはその程度の政治力の訳です。
 共産、社民など「立民以外の支持」が「酒井氏の区長選での善戦(落選したが2位)」「酒井氏の今回の補選での当選」に大きく物を言ったであろうことは想像できます。
 まあ、「反共分子」kojitakenがやることはそんな「立民以外の支持」への感謝表明ではなく
1)そんな状況でも区長選に出馬した酒井氏
2)酒井氏支持を表明した高野氏
への礼賛だけですが。


ネット軍師は「共産と組めば中間層が離れる(維新にしろ)」と執拗に繰り返すが、酒井候補の得票で多かったのは無党派、立憲共産の方が維新より中間層支持はずっと多い。(Gl17氏) - kojitakenの日記
 今日も「選挙等、政局の話しかしない」「政策に無関心な」kojitakenです。
 それにしても維新批判するのは結構なんですが、最近発覚した「中条きよし(維新所属参院議員)の出資法違反疑惑」など「維新の具体的な悪事」にkojitakenが触れないことには「本当に維新批判派なのかよ?」と呆れます。後述しますがこのタイトルで維新批判より「小沢一郎への悪口」の方が多いのだから「kojitakenってバカ?」「本当に維新批判派なのかよ?」ですね。俺的には「社会に対する害悪」は「維新>越えられない壁>小沢氏」ですが、アンチ小沢のkojitakenは違うようです。「kojitakenには無関心らしい」村野瀬氏はともかく、「kojitakenの類友」宮武嶺もよくkojitakenのようなバカを持ち上げられるもんです。

#維新・君たちはどうイキるか 中条きよし編、出資法違反疑惑の件。選挙では維新の #身を肥やす改革 の強制終了を。 - 村野瀬玲奈の秘書課広報室
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も|NEWSポストセブン

山内憲之
 最盛期の武富士ですら年利40%だったはず。

箕浦卓司
 40%超えは1982~1983年でそれでも(ボーガス注:当時は)出資法規則金利以内でした!。(ボーガス注:規制強化で)現在の出資法規則金利は20%です!。60%は現在の金融金利から考えても『悪魔の金利』と断言できるレベルです

キリヒトハ
 中条きよし議員が潔く辞職するような人なら、金利60%高利貸しなんかしないし、年金313万円未納*1だったり、カラオケでお捻り要求*2したり、国会で新曲宣伝*3したりもしないんじゃないかと。カネしか頭にない維新らしい人なんですよ。
松井一郎
 事実であれば中条さん、潔く辞職すべき。

「モーニングショーと玉川徹は大阪万博に出禁」と発言した維新の会の吉村洋文大阪府知事が撤回して謝罪するも、放送機関に万博への賛成意見も取り上げてほしいという「発言の意図は変わっていない」と開き直り。 - Everyone says I love you !
【#文春砲】日本維新の会の馬場伸幸代表が、認知機能の衰えた社会福祉法人の理事長に成年後見人をつけることもなく財産を管理して遺言書も書かせ、馬場氏が理事長になって法人を乗っ取った【#維新に騙されるな】 - Everyone says I love you !
【#維新クオリティ】大阪維新の会代表のイソジン吉村洋文大阪府知事が、人口減対策に「0歳児選挙権」の導入を主張(笑)。憲法の基本的人権論の基礎もわかっていない吉村氏にネット「卑しい魂胆しか見えない」。 - Everyone says I love you !
といった「維新の具体的な悪事(馬場維新代表の『認知症老人』からの財産横領疑惑、所属議員・中条の出資法違反疑惑、玉川徹氏に対する吉村知事の恫喝発言など)に触れる」村野瀬氏や宮武などをkojitakenは見習えと言いたい。それにしてもこれらの「維新の悪事」が知られることで少しでも維新衰退につながって欲しいところです。マスコミももっと維新を批判しろと言いたい。

 酒井氏がdisられたのを目にして気分が悪くなったのでそれ以上見るのを止めたが、立民がそういう支持層も少なからず抱えていることはよくわかった。しかし、だからと言って党が割れてしまえば良いというものではない。なぜなら衆院選小選挙区制中心の選挙制度をとっているからだ。

 その種の「ウヨ支持層」は勿論、酒井氏よりも「共産、社民」などをdisりまくってるのですがそれはともかく、随分とkojitakenも「立民党内の右派」に甘いもんです。何だかんだ言って「共産、社民」に敵対的で、「立民党内の右派に甘い」精神の持ち主(要するに反共右派)がkojitakenなのでしょう(そのkojitakenの「立民党内右派」の批判を逃げる理屈なら、立民単独では戦えない多くの選挙区においては共産の支持が不可欠であるため、kojitakenが共産に悪口雑言してるのは明らかにおかしい)。
 だからこそ「共同親権」「経済安保保護法案」など「共産が反対してるのに立民が衆院で賛成した法案(残念ながら参院でも立民は賛成するのでしょうが)」について何一つkojitakenは論じないのではないか。kojitakenが立民を擁護すれば「共産に厳しいくせに、立民に甘い」という批判が避けられないからです。

 2012年に小沢一郎*4が(ボーガス注:離党して新党「国民の生活が第一*5」を作って)民主党を割ったが、あれも小沢が割りたくて割ったのではないと私は考えている。あの年初めに、「このままでは次の衆院選に勝てない」と考えた小沢グループの議員たちが「新党きづな」だったかを作って分裂して出て行ったが、それは小沢が民主党の代表選に勝ち抜く可能性を陣笠議員たちが自ら潰す愚挙だった。結局小沢は無能な部下によって党分裂に追い込まれたと弊ブログは断じた。そして「日本未来の党」に合流した「新党きづな*6」の議員は全員落選するだろうと予想し、その通りの結果になった。それどころか、きづなに加わらなかった小沢グループの議員もほぼ全員が落選し、2012年の衆院選日本未来の党が得たのはわずか9議席だったのだ。

 小沢が割りたくて割ったのではないですが、小沢やその側近が後日「そのように言った」など、まともな根拠は何もなく「俺(kojitaken)がそう思うから」が根拠だから心底呆れます。  
 kojitakenの見込みとは違い、「竹下派内部の抗争」で橋本*7や小渕*8ら「竹下派内の反小沢派」に敗れた小沢(小渕が派閥会長に就任)が羽田孜*9らとともに自民を離党し、新生党を結党し、「村山自社さ連立政権」で自民から政権を奪い返され「一時的勝利にすぎない」とはいえ、細川、羽田政権で自民から政権を奪還し、「橋本や小渕に一矢報いた」その成功体験から「自ら進んで民主党を離党した」のだろうと俺は見ます。
 但し、小沢のもくろみに反し、「日本未来の党(嘉田党首)」は「新生党(羽田党首)」のような成功はしませんでしたが。
 いずれにせよ、そんなことを今頃云々することに何の意味があるのか。id:kojitakenが「常軌を逸したアンチ小沢だと言うこと」はよく分かりますが。

*1:例えば維新・中条きよし氏、313万円相当の年金未納 党が発表、処分せず [維新]:朝日新聞デジタル参照

*2:例えば中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場|NEWSポストセブン - Part 4 参照

*3:例えば維新、歌手の中条きよし氏を厳重注意 国会での新曲宣伝発言めぐり [維新]:朝日新聞デジタル参照

*4:中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、自由党党首、民主党幹事長(鳩山代表時代)等を歴任

*5:後に「日本未来の党」に合流

*6:些細な問題ですが、「新党きづな」が合流したのは「未来の党」ではなく「国民の生活が第一」(新党きづな - Wikipedia参照)

*7:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣通産相等を経て首相。首相退任後も森内閣で行革相

*8:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相等を経て首相

*9:中曽根、竹下内閣農水相、宮沢内閣蔵相、新生党党首、細川内閣副総理・外相等を経て首相

今日の産経ニュース(2024年5/4、5日分)

セキュリティー・クリアランス、賛成3割以下 プライバシー懸念 主要企業アンケート - 産経ニュース
 自民党寄りの大企業すら7割が「賛成と答えない」ような法案を可決させていいのかと思いますね。


◆英国選挙で保守党大敗

英地方選で与党・保守党が450議席以上失う大敗喫す 野党党首、早期の解散総選挙を要求 - 産経ニュース
 世論調査では、総選挙で労働党に投票するとの回答が44%だったのに対し、保守党に投票すると答えたのは18%

英イングランド地方議会選で与党保守党の議席が半減 2野党に敗北、96年以来 - 産経ニュース
 最大野党の労働党が1158議席を獲得。スナク*1首相率いる与党保守党は現有989議席から約半減の515議席に沈み、(ボーガス注:国政第二野党の)自由民主党の522議席にも及ばなかった。

 英国で政権交代が起きそうなムードです。こうなると「スナク首相では戦えない」とスナクおろしが起きるかもしれない。


「差別はあるがルール従えば命の危険感じず」 トルコのクルド人、過去の迫害から変化も - 産経ニュース
 「以前よりトルコの政府、社会もマシ」になったのかもしれませんが、「不当に殺されない」なんてのは当たり前であって、「だからクルド差別なんか大した問題じゃない」と言いたげな産経には唖然です。


国立大学法人化20年、日本の科学は低迷 研究時間減少、交付金1600億円カット - 産経ニュース
 有料記事なので全く読めませんが、タイトルが
赤旗主張/国立大法人化20年/失敗を検証し抜本的な転換を2024.4.21
と似ていることには「自民党応援団の産経なのに?」感があります。
 コメント欄でnordhausenさんから、ご指摘がありますが、事態が深刻すぎて庇う気にならないのか?
 でも、それなら岸田の大軍拡に明確に反対しろと言いたい。大軍拡は明らかに科学研究予算削減を助長しています。


<産経抄>GHQ・憲法作成者たちの告白「もう改正されたとばかり…」 - 産経ニュース

 この放言癖はどうにかならないものか。バイデン米大統領が日本を中国やロシアなど*2と並べ、こう決めつけたことが物議を醸している。
 「日本が問題を抱えているのは、外国人嫌いだからだ」。
 訪日外国人観光客を歓迎するだけでなく、不法入国・滞在者もまともに排除できずにいる日本への誤解も甚だしい。

 バイデン発言については以下を紹介しておきます。

バイデン大統領 “日本は外国人嫌いで移民望まず” イベントで発言と報道 ロイター通信など | NHK | バイデン大統領2024.5.2
 ロイター通信は、イベントの中でバイデン大統領が「われわれの経済が成長している理由の1つは、移民を受け入れているからだ」と述べたあとで「なぜ中国の経済がひどく失速しているのか。なぜ日本は問題を抱えているのか。なぜロシアもインドもそうなのか。それは彼らが外国人嫌いで移民を望んでいないからだ」と発言したと報じました。

1)「移民受け入れと経済」は直結していない(移民を受け入れれば経済がよくなるという単純な関係にない)
2)中国、インド、日本はともかく、ロシアの経済が酷いのはウクライナ侵攻で欧米の経済制裁を食らったことが大きい
と言う意味でバイデン発言は「移民正当化(反移民の共和党・トランプとの差別化が目的でしょう)」という目的はともかく「主張は明らかに事実に反する」と思いますがそれはさておき。
 「ウィシュマさん死亡事件」一つとっても日本は立派な「外国人差別国家」でしょう。そして「金を落としてくれる外国人観光客=強い立場の外国人」なら「よほど酷い外国人差別国家」でない限り、何処の国でも歓迎でしょう*3。問題は「ウィシュマさん」のような「弱い立場の外国人」です。
 いつもながら産経には呆れます。

 ただ、副大統領時代の2016年8月15日に、民主党大統領候補の集会で述べた次の言葉は、あながち的外れとも言えない。
「私たち(米国)が(日本を)核保有国にさせないために日本国憲法(九条)を書いた」。

 これについては

ジョー・バイデン - Wikipedia
 2016年8月15日、民主党大統領候補だったヒラリー・クリントン*4の応援演説をした際、当時、日本の核兵器保有容認論を展開していた共和党大統領候補ドナルド・トランプ(後にヒラリーを破り、大統領)への批判のために「(日本が)核保有国になり得ないとする日本国憲法(九条)を、私たちが書いたことを彼(トランプ)は知らないのか」と発言。

を紹介しておきます。
 ここで重要なのはバイデン発言を事実とするならば「当時の日本」はそこまで「世界各国に危険視されていた(何か制約を設けないと日本はまた海外侵略しかねない)」ということです。
 これを「日本がそこまで危険視されていたなんて恥ずかしい。二度とそんな危険視されない国になろう」ならともかく「連合国(米国など)は日本に軍隊放棄を迫った、許せない」「バイデン発言が許せない」と逆ギレしたあげく「そもそもそんな危険視される覚えはない」「あの戦争で東南アジア諸国は独立を実現した。あの戦争は正義の戦争だ」「A級戦犯を合祀する靖国に首相が参拝して何が悪い。そもそも東京裁判が間違ってる」等と居直って「中韓など近隣諸国」「日本国内の護憲派(俺もその一人ですが)」に「日本の右派はあの戦争に無反省で未だに危険だ」「憲法九条を変えさせたら駄目だ」と思わせて「改憲を困難にしてしまう」のだから産経らウヨも呆れたバカです。
 俺個人は「あの戦争を真摯に反省し、隣国(中韓など)と友好関係を築こうとも、九条改憲すべきではない」と言う立場ですが「あの戦争を居直り、隣国を敵視=日本の改憲右派」だから「それ以前の話」です。
 「ドイツ再軍備の是非」はともかく何故、「日本同様、武力放棄に追い込まれた」ドイツが改憲し、正式に再軍備できたのか?
 それはドイツ保守政権が自民党ら日本右派と違い「あの戦争を真摯に反省し、隣国(フランス、ポーランドなど)と友好関係を築いたから(だから国内外から目立った反対が無かった)」でしょうに。

*1:ジョンソン内閣財務相等を経て首相

*2:マスコミ報道に寄れば「など」は「インド」のこと

*3:とはいえ、最近、マスコミで「オーバーツーリズム(観光公害)」の問題が「外国人観光客」と絡めて報じられてることを考えれば産経が言うほど「外国人観光客が歓迎されてるか疑問」ではありますが。

*4:オバマ政権で国務長官

「政局のみ興味があるらしいバカ」kojitakenに悪口する(2024年5/3日分)

雇用情勢が良いなかでは、赤字国債に頼る安易な道は取るべきではない。雇用がひどくなり、ほんとうに赤字国債を出さざるを得ないときのために備えるべき。(黒川滋氏のXより) - kojitakenの日記

 懸念するとしたら、(中略)宏池会と民民*1と立民が組むことだ。
 民民の玉木雄一郎は同郷(香川県)の大平正芳*2を敬愛しているし、立民の枝野幸男*3も「保守本流」と言いたがる。保守本流宏池会の人たちが形成する集団を指す*4ことは常識だ。

 タイトルだけ見ると今回は政策の話のようですが、実は「上の引用文」でわかるように「いつものように政局の話しかしない」上に「岸田が立民にすり寄ったらどうしよう(不安)」「岸田が玉木代表の国民民主を取り込むかもしれない」「立民の枝野も、国民民主の玉木も『理想の政治家は大平正芳宏池会(現在の岸田派)の第三代目会長*5)』と言ったことがある*6」と言い出すから脱力します。
 「落ち目の玉木(支援した都民ファ乙武が惨敗)」はともかく、「補選三敗」「支持率低迷」という「落ち目の岸田」がすり寄っても「補選三勝で景気がいい」泉立民もさすがに大連立などしないでしょう(とはいえ、共同親権、経済秘密保護法案など「共産が反対する法案に自公、国民民主、維新と共に賛成しているのが泉立民」であり、立民の現状を過大評価もできません。なお、そうした「泉立民の自公、国民民主、維新との同調」については、今回も何一つkojitakenは批評しません。どこまで政策に無関心なのか?(呆))。また枝野云々、玉木云々も「確かにそうした大平美化発言を過去に彼らはしている」ものの、失笑物です。
 まず枝野云々について突っ込んでおきます。
 泉代表、岡田*7幹事長等はそういう「大平崇拝」の立場でないでしょうし、「『つながる本部』特別参与」枝野も今は大して政治力も無い。しかもこの過去の枝野発言は「岸田首相は宏池会出身だが、最大派閥・安倍派(極右)にすり寄って、右傾化し、保守リベラル『宏池会保守本流)』の伝統に反してる。むしろ我々、立民党のリベラル保守派こそが保守本流だ(そう主張することで自民党から保守票の一部を奪いたい)」と言う意味合いでの発言であり、「大平(宏池会)の流れにある岸田」を高評価してるわけではない。勿論岸田をおだてて「連立したい」わけでもないでしょう。「岸田(自民)と枝野(立民)の連立」を想定するなど非常識にも程があります。
 玉木云々について言えば「玉木が香川出身、香川選出」で「大平(香川出身、香川選出)の遠い親族」であることが理由の発言(つまり香川県の自民支持層の票を得るため)であって、彼が本気で大平崇拝かどうかは疑問符がつきます。またこうした大平美化も果たして「岸田自民と野合するための正当化」が目的かどうか?(仮に玉木の思惑がそうだとしても、玉木は「野党が自民にすり寄るのか」と批判されるだけでしょうが)。
 また今回の「都民ファ乙武惨敗」で玉木は「近い将来、代表辞任に追い込まれる可能性」もある。

【参考:大平正芳と枝野、玉木】

玉木雄一郎 - Wikipedia
 2005年9月の衆院選挙(郵政選挙)で落選。その後、玉木(大平正芳元首相(香川選出)の遠い親族にあたる)は大平家の協力を得たいと考え、大平元首相の長女「森田芳子*8」を訪ねた。玉木は大平が率いた自民党とは対立する民主党の候補であり、芳子は玉木との接触を当初は躊躇した。しかし最終的に面会に応じ、さらに芳子の長女(大平の孫)である「渡辺満子」を玉木に紹介。渡辺は2009年から玉木の公設秘書を務め、選挙区内の自民党支持者らに玉木への支持を訴えた。

【衆院代表質問】希望・玉木雄一郎代表、大平正芳元首相の「楕円の哲学」を引用 - 産経ニュース2017.11.20
 玉木氏にとって、大平氏財務省(旧大蔵省)官僚の大先輩であり、玉木氏が選出された衆院香川2区は、かつての大平氏の選挙地盤(中選挙区時代の衆院香川2区)の一部を含むなど縁が深い。

大平正芳の衣鉢継げぬ玉木雄一郎(佐高信) | 週刊金曜日オンライン2017.12.4
 玉木は希望の党の代表となったが、たどるのは(ボーガス注:堀江ガセメール民主党代表辞任に追い込まれた)前原誠司*9の運命かもしれない。
 立憲民主党代表の枝野幸男は10月24日に日本テレビで放映された「スッキリ」の中で、
「少なくとも、私もリベラルであると思っているんですよ、自分のこと。多様性を認めて、寛容で社会的な助け合いを大事にする。30年前*10なら(ボーガス注:大平が会長を務めた)自民党宏池会ですよ」
と言っている。
 立憲民主党こそ大平の流れであり、(ボーガス注:自称・大平シンパ)玉木は一刻も早く同党に入った方がいい。

蔵書拝見:玉木雄一郎氏/上 現代にこそ必要な理念「茜色の空 哲人政治家・大平正芳の生涯」 | 毎日新聞2018.7.16
 郷里の先輩であり、その後に私が入省した大蔵省の先輩というつながりもあって非常に尊敬している。

「是々非々」はすり寄ることか...国民民主党の予算案賛成、幹部が語った思惑 政治学者の憂い:東京新聞 TOKYO Web2022.2.25
 玉木氏は同じ香川県出身で元大蔵官僚の大平正芳元首相を目標にする。大平氏は岸田首相の出身派閥の宏池会の元会長だ。

岸田総理、宏池会の元祖・大平正芳の「政治利用」に遺族が大迷惑…一体なにが起こったのか(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/2)2022.3.23
 大平家をナーバスにさせているのが、国民民主党代表の玉木雄一郎氏の言動だ。
 「大平さんと同じ香川が地盤の玉木さんは、岸田政権への接近を狙ってか、このところ以前にもまして『自分は大平さんの後継』とアピールしている。しかし大平家側は『曲がりなりにも野党の政治家が、大平の名を自分のために使うのはどうなのか』と複雑な思いを抱いています」(自民党中堅議員)


古谷経衡氏の指摘通り、百田尚樹と上念司は本当に犬猿の仲。日本保守党と維新も仲が猛烈に悪そうだ。これでは衆院選本選でも「保守」はまとまれそうにもない - kojitakenの日記

 自公と新選組と参政党が4党相乗りで無所属の須藤元気を推すとかそんな展開があり得るのだろうか。

 いつもながら、何でこうも「政局の話しかしないのか(政策に無関心なのか?)」と呆れます。
 なお、さすがにれいわが「党として須藤を押すことや自民と手を組むこと*11はあり得ない(今回、山本代表は須藤を応援したが、櫛引政審会長代理は立民の酒井を応援)」でしょうし、「自公と参政党」の共闘も常識的に考えてあり得る話ではないでしょう。
 参政党(保守党など他の党も同じですが)など「右翼ミニ政党」は「自民批判」をウリにしてるわけですし、最大与党である自民も「参政など右翼ミニ政党と組むほどプライドを捨てはしない」でしょう。
 そもそも「東京の都民ファ」「大阪の維新」を除けば「自民が組みたくなるほどの力」もないのが「自民以外のウヨ政党」ですし。

*1:国民民主党のこと

*2:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、蔵相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*3:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)、立民党代表を経て現在、立民党「つながる本部」特別参与

*4:正確には「保守本流には宏池会が含まれる」ですね。宏池会ではない「佐藤栄作田中角栄竹下登小渕恵三橋本龍太郎(歴代首相)」といった佐藤、田中の流れ(現在の茂木派)も「保守本流」にあたります。

*5:初代が池田勇人首相、二代目が岸内閣通産相自民党幹事長(池田総裁時代)、総務会長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣法相、衆院議長等を歴任した前尾繁三郎。なお、大平以降の宏池会は「鈴木善幸派(鈴木は後に首相)」「宮沢喜一派(宮沢は後に首相)」「宮沢派が、宮沢から派閥会長を禅譲された加藤紘一派と、加藤への禅譲に反発して独立した河野洋平派(河野は後に自民党総裁)に分裂」「いわゆる『加藤の乱』を契機に加藤支持派(小里貞利派)と加藤反対派(堀内光雄派)に加藤派が分裂。一方、河野派麻生太郎(麻生は後に首相、現在、自民党副総裁)が継承し、宏池会小里派(その後、谷垣禎一派(谷垣は後に自民党総裁))、堀内派(その後、古賀誠派)、麻生派に三分裂」「古賀派谷垣派に合流し、宏池会谷垣派麻生派の二派体制」「谷垣派岸田文雄が継承したが、谷垣は結局岸田派を退会し、岸田グループを結成、宏池会は岸田派、麻生派谷垣グループの三派体制(現在)」となります(宏池会 - Wikipedia参照)。なお、kojitakenの言う「宏池会と民民と立民が組むこと」の宏池会とは「岸田派」のことであって、「麻生派谷垣グループは含まない」のでしょうが、宏池会の流れをくむ派閥として、他に麻生派谷垣グループがあるのでここは「岸田と民民と立民が組むこと」と書くべきでしょう。

*6:なお「理想の政治家は大平」でわかるように枝野は左派ではない。「共産、社民」など左派支持層(「共産支持の俺」もその一人ですが)にとっては枝野は「前原無償会代表や玉木国民民主代表、泉立民代表よりはマシ」程度の男でしかない。

*7:鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長(菅代表時代)、民主党代表代行(海江田代表時代)、代表、立民党常任顧問等を経て立民党幹事長

*8:森内閣運輸相を務めた森田一の妻(森田一 - Wikipedia参照)

*9:鳩山内閣国交相菅内閣外相、野田内閣国家戦略担当相、民主党政調会長(野田代表時代)、民進党代表、国民民主党代表代行等を経て無償会代表

*10:なお、30年前(1987年)の宏池会会長は宮沢喜一

*11:過去には自共共闘 - Wikipedia(大阪など)さえありましたが、これはあくまでも自民、共産双方にとって「大阪維新」など強すぎる敵に対抗するための「例外的事態」です。そうした「自民との共闘」をれいわ支持層が「例外的」として許容する事態がありうるとは思えない。

今日の産経ニュース(2024年5/2、3日分)

<産経抄>一字も変わらず77年、憲法記念日 - 産経ニュース

 多くの国民は改憲が必要だと理解し、国民投票を待っている。その機会を共産党とともに長らく阻んできた野党第一党が、臆面もなく「立憲民主」を名乗るのが不思議でならない。

 こうした産経の主張(国民の多くが改憲希望)は以下の記事を見れば嘘だと分かります。いつもながら全く酷いデマ新聞です。

改憲論議急ぐ必要ない65% 共同通信憲法世論調査(共同通信) - Yahoo!ニュース2023.5.2
 共同通信社は1日、憲法記念日の5月3日を前に憲法に関する郵送方式の世論調査結果をまとめた。岸田文雄首相が9月までの自民党総裁任期中に意欲を示す憲法改正の国会議論に関し「急ぐ必要がある」は33%にとどまり、「急ぐ必要はない」の65%と差が開いた。改憲の進め方は「(ボーガス注:与党(自公)は立民、共産、社民など)慎重な政党も含めた幅広い合意形成を優先するべきだ」が72%で、「(ボーガス注:与党(自公)は維新、国民民主、前原新党など)前向きな政党で条文案の作成に入るべきだ」の24%を上回った。9条改正の必要性は「ある」51%、「ない」46%と賛否が拮抗した。
 改憲に前向きな自民と日本維新の会を支持する層でも「急ぐ必要がある」との回答はいずれも46%と半数に届かなかった。首相は総裁任期をにらみ議論の加速化を訴えるものの、世論はスピード感よりも幅広い合意形成に力点を置いている実態が明らかになった。
 国民の間で改憲の機運は「高まっている」との回答は「どちらかといえば」と合わせて計31%で、「高まっていない」は「どちらかといえば」を含め計67%だった。

毎日新聞世論調査:憲法改正 しぼむ世論「賛成」27% 2年連続減少 毎日新聞調査 | 毎日新聞2024.5.3
 毎日新聞が4月20、21の両日に実施した全国世論調査では、岸田文雄首相の在任中に憲法改正を行うことについて尋ねたところ、「賛成」との回答は27%で、「反対」との回答の52%を下回った。
 2022年4月の調査は「賛成」が44%、「反対」は31%と賛成が上回っていたが、23年4月の調査では「賛成」が35%、「反対」は47%と賛否が逆転している。2年連続で「賛成」が減少する一方、「反対」が増加した。


【阿比留瑠比の極言御免】「外務省の最右派」の正論 - 産経ニュース

 外務省内で「最右派」と呼ばれた山上信吾*1・前駐オーストラリア大使

 山上は岸田総理の米国議会演説を斬る 山上信吾(前オーストラリア大使) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所なので「非常識極右」でしかない。
 なお、「米国べったり」の外務省に「米国批判派」として、失望して早期退官し、大学教員(日本大学明治学院大学で教授)に転じたとは言え「外務省の最左派」といっていいのが元外務官僚(元外務省中国課長)の浅井基文先生でしょう。
 浅井先生が「(米国批判のあまりか)ロシアに甘すぎること」には正直失望していますが、先生の「日米安保批判」「イスラエル批判」や

https://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2017/914.html

 日本国内には「北朝鮮はとんでもない国だから攻撃してもいい」といった雰囲気すらありますが…。

 米韓合同演習のテーマは「(金正恩の)斬首作戦」でしたが、マスコミはそれを当然というような視点で報道しました。しかし、世界170カ国以上から承認されている国連加盟国ですよ。その政権トップを暴力的に排除するのを"当たり前"とする報道が横行すること自体、日本のメディアの異常性を明らかにしています。

 事態が変化する中、日本政府が求められる対応は?

 2002年の平壌宣言のラインまで立ち戻ることです。安倍政権は事あるごとに「拉致問題の解決なくして国交正常化なし」と言いますが、これがまずおかしい。
 平壌宣言の中で拉致問題は「このような遺憾な問題が今後再び生じることがないよう(朝鮮は)適切な措置をとる」ということで決着しています。生存されている拉致被害者の方がおられるならば、その人たちの帰還問題は、国交正常化とは別途の問題として扱わなければならないのです。安倍政権は完全に問題をすり替えています。
 私たちは、「北朝鮮脅威論」の呪縛を解き、平壌宣言に基づく日朝国交正常化交渉に誠意を持って取り組むべきだと世論を喚起しなければなりません。

とした主張(日朝の早期国交正常化)には大いに共感しています。

*1:外務省経済局長、オーストラリア大使など歴任。著書『中国「戦狼外交」と闘う』(2024年、文春新書)

「政局のみ興味があるらしいバカ」kojitakenに悪口する(2024年5/2日分)(追記あり)

ヤクルトが読売を敵地・東京ドームで3タテ - kojitakenの日記

「先発は責任が」初回4失点の巨人・グリフィンが4回まで続投 9連戦戦う阿部監督の決断 - スポーツ報知2024.4.29
 右腹直筋の筋損傷から復帰登板となった先発のフォスター・グリフィン投手(28)が初回に4点を失うなど4回11安打8失点。序盤から大量リードを追う展開となった打線は初対戦の新助っ人右腕・ヤフーレの前にわずか94球で3安打完封負けした。

【巨人】ヤクルト・サンタナに3打点を許し逆転負け 山崎伊織の粘投も実らず、丸佳浩の今季1号も“空砲”に… - スポーツ報知2024.4.30
 3―2の7回、ヤクルトの5番・サンタナに2点適時打を許して4―3と試合をひっくり返された。
 7回表、ヤクルトはこの回から登板した巨人3番手・西舘をヒットと四球などで2死満塁と攻め立て、5番・サンタナが右前に2点適時打を放ち逆転に成功した。サンタナはこの日3打点の活躍となった。

巨0―4ヤ ヤクルトが初の3連勝、巨人は今季初の同一カード3連敗 - 産経ニュース2024.5.1
 一回にオスナが6号3ラン、三回に村上が6号ソロを放った。先発の吉村は直球、変化球ともに切れがあり、7回無失点で2勝目。

といったマスコミ報道(誰が活躍したか記載あり)とは違い、kojitakenは野球記事でも勝ち負けだけで誰が活躍したか書かないのには「野球も勝ち負けしか興味ないのか」と呆れます。 
 なお、アンチ巨人でヤクルトシンパのkojitakenらしいですが、これでもヤクルトは昨年同様低迷(昨年5位、現在も5位)で、巨人は2位です。
 このままでは高津監督の途中辞任もあり得るでしょう。kojitakenがアンチヤクルトなら恐らく酷評でしょうが、甘いこと(苦笑)。

 セ・リーグ阪神が独走の気配*1を見せているが、なんとか追いつきたい。

 5位のくせによくもいったもんです。

 阪神はやはり昨年の優勝が自信になっている。

 そうした精神的な物も勿論あるでしょうが、「監督の采配」「選手の力量」といったものは当然あるでしょう。精神的な物だけで全てが上手くいくなら苦労しない。
 しかし阪神は当初の低迷(一時は最下位にもなった)から持ち直して、独走状態に変わりましたが、去年の上位チーム(去年2位の広島が5/2現在4位、去年3位のDNAが現在最下位)は信じられない酷さですね。逆に中日(去年6位)が現時点では3位と健闘しています。 
 パリーグも去年6位の日本ハムが現時点では2位と健闘しています。日本ハムと中日は一体何がどう変わったのか。日本ハムと中日は2年(2022、2023年)連続最下位なのに監督(中日は立浪、日本ハムは新庄)が留任だったので「監督を変えなくて良かったのか?」と去年は思っていたのですが、今後成績が落ちる可能性がある*2とは言え、現時点ではそこそこの好成績です。
 一方、パリーグでは「去年とは打って変わって低迷」が「昨年優勝」オリックス(5/4時点で4位)で、「去年同様低迷のヤクルト」にあたるチームが「6位の西武(去年は5位)」です。

 選挙も同じだ。とにかく勝たなければ話が始まらない。

 「選挙の勝ち負け」しか話をしないこの男には心底呆れますね。政策はどうでもいいのか。それでは「勝ったから問題ない」となって「一般に野党支持層には評判の悪い郵政選挙」だって「勝てば正義だ、何が悪い」になるでしょうに。そして「長期与党」という自民ならともかく政策軽視では野党は勝てないでしょう。
 ついでに言えば「必ずしも選挙で勝ちまくってきたわけではない、また、昔も今も最大野党ではない(やや自嘲気味ですが)」ミニ政党・共産が「過大評価は禁物」とはいえ、今も政党としてとにもかくにも存続し、一方「一時は共産より議席があった(選挙で勝っていた)」のに「社会党新進党民主党民進党(最大野党)*3」などが今や消滅したことをこの男はどう考えてるのか。政策無視で選挙の勝ち負けだけ話をしていては「選挙に勝つことすら難しい」し、それでは「固定客(コアな支持層)」が生まれず、勝ち馬に乗るタイプの支持者ばかりが増えてしまい、選挙に一回でも負けると、極端な党勢衰退が起こり、はては党消滅すらあり得るというのが過去の「社会党新進党民主党民進党の消滅」ではないのか。一方「勝ち負けを完全に無視してるわけではさすがにない」とはいえ、それよりも「過去との整合性を重視したこと(相乗りせず、単独候補を立てるなど、時にはあえて負けも覚悟する)」で共産は「一回や二回の選挙の敗戦では離れないコア支持層」を構築し、現在があると言うべきでしょう。
 なお、この点は野球などスポーツだって同じでしょう。勝つことは大事ですが、それを重視しすぎると「ベテランで勝てるからと、ベテランばかりを使い、若手の育成がおろそか」になったりして、かえって勝利から遠ざかることがある。
 過去の優勝チームの惨状(今5位のヤクルト、6位の西武など)などはその好例ではないか。
 大事なのは「目先の勝利も勿論大事(勝てるなら勿論勝つに越したことはない、負けていいことはない)」だが「目先の勝利に必要以上にこだわらず、長期的視点での運営」です。それが政党なら例えば「政策の練り上げや地道な地元での活動(生活相談など)」、スポーツなら「若手の育成」でしょう。
 勝ち負けにこだわるkojitaken流だとそうした点は確実におろそかになるでしょう。そうすると短期はともかく長期ではかえって「勝ちから遠ざかることがある」。
 実は以前、社会党が衰退したわけ(五十嵐仁「政党政治と労働組合運動」(御茶の水書房)から) - bogus-simotukareのブログ等で取り上げましたが、この点を問題にしていたのが「成田三原則」です。 
 社会党委員長の成田知巳社会党の欠点として1)労組依存の傾向(当時は総評)、2)選挙重視の傾向(政策の練り上げや地道な地元での活動(生活相談など)の軽視)、3)2)とも関係するが「議員秘書、政党選対部署など選挙と関係する活動家の重視」「一方で(選挙と直接関係ない)生活相談などの活動家の軽視」があるとしてこれを成田三原則と呼び、この是正が党勢拡大のために急務だとしました。
 五十嵐仁・法政大学名誉教授は著書『政党政治労働組合運動』(1998年、御茶の水書房)において、これを概ね正しいと思うと評価し
1)労組依存
→その結果、連合誕生で、労組が右傾化するとそれに引きずられて社会党は右傾化し、左派の支持を大きく失った。また、労組(連合)が社会党(後に社民党)を見捨てて民主党(現在の立民党や国民民主党)支持に切り替えると社会党は支持を大幅に失って衰退。
 一方、労組以外にも「民青(青年運動)」「新婦人(女性運動)」「民商(中小企業)」など一定の支持基盤があった共産は現在も一定の党勢を保有している
2)選挙重視、3)選挙と関係ない活動家の軽視
→この点でも共産は社会党ほどには2)、3)と言う問題がなかったため現在も一定の党勢を保持している(成田三原則をついに是正できず社会党は衰退した)と主張しました。五十嵐氏の立場では、社会党が衰退したわけ(石川真澄『人物戦後政治』より) - kojitakenの日記で「江田三郎構造改革論」を「社会党が採用しなかったこと」を社会党衰退の要因と見なす「江田三郎シンパ」kojitakenなどと違い従っていわゆる「江田三郎構造改革論」を「社会党が採用しなかったこと」は社会党衰退の要因としてそれほど重視されません(ちなみにkojitakenが成田三原則をそもそも知っているかどうかは怪しい。奴のブログを成田三原則で検索しても記事はヒットしません)。
 そもそも五十嵐氏は「構造改革論の不採用が社会党衰退の原因と見なす説は、社会党と同様に構造改革論を採用しなかった共産党が今も存続し、一方で構造改革論を掲げて誕生した社民連共産党を下回る議席数のママ、ついに党が消滅したことをどう評価するのか?」と批判します。
 五十嵐氏が言うように「構造改革論ガー」なら今や共産は消滅していたでしょうし、社民連も今も存続しているでしょう。しかし実際はその逆に社民連が消滅しました(党解散後に社民連代表だった江田五月保守政党日本新党に移籍し、副代表だった菅直人自民党離党者(武村正義さきがけ代表など)が結党した保守政党新党さきがけに移籍した)。
 五十嵐氏(都立大卒)が
1)「塩田庄兵衛、金子ハルオ(いずれも都立大名誉教授で共産党の支持者)を恩師」とし、
2)学生時代、共産党系の学生団体に所属したため、極左に襲撃され片目を失明し(例えば7月22日(水) 残された左目を殴られたのは1972年2月28日のことだった:五十嵐仁の転成仁語:SSブログ(2015.7.22)参照)
3)「全国革新懇代表世話人革新懇は志位議長、田村委員長も世話人を務める共産党の友好団体)」で

五十嵐仁 - Wikipedia
 2015年12月、東京都八王子市長選挙への出馬を表明(共産、社民推薦)。
【著書の一部】
『保守政治リストラ戦略』(1995年、新日本出版社
『「戦後革新勢力」の源流:占領前期政治・社会運動史論1945-1948』(編著、2007年、大月書店)
『「戦後革新勢力」の奔流:占領後期政治・社会運動史論1948-1950』(編著、2011年、大月書店)
『対決・安倍政権:暴走阻止のために』(2015年、学習の友社)
『活路は共闘にあり:社会運動の力と勝利の方程式』(2017年、学習の友社)
『打倒・安倍政権:9条改憲阻止のために』(2018年、学習の友社)
新日本出版社、大月書店や学習の友社は共産に近い立場(なお、五十嵐氏は『戦後政治の実像』(2003年、小学館)、『労働再規制』(2008年、ちくま新書)など一般出版社からの著書もあります)

4月10日(水) 自民党の裏金疑惑と岸田政権の行き詰まり:五十嵐仁の転成仁語:SSブログ2024.4.10
 裏金疑惑の発端は共産党の『しんぶん赤旗』日曜版によるスクープでした。政党助成金を受け取らず最もクリーンな政党は共産党です。市民と野党の共闘でも大きな役割を担っていただきたいと思います。岸田政権打倒に向けての追撃戦の先頭に立って共産党が共闘をリードし、今度こそ自民党政治の息の根を止めてもらいたいと大いに期待しています。

と言う点(明らかに熱心な共産支持者)は割り引くべきでしょうが、氏の主張(成田三原則を概ね正しいと評価し、労組依存で社会党は衰退し、そうでない共産は生き残ったと見なすこと)自体には俺も概ね賛成です。
 そして現在の立民党にも「成田三原則の批判(特に労組依存)」が該当するのではないか。
 俺的には「推しの政治学者」は五十嵐氏ですね。

*1:5/4追記:5/4現在で、2位の巨人とは1ゲーム差、最下位の中日ですら3ゲーム差で一時に比べ、他チームが阪神に追いつきつつあります。

*2:5/4追記:5/4時点で、中日は6位にまで後退し、昨年同様のBクラスが懸念されます。一方、日本ハムは「独走状態の首位ソフトバンク」と2.5ゲーム差とは言え、未だ2位です。

*3:勿論立民党や国民民主党民主党の後継)、社民党社会党の後継)といった後継政党はありますが

「リベラル21」のバカさに呆れる(2024年5月1日記載)

リベラル21 2024年憲法記念日に思ったこと(阿部治平)

 改憲阻止のためには日米両国政府批判で十分だという見方があるかもしれない。だが中国の軍拡に言及しないままでは、護憲勢力は中国の軍事進出を意図的に見逃している、あるいは中国に加担しているという、改憲派の批判に口実を与えると思う。この問題について、読者諸兄姉はどのようなご意見をお持ちであろうか。是非うかがいたいものである。  

 この阿部記事で一番問題なのは「読者の意見を伺いたい」という「この一文」が「阿部の本心では全くない」ということでしょう。
 「今日は無礼講でやろう」というから信じたら「上の人間に無礼だ!」というオッサンみたいな「嘘つき」が阿部です。
 「阿部さんの意見には賛同できない」「中国の軍拡は、是非はともかく、改憲派改憲理由にはならない。中国の対外侵攻(台湾であれ、領土紛争(南沙問題、尖閣問題)で争うベトナムやフィリピン、日本であれ、どこであれ)の可能性は低いし、日米軍事協力の対象も、中国では無くおそらくは中東など米国が既に軍事展開している場所を想定しているからだ。改憲理由として持ち出してもそれは虚偽の理由だ」「そもそも中国が軍事小国の時代(毛沢東時代)から、改憲派はずっとソ連の脅威などを持ち出し改憲を主張してきた」「むしろ軍拡理由の口実にされているのは中国より実際にウクライナ侵攻したロシアでは無いか」等の批判意見(俺の意見ですが)が来たとして耳を傾ける可能性は皆無です(以前、阿部を批判するコメントを投稿したら掲載拒否された経験が俺にはあります)。阿部や「リベラル21の面子(田畑光永など)」は「賛同意見しか期待してないし、受け入れる気が無い」。
 だから平気で批判コメントの掲載を拒否する。それでよくも「伺いたい」などと抜かせたもんです。岸田首相の「聞く力」はどこに…? 国会素通りの安保大転換を正当化 少子化対策は「異次元」消え本気度に疑問符:東京新聞 TOKYO Web岸田政権の「聞く力」どこに? マイクオフ問題、与党からも批判:朝日新聞デジタルが批判する岸田の「聞く力(本当は自分に都合の意見しか聞く気が無い)」並にデタラメです(最近は岸田も「聞く力」とあまり言わなくなった気がしますが)。
 なお、上記は阿部記事に投稿しましたが掲載拒否でしょうね。


リベラル21 響きわたる「改憲を許すな」の声(岩垂弘)
 岩垂記事には市民団体幹部の発言は出てきても、野党幹部の発言が出てこないので「アレ?」ですね。

立民・逢坂誠二氏「裏金議員が憲法の議論をする正当性はあるのか」 護憲派集会(上) - 産経ニュース
 立憲民主党共産党、れいわ新選組社民党の幹部が参加し、各党を代表してあいさつした。
 立民の逢坂誠二代表代行は、自民党派閥政治資金パーティー収入不記載事件に絡めて「裏金議員が憲法の議論をする正当性はあるのか」と訴え、疑惑を持たれている自民議員が憲法改正を唱えることが「異常な姿だ」と持論を展開した。
 また、衆院憲法審査会の野党筆頭幹事として、憲法審での緊急事態条項新設の議論にも疑問を示した。
 「緊急時の国会議員の任期延長を可能にすべきだ」との意見を念頭に「まず、災害に強い選挙をしっかりと実現するための議論を十分にやり尽くすことだ。『議員の任期を延長して緊急事態に備える』というのは順番が違う」と主張した。

共産・田村智子氏「9条を貫いて対話!対話!対話!対話!」 護憲派集会(下) - 産経ニュース
 あいさつに立った共産党の田村智子委員長は「戦争をする国づくりを何としても止めていこうではないか」と切り出し、政府が反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有を決めたことなどを批判した。
 集会では他に、れいわ新選組櫛渕万里共同代表と社民党福島瑞穂党首が登壇してあいさつした。

でわかるように、岩垂が紹介した集会では野党幹部が挨拶してるのですが。岩垂やリベラル21は「野党各党に対して敵対的な立場」でも取ってるのかと疑います。
 なお、社民、共産が党首が出席したところ、立民(泉代表でなく、逢坂代表代行)、れいわ(山本代表でなく櫛渕共同代表・政審会長代理)が「党首以外が出席したこと」は「立民、れいわは党として護憲の立場ではないのか?」と言う疑念を感じますね。


リベラル21 保守主義者が唱える「伝統的」家庭は底の浅い意識の産物(小川洋*1

 本多真隆*2の『「家族の」誕生』(ちくま新書、2023年)は、多くの示唆に富む。

 主張内容(専業主婦が主流になったのは高度経済成長期以降)自体はおそらく「間違いでは無い」のでしょう。しかしここでの主張内容は「全て元ネタは本多著書」です。
 「小川の個人ブログ」ならともかく「リベラル21」という集団の運営するサイトなら「本多氏本人に寄稿を依頼する」等、「専門家に寄稿を依頼すべき」であって、素人の小川が「本多著書をただ紹介し、感想を述べる」なんてアホな記事を掲載すべきではないでしょう。
 なお、以上は小川記事に投稿しますが掲載拒否でしょう。自称リベラル(本当はリベラル性は、かけらもない唯我独尊の老害)が聞いて呆れます。

*1:1948年生まれ。著書『なぜ公立高校はダメになったのか』(2000年、亜紀書房)、『消えゆく「限界大学」:私立大学定員割れの構造』(2016年、白水社)、『地方大学再生:生き残る大学の条件』(2019年、朝日新書

*2:立教大学准教授