高世仁に突っ込む(2020年11/29日分)

拉致はなぜ見過ごされてきたのか4 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2020年11/28付け記事)
 間に
加速する香港の弾圧 周庭さんも収監 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2020年11/23付け記事)
すごいぞ!台湾のコロナ対策 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2020年11/24付け記事)
病室から空を撮っていた鬼海弘雄さん - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2020年11/25付け記事)
を挟んだ上で今回は『やっと』拉致はなぜ放置されてきたのか3 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2020年11/21付け記事)の続きです。

 中国の王毅*1外相が訪日し、茂木*2外相や菅*3首相に会った。
 菅首相からは、注文として、《尖閣諸島の周辺海域などの、東シナ海をはじめとする、海洋・安全保障の問題のほか、日本産食品の輸入規制の早期撤廃や牛肉の輸出再開、コメの輸出拡大について、中国側の前向きな対応を改めて強く求めました。また、香港情勢に関して日本側の懸念を伝えたほか、拉致問題を含む北朝鮮への対応について協力を求めました。》(NHK)
 香港情勢には「懸念」どまり。しかし、中国の人権抑圧には具体的に例えば「国安法を撤廃していただきたい」「香港の議席剥奪された4人の立法会議員を復職させるよう要求します」と迫ってほしい。
 圧力を受けているのは、立法会だけではない。去年11月25日の民主派が地滑り的勝利をおさめた区議会選挙で当選した区議たちも公権力から活動を烈しく妨害されているという。
 24日『国際報道2020』(NHKBS1)は、民主派区議の伍健偉さん(25)の現状をリポートしていた。
 伍さんは当選から1年が経つが、議員活動継続もままならない事態になっている。
 まず、議員活動費が支払われない。それはかつて「光復香港」「時代革命」のスローガンを使ったためだという。それを理由に、政府に議員活動に必要な費用の請求にまったく応えないという。親中派の議員の請求にはすぐに支払われていると伍さんは言う。
 議員活動費が政府から下りないので、伍さんはこれまで、オフィス家賃や光熱費、電話代、郵送費など700万円を立て替えた。
 「あとどれぐらい持つかって?正直もうそんなに持たないですよ」と伍さんは困り果てている。
 中国全人代幹部は、立法会議員だけでなく、区議会議員についても政府の方針を支持する必要があり、場合によっては資格を取り消すと発言している。民主派の区議らも、「次はわれわれ区議が狙われるだろう」と懸念する。
 1年前、民主派は区議会全452議席の8割を超える385議席を獲得したが、この1年ですでに54人が逮捕または起訴された。伍さんたち民主派区議は、明日議員資格が取り消されても不思議ではないと危機感を募らせている。
 中国共産党が、香港の代議機関まで機能不全にして香港市民の声を一切聞こうとしない以上、より強力な国際社会からの声を発信する必要がある。

 まあ、何故菅や茂木が

「国安法を撤廃していただきたい」「香港の議席剥奪された4人の立法会議員を復職させるよう要求します」

と言わないかは簡単に分かりますね。

 『(ボーガス注:福島原発事故による放射能汚染のリスクを理由とした)日本産食品の輸入規制の早期撤廃』や牛肉の輸出再開、コメの輸出拡大について、中国側の前向きな対応を改めて強く求め

たからです。「日本の商品をもっと買って下さい」とお願いする相手にはなかなか非難もしづらい。これは日本に限らず「エアバスを中国に大量に買ってもらったフランス」など他の国々も同じですが。

【参考:中国のエアバス購入】

マクロン大統領も対中ダブルスタンダード(遠藤誉) - 個人 - Yahoo!ニュース2019.4.1
 習近平*4国家主席と会う前には「欧州が中国に能天気でいる時代は終わった」と豪語していたマクロン*5大統領だったが、首脳会談で「中国製造2025」への協力を切り出しただけでなく、中国との巨大経済協力に合意した。
マクロン大統領「欧州が中国に脳天気でいられるときは終わった」
 習近平国家主席がローマに着いた日に合わせるかのように、その翌日の3月22日、EU(欧州連合)の首脳は中国に対して「生ぬるい対応は警戒すべきだ」という趣旨の見解を発表した。4月9日から開催されるEU・中国サミットでの協議内容を準備したものとされるが、それ以上に習近平訪中を控えたフランスのマクロン大統領が対中姿勢を固めたかったため、このような日程を選んだのだろう。
 その証拠に、マクロン大統領はEU首脳会談のあとに記者会見を開き、「欧州が中国に脳天気でいられる時代は終わった」と宣誓するかのように毅然と表明したのだ。
 この言葉を聞いた人の多くは、その直後に開催される中仏首脳会談に期待しただろう。筆者もその一人だ。どれだけ対中強硬的な勇ましい言葉を習近平国家主席に直接言ってくれるのだろうかと、実に楽しみに待っていた。
◆中仏首脳会談で中国を絶賛したマクロン大統領
 ところがその期待はみごとに外れてしまった。なんとマクロン大統領は習近平国家主席を目の前にして、中国との友好を讃え、惜しみない協力を申し出て、巨額の経済協定にも調印したのである。
習近平国家主席
・中仏は国交樹立55周年、留学生派遣100周年を迎える(これに関しては次項の「1」&「2」で説明する)。
・中仏両国は、原子力・航空宇宙・農業・金融・高齢者問題などで協力する。
・(マクロン)大統領は何度も「一帯一路」では中国と協力したいと言っているが、是非とも「第三国における協力モデル」を進めたい。
マクロン大統領:
・今年は仏中国交樹立55周年で、仏中はこれまで大きな成果を上げてきた。
・仏中の戦略パートナーシップを基軸として、今後も協力を強化したい。
・中国はフランスにとって信頼できるパートナーで、フランスはそのことに自信を持っている。
・仏中は、航空宇宙・原子力・金融・農業・高齢者問題などで協力する。
・フランスの「未来工業計画」と中国の「中国製造2025」をマッチングさせながら協力を進めていく。
・中国の「一帯一路」イニシアチブともマッチングさせた発展を考えている。
EUの連携性と「一帯一路」を結び付けたい。
・特に習近平国家主席が推進している「一帯一路の第三国モデル」を進めるべく、このあと協力文書にサインしたい。
◆中仏首脳発言の分析
 おおむね以上のような発言が注目されるが、その中で、いくつかの発言に関して以下に説明を加えたい。
1.
 中仏は1964年に国交を結んでいる。ヨーロッパの先進諸国ではフランスが最も早い。イギリスは1950年に代理大使を北京に派遣はしたものの、正式の国交樹立は1972年3月13日。ドイツは同年10月11日で、いずれもキッシンジャー*6の忍者外交による北京入り(1971年7月9日)があった後だ。イタリアだけはそれより少し早い1970年11月に中国と国交を結んでいる。ちなみに中国は1972年10月25日に国連に加盟している。
2.
 五四運動があった1919年前後に、働きながらフランスに留学する「勤工倹学」というプログラムが始まっている。周恩来も鄧小平も若い頃に、この「勤工倹学」制度を利用してフランスに留学した経験を持つ。
 ちなみに「勤工倹学運動100周年記念式典」が今年3月23日にパリで催され、ジャン=ピエール・ラファラン元首相も出席した。
◆中仏巨大経済協力と米・欧のバランスを操る習近平
 3月25日、中仏間に巨大な経済協力が締結された。
 まず、フランスを中心とするEU4ヵ国が運営するエアバスA320機などを合計300機、中国が購入することが決定された。それ以外にもエネルギー分野や造船分野などでフランス単独で中国と約5兆円に上る経済協力が調印された。
 ほぼ同時進行で、中国の中央テレビ局CCTVは「米ボーイングの737MAXに関して、中国の航空管理当局が飛行に必要な耐空証明(技術的に安全に飛行できるという証明書)の申請を受け付けるのを一時停止した*7」というニュース速報を流した。その情報はネットにも溢れて、「エアバス300機購入」と「ボーイング航空機飛行停止」の文字が交差する形でシンボリックな対照を成していた。
 アメリカの飛行機があまりに頻繁に墜落事故を起こすため、使用禁止になると同時に、EUエアバスを大量購入する。これほど米中と欧中との関係を鮮明に映し出した現象も珍しいと言わねばなるまい。
 ボーイングエアバスは最大市場中国で激しく競争しており、2017年11月のトランプ大統領訪中時には習近平国家主席は28兆円に上る巨額商談とボーイングから300機の航空機を購入する大盤振る舞いをしたものだ。しかしこの度の「エアバス300機購入」と 「ボーイング航空機飛行停止」は、まさに中国がアメリカより欧州を選んだ瞬間であったことを印象付けた。
 安倍首相は3月25日の参院予算委員会で、「一帯一路の第三国での協力」に関し、対象国への適正融資など4条件を満たすことが条件であり、「全面的に賛成ではない」と今ごろになって国内向けには言っているが、昨年10月26日に習近平国家主席に対しては「(一帯一路への)協力を強化します」と述べて習近平を喜ばせている。だからこそ、全人代期間における「日本モデル推奨」発言があったわけだ。ダブルスタンダードと言わねばなるまい。
 もっともダブルスタンダードは日本のお家芸というわけでもなく、あの若きマクロン大統領もうまく使い分けているようだ。

【参考終わり】

なお、

まず、議員活動費が支払われない。それはかつて「光復香港」「時代革命」のスローガンを使ったためだという。

については

光復香港、時代革命 - Wikipedia
・2020年7月2日、香港政府は「光復香港,時代革命」のスローガンに香港独立の意味があるとして、香港国家安全維持法に違反するとの見解を示した。

を紹介しておきます。「光復香港,時代革命=香港独立」と見ることが適切かどうかには疑問符がつくと思います。ただし一方で「光復香港,時代革命」の主張者に「香港独立派」が居ることも事実でしょう。

さて、北朝鮮工作員の日本侵入の話。(拉致はなぜ見過ごされてきたのかに改題しました)

 「放置されてきた」を「見過ごされてきた」に変えたそうです。
 まあ、それはともかく「以前の記事の紹介になりますが」以下が、高世記事についての俺の感想です。

高世仁に突っ込む(2020年11/18日分)(ボーガス注:松本清張『砂の器』『ゼロの焦点』、鮎川哲也『黒い白鳥』の一部ネタバレがあります) - bogus-simotukareのブログ
拉致はなぜ放置されてきたのか - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 「異常な状態」という表現を使っているが、私も以前から、なぜ拉致という重大な犯罪が見過ごされてきたのかという基本的なことがずっと疑問のままだ。
 というのは、北朝鮮工作船を使って工作員を日本に送り込んでいたことはめぐみさん拉致のずっと前から分かっていたことだった

 やれやれですね。情報スパイとして工作員を送り込むのと、拉致のために工作員を送り込むのと全然違うでしょうに。
 「情報スパイとしての工作員密入国」は認識していたが、「拉致のための密入国」は当初認識できなかったということで十分理解可能な話です。別にそれは「見過ごされた」と言う話ではない。
 人間考えることはそんなに異ならないらしい - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)の紹介する元警視総監・米村敏朗氏の言葉

 1995年8月、警察庁外事課長となった私は、北朝鮮による拉致事件の捜査に直接かかわることとなった。その第一歩が横田めぐみさんの事件であった。ジャーナリストの石高健次氏の拉致事件に関する著書も繰り返し読んだ。そして一連の捜査結果を踏まえて、ある時上司にこう申し上げた。
「めぐみさんは北朝鮮によって拉致された可能性が高い。警察としてそう言うべきです」。
 いわゆる拉致認定である。また、拉致認定に依然として疑問を感じていた部下の一人にはこう言った。
「仮に間違っておれば腹を切る(辞める)しかない。しかし自分としては、拉致しか考えられない。親としてはなんとしても子供を見つけ出したい。いま、その道は拉致認定しかないのだ」

の通りでしょう。
 つうか今更「もっと早く北朝鮮拉致を認識できなかったか」「小泉訪朝よりももっと早く拉致被害者帰国が出来なかったか」などといって何か意味があるのか。それが今、拉致被害者帰国に何か役立つのか。
 そんなことよりもいますべき事は「どうやって拉致被害者を日朝交渉で取り戻すか」でしょう。
 そうした今すべき話をせずに

福田赳夫*8内閣(横田めぐみさん拉致が起こったときの内閣)は拉致を阻止できなかったのだろうか?。拉致を認識できなかったのだろうか?
福田赳夫内閣以降の内閣(大平*9内閣、鈴木*10内閣など)はもっと早く拉致を認識できなかったか?(政府の公式発言として拉致疑惑が認められたのは竹下*11内閣の宇野*12外相、梶山国家公安委員長答弁)
◆金丸*13訪朝の時に拉致被害者を帰国させることができなかったのか?
◆拉致疑惑を認めた梶山国家公安委員長(竹下内閣)はその後も宇野内閣通産相、海部*14内閣法相、自民党幹事長(宮沢*15総裁時代)、橋本*16内閣官房長官と言った要職を歴任した。それなのに梶山氏は拉致解決について何か出来なかったのか?
◆なぜ、小泉*17内閣まで拉致被害者が帰国できなかったのか

なんて話をして何の意味があるのか?。 しかしその「意味のない話」をするのが高世ですから心底呆れます。

高世仁に突っ込む(2020年11/20日分) - bogus-simotukareのブログ
 高世仁に突っ込む(2020年11/18日分)(ボーガス注:松本清張『砂の器』『ゼロの焦点』、鮎川哲也『黒い白鳥』の一部ネタバレがあります) - bogus-simotukareのブログで取り上げた拉致はなぜ放置されてきたのか - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。
 まあ、延々、「横田めぐみ拉致」以前の「北朝鮮と思われる不審船事件」を書き「拉致は防げなかったのか」「もっと早く『謎の失踪』が北朝鮮拉致と認識できなかったのか」と悲憤慷慨する高世ですが今更そんなこと言って何になるのか(ちなみにまだ「つづく」です)。
 高世仁に突っ込む(2020年11/18日分)(ボーガス注:松本清張『砂の器』『ゼロの焦点』、鮎川哲也『黒い白鳥』の一部ネタバレがあります) - bogus-simotukareのブログでも書きましたが今すべき話はそんなことじゃない。
 「何故、2002年の小泉訪朝後、18年経っても拉致が解決しないのか」「これからどうすれば解決できるのか」という話です。そう言う話をしたがらない辺りが高世は全くどうしようもないバカです。

高世仁に突っ込む(2020年11/22日分)(注:映画『旅路 村でいちばんの首吊りの木』のネタばらしがあります) - bogus-simotukareのブログ
 高世仁に突っ込む(2020年11/20日分) - bogus-simotukareのブログで取り上げた拉致はなぜ放置されてきたのか2 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。
 今回も、延々、「横田めぐみ拉致」以前の「北朝鮮と思われる不審船事件」を書き「拉致は防げなかったのか」「もっと早く『謎の失踪』が北朝鮮拉致と認識できなかったのか」と悲憤慷慨する高世ですが今更そんなこと言って何になるのか(ちなみにまだ「つづく」です)。
 高世仁に突っ込む(2020年11/18日分)(ボーガス注:松本清張『砂の器』『ゼロの焦点』、鮎川哲也『黒い白鳥』の一部ネタバレがあります) - bogus-simotukareのブログでも書きましたが今すべき話はそんなことじゃない。
 「何故、2002年の小泉訪朝後、18年経っても拉致が解決しないのか」「これからどうすれば解決できるのか」という話です。そう言う話をしたがらない辺りが高世は全くどうしようもないバカです。

 今回も繰り返しになりますが

 今すべき話は「拉致は防げなかったのか」「もっと早く『謎の失踪』が北朝鮮拉致と認識できなかったのか」なんてことじゃない。
 「何故、2002年の小泉訪朝後、18年経っても拉致が解決しないのか」「これからどうすれば解決できるのか」という話です。そう言う話をしたがらない辺りが高世は全くどうしようもないバカです。

ですね。高世の馬鹿さには心の底から呆れます。

 山形県の温海事件を11月21日のブログで紹介したのだが、その結末はどうなったのか。
 山形県検察*18は、日本に上陸して逮捕された崔と金の二人を出入国管理令違反で起訴した。
 山形地裁で二人は懲役1年、執行猶予3年の判決を受ける。身柄は仙台入管事務所に移され、国外退去になるが、「ゴムボートと無線機は金日成*19閣下のものである」と返還を主張した。
 第三者の所有物なら官報に没収する旨14日間公告すべきながらそれをしていなかったため裁判所は証拠品を崔・金に返すよう命じる。
 崔と金は、意気揚々、新潟港から定期船『万景峰号』に乗って、ゴムボート、無線機、乱数表などとともに、北朝鮮に帰国していったという。
 どうしてこんなことになってしまうのか。

 この温海(あつみ)事件とやらについては以前も高世は温海事件の真相 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2014年7/16付け記事)なんて記事を書いています。つうか、今回の拉致はなぜ見過ごされてきたのか4 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2020年11/28付け記事)は過去の温海事件の真相 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2014年7/16付け記事)の「二番煎じ」「焼き直し」でしかありません。「新しい観点」などは何もなく、実にくだらない。
 高世が山形出身で、温海事件が山形で起こってため、変な思い入れがあるようです。なお、温海事件の真相 - 高世仁の「諸悪莫作」日記については以前

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(4/10分:高世仁の巻)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ
 荒木も「温海事件の謎」(http://araki.way-nifty.com/araki/2014/07/post-e3c2.html)という駄エントリを書いていますが謎も真相もないと思いますけどね。まあ少なくとも謎だの真相だのほざいても荒木も高世も何ら価値ある情報を提示できていないことは事実です。

 特定失踪者問題調査会が明日から山形県で現地調査を行う。
 調査会は、特定失踪者(北朝鮮による拉致の可能性を排除できない失踪者*20)が行方不明になった現場や周辺の状況、現地の証言などを調査する「1万キロ現地調査」をすでに20回以上続けてきた*21が、今回もその一環だ。
 私は残念ながら*22行けないが、私の故郷であるだけでなく、今回の調査項目に「温海事件」が入っていて*23、注目しているのだ。

 ばかばかしい。こういう寝言を平然と言える時点で高世が
1)まともに拉致問題を考えていないこと
2)拉致問題をまともに考えていない高世はおそらく他の社会問題もまともに考えておらず、「どうすれば飯が食えるか」「どうすれば自分が有名になれるか」など、党利党略でしか物を考えていないこと
は明白でしょう。仮に他の社会問題で高世が言ってることが「結論それ自体」はまともでもそれは「こういった方がテレビ局から仕事が来ていい」などといった私利私欲しかないでしょう。
 俺だったら高世みたいなバカとは恥ずかしくて、あるいは憤りが抑えられなくて到底つきあう気になれませんがつきあってる奴はバカなんでしょうね。

 社会党国会議員の介入など、工作員侵入事件が大きな問題にならなかった政治的背景*24

 何馬鹿な事言ってるんですかね。
 高世の言う介入とは荒木が紹介する

 朝鮮総連社会局長河唱玉と安宅(あんたく)常彦代議士(山形2区・社会党)は山形県警本部を訪れ二人は遭難した北朝鮮船の乗組員であり逮捕は不当で人道上すぐ釈放して遭難者として扱うよう抗議。

のことでしょう(こうした働きかけの是非については特に論じません。おそらく実際には密入国であり、結果的には働きかけは不適切だったのでしょうが、この時点で河局長や安宅代議士が事態をどれほど的確に理解していたのかが分からないとね。結果論で非難するのも無責任かと俺は思います)。
しかし

 県警では「遭難やSOSの発信があったとは聞いておらず遭難者なら逃げる必要もなく、話すことが曖昧で密入国の疑いを解く裏付けがない」とした。

ということで全く抗議を相手にしていない上に起訴してるんだから「介入」が捜査当局に対し、何の意味も持たなかったことは明白でしょう。それとも「起訴には影響しなかったが報道には影響した」と根拠レスで放言する気でしょうか?。単に当時のメディアがニュースバリューを認めなかっただけだと思いますけどね。メディアが単に「不法入国直後、摘発された失敗したスパイ活動」としか見てなかったんでしょう。実際この事件がどうだったのかはもちろん素人の俺には分かりませんが。
 それはともかく今だって「失敗したスパイ活動」にニュースバリューなんか大してないでしょう。

 工作員の侵入を処罰する法律がない。

 そんなことはありません。高世もよく嘘がはける。もちろん「合法な入国」ならともかく、密入国は立派な犯罪です。
 また「スパイ行為」「テロ行為」といった犯罪行為も当然処罰の対象です。高世のバカは何デタラメ抜かしてるのか。
 密入国の罰則が軽いので、「密入国直後なので余罪(スパイ行為、テロ行為)がない」あるいは「余罪があっても証拠不十分で起訴できない」と有罪判決が出ても「執行猶予付懲役」で執行猶予中に本国へ帰ってしまうなんてことが事実あったとしても、それは「密入国の罰則を重くすべきではないか」という話であってそれを

 工作員の侵入を処罰する法律がない

と表現するのはおかしいでしょう(つうか以前、中国の犯罪組織「蛇頭」による密入国がメディアで騒がれたことで分かるように、そもそも「密入国=外国諜報機関工作員」でもないですが)。

 (注:密入国だけでは長期懲役刑になることはなく国外退去にしかならないとして)「日本に行く工作員は鼻歌まじりだ」などという元北朝鮮工作員の言葉が誇張ではなさそうだと思わせる。
 この構図をみると、拉致被害者が簡単に帰ってくるなどと甘い期待をもつのは禁物であることが分かるだろう。

 誇張じゃないんですかね。逮捕されれば公安のリストには当然載るから、日本には二度と工作活動に来ないでしょうし、「日本から友好国(当時の西側諸国など)へ情報提供される可能性」を考えれば他国の工作活動にも投入されるかは疑問です。北朝鮮に帰ったとしてもさすがに殺されることはないにしても、「工作活動失敗者=駄目な奴」の烙印を押され酷い待遇と言う事も考えられる。
 どう見ても「日本はスパイ天国だ、だからスパイ防止法が必要だ」とうそぶく類の日本ウヨに元工作員が「飯のため」に媚びてるとしか思えません。
 まあ、この文章の前半「日本はスパイ天国」を「正当な認識」と仮に認める*30としても、後半はまるきり意味不明ですが。
 何が

 拉致被害者が簡単に帰ってくるなどと甘い期待をもつのは禁物

なんですかね。主張の是非以前に高世の言いたいことを理解することすら俺には困難です。
 「日本がスパイ天国」と「拉致被害者の帰国」と何の関係があるのか。

 拉致の全貌解明のためにも、現地調査で、さらに新しい情報が得られることを期待している。

 プロの警察が捜査しても何も出ないのに、アマチュアの荒木一味が探偵ごっこしたって、そんなもんでるわけがない。高世はどこまでバカなのか。

と批判しています。
 また温海事件については荒木和博も温海事件の謎: 荒木和博BLOG(2014年7/15付け記事)なんて記事を書いていますね。
 荒木の記事についても以前

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(5/22分:荒木和博の巻)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ

 温海事件は昭和48年8月3日に鶴岡市の海岸から上陸した北朝鮮工作員山形県警が検挙した事件です。

 荒木は何が言いたいのか。拉致問題と何か関係があると堅い証拠で証明できるならともかく、ただの「北朝鮮工作員密入国事件」を騒いだところで意味ないでしょうに。このエントリにはどこにも「拉致と関係がある」と言う記述は出てきません。

警察関係者の知人によれば当時警察庁外事課長は、
温海町(現在の鶴岡市)の海岸に3名が上陸、●1名は上陸直後に逮捕、●1名は翌日の早朝、日も当たらない海岸に海パン一丁で転がっているところを逮捕、●1名は逃走、所在不明、●ゴムボート、リュックサック、無線機、暗号表、乱数表、日本円、着替え、歯磨き、日本製のタバコ、日本製の薬などを所持、などと話していたとのこと。(注:国道を歩いていた2名を逮捕したという)『戦後の外事事件』とは大分異なります。

 「話していた」というのは一体「どこで話していた」んですかね。これが「国会答弁」「マスコミ取材」なら、裏がとれますが「警察関係者の知人とやらに外事課長がオフレコで話した」というのでは裏のとりようがありません。

と批判しています。
 それにしても高世記事(2014年7/16付け記事)と荒木記事(2014年7/15付け記事)の日付が「近い」のは「単なる偶然」かはたまた「示し合わせてる」のか。まあ、偶然とは思いがたいので後者ですかね。 
 さて、高世の言う「どうして」ですが、
1)出入国管理令違反自体は初犯なら執行猶予がつく微罪だから
2)日本政府がその後国外退去処分にしたから
3)証拠品を没収することが法律上違法行為に当たるので、返却せざるを得ないから
ですよねえ。そんなこと今更問題にして何の意味があるのか。拉致の解決に役立つのか?。そもそも温海事件で「実刑付けて2~3年服役させて証拠品も没収すれば」拉致がなかったつう話でもないし。
 なお、今回は(つづく)となってないので「これで終わり」なんでしょうか?
 はたまた(つづく)を付け忘れただけでまだ続くのか?。
 俺的には「もういい加減、こんなどうでもいい話を、高世はいつまでも続けるなよ!」ですね。

*1:駐日大使、中国共産党中央台湾工作弁公室主任(国務院台湾事務弁公室主任兼務)などを経て国務委員(外交担当)兼外相(党中央委員兼務)

*2:福田内閣金融等担当相、自民党政調会長(谷垣、第二次安倍総裁時代)、第二次安倍内閣経産相、第三次安倍内閣経済財政担当相、第四次安倍内閣外相などを経て菅内閣外相

*3:第一次安倍内閣総務相、第二~四次安倍内閣官房長官などを経て首相

*4:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*5:オランド政権財務相を経て大統領

*6:ニクソン、フォード政権での国家安全保障問題担当大統領補佐官国務長官

*7:737MAXについて中国以外の国も「安全性に疑問がある」と言う理由でこの時期に運行停止措置などを執ってることを参考に指摘しておきます(つまり少なくとも『この中国の措置に限れば』、不当な言いがかりなどではないとお言うこと)。

*8:大蔵省主計局長から政界入り。岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣蔵相、外相、田中内閣行政管理庁長官、蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*9:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、蔵相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*10:池田内閣郵政相、官房長官、佐藤内閣厚生相、福田内閣農林相、自民党総務会長(佐藤、田中、大平総裁時代)などを経て首相

*11:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*12:田中内閣防衛庁長官自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田内閣科学技術庁長官、大平内閣行政管理庁長官、中曽根内閣通産相、竹下内閣外相などを経て首相

*13:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、中曽根内閣副総理、自民党副総裁(宮沢総裁時代)など歴任

*14:自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田、中曽根内閣文相などを経て首相

*15:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*16:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党幹事長(宇野総裁時代)、政調会長(河野総裁時代)、村山内閣通産相などを経て首相

*17:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相

*18:原文のまま。山形地方検察庁山形地検)のことか?

*19:朝鮮労働党総書記、北朝鮮国家主席朝鮮人民軍最高司令官

*20:何度も書いていますが「幼稚園児や小学1年生(松岡伸矢君、佐賀直香さん)」、「認定後国内で国内で所在が発見された人(山本美保さん、小山修司さんなど)」がいる時点で特定失踪者問題調査会の特定失踪者認定には何の信用性もありません。

*21:「で、20回以上も調査とやらをやって何の成果があったの?。ないよね?」「スポーツジムでのトレーニングじゃあるまいし回数が多ければいいってもんじゃないよね?」と俺なんかは思いますがそう思わないバカが高世です。

*22:「残念」も何もこんな「調査」に同行しても何ら得られる物はないでしょうに?

*23:そもそもこの「温海事件」の密入国者が拉致に関与してるという事実もないでしょうに何をどう調査するというのか。おそらく山形県の同時期の失踪者と無理矢理つなげるという愚かな事をしてるだけでしょう。

*24:荒木の方は実はここまではっきりとは社会党(現社民党)に対して非難めいたことは書いていません。おそらく社民党サイドの反発を荒木は多少恐れているのでしょう。一方何故か高世は恐れていないと。