黒井文太郎&常岡浩介に悪口する(2022年9月18日分)

常岡浩介がリツイート
◆篠田英朗
 他者の言説を、「イニシャル」だけ、「専門家」「〇〇大学の人」でまとめる、という言い方も非常に多い。実名名指しは無礼*1、ということのようだが、正直、歯がゆい*2事実確認・文脈確認しにくいので、結局はご本人方も不本意なのでは。

 篠田自身が

◆篠田英朗
 日本では、憲法学者*3が半世紀以上にわたる組織運動して、「戦争を放棄しているのは九条を持っている日本だけだ!」、という嘘*4を、大学単位、司法試験、公務員試験を人質にして、広め続けてきましたからね。

など事実確認・文脈確認しにくい「実名を出さない非難(なお、上記の篠田ツイートは明らかにデマです)」を過去に平気でやってる(上記の篠田ツイートの憲法学者が具体的に誰を指すのかは全く不明)ので「はあ?(呆)」ですね。篠田は一体どういう脳みそをしているのか?。
 なお、実名を出さない場合、多くは「無礼」云々ではなく「トラブルになりたくないだけ」でしょう。場合によってはそのトラブルは「実名を出すと違法行為(名誉毀損、誹謗中傷)に該当するから」という無茶苦茶な場合すらあります。上記の篠田ツイートなどは「実名を出すと違法行為(名誉毀損、誹謗中傷)に該当するから」の典型例でしょう。常岡も良くもこんなデマ屋にリツイートできるもんです。

常岡浩介リツイート
◆SuehiroKa
 イランはロシア、シリア、中国、ベネズエラなど*5の独裁虐殺枢軸国だからね。

 これらの国々は「個別の問題」について共闘することはあり得ても「日独伊三国軍事同盟」のような同盟を結んでるわけではないので「枢軸国」呼ばわりは明らかに不適切です。
 そういう意味ではブッシュ子の「悪の枢軸(イラン、イラク北朝鮮)」も不適切発言でした。

常岡浩介
 横田徹さんがハルキウ、イジューム入りしています。今日このあと18時からの日本テレビバンキシャ」でイジュームを取材した番組が放送されるとのこと

 一方で「自称ライター」常岡は「著書も雑誌記事も書かない」「テレビ、ラジオ出演も、講演会もしない」、つまり何の仕事もしないわけです。他人の宣伝をする暇があったらまともな仕事をして、それを宣伝したらどうか。
 もはや「やる意欲」すらないのでしょうが。

黒井文太郎
 「赤旗」は当初はシリア含めてアラブ民主化にたいへん好意的で、むしろ全国紙より熱心に報道してたのですが、米軍介入の可能性が出てきたら党トップが反米の条件反射で掌返しでした

 共産党は以前から「民衆運動による体制転換(例:エジプトやチュニジア)は認める」が「米国に限らず、外国の軍事介入(例えば米軍のイラク戦争(ブッシュ子)、イラン革命防衛隊幹部スレイマニ暗殺(トランプ)、シリア空爆(トランプ、バイデン))は不可」と言う立場であり、「米国の軍事介入批判」は「反米の掌返し」でも何でもない(勿論、報道自体は黒井の言う『掌返し』の後もやっている。わざわざ分量の計算まではしていませんが、報道の分量が『掌返し』の後に極端に減ったと言うこともないでしょう)。
 「民主化や人権擁護を口実にした軍事介入」をうかつに認めると「旧日本の満州国建国」「ロシアのウクライナ侵攻」等の無法を助長しかねないから「民主化や人権擁護を口実にした軍事介入」は「認めない」というのが長年の共産党の立場です。それは反米という話ではない(過去の歴史上、その種の軍事介入は『ポルポトカンボジアへのベトナム軍の侵攻』を除けば、ソ連か米国くらいしかやってないだけの話です)。
 いずれにせよ「民主化や人権擁護を口実にした軍事介入を認める」にせよ「どういう基準、手続きで介入を是とするのか」という難問があるのであって黒井のように無邪気に「悪党は叩き潰せばいい」で済む問題ではない。
 「悪党は叩き潰せばいい」では

必殺仕事人 - Wikipedia
ザ・ハングマン - Wikipedia
大藪春彦ピカレスク小説

等の世界になってしまう。「山上の暗殺」すら「安倍が悪党だからOK」になりかねない。フィクションの世界ならそれでもいい(と言うか俺もその種の勧善懲悪話はむしろ好きな方です)でしょうが現実世界はそれではまずすぎる。

*1:正当な批判であるならばむしろ名前を出さない方が無礼でしょう。一方で不当な誹謗中傷なら名前を出そうが出すまいが無礼です。

*2:歯がゆいと言うより【1】多くの場合「誰に対する批判か分からない」ので、批判として有効でない、【2】「誹謗に当たる&明らかに特定人物を指してることが文脈から明白な場合」も「名指ししてないこと」を理由に「その人物への非難ではない」と詭弁で居直る奴がいる、【3】「専門家」「〇〇大学の人」では「専門家」「〇〇大学の人」に該当する「別人」に対する風評被害を招きかねない(場合によっては「故意の風評被害」狙いのことすらある)等の点で問題ですね。

*3:田畑忍同志社大名誉教授(1902~1994年、土井たか子の恩師として有名)、伊藤正己東大名誉教授・元最高裁判事(1919~2010年)、小林直樹東大名誉教授(1921~2020年)、芦部信喜東大名誉教授(1923~1999年)、佐藤幸治京大名誉教授(1937年生まれ)など具体名を出さない辺りが全く醜悪です。名誉毀損に当たるので出せないのでしょうが

*4:この篠田ツイート「人質」云々の方が悪質な嘘です。

*5:「など」には果たして何が入るのやら。

松竹伸幸に突っ込む(2022年9月18日記載)(追記あり)

『非戦の安全保障論』アマゾンで1位 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba
 本文に寄れば

アマゾンでは「国際情勢部門」のベストセラー1位

なので「アマゾンで1位」と言うタイトルは詐欺的ですがそれはさておき。

 集英社の『青春と読書』10月号に掲載されている古谷経衡さん*1の書評

 「一応、共産党員の松竹」が古谷なんて「レベルの低いウヨ」に褒められて何が嬉しいんでしょうか?。古谷なんぞに書評を書かせる集英社にも呆れますが。

 第三の選択肢「分からない」と答えたものが38.1%であり、あらゆる調査国の中で突出して多かったことだ。つまり日本人は「もし戦争になったら」という設問に対して、その状況がどのようなものかを想像することができないので「分からない」としか答えられないのだ。これは「はい」の回答が最低であること以上に極めて深刻な事態である。

 既に別記事珍右翼・高世仁に悪口する(2022年9/9日分) - bogus-simotukareのブログでも書きましたが俺はそのような理解は間違いだと思っています(まあ、疑えば、『これから俺が書くようなこと』を古谷や松竹も理解した上で『何らかの理由』でデマを垂れ流してる疑いもあるとは思いますが)。
 なぜ「わからない」が多いか?
 それは「国のために戦うか?」の「国のため」が何を意味するか意味不明だからでしょう。
 例えば「今のロシアで国のために戦争する」とはどういうことなのか。親プーチン派にとってはウクライナで戦争し、ウクライナ軍に可能な限り打撃を与えることでしょうが、反プーチン派は違うでしょう。
 これは何も「国のための戦争」に限りません。
 例えば「例は何でもいいですが」、松竹の書いた文章に「あてこすれば」

仕事の予定が台風の進路に重なる | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba
 昨日書いたように、共産党を再生させるための本を書きたいという著者*2と相談するのである。原稿を読む限り、タイトルをつけるとすると、「志位和夫共産党委員長への手紙」みたいな感じになるのかな。

という共産党を再生させるためも「志位執行部」にとっての「再生させるための方策」と、「志位執行部に否定的な松竹や類友」にとっての「それ」では意味は勿論違います。
 「ホニャララのため」というのは明らかに客観的ではなく「主観的な概念」です。主観的であるが故に「意味が一義的に定まらない」し、だから「わからない」が増える。ただそれだけの話です。
 おそらくこれが「国のために戦うか」ではなく「外国の侵略と戦うか」なら「わからない」回答は相当程度減るでしょう。「国のために戦うか」と違い意味がより客観的で明確だからです。
 むしろ「国のために戦うか」に対し「分からない回答」が多いことは「国のための戦争」と言う言葉に「戦前のように日本人が踊らされることは減った」と見て喜ぶべき事ではないか。戦前の「国のための戦争(日中戦争、太平洋戦争)」は明らかに回避可能な戦争であり「国のため」という天皇制政府の宣伝は明らかな虚偽でした。


仕事の予定が台風の進路に重なる | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba

 昨日書いたように、共産党を再生させるための本を書きたいという著者*3と相談するのである。原稿を読む限り、タイトルをつけるとすると、「志位和夫共産党委員長への手紙*4」みたいな感じになるのかな。

 松竹といい、その著者(追記:後に松竹の類友反党分子)である鈴木元と判明)といい「大言壮語」「思い上がり」もいい加減にしろという話です。
 まあ、共産党執行部も馬鹿馬鹿しくて相手にしないでしょうが。
【追記その1】
 その著者とは日本共産党100年 理論と体験からの分析 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Amebaで松竹が紹介する有田芳生氏らなのでしょう。
 なお、日本共産党100年 理論と体験からの分析 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Amebaについては今日も松竹伸幸に悪口する(2022年10/27日分) - bogus-simotukareのブログで批判的にコメントしました。
【追記その2】
 その著者とは、有田氏らではなく志位和夫委員長への手紙 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Amebaによれば鈴木元なる御仁だったようです。志位和夫委員長への手紙 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Amebaについては今日も松竹伸幸に悪口する(2022年12/10日分) - bogus-simotukareのブログで批判的にコメントしました。

*1:著書『左翼も右翼もウソばかり』(2015年、新潮新書)、『草食系のための対米自立論』(2016年、小学館新書)、『「意識高い系」の研究』(2017年、文春新書)、『女政治家の通信簿』(2018年、小学館新書)、『日本を蝕む「極論」の正体』(2018年、新潮新書)、『愛国商売』(2019年、小学館文庫)、『毒親と絶縁する』(2020年、集英社新書)、『敗軍の名将:インパール・沖縄・特攻』(2021年、幻冬舎新書)など

*2:松竹のような「党員」なのか、「党外の人間」なのか気になるところです(追記:後に一応党員だが松竹の類友反党分子)である鈴木元だと判明しました)。

*3:今のところ著者が誰なのかも、「再生」とは具体的に何なのかも、具体的なことは何も説明はありません(追記:後に一応党員だが松竹の類友反党分子)である鈴木元だと判明しました)。

*4:以前、有田芳生氏が編者として出した『日本共産党への手紙』(1990年、教育史料出版会、俺は未読です)のパクリ題名ですね。しかし有田本の寄稿者も「今だ存命の加藤哲郎・一橋大名誉教授(1947年生まれ)」を除いて「新村猛・名古屋大学名誉教授(1992年死去)」「田畑忍・同志社大名誉教授(1994年死去、政界入りする前は同志社大講師だった土井たか子の恩師としても有名)」「稲葉三千男・元東久留米市長(2002年死去)」「黒田了一・元大阪府知事(2003年死去)」「星野安三郎・東京学芸大学名誉教授(2010年死去)」「藤井一行・富山大名誉教授(2015年死去)」「田口富久治・名古屋大名誉教授(2022年死去)」とそのほとんどがもはや故人ですね(田口氏は長生きした方ですが)。

志位講演についての記事タイトルを見てみる(追記あり)

共産・志位氏、党の長期低迷に危機感 党勢は1965~66年の水準 [共産]:朝日新聞デジタル*1
志位委員長が共産党創立100周年で講演 分派許さず「民主集中制」堅持 - 産経ニュース
「政治モラルの退廃が底なし」共産 志位委員長が政権批判 | NHK | 旧統一教会
共産、統一地方選で「反転攻勢」 結党100年、志位氏講演:東京新聞 TOKYO Web

 朝日が「党勢衰退ガー」で産経が「民主集中制ガー、分派禁止ガー」でネガティブな印象を与えようとしているところ、東京新聞のタイトルが「特にその種の印象操作をしない中立的なタイトル」であるところが「俺的に」実に興味深い。
 意外にもNHKに至っては「(統一教会との癒着など、自民党の)政治モラルの退廃ガー」で「共産党に対して好意的で自民に対して批判的(というのは言い過ぎかもしれませんが)」とも見えるタイトルです。
 なお、志位講演については以下を紹介しておきます。
赤旗2022年9月19日(月)(PDF版)
7面
8面
9面
10面
 産経の「民主集中制」云々は10面に出てきます。
11面
 朝日の「党勢衰退」云々、東京の「統一地方選」云々、NHKの「(統一協会疑惑など自民党の)政治モラル崩壊」云々は11面に出てきます。
赤旗2022年9月19日(月)日本共産党創立100周年記念講演会/日本共産党100年の歴史と綱領を語る/幹部会委員長 志位和夫
 産経の「民主集中制」云々(紙では10面)は以下の通りです。

 日本共産党は、2000年の第22回党大会での規約改定で、日本共産党と日本社会の関係の新しい発展にそくして、党の組織と運営の民主主義的な性格をいっそう発展させました。
(中略)
 それまでは民主集中制を、「民主主義的中央集権制」とも表現していましたが、「中央集権制」という表現も、(ボーガス注:誤解を避けるために)この時に削除しました。
(中略)
 わが党が民主集中制を組織原則にしていることをもって、「上意下達の党」「閉鎖的な党」などと非難し、この原則を放棄せよと迫る攻撃が、半世紀前から繰り返されています。
 2020年に行われた第28回党大会の場合、党大会の議案は、大会の2カ月半前に発表され、2カ月半にわたって、すべての支部、地区委員会、都道府県委員会が、会議を開いて議論をつくし、全体で1800件の意見・提案等が寄せられました。党の会議では多数にならず、大きな流れのなかでは現れてこない少数意見も含めて、214通の個人意見が寄せられ、「しんぶん赤旗」の臨時号に掲載されました。それらの意見は一つひとつ吟味され、大会議案に修正・補強が加えられ、採択されました。
 全党討論で寄せられた意見の一つに、党綱領の一部改定で「ジェンダー平等」を明記したことにかかわって、1970年代、「赤旗」に掲載された論文などで、同性愛を性的退廃の一形態だと否定的にのべたことについて、きちんと間違いと認めてほしいというものがありました。この意見についても集団的に吟味したうえで、党大会の結語で、「これは当時の党の認識が反映したものだが、間違いであったことを大会の意思として明確に表明したい」と真剣な反省をのべました。
 たとえ半世紀近い前のものであっても、事実にそくして間違いはきっぱりと正す。これが日本共産党の大原則なのであります。
 民主集中制に対する攻撃は、わが党の民主的運営のこうした生きた実態や、自己改革能力を見ようとしない不当な独断に満ちたものといわなければなりません。
 ところで、自民党の党大会はどう開かれているでしょうか。今年の党大会は3月13日、1200人を集めて開かれていますが、午前10時開会、12時には終わっています。大会の「次第」を見ますと、その2時間に、国歌、党歌の斉唱、来賓あいさつ、党務報告、運動方針報告、党則改正報告、優秀党員などの表彰、総裁演説、特別企画の空手演武の披露、参院候補者紹介、必勝コールが行われています。驚くことに、報告・提案に対する質疑も討論も、大会の「次第」にまったくありません。この党の「自由」と「民主」はいったいどこにあるのか。そのことが問われてくるのではないでしょうか。

 朝日の「党勢衰退」云々、東京の「統一地方選」云々、NHKの「(統一協会疑惑など自民党の)政治モラル崩壊」云々(紙では11面)は以下の通りです。

【朝日】
 現在、党員の現勢は約26万人、「しんぶん赤旗」の読者数は約90万人となっています。歴史的に見ると、わが党の党勢は、1965年~66年の水準であることを、率直にお伝えしなければなりません。
 私は、この事実を直視し、1961年に綱領を確定した党が、党建設の新たな前進をつくっていった1960年代の初心にたって、党づくりに取り組むことを、また党づくりへのご協力を、心から訴えたいと思います。
(中略)
 1960年代の党建設の飛躍的発展は、70年代の第一の躍進を準備するものとなりました。全国のみなさん。60年代から70年代のような、「強く大きな党をつくり、その力で選挙に勝ち、さらに強く大きな党をつくる」という法則的な発展を、今日の新しい情勢のもとで、みんなの力でつくりだそうではありませんか。

【東京】
 この攻防は現在進行形であります。全国のみなさん。次のたたかい*2では必ず反転攻勢を実現しようではありませんか。(拍手)

NHK
 安倍・菅・岸田政権の10年が、日本の政治・経済・社会をどれだけ悪くしたか。
(中略)
 「森友・加計・桜を見る会」問題、統一協会自民党などの深刻な癒着、憲法違反の安倍元首相の「国葬」強行など、政治モラルの退廃が文字通り底なしになっているではありませんか。

【追記】
 志位講演日本共産党創立100周年記念講演会/日本共産党100年の歴史と綱領を語る/幹部会委員長 志位和夫に適当にコメントしておきます。
 共産党が結党された1922年は

1922年 - Wikipedia
◆3月3日
 全国水平社創立
◆4月20日
 日本農民組合創立

などがありました。なお、結党時の面子は山川均*3、高津正道*4など「戦後の社会党左派」、佐野学、鍋山貞親など「戦後の極右活動家」があり、結党メンバー全てが「死ぬまで共産党員だったわけではないこと」を指摘しておきます。

日本共産党創立100周年記念講演会/日本共産党100年の歴史と綱領を語る/幹部会委員長 志位和夫
 命を落とした先輩たちのなかには、川合義虎*5、渡辺政之輔*6、上田茂樹*7、岩田義道*8小林多喜二*9野呂栄太郎*10、国領五一郎、市川正一*11などの諸先輩がいます。
 わが党の歴史には、不屈のたたかいを貫き命を落とした多くの若い女性党員のたたかいが記録されています。伊藤千代子*12、高島満兎*13、田中サガヨ*14、飯島喜美*15――この4人の同志*16は、それぞれ24歳という若さで命を落としています。

 脚注をつけておきました。

 治安警察法*17は、女性の政党への加入を禁じていました。世論と運動におされて(ボーガス注:治安警察法5条改正で)女性の政治集会への参加までは認められましたが、政党への加入は治安警察法が撤廃された戦後まで禁圧されたままだったのです。

 これについては治安警察法5条改正運動を主導した女性団体である新婦人協会 - Wikipedia市川房枝*18奥むめお*19平塚雷鳥*20らがメンバー)を紹介しておきます。

 1981年には全国革新懇が結成されました。

 過大評価は禁物ですがこの時点で「無党派対策」を始めたことはやはり評価されるべきでしょう。

 瀬長亀次郎さん*21の著作――『民族の悲劇*22』『民族の怒り*23』『沖縄の心――瀬長亀次郎回想録*24

 脚注をつけておきました。

 1999年に本格的に開始した野党外交

 これについては、「日本共産党、野党外交」でググってヒットした、この時期に刊行された緒方靖夫*25日本共産党の野党外交』(2002年、新日本出版社)、『イスラム世界を行く:中東・湾岸六カ国の旅』(2003年、新日本出版社)を紹介しておきます。

 1993年の総選挙では、新たにいくつもの保守新党が生まれ

 具体的には日本新党(細川代表)、新生党(羽田党首、小沢代表幹事)、新党さきがけ(武村代表、鳩山代表幹事、菅政調会長)ですね。羽田*26、小沢*27、武村、鳩山*28は自民離党組です。
 しばらくは

日本新党の細川代表:首相
新生党の羽田党首:細川内閣副総理・外相を経て首相
新党さきがけ
 武村代表:細川内閣官房長官、村山内閣蔵相
 鳩山代表幹事:細川内閣官房副長官。後に菅と民主党を結党(菅、鳩山が共同代表)
 菅政調会長:橋本内閣厚生相。

ということで、こうした「保守新党の面子」が注目を集める「共産党としては苦しい時期」でした。但し皮肉なことに保守新党への失望から1990年代後半に共産党に「一定の躍進」が生まれますが。

 2004年には各界の著名人9氏の呼びかけにより「九条の会」がつくられ

 9人が誰かは九条の会 - Wikipediaで確認できます。残念ながら7名が死去し、現在も存命なのは作家・大江健三郎澤地久枝の2人です。

 「革命」という言葉を何度も使ってきましたが、革命とは、恐ろしいことでも、混乱でもありません。私たちが目指している革命とは、平和的で、合理的な方法で、同時に、根本から、社会変革をすすめるということであります。

 ふと思いついたので「革命」でググったら以下の記事がヒットしました。
 少し「革命」の扱いが「軽い」気がしないでもない(苦笑)。
映画に破壊と興奮もたらした革命児 【評伝】ゴダール監督死去|【西日本新聞me】2022.9.14
『ベルばら』生誕50周年。少女漫画に革命を起こした作者・池田理代子さんに学ぶ後悔しない人生と夢の持ち方(クウネル・サロン) - Yahoo!ニュース2022.9.17
「革命が起きた」途中出場で流れを変えた久保建英を地元紙が激賞!「クレイジーな20分、これで十分だった」(SOCCER DIGEST Web) - Yahoo!ニュース2022.9.17
横野すみれ、デジタル写真集が異例ヒット「グラビア界に革命」「凄すぎて衝撃」(オリコン) - Yahoo!ニュース2022.9.18

*1:党の最盛期とされる1970年代前半レベルに持って行こうという話のようです(しかしそうはタイトルに朝日が書かない辺りが何とも)。なお朝日記事タイトルの「長期低迷」と言う表現には相当に問題があるでしょう。なぜなら1990年代にはささやかながら『足立区長選、狛江市長選での共産党候補の当選(1996年)』などがあり、党の躍進があったからです。

*2:統一地方選とは書いてありませんが意訳するとそうなると思います。

*3:戦後、社会主義協会代表

*4:衆議院副議長や社会党両院議員総会長など歴任

*5:亀戸事件による虐殺。日本共産青年同盟(共青:後の民主青年同盟(民青)の前身)委員長。評伝として加藤文三『川合義虎:日本共産青年同盟初代委員長の生涯』(1988年、新日本新書)

*6:著書として『左翼労働組合の組織と政策』(復刻版、1990年、而立書房)。評伝として加藤文三『渡辺政之輔とその時代』(2010年、学習の友社)

*7:上田については赤旗特高に逮捕され闇に葬られた党創立者の一人、上田茂樹とは?(2007.10.20)参照

*8:岩田については赤旗中国侵略に反対し殺された岩田義道とは?(2005.6.11)参照。評伝として平井利果『岩田義道』(2019年、風媒社)

*9:評伝として倉田稔『小林多喜二伝』(2003年、論創社)、藤田廣登『小林多喜二とその盟友たち』(2008年、学習の友社)、手塚英孝『小林多喜二(新装版)』(2008年、新日本出版社

*10:野呂については赤旗野呂栄太郎ってどんな人なの?(2004.2.11)参照。著書として『日本資本主義発達史』(岩波文庫)。評伝として鷲田小弥太『野呂栄太郎とその時代』(1988年、北海道新聞社)

*11:市川については赤旗 敗戦を前に獄死した市川正一とは?(2007.8.16)参照

*12:評伝として東栄蔵『伊藤千代子の死』(1979年、未来社)、藤森明『こころざしいまに生きて:伊藤千代子の生涯とその時代』(1995年、学習の友社)、藤田廣登『時代の証言者・伊藤千代子(増補新版)』(2020年、学習の友社)、ワタナベ・コウ『漫画・伊藤千代子の青春』(2021年、新日本出版社

*13:高島については赤旗反戦平和の信念を貫いた共産党員、高島満兎とは?(2005.8.20)参照

*14:田中については赤旗命をかけて反戦の信念を貫いた田中サガヨとは?(2005.8.17)参照

*15:飯島については赤旗コンパクトに「闘争・死」と刻み 獄死した飯島喜美とは?(2005.8.18)参照

*16:4人全てを取り上げた評伝として『こころざしつつたふれし少女:戦前の日本共産党員のたたかいは国民の宝』(1993年、日本共産党中央委員会出版局)がある。

*17:1900年に第二次山県内閣が制定。1945年に廃止された

*18:戦後、参院議員

*19:戦後、主婦連合会初代会長

*20:戦後、日本婦人団体連合会婦団連)初代会長、世界平和アピール七人委員会委員など歴任

*21:那覇市長、沖縄人民党書記長、衆院議員、日本共産党副委員長など歴任

*22:復刻版が2013年、新日本出版社

*23:復刻版が2016年、新日本出版社

*24:復刻版が2014年、新日本出版社

*25:参院議員。共産党副委員長(国際委員会責任者兼務)。著書『激動のアフガニスタンを行く』(1980年、新日本出版社)、『世界60カ国見たまま聞いたまま』(1986年、新日本出版社)、『フランス左翼の実験』(1987年、大月書店)、『楽しくつきあう外国語』(1994年、新日本新書)、『「おくれた日本」と「すすんだ日本」』(1994年、新日本出版社)、『視点を変えるとこんな日本が見えてくる』(2000年、新日本出版社)、『つながる9条の絆』(2014年、新日本出版社)など

*26:自民党時代に中曽根、竹下内閣農水相、宮沢内閣蔵相を歴任。いわゆる竹下派七奉行の一人。竹下派の内部抗争で小渕恵三(竹下の後を継ぎ小渕派会長。自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相などを経て首相)に敗れ反主流派に追いやられたことで小沢と共に自民を離党し新生党を結成

*27:自民党時代に中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)を歴任。いわゆる竹下派七奉行の一人。

*28:自民党総裁、首相の鳩山一郎は祖父。福田赳夫内閣外相の鳩山威一郎は父。宮沢内閣文相、第一次安倍、福田内閣法相、麻生内閣総務相を歴任した鳩山邦夫は弟

珍右翼・黒坂真に突っ込む(2022年9月18日分)(副題:志位講演に因縁をつける黒坂に呆れる)

◆黒坂ツイート

黒坂真
 吉岡正史さん。日本共産党NATO解体を目指す欧州左翼と連帯するのですね。この点で日本共産党プーチンと連帯できます。
発達した資本主義国の左翼・進歩政党との交流/軍事ブロックや核兵器のない世界へ一致点で協力を強めたい/志位委員長が表明*1

 黒坂批判しておくと、第一に「軍事ブロックのない世界」の軍事ブロック(軍事同盟)には勿論「NATO」は入りますが、それ限定ではありません。
 第二に日本共産党ウクライナ問題でプーチンを批判しているし、プーチンは「発達した資本主義国の左翼・進歩政党」に該当しない(今のロシアは主たる収入源が石油、天然ガスで、ソ連時代と違い工業やサービス業ではないので、発達した資本主義国*2とは言いがたいでしょうし、プーチン与党「統一ロシア」も左翼・進歩政党とは言えないでしょう)のでここで志位氏がいう「連帯対象には明らかに入らない」。
 第三にこんなことを言う黒坂は「NATO解体を目指す欧州左翼=プーチンの手先」とでも言う気なのか?
【参考:志位講演】

日本共産党創立100周年記念講演会/日本共産党100年の歴史と綱領を語る/幹部会委員長 志位和夫
 ここで野党外交の一つの新しい発展方向をのべたいと思います。発達した資本主義国の左翼・進歩政党との交流と協力の新たな発展をはかりたいということです。ヨーロッパの左翼・進歩政党の現状を見ますと、「軍事同盟のない世界」「核兵器のない世界」などで、私たちと協力することが可能で、かつ、それぞれの国で政治的影響力を持ち国政選挙などでも健闘している政党が、一連の国ぐにに存在しています。
 日本共産党は、それらの政党と、あれこれの理論的立場の違いを超えて、直面する国際的連帯の課題を実現するための交流と協力を強化していきたいと思います。発達した資本主義という共通した条件のもとで活動している政党が、互いにその経験を学び、交流し、一致点で協力することは、大きな意義をもつものであると考えるものです。

黒坂真リツイート
 宮本徹*3議員。朝鮮労働党を平和勢力と見る点で、不破さんと統一教会は一致しています*4ね。
◆宮本徹
 党創立100周年の記念講演会がありました。次の100年にむけて微力だけど貢献したいと、若い研究者*5の方が同志に。
 私も次の100年のできるだけ早いうちに、政権交代へがんばります。
「政治モラルの退廃が底なし」共産 志位委員長が政権批判 | NHK | 旧統一教会

 宮本ツイート(統一協会にも北朝鮮にも触れてない)とも「宮本氏が紹介するNHK記事(「自民党の政治モラルの崩壊の一例」という形で「統一協会」には触れているが北朝鮮には触れていない)」とも全くかみ合ってない黒坂リツイートには呆れますがそれはさておき。
 「反社の定義は何か?」という黒坂の詭弁ではないですが「平和勢力の定義は何?」ですね。
 不破氏は「日朝平壌宣言を考えれば朝鮮労働党北朝鮮)との間に対話は十分成り立つ。問題の平和的解決を目指すべき」と言ってるだけですが、それが黒坂にとって「朝鮮労働党を平和勢力と見ている」というなら「勝手にすれば?」ですね。黒坂は「対話は成り立たない」として対話を否定した上で一体何がしたいのか、北朝鮮の政権転覆でもしたいのかという話です。そもそも日本政府(自民党)ですら北朝鮮との対話は否定していないのですが。「制裁」の目的は「対話のための圧力」という建前ですので(その建前は事実とはとても思えませんが)。

黒坂真リツイート
 山下芳生*6議員。不破さんと在日本朝鮮人総連合会統一教会*7朝鮮労働党を平和勢力とみなす点で完全に一致しています
山下芳生
 日本共産党創立100周年記念講演会で志位委員長が講演。100年の歴史で発揮された特質――どんな困難にも負けない不屈性、科学の立場での自己改革、国民との共同を追求する*8――を新しい時代にふさわしい形で発展させ、希望ある未来をひらこうと。先人に深く敬意を表しつつ、若い世代にこの事業を継承したい。

 山下ツイート(統一協会にも北朝鮮にも触れてない)とも全くかみ合ってない上に「宮本ツイートへのリツイート」とほとんど同じ内容(朝鮮労働党が平和勢力云々)という黒坂リツイートには「お前はボットか?」と呆れます。

*1:これについてはしんぶん赤旗2022年9月19日(月)(PDF版)9面も紹介しておきます。

*2:勿論「発達した資本主義国」なので「共産国(中国、北朝鮮ベトナムラオスキューバ)」「発達してない資本主義国(多くのアジア・アフリカ諸国など)」の「左翼・進歩政党」もここでの話には入りません(勿論、別途、それらの国の政党とは交流はするでしょうが)

*3:衆院議員。党中央委員

*4:むしろ「LGBTを否定的に見ること」「性教育に否定的なこと」などで自民党統一協会は「一致している」のですが。その辺り、黒坂はどう考えてるのか?

*5:「名前を出さないで欲しい」ということなのでしょうが誰だか知りたいところではあります。

*6:参院議員。共産党書記局長などを経て筆頭副委員長

*7:統一協会は「北朝鮮への経済進出目当て」で朝鮮労働党に接近しただけでそれ以上でもそれ以下でもない。日本国内において自民党に、米国国内において共和党に接近したのと事情は全く変わらない。

*8:まあ「国民との共同」とは平たく言えば野党共闘など「党外の人士との共闘」ですね。

今日の産経ニュースほか(2022年9/18分)

岸田内閣支持29% 7ポイント減、3割割る 毎日新聞世論調査 | 毎日新聞
 毎日調査では何といわゆる危険水域の20%台に突入しました。毎日調査は何故か「調査方法や時期」の影響か、「支持率が低く出る傾向がある」ようなので「何故だろう」とは思います(勿論、産経や読売、日経に比べ、毎日は岸田政権に批判的とはいえ、「産経ではあるまい」しアンチ岸田の立場からの「故意の捏造」ではないでしょうが)。
 いずれにせよ、毎日より支持率が高い調査でも「政権不支持>支持」「国葬不支持>支持」であることには変わりはなく、岸田内閣が追い詰められてることには違いがない。


内閣支持急落、最低の40% 不支持46%、初めて逆転 共同調査 - 産経ニュース
 俺にとっては「まだ高い、日本人はアホだ」「早く30%台に、そして岸田辞任へ」ですが支持率ダウン自体は悪いことではありません。


社民、党存続「崖っぷち」 参院選総括、活動強化 - 産経ニュース
 失礼ながら

令和2年に国会議員2人が立憲民主党に移った

と産経記事にあるように「明るい材料」がほとんど見えませんのでねえ。「政党要件と1議席を何とか確保できた」程度では俺的には「共産支持」と言う方向性は変わりません。


安保関連法成立7年 存立危機事態想定の共同訓練も - 産経ニュース
 安保法はまだ発動されてない物の「存在する限り発動の危険性がある」のであって「短期的には発動を阻止する」とともに、「長期的には廃止を目指す」必要があります。


三遊亭円窓氏死去 - 産経ニュース

三遊亭圓窓 - Wikipedia
 六代目円生門下最後の存命者

ということで三遊亭円丈『御乱心:落語協会分裂と、円生とその弟子たち』(1986年、主婦の友社→後に 『師匠、御乱心! 』と改題して2018年、小学館文庫)に描かれた「三遊協会騒動(落語協会分裂騒動)」の「直接の当事者(三遊亭以外では三遊協会に一時参加した七代目橘家円蔵、五代目月の家円鏡*1古今亭志ん朝立川談志落語協会側では柳家小さん会長、金原亭馬生*2副会長など)」はあらかた死去した、といっていいのでしょう。
 ただし「人生100年時代」においては「三遊亭円丈(1944~2021年、76歳)」はまだ早死にでしょうが。
 現在の六代目円楽は既に騒動の時点で、五代目円楽の弟子(騒動当時は楽太郎)なので広い意味では「当事者」ですが、当時の三遊亭においてはまだ若手の彼は大師匠・六代目円生、師匠・五代目円楽、円楽の弟弟子たち(今回死去した円窓、『御乱心』の著者・円丈など)を差し置いて自分の意見を言える立場にはなく、結局「師匠である五代目円楽と運命を共にする」ことになります。従って『御乱心』にも六代目円楽の言動は全く書かれていません。


【新聞に喝!】「3人目の女性首相」強調の意義は 日本大教授・小谷賢 - 産経ニュース
 ただの事実指摘なのに、産経が反フェミ*3だからでしょうが、「そんなに女性首相が重要か」と何故か激高し「そんなことより政策ガー*4」とは産経らしいアホさです。誰も、新首相トラス*5の政策がどうでもいいとは言ってないし、「三人目の女性首相(なお、最初がサッチャー*6、二人目がメイ*7)」というのは十分ニュース価値があるでしょう。
 これが「30人目の女性首相」など女性首相が英国で当たり前と化し、希少性がなくなれば話も別ですが。
 一方で、産経は業績そっちのけで例えば「ノーベル賞、日本人で何人目」という国威発揚は大好きだから呆れます。それこそ「日本人であることより研究成果を説明せよ」ではないのか(まあ成果の説明が難しいのは確かですが)。


野田氏、参列は「人生観」 安倍元首相の国葬巡り - 産経ニュース
 「モリカケ桜」「レイプもみ消し」「河井夫妻公選法違反」「統計捏造」「統一協会」の「疑惑政治家」を国葬にすることが「人生観」とは聞いて呆れます。というか野田は「人生観」という意味不明な言葉でごまかさずに、はっきりと「安倍氏の疑惑は全ては無実」「たとえ真っ黒でも偉大な政治的業績がある」とかはっきり言ったらどうなのか。


【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】(891)充実のエリザベス女王報道 - 産経ニュース

 『文春』が「下村元政調会長動画入手、統一教会系陳情を『党公約に入れろ』」。『新潮』が「『岸田』を総理にした〝官邸の最側近〟に『統一教会』シンパ」。
 どちらもさしたる内容ではない。

 「さしたる内容ではない」とは「事実無根のデマだ」と言う意味なのか、デマだとしてどういう意味でデマなのか(新潮記事を例にすれば『そもそも、その人物は岸田の最側近ではない』など)、それとも「事実でも法的、政治的、道徳的に問題ない」と言う意味なのかまともに説明できない辺りが花田も無様です。「タイトルだけ読んだだけで記事本文を全く読んでない」のではないかとすら疑います。

 統一教会系の会合出席をメディアにとがめられた伊木隆司米子市長はこう言っている。
①思想信条がどうであろう*8と市民であれば話を聞く②悪質な商法が問題なら消費者契約法で対応③過去の犯罪歴だけで差別しない④現時点で国政や警察で何らかの措置が取られていない以上、集会出席は問題ない。
 岸田文雄総理も、茂木敏充幹事長も、最初にこう答えていれば終わった話だ。

 「花田は正気か」ですね。「警察が摘発してないから統一協会が違法かどうか分からない。だから統一協会のイベントに出席して何が悪い*9(花田が紹介する米子市長発言の要約)」などとこんな非常識なことを岸田や茂木が言ったら袋だたきでしょう。
 岸田らもそこまで非常識ではさすがにない。
 本来米子市長だって「袋だたき→市長辞任」でしかるべきですが「米子市長」などという田舎市長だからそれほど問題視されてないだけです*10。これが「政令指定都市(名古屋、大阪、福岡など)の市長」なら袋だたきだったのではないか。しかしこれで米子市のイメージも相当悪くなったのではないか。俺が米子市民だったら恥ずかしくて人前では「米子市民だ」とは名乗れませんね。


【産経抄】9月18日 - 産経ニュース

 埼玉県富士見市内の小学校で、給食のカレーに漂白剤を混ぜた女性教諭(24)が逮捕された。

 採用前から心を病んでいたのか、採用後に「仕事のストレス」などで心を病んだのかはともかく「精神病では?」と思わずにはいられない。だからと言って当然に「心神喪失や耗弱」による「無罪や減刑」でもないですが、刑事処罰だけで解決する話ではないのではないか。

*1:七代目橘家円蔵の弟子。後に八代目橘家円蔵を襲名

*2:古今亭志ん生の長男。古今亭志ん朝の兄。女優池波志乃の父

*3:とはいえ『女性首相』云々報道は「女性首相が希少でニュース価値があるから」であって「大卒でなかった田中角栄の首相就任(それ以前の首相である吉田、鳩山一郎、岸、佐藤は東大卒、池田は京大卒)」が今太閤と騒がれたことなどと大して変わらず、必ずしも「女性の社会進出万歳」という「フェミニズム的立場」ではないのですが。

*4:そもそも『イギリスの情報外交:インテリジェンスとは何か』(2004年、PHP新書)、『日本軍のインテリジェンス』(2007年、講談社選書メチエ)、『インテリジェンス』(2012年、ちくま学芸文庫)、『インテリジェンスの世界史』(2015年、岩波現代全書)、『モサド』(2018年、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)、『日英インテリジェンス戦史』(2019年、ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 、『日本インテリジェンス史』(2022年、中公新書)などの著書を持ち「インテリジェンス(諜報、情報収集活動)の専門家」を自称し、「英国政治研究の専門家」とは言いがたい小谷(小谷が英国に触れる場合があってもそれはインテリジェンス限定)がこんな文章を書くのも意味不明ですが。

*5:キャメロン内閣環境・食糧・農村地域担当相、メイ内閣司法相、ジョンソン内閣男女平等担当相、国際貿易相、外相などを経て首相

*6:ヒース内閣教育相などを経て首相

*7:キャメロン内閣男女平等担当相、内務相などを経て首相

*8:統一協会の無法行為は「思想信条の自由」で正当化できる話ではない。

*9:そもそもこの花田の主張では事実上「週刊文春時代の花田の業績」を否定していると言っていいでしょう。(花田時代だけではないですが)週刊文春の批判報道は「違法でないとしても道徳的にいかがなものか」「違法行為の疑いがある」と言う批判も多数あり、何も「警察、検察等、行政当局が摘発して違法行為の疑いがまず間違いない物」だけ批判報道していたわけではないからです。

*10:市議会で批判が出るのが当然ですが、出ないほど「市長与党の独裁体制」なのか。【追記】コメント欄でご教示頂きましたが、過去にも「拉致問題での自衛隊出動論」という非常識な暴言があった人物であり、お話になりません。なお、過去の暴言を俺も「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(9/17分:「天を回せ」&北朝鮮・韓国最新ニュースの巻、その他色々)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログで批判していたのですがすっかり忘れていました。

珍右翼・高世仁に悪口する(2022年9/18日分)

日朝首脳会談20年を迎えて - 高世仁のジャーナルな日々

 きのう放送の「めぐみさん拉致事件 横田家の闘い」

 この番組がいかに酷いものかについては高世仁の幼稚なデマ自慢を平然と垂れ流すNHKの馬鹿さとクズぶりに本気であきれ返る - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)を紹介しておきます。

 未帰還*1の政府認定拉致被害者の親たち8人がすでに亡くなっている。

 「そういうお涙頂戴はどうでもいい!」ですね。なお、「親たち」なのでこの8人には「田口八重子氏の兄・飯塚繁雄(元家族会会長)」など「拉致被害者の親族だが、親でない人間の死亡」は入っていません。また「未帰還」なので「地村保志氏の父・保氏、母・と志子氏*2」など「帰国した5人の親」も入っていません。
 ちなみに高世が貼り付けたNHK画像に寄れば

敬称略(拉致被害者の被害日時順)
◆松本三江(松本京子の母)
横田滋横田めぐみの父)
 1932~2020年。元拉致被害者家族会代表(横田滋 - Wikipedia参照)。
◆市川平、トミ(増元るみ子と共に拉致された市川修一の父母)
◆増元正一*3、信子*4(増元るみ子の両親)
松木スナヨ*5松木薫の母)
◆有本嘉代子*6有本恵子の母)

の8人です。ちなみに「拉致被害者家族の死去」で「横田滋の死去ばかり」が騒がれるのには「何だかなあ」感があります。勿論「横田めぐみ拉致(拉致当時13歳)」が一番衝撃的だからですが。
 めぐみ拉致に限らず

柳寛順 - Wikipedia参照
 獄死当時18歳。1962年に韓国政府(朴正熙*7政権)は彼女に建国勲章三等級「建国勲章独立章」を授与。2019年、文在寅政権は建国勲章一等級「大韓民国章」を追加で授与。2020年には韓国郵政が殉国100年の記念切手を発行。
マララ・ユスフザイ - Wikipedia参照
 タリバンによる狙撃当時15歳。2014年ノーベル平和賞受賞者。

など「若い女性」が酷い目に遭えば注目を集めますので(勿論三・一運動での弾圧もタリバンテロも他にも被害者はいます)。

 この間の報道で興味深かったのは、NHKによる田中均氏(元アジア大洋州局長)のインタビューで、まず「国際報道」で報じられた。

 これについては田中均元外務省アジア大洋州局長が、日朝首脳会談直前に米国高官に会談についての事前通告をしたことを認めた(高世仁とか家族会ほかの面々は、どんだけ馬鹿なのかと思う) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)を紹介しておきます。
 勿論高世も「米国への事前説明」については触れています。
 当然、「田中氏ら日本政府による米国への根回し」を高世も「評価」はするものの、その当時、高世が『金正日「闇ドル帝国」の壊死』(2006年、光文社)という駄本を書いたことについて

田中均元外務省アジア大洋州局長が、日朝首脳会談直前に米国高官に会談についての事前通告をしたことを認めた(高世仁とか家族会ほかの面々は、どんだけ馬鹿なのかと思う) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
 2002年の段階で、日米間において上のようなやり取りがあったわけで、そうであれば米国ブッシュ政権が、そうそう容易に戦争なんか起こすわけがないでしょう(笑)。
(中略)
 高世って、どんだけ馬鹿なんですかね(苦笑)。

という反省は高世には皆無です。
 というか俺も拙記事今日の朝鮮・韓国ニュース(2022年9月9日分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで書きましたが「米国が小泉訪朝に対して反発してなかったこと」を考えれば田中発言がなくても「事前に米国に了承は得てるだろう」なんてことは簡単に想像がつきます。田中発言はそういう意味では「意外性は全くない」。
 しかし今頃、田中氏を褒めるのなら高世もそういうことであるなら、小泉元首相、田中均氏、蓮池透氏らに陳謝する用意くらいはあるんだろうな - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)でしょう。

 田中氏の秘密交渉の報告を受けて知っていたのは、首相官邸小泉首相福田康夫官房長官古川貞二郎*8官房副長官の3人で外務省でも川口順子*9外相と竹内行夫*10外務事務次官、交渉担当者に限られた。(官房副長官の一人だった安倍晋三氏には伝えられていなかった。)

 ということで既に「知られてる話」ではありますが安倍は完全に蚊帳の外でした。
 なお、高世記事に寄れば、この話は、竹内行夫『外交証言録:高度成長期からポスト冷戦期の外交・安全保障』(2022年、岩波書店)にも出てくるそうです。

*1:北朝鮮は「そもそも入国してない(拉致してない)」または「拉致したが死亡した(病死、事故死、自殺)」としている。

*2:保氏、と志子氏の死去については例えば北朝鮮による拉致被害者 地村保志さんの父親死去 | 注目記事 | NHK政治マガジン帰国拉致被害者の地村保志さん父、保さんが死去 - 産経ニュース地村保 - Wikipedia参照

*3:増元正一氏死去/拉致被害者、増元るみ子さんの父 | 全国ニュース | 四国新聞社によれば2002年死去

*4:訃報:増元信子さん90歳=拉致被害者・るみ子さんの母 | 毎日新聞増元信子さんを追悼 葬儀に支援者ら参列: 日本経済新聞によれば2017年死去

*5:松木スナヨさん告別式 - 高世仁のジャーナルな日々(2014.1.15)によれば2014年死去

*6:有本嘉代子さん死去 拉致被害者・恵子さんの母 94歳:朝日新聞デジタル「言葉出ない」と夫、有本嘉代子さん死去 拉致被害者家族: 日本経済新聞「娘抱きしめたい」94歳最期まで 拉致被害 有本恵子さんの母、嘉代子さん:東京新聞 TOKYO Webによれば2020年死去

*7:ということで朴は「単純な親日ではない(他にも朴は「上海天長節爆弾事件白川義則上海派遣軍司令官を暗殺した尹奉吉」に勲章を授与)」のですが、朴を「親日」と持ち上げるためにそういうことは無視し、一方で「2019年の勲章追加授与」については文政権を反日と罵倒するデタラメな連中が日本ウヨです。

*8:厚生省児童家庭局長、保険局長、厚生事務次官内閣官房副長官を歴任

*9:森、小泉内閣環境相小泉内閣外相を歴任

*10:外務省条約局長、北米局長、総合外交政策局長、インドネシア大使、外務事務次官最高裁判所判事など歴任

今日の朝鮮・韓国ニュース(2022年9月17日分その2:小泉訪朝から20年)(追記あり)

今日の朝鮮・韓国ニュース(2022年9月17日分その1:蓮池薫のバカさに呆れる) - bogus-simotukareのブログに書いた「蓮池薫批判を含む文章」以外についてこっちに書きます。
「トランプ氏は拉致問題の重要性を理解」 側近が語った初の米朝会談:朝日新聞デジタル

トランプ大統領は、日本にとって、そして安倍氏個人にとっての拉致問題の重要性を理解していた」
 当時、大統領補佐官を務めていたジョン・ボルトン*1は、朝日新聞のインタビューにそう答えた。

 仮にそれが事実だとしても、トランプには何もできないでしょう。安倍の意向を無視して、好き勝手なことができるわけがないし、好き勝手なことをしても、北朝鮮もまともに相手をするわけがない。


拉致被害者2人の一時帰国拒否 | カナロコ by 神奈川新聞

 日本政府が安倍政権当時の2014〜15年ごろ、政府認定拉致被害者の田中実さん=失踪当時(28)=と、拉致の可能性を排除できないとしている金田龍光さん=同(26)=の「一時帰国」に関する提案を、北朝鮮から受けていたことが16日、分かった。提案に応じれば拉致問題の幕引きを狙う北朝鮮のペースにはまりかねないと警戒し、拒否していた。複数の交渉関係者が明らかにした。

 言ってること無茶苦茶です。それは見殺しにしたと言うんじゃないのか。しかも当初は嘘をついて、そうした事実の存在を否定していたわけです。そもそも北朝鮮ペース云々など嘘で実際は
【1】「即時一括全員帰国以外認めない(田中や金田の帰国など認めない)」という救う会や家族会から予想される批判
【2】(救う会や家族会に同調した場合に)「田中や金田を見殺しにするのか」という田中氏らのご家族や友人から予想される批判
の双方が怖くて「田中氏、金田氏の存在を隠蔽し続けた」ところ、有田芳生氏の著書『北朝鮮拉致問題』(2022年、集英社新書)などの指摘(これについては例えば『北朝鮮 拉致問題』出版記念会見 - 高世仁のジャーナルな日々(2022.6.21)参照)で逃げ切れなくなってやっと事実を認めた物の「北朝鮮のペース」云々と「別の嘘」で居直ってるだけでしょうよ。
 この件について、『北朝鮮 拉致問題』出版記念会見 - 高世仁のジャーナルな日々などで金田さんらについて触れた高世は勿論

田中実さんと金田竜光さん【調査会NEWS3621】(R4.6.20): 荒木和博BLOG

と言う記事がある荒木和博が果たして何というか?
 それにしてもこれでは「死亡発表した政府認定拉致被害者の一部」について北朝鮮が「実は生きていた」と通知しても「一部では意味がない」として握りつぶす可能性があるわけで、よく家族会も安倍批判しないで容認できるもんです。
【9月19日追記】
 なお、高世は安倍政権が拉致被害者の一時帰国を拒否 - 高世仁のジャーナルな日々で、荒木は

荒木和博 on Twitter: "令和4年9月19日月曜日「荒木和博のショートメッセージ」第888号。北朝鮮が存在を明らかにしているのに日本政府が受け取ろうとしない田中実さんと金田龍光さん。動かすには世論が必要です。https://t.co/Tb8n77VROM @YouTubeより" / Twitter*2
田中実さんと金田龍光さんのことについて(R4.9.19) - YouTube(7分7秒の動画)

でこの件について触れています。特にコメントはしません。
【追記終わり】


有本恵子さんら拉致容疑 「よど号グループ」20年目の沈黙 | 毎日新聞
 俺的には以下の理由で「あまり興味のないどうでもいい話」です。
 第一によど号グループが帰国しない限り仮に「八尾恵の指摘」のように「拉致実行犯」だとしても処罰できない。
 八尾の言うように、北朝鮮政府の命令による犯行であるならば、「ブラジルでの代理処罰(例えばブラジル裁判所、長野の強殺で禁錮30年判決 代理処罰: 日本経済新聞(2015.9.26)参照)」のようなことも、この件では勿論期待できません。
 第二に「彼らとは関係なく5人の拉致被害者が帰国したこと」でわかるように、彼らの動向と「拉致被害者帰国」と別に関係ない。
 なお、彼らが毎日新聞の取材にノーコメントなのは「ある意味当然」でしょう。彼らの立場は「我々は無実」ですが、それは以前から主張してることなので「改めて主張する気にならない」でしょう。そのように無実主張したところで「袴田事件の袴田氏」などのようには毎日新聞が好意的に扱わないこと(むしろ非難するであろう事)もわかりきってるのでなおさらです。


福田氏、拉致の政府内対立を否定 「安倍氏反対しなかった」:東京新聞 TOKYO Web

 福田康夫元首相は17日までの共同通信インタビューで、2002年10月に北朝鮮から一時帰国した蓮池薫さんら拉致被害者5人について、当時の小泉政権が日本永住を決定するまでの経緯を振り返った。福田氏は当時の官房長官。5人を北朝鮮に戻すべきかどうかを巡り、政府内で意見が対立していたとの見方を否定した。対北朝鮮強硬派と言われた安倍晋三官房副長官(後の首相)が、福田氏に被害者を北朝鮮に帰すことへの反対意見を伝えた事実もないと強調した。

 真偽不明*3ですが、ノーコメントで紹介しておきます。


◆「拉致被害者」市川修一氏についてのお涙頂戴に呆れる

弟と交わした杯、最初で最後 「死亡」拉致被害者家族の20年|【西日本新聞me】
 今でも、弟と最後に過ごした夏の夜を思い出す。
 1978年7月末、鹿児島市に住んでいた弟は家業のスーパーを手伝いに帰省していた。作業を終え、父を交えて3人でビールを注ぎ合った。9歳も離れた弟。「3人で酒を飲めるようになったんだな」と感慨深かった。父も同じ思いだったのだろう、ずっとにこにこしていた。(弟が1978年に拉致され、北朝鮮が2002年に「死亡」発表し、帰国しないまま、その後、父親が病死したことで)これが3人で飲む最初で最後の酒になるとは思いもしなかった。
 2週間後の8月12日、弟は交際相手の増元るみ子さん=同(24)=と共に、夕日を見に訪れた同県日置市吹上浜で姿を消した。
 「大人だから1日帰らないくらい大丈夫だろう」。
 最初は心配していなかった。勤務先にも出てこないと聞き、2日後の14日に父と海岸へ向かった。残された弟の車とサンダルを目にし、その場にへたりこんだ。

鹿児島:「おかえり」その日まで 北が拉致認め20年:地域ニュース : 読売新聞オンライン
 健一さんの周辺は大きく変わった。母・トミさんは2008年に、父・平さんは2014年に他界。拉致事件の直前にオープンし、修一さんも手伝った実家のスーパーはすでに閉店した。
 店舗を取り壊す際、「弟が困らないように」と残したのが、庭のサクラだった。サクラは今夏、葉が付かず樹勢が衰えているように見えた。それでも、新しい枝が伸びており、来春には花を咲かせるはずだ。
 「弟が帰ってきた時、目印になればと思ってね」
 健一さんは自宅に残るサクラの古木の樹皮に触れながら、空を見上げた。

 こんな手垢のついたお涙頂戴が拉致解決にどう関係するのかと心底呆れます。


鹿児島から北朝鮮に拉致されたのは…“特定失踪者”家族の思い|NHK 鹿児島県のニュース
拉致被害者、特定失踪者5人の川口市「担当設置を検討」 大使館への呼びかけ支援も 市長、議会で答弁
 どちらの記事についても「国内で既に40人以上も発見され、ほぼ全て自発的失踪の特定失踪者のどこが拉致か」と心底呆れます。

鹿児島から北朝鮮に拉致されたのは…“特定失踪者”家族の思い|NHK 鹿児島県のニュース
 両親は104歳と93歳になる年です。

 吹き出しました。93歳はともかく104歳で生きてると本気で思ってるのか。失踪が「自発的失踪」であれ「犯罪被害(北朝鮮拉致ではないでしょうが)」であれ何であれ。
 勿論

高齢で死去した著名人一覧 - Wikipedia参照
◆小野吉郎(1902~2006年、104歳90日)
 郵政事務次官NHK会長を歴任。
 会長在任中の1976年8月、小野はロッキード事件で逮捕され、東京拘置所から保釈中だった田中元首相を目白の私邸に見舞う(小野の会長任命は田中政権時代)。NHKに抗議が殺到し受信料支払い拒否者が急増、日本放送労働組合日放労)の批判もあり、小野は引責辞任NHK会長が任期途中で辞任するのは初めて。
日野原重明(1911~2017年、105歳287日)
 聖路加国際病院名誉院長。元・聖路加看護大学(現・聖路加国際大学)学長。著書『人間ドック』(1965年、中公新書)、『老いへの挑戦』(1989年、岩波ブックレット)、『いのちの器:医と老いと死をめぐって』(1994年、PHP文庫)、『いのちを創る』、『こころ上手に生きる』(以上、2002年、講談社+α文庫)、『人生百年私の工夫』(2004年、幻冬舎文庫)、『生きるのが楽しくなる15の習慣』(2005年、講談社+α文庫)、『日野原重明の生き方哲学』(2006年、PHP文庫)、『長さではない命の豊かさ』(2007年、朝日文庫)、『私が人生の旅で学んだこと』(2007年、集英社文庫)、『生きることの質』、『人生の四季に生きる』(以上、2008年、岩波現代文庫)、『未来への勇気ある挑戦:100歳になるための100の方法』(2009年、文春文庫)、『95歳・私の証 あるがまゝ行く』(2010年、朝日文庫)、『日野原重明の「わくわくフェイスブックのすすめ」』(2013年、小学館101新書)、『医学するこころ:オスラー博士の生涯』(2014年、岩波現代文庫)、『死をどう生きたか:私の心に残る人びと』(2015年、中公文庫)、『長寿の道しるべ』(2017年、中公文庫)、『今日すべきことを精一杯!』(2017年、ポプラ新書)など
◆片岡美智(1907~2012年、105歳298日)
 京都外国語大学名誉教授(フランス文学)。著書『スタンダールの人間像』(1957年、白水社)、『シモーヌ・ヴェイユ』(1972年、講談社

など一応いますが、例外的存在ですからね。


【産経抄】9月17日 - 産経ニュース

 安倍氏自身、拉致問題への言及がない日朝平壌宣言の条文を初めて見せられたのは訪朝当日、平壌へと向かう政府専用機の中でのことだった。拉致問題に誰より詳しい安倍氏は、日朝国交正常化に前のめりな政府内で外されていたのである。この拉致問題軽視が、後に政府の迷走を生む。

 産経が小泉訪朝は「安倍の手柄ではないこと」を事実上認めてることが滑稽です。
 勿論、安倍が外されたのは「安倍が評価されてなかったから」でしょう。それがよく分かるのが「福田官房長官の後任が細田*4副長官だったこと」です。細田氏と同じ副長官だった安倍は後任になれなかった。
 なお拉致問題への言及がない日朝平壌宣言というのは完全な嘘です。
 日朝平壌宣言

日朝平壌宣言
 日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題については、朝鮮民主主義人民共和国側は、日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題が今後再び生じることがないよう適切な措置をとることを確認した。

という文章の赤字部分が「拉致」を指すことは明白でしょう。確かに「拉致」とは表現されていませんし「曖昧な面があること*5」は否定できませんが。

 日本の唯一の同盟国である米国も部外者扱いされた。小泉氏が来日中のアーミテージ国務副長官に日朝首脳会談開催を伝えたのは、会談まで3週間に迫った8月27日のことだった。同盟国にも秘密裏に、核開発を続ける北朝鮮と裏交渉を進めたのだから、米国の小泉政権への不信感は高まっていく。
 米国の同意を得ない秘密外交の仕掛け人が、外務省の田中均アジア大洋州局長だった。

 事前に知らせて同意を得ている以上、部外者扱いではないし、不信感などあるわけもない。3週間前の説明は十分「米国に対して誠実な態度」でしょう。いつ知らせれば産経的に「米国に対し誠実な態度」になるのか?
 これに対し、日本にまるで事前相談がなかったのが「ニクソン訪中」です。訪中の連絡時期については「2時間前説(佐藤栄作首相日記による)」と「3分前説(牛場駐米大使による)」があるようですがどっちにしろ訪中発表当日に連絡とは「日本をバカにしてる」としか言い様がないでしょう。

参考

ニクソン大統領の中国訪問 - Wikipedia参照
 当時西側で最も衝撃を受けたのは中国と国交のない日本であった。
 ニクソン大統領はある理由から故意に日本への事前連絡をしなかったと言われる。当時ニクソンは日米繊維問題で「日本の繊維業界」への配慮から、「米国の要望」に対して全く動かない佐藤首相に怒っていたため、その意趣返しという説である。
 国務省は訪中発表1日前に前駐日大使だったウラル・アレクシス・ジョンソン*6国務次官を日本に派遣しようとしたがニクソンは反対して、ジョンソン次官はワシントンに駐在している駐米大使の牛場信彦*7に訪中発表のわずか3分前に電話連絡で伝えたという(なお、佐藤首相はこの日の日記*8に「発表の2時間前に連絡があった」と記している。)。
 ジョンソンは後に日米両国の信頼関係と国益を損なったとニクソンを批判している。

 米国務省幹部は田中氏を「サスピシャス・ガイ(怪しいやつ)」と呼んでいた。

 そんな幹部が実在するというなら、まずはその幹部の名前を挙げてみろと言いたい。少なくともアーミテージ(当時、国務副長官)がそんな立場ではないことは明白です。

 安倍氏が田中氏の暴走を止めていなければ、日米間のきしみは隠しようがなくなっていた。

 小泉首相ら政権幹部の同意を得てやったことを暴走呼ばわりとはいい度胸です。勿論訪朝前に同意を得ている以上きしみなどあるわけもない。


【主張】日朝首脳会談20年 拉致問題膠着を打開せよ 理不尽への怒り共有したい - 産経ニュース
 タイトルからして読む気が失せます(本文もタイトルから予想されるとおりの内容ですが)。どこの世界に「日本人拉致は理不尽でない」「北朝鮮に怒りを感じない」と言う人間がいるのか?
 北朝鮮相手に「理不尽だ」と怒れば問題が解決するのか?
 問題は「小泉訪朝による5人帰国」のような「拉致被害者帰国を実現する日朝外交交渉」でしょうに。

*1:国連大使(ブッシュ子時代)、トランプ政権国家安全保障問題担当大統領補佐官などを歴任

*2:「動かすには世論」と言っても「小泉訪朝から20年経過で拉致が風化」「金田氏らを見殺しにした安倍への批判になるので家族会や救う会がこの問題に触れたがらない」ので世論は盛り上がらないでしょうね。このように言う荒木も「家族会や救う会」を批判する気はないようです。

*3:まあ安倍シンパ連中が「死人(安倍)に口なしで福田がデマ飛ばしてる」と悪口するであろう事は予想できますが。

*4:小泉内閣官房長官自民党幹事長(麻生総裁時代)、総務会長(第二次安倍総裁時代)などを経て現在衆院議長

*5:赤字部分「日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題」については「拉致が入ること」は明白でしょうが「ミサイル発射や核実験」も入るのかどうかは曖昧です。「日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題」を非常に広く理解すれば入るでしょうが。俺は以前この文章を「拉致と書きたくない北朝鮮の面子に配慮した」と評価しましたが、今はそれだけでなく「核実験やミサイル発射」についても「入る」と読める曖昧な文章にしたという面ももしかしたら「あるのではないか」と思っています。

*6:マニラ総領事、横浜総領事、チェコスロバキア大使、タイ大使、駐日大使、国務次官など歴任。著書『ジョンソン米大使の日本回想:二・二六事件から沖縄返還ニクソンショックまで』(1989年、草思社、ジョンソンの回顧録から日本関係部分のみを抄訳したもの)

*7:外務省経済局長、カナダ大使、外務事務次官、駐米大使、福田赳夫内閣対外経済担当相など歴任

*8:佐藤日記はその後、伊藤隆の監修で朝日新聞から刊行されている。